みなさんは　どんなお正月でしたか？
私は山伏をしている友人がいるので、イノシシが出る小田原の山中へ、親戚のチビどもをつれて火渡りの儀式を見にいきました。見るだけではなくて、もちろん火渡りもしたので、チビ達は大感激。
帰りの人ごみの中で声をはりあげました。
「川崎のおばちゃん！また来年も　火あぶりいこうね！」
おいおい！ちがうって！ひあぶりじゃなくて、ひ・わ・た・り！と、ツッコミ初め。
あやうく周囲の人達には鬼オバだと思われるところでした＾＾；

さて、昨年もいろんなことがありましたが、私が一番驚いたニュースは、
イギリスでロシアの元スパイが暗殺された事件でした。
BBCでこのニュースを最初に聞いたとき、腰をぬかしそうに驚いたのは、暗殺に使われたポロニウムという放射性物質が、私がパイライトという小説に書いた暗殺兵器とソックリだったからなんです。
通常、放射性物質というのは、その毒性が広範囲に広がり、半永久的に残ります。だから、いつまでたっても放射能がチェルノブイルの土から検出されたりするんですよね。でも、それがほんの半経２ー３センチしか広がらなくて、数日で消えてしまうような物質があれば、
静かに暗殺が遂げられるだろうな、と思い、ヨンジュンが宣伝していたデジカメの型番をとってPC350と名付けて小説の中に登場させました。
それは全くのフイクションで、小説の中でさえ、最終的には劇中劇にすぎないフイクションなんです。
手のりクジラ、とか、光速亀というのと同じくらい、ありえない物を考え出したつもりだったのですが、
実際にリトビネンコ氏の体内から検出されたポロニウムというのは、これと似たような性質の放射性物質でした。しかも、その原子記号はPO210と、これもよく似ています。
もちろん、私には物理の知識もなければ、KGBがヨン様劇場を読んでいるはずもないので(^^;)、まったくの偶然の一致です。
でも、タイタニック号が沈む何年か前にも[タイタン号の悲劇]という名前で豪華客船が処女航海で氷山にぶつかって沈没する話しを書いた小説家がいましたし、奇想天外と思えることでも、人が頭の中に思い描く程度のことは、全部現実に起こり得ることなのかもしれないなあ、と思いました。

そこで、ヨンが一昨年、日刊スポーツのインタビューの中で引用した聖書の言葉を思いだします。
「太陽のもとにすべて新しいものはない」という聖句です。

この言葉を逆に考えれば、「すでに私達は答えを全部もっている」ってことですよね？
だから、手のひらに載るくらいの電話が出来て、それでテレビが見られたらいいだろうな、と、本気で願う人がいれば、それが現実になるんでしょうね。
私達が子供だった頃、そんなものを自分が持つようになるなんて、思いもしませんでしたもの。
だから、夢を描くこと、今、目の前にないものでも、「あればいいな、実現すればいいな」というような未来を思い描くことは大切なんだと思いました。その「鍵」がなければ、すべてが与えられているとしても、未来の扉を開いていくことはできないのですから。

ロシアの暗殺者達は、小説を書いた時の私と同じように、暗殺のためにこんな兵器があったらいいな、と思い、探したらポロニウムがあったんでしょうね。ポロニウム自体は新しい物質ではありません。マリー・キュリー婦人が、自分の祖国ポーランドの名前をとってポロニウムと名付けたくらいですから、１９世紀にはすでに発見されていた物質だったんです。でも、こんな「あったらいいな」という鍵があってこそはじめて、今回のような兵器としての道が見い出されたのだろうと思います。

今回のことは、人をあやめるというマイナスの方向への「あったらいいな」という強い思いが実ったものでした。
戦争に勝ちたい！敵をうちまかしたい！という願いのために人類は膨大なエネルギーを注ぎ込んできました。
ロンドンの戦争博物館に行くと、石コロから刀、槍、甲冑、ミサイルに至るまで、あらゆる兵器を見ることができますが、人を殺すために、こんなにもたくさんのエネルギーを使ってきたのかと思ったら涙が出てきて止まりませんでした。もし、これと同じくらい強いエネルギーを本気で「平和な世界があったらいいな」ということに費やしてきていたら、世界は今とは全く違った形になっていたような気がします。

いや、そういう願いはあったのでしょう。ユダヤ教のシャローム！という挨拶も、イスラム教のアッサーラムアレイコン！という挨拶も、韓国のアンニョンハセヨ！という挨拶も、すべて「平和がありますように！安寧がありますように！」という意味なのですから、「平和」は地球上で一番多く口にされている願いではあるでしょう。けれども、いままで平和のために払われてきた努力は、安寧な暮らし＝敵のいない暮らし＝敵をうちまかすことが大切、ということにつながって、あれほどまでに戦争のためのエネルギーに拍車をかけてきたのだろうと思います。

目的は同じでも、ベクトルが違っていた。力をいれる方向性が違っていたように思えてなりません。
まず、敵を作らないこと。傷つけないこと、わかちあうこと、わかりあうこと、共に豊かになること....
こうしたことが本当に平和を作っていく素地だろうと思うのですが、価値観が大きく反映する分野であるだけに、文化の違いや個人の境遇の違いなどによって、同じ方向を向くことができませんでした。
でも、そこにお金というツールを持ち込むことによって、ひとつのシステムを作ることに成功したのが
2006年ノーベル平和賞に輝いたグラミンバンクの試みでした。
実は、私がニュースフロアで働いていた１９８０年代、まだ出来たてのグラミンバンクをたちあげたムハンマド・ユヌス氏が来日したことがありました。当時の上司に素晴らしいシステムであること訴えて、彼へのインタビューをしましょう！と言いましたが一言のもとに却下されました。「そんな夢みたいなこと、長くは続かないよ」と、言われたのを覚えています。今では、この「夢みたいなこと」で６６７万人が豊かになろうとしています。
「夢を見る力」は、大切なんです。

たとえひとりのパートの主婦で、何の力もスキルもなくても、「夢見る」ことができれば、いろんなことがついてきます。あんな風になったらいいなー！こんなことができたらいいなー！と願うことがみんなの夢と同じであったなら、同じ思いを持った人達が力を貸してくれるのだと思います。この３年間のB.S.Jの活動でそれを実感しました。たくさんのみなさんの力に支えられてB.S.J.は続いてきました。最初に上映会をやりたいと思った時から力を貸してくれたスタッフ達、展示会に場所を提供して下さった方々、地方から名乗りをあげて下さった方々、カンパでそれを支えて下さった方々、ボランテイアで労力と時間を提供して下さった方々、サイトにおもしろい文や写真を提供してくださる方々、レスでそれを盛り上げてくださる方々、技術的にサポートしてくださった方々、色々な情報を提供して下さる方々、まだまだ書き切れないたくさんの方々が繋がってくれて、ヨンジュンを応援すること、ヨン家族をHAPPYにすること、韓国の人達と仲良くすること、アジアの人達とつながること、などなど、たくさんの夢がかないました。「ヨン様にそんなにいれあげてバカだ」と言われましたが、夢見てヨカッタ！と思いました。そんな夢見る機会をくれたヨンジュンと、繋がって下さった皆様に本当に感謝です。

今、私が見ている夢はみんなのココロとカラダが健康になること、です。これは平和の礎です。
自分に痛みや苦しみがある中で、他人を理解したり、許したり、やさしい気持になることは難しいです。
痛みや苦しみを知っているからこそ、やさしくなれる場合もありますが、心が病んでいては難しいです。
人は「満足」をおいかけます。
ヨンジュンの近くにいかなくても満足できる人もいれば、いかなければ満足できない人もいます。
行って、ヨンジュンを見て、触れてさえも満足できないでいる人達もいます。
どっちが良い、悪いということはないと思います。人それぞれですから。
たくさんのファンが来てくれて賑やかで嬉しいと思うJoonもいるでしょうし、
静かに集中したいヨンジュンもまた、いることでしょう。
だから、他人がとやかく言うことではなく、迷惑だったら帰ってくださいと言うのはJoonとBOFの役目であって、やたらと現場へ行かないようにヒステリックに呼び掛けたり、いった人達をイノシシ扱いして攻撃するのもいかがなものかと思います。一方で、JoonやBOFに帰ってくださいと言われても帰らない人、満足できない人については御気の毒というしかありません。少しでも満足しようと、その場で争いが起きたりするのも、なんだかわかる気がします。どんな場合であっても、満足できない心を抱えていることは、きっと苦しいことだと思います。そこに行きたいと思っても諸処の理由で行けないことも苦しいでしょうし、行っても満足できなければ、もっともっと苦しいでしょう。両者に差はないだろうと思います。

水を飲んでいる時にはオイシイ！と思うから、満足できますが、また喉が渇くので、水を追い求めるわけで、「水を探している時が楽しいのだ！」「水を飲んでいる時がおいしいからそれでいいのだ！」と言うならばそれはそれで何も言うことはありませんが、これでは中毒と同じで、欲求に振り回される人生になってしまいます。
「水のおいしさを味わって飲み、満足する。次の水が飲めたら嬉しいし、飲めなくてもまたそれでヨシ、という満ち足りた心で飲む」ということができれば、そこに苦しみは生じないことでしょう。
全てはもう与えられているのだから、外側に満足をおい求めなくても満ち足りた気持になることはできるはずだと言うのがインドの教えです。
そのためには、心とカラダの健康が大事。
みんながそれを実感できるようになりさえすれば、根本的な平和が実現するのだろうと思います。
そのために何が出来るのか？さがしにインドへいってきます。

♪ You may say I'm a dreamar
♪　But I'm not the only one
 ♪ I hope someday you'll join us
 ♪　And the world will be as one

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Love forever satovic

　猪バウアー！