インドのヨンジュンを捜せ！

ナマステー！　このスレは最後までカレー味で、
韓国ドラマどころかインドの映画スターの解説なんかしちゃっているだけですので、キムチ味以外御興味のない方は飛ばしちゃってくださいね。

さてさて、今回はインドの南の端っこ、ケララ州までいってまいりました。
ここはインドで一番進歩的で誰でも英語がはなせるところだ、と聞いてきたのですが、
私を教えてくれるはずのインストラクターも、患者さんも英語ではなしかけると、
どーも無口。シャイなのか？それとも本当はわかっていないのか？
いまいちはかりかねていましたが、ある日バイクで転倒した患者さんが
肩の治療に来ました。
「いつ事故にあったんですか？」と聞いたら、
インストラクターもセラピストも患者さんも、３人揃っていいました。

「Tommorow!」と。......＾＾：
　
それを言うならYESTERDAYだろがー！と、突っ込む気もおこらぬ暑さで、
ヘラヘラーと笑ってかわしました。どーも、のんびりしているというか、
暑さのあまり勤労意欲が蒸発するような感じです。

町中には映画のポスターだらけなんですが、それが、見事に！どっちを向いてもパパイヤ鈴木か吉幾三だらけ。

たまーに、そのどちらかをベースにして、別のスターが混じっているのを発見するのはおもしろいです。

パパイヤ+エルビス

パパイヤ+「俺は男だ！」元国会議員

たまにはパパイヤ味に桃屋のごはんですよ！などが混じったりしておりますが....＾＾；

ヨンジュンのような涼やかーな美形は皆無なんであります。
この気温で何ゆえここまで暑苦しさがよいのか...と、思ったりもしたのですが、
暑い日には極辛のカレーたべて汗かけば涼しくなるってのと同じ原理？

インドは州によって言葉が全然違うし、字幕の読めない人も多いので、
それぞれの言語圏ごとに映画が製作されているという感じで、
ハリウッド映画も町に１館くらいは上映館がありますが、それ以外の言語の映画はまずありません。よほどマニアックなビデオ屋さんとかにいっても、韓国、日本、中国といった東アジア系のものはありませんでした。

昼メロなどを見ていると、けっこうベタベタで韓国物が受けそうな素地はありますし、
インド人はヒマラヤとかアルプスの雪の光景にすごく憧れがあって、ストーリーとは無関係に突然ヒマラヤロケがはいって、丘陵いっぱいのインド人ダンサーが踊っていたりするシーンをよく見るくらいですから、ここで冬ソナみたらきっと涼しくていいのに、と思うのですが、
１％も受け入れる余地はない、という感じでありました。残念。

インドにいる間、唯一見た冬ソナ関連？はコレだけでした。（無理矢理すぎ？^^;　時計の宣伝です）

そんなインドでヨンジュンの話をすると、「あらまー、それじゃそのミスターペはアミターブ・バッチャンみたいね」と、よく言われます。はい、この人です。

これはインド版の「クイズミリオネアー」の司会をしているところですが、
みのさんほど脂ぎってはおりません。ﾅｲｽﾐﾄﾞﾙ!

ちなみに、この番組はフォーマット販売と言って、本家アメリカの番組と全く同じフォーマットで同じセットで同じ音楽で、同じセリフの番組が世界各国でやっています。

「ファイナルアンサー？」という決めセリフも同じで
ヒンデイー語では
「ロッキヤジャエ？」（鍵かけるよ？）と言うのがインドで大流行語になりました。

でも、このアミターブ・バッチャン氏は、司会者ではありませんで役者さんなんです。
若い頃にはヨソクばりのアクションでならし、この年まで現役バリバリ。ロマンスもやればサスペンスもやる。いつもいい役柄ばかりなので、その役柄のイメージが彼に浸透してしまい、今ではBig Bなどと呼ばれ、なんと！去年はもっとも有力なインド大統領候補にまであげられてしまいました。
本人が拒んでなければ、間違いなく彼は大統領になっていただろう、と、誰もが口を揃えていいます。実際彼は国会議員になったこともあり、ブランクのあとカムバックしてもいまだにすごい人気です。

これくらい愛され、尊敬されているので、彼が入院した時には多くの人が断ちものをして彼の回復を祈り、彼が入院したボンベイの病院は、祈りを捧げる人達の輪に何重にも囲まれ、ニュースになりました。
ファンクラブの活動もよく知られています。ここ１０年間、いついっても彼は時の人で、今回私がいた時にも連日新聞にとりあげられ、「どうして私がこんなに持ち上げられるのか理解できない」とインタビューに答えていましたが、謙遜さもヨンジュンに似ているといえばいえなくもありません。
でも、一番似ているのは踊りがぎこちないところかな？爆　
インド映画では歌えて踊れてナンボですので、バッチャン氏の踊りはぎこちなさが愛おしい、というのが定評のようです。

ヨンジュンが将来こんな役者さんになったら素敵ですけれど、もうひとり、ヨンジュン的なインドの役者さんを紹介します。

彼の名前はアーミール・カーン。ヨンジュンとほぼ同年代のスターです。
インドの若い役者の御三家といえばシャー・ルク・カーン、サルマン・カーン、アーミール・カーンの３大カーンだとよく言われます。が、名前は同じでも血縁ではありません。
中でもシャールクカーン氏はビョンホン的な魅力の持ち主でとにかく映画に手当たり次第出演しちゃう上に
バッチャン氏の後任としてミリオネアーの司会もつとめ、３３００ルピー、１万円を超える写真集も出しちゃうという、俺ってスターなのよ、役者が好きで好きでたまりませんという感じのおにいさんです。

それに対して、このアーミール・カーン君は寡作！ほんっとうーーーーに自分が気にいった作品しかやらないので、次はいつ彼を見られるんだ？ってくらい寡作な人なんです。しかも、作品と作品の間の露出は皆無。ファンはいったい何すりゃいいのさ？って状態なんですが、
それでも彼の出る作品はものすごくいいものばかりなので、ファンならずとも、次のアーミールカーンの映画は待ち遠しいという声もよく聞きます。

ただの恋愛ドラマではなくて、とてもメッセージ性の強い感動的な脚本を選びます。

特にインド人としての歴史にこだわりがあるようで、日本のビデオ屋さんでも手にはいる作品がありますので、興味のある人は是非ビデオ屋さんでごらんください。「ラガーン(lagaan)」という作品で、アカデミー賞の外国語作品賞候補にもノミネートされたくらいの秀作です。アメリに負けちゃいましたけどね。

ストーリーは、イギリス植民地時代のインドの農村で重税に苦しむ農家の若者がイギリス人にたてついたことから、クリケットの試合に勝たないと年貢を３倍にするぞ！ただし勝ったらナシにしてやる、と無理難題をふっかけられます。

クリケットなんてお遊びは見たことも聞いたこともない農民達は見ようみまねでルールを学び、道具を手作りしてイギリス軍との試合に挑む、というアパッチ野球軍みたいなストーリーなんですが、歌も踊りもストーリーもものすごく素敵です。実は冬ソナにはまる前、私のPCのスクリーンセイバーはラガーンのポスターでした。

彼はこの映画を作りたいばかりに、自らプロダクションまで立ち上げて、いろいろと画期的なことに挑戦しました。インド映画はたいていアフレコですが、それでは役者の臨場感が伝わらない、ということで、彼はボリウッドではじめて同時レコーデイング方式を持ち込みました。こういうこだわりや完璧主義、
誰かさんに似てるでしょ？映画好きなヨンジュンに見て欲しい映画のナンバーワンです。

そろそろ次は自分で監督やりたくなるように。

人生は短いから、本当にやりたいことがあるのなら、どんどん挑戦しないとね！

LOVE FOREVER SATOVIC