LSHアジア奨学会事務局から、2011年度のエルエスエイチアジア奨学生の作文2通がメールで送られて来ました。
今回の震災について書かれていて、とても良い内容でしたので皆様にもご紹介致します。
若者達の心優しい作文を読んで、ホッコリ温かくなりました^^
金慧印さん 女性 (韓国)
最近、これからまた、一年間、日本語の勉強を続ける私と違い、ヒラガナから日本語の勉強を始めた友達が皆、卒業して自分の夢に向かって進んでいるのを見て、私は今のままで大丈夫かしらと焦りぎみでした。 そう考えていたある日、いきなり、福島の地震とともに津波が来て原子力の放射能のことまで問題になり、国の家族から「早く帰りな!」と言われました。 パニック障害を持っている私にとって「今の日本は危なすぎる状態だ」と感じて帰国する準備をしていたところ、ニュースで放射能の被爆の危機にもかかわらず、命をかけて原子力発電所の現場で総力を尽くしている人や、ボランティアをする人をみてふと思いだしました。 私はエルエスエイチアジア奨学金をもらうための作文で「どんなことにも諦めず、日本で私の夢を果たす」と書いたのではなかったか。そのとき、逃げ出そうとした自分自身が恥ずかしくなってきました。
自分の人生の時間をかけて日本の国民の安全を守ってくれたその人たちや人を助けるため命をかけた李秀賢さんのように、これからはここで小さなことでも周囲に気を配って誰かを助けながら、私の夢を目指して生きようと思っています。
楊冬さん 男性 (中国)
日本語学校での勉強が、ついに終わりました。千葉大学大学院工学研究科に合格できたのは本当に幸運でした。先生たちや友人たちと離れるのは寂しいですが、新しい道に旅立っていきます。今の私があるのは、本当にメロス言語学院と貴奨学会のおかげです。心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。
日本はいま未曾有の大震災の被害に悩まされ、多くの留学生が不安や恐怖から帰国・一時帰国を余儀なくされました。私がアルバイトをしているスーパーも食料が品薄で大変ですが、私も他の従業員の人も、日本で頑張り続けています。
これは、地震がある程度おさまった今だから言えることなのかもしれませんが、地震があった時、私は本当にびっくりしました。しかし、もっと驚いたのは、その後の報道で、地震によって倒れた建物がほとんどなく、津波に押し潰された建物が大多数であったと聞かされた時です。中国では、地震があった時、建物の倒壊が原因で亡くなった人の数は計り知れません。建築の道を志す私にとって、必ず検証し、日本から学びとらなければならない点であると考えています。私は、この4月に千葉大学大学院に進学しますが、故李秀賢さんのように、勉学面でも頑張り、充実した大学生生活を送るつもりです。そして大学で学び得た知識で、母国や日本、そして世界に、力を尽くして貢献していきたいと思います。 |