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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 74 HIT数 8449
日付 2010/05/28 ハンドルネーム aoi32
タイトル 男女5人恋物語 -1- ジニョンの恋
本文

男女5人恋物語 -1- ジニョンの恋

 



 
「ドンヒョクさん、起きて」

わたしは あなたの肩を優しくゆすってみる


「…ん…」

あなたは 少し声を出しただけで目を開けない


大きなベッドに中で まっ白なシーツにくるまって すやすや眠るあなた


窓のカーテンの隙間から差し込む朝の光が あなたの睫毛を揺らしている


見る者を捉えて離さない深い瞳は閉じられ 滑らかな頬と形の良い唇には
思わず触れてみたくなる

 


…なんて綺麗な寝顔なの…
      
男の人に “綺麗” なんて変かしら?
       
でも 本当に綺麗なのよ
     
この寝顔は 神様にも愛されてしまいそうね


それに…

また何も着ないで寝てしまったのね?

あなたの 裸の胸と逞しい腕

昨夜のことを思い出して わたしの顔はどうしても赤くなってしまう
 
ずっと見ていたいけれど もう起こさなくちゃいけないの

 


「ねえ、ドンヒョクさん… 朝よ」


「…ん…もう少し…」


まだ 目を開けないあなた


まだ眠いの? 疲れてるの?

 


「ドンヒョクさん 愛してるわ… だから起きて」


「………」


わたしは あなたの耳元で囁く


あなたが微かに笑ったような気がした


…かわいい! …キスしちゃおうかな…


わたしは あなたの額にそっとキスをしてみる


あなたが目を開けて わたしを見て微笑むまで キスをしてみよう


いつも あなたがしてくれるように 同じようにキスをしてみよう


今度は あなたの瞼に 頬にキスをしてみた


胸がドキドキしてきたわ……


唇にもそっとキスをしてみた


…どうして起きないの?

 


「ねえ ドンヒョクさん、起きて… 目を開けて…」


「…ん…」


「ドンヒョクさんってば…」


わたしは もう一度 あなたの唇に わたしの唇を落としてみる


そして今度は 少しその唇を吸ってみる…

 


…ついに あなたが笑い出した!


あなたは目を開け やっとわたしを見たわ


眼鏡なしのあなたの顔は とてもかわいい感じがするの


他の人には見せちゃだめよ? ドンヒョクさん

 


「こうして 起こされるのもいいね…」 
    

「もうっ!」


「ジニョン…」


「ん?」


「もう一度」


「え?」


あなたは また目を閉じてしまった


「もうっ! しょうがない人ね、本当に子供みたいだわ」


わたしは そう言いながら小さくため息をついた


あきれてしまったけど そんなドンヒョクさんが可笑しくて、愛しくて


わたしは くすくす笑い出してしまった


わかったわ、じゃあ もう一度…


あなたが一瞬で目が覚めるようなキスをしてあげる…

 

 

 


.:*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚:.。*゚

 

 

 


…?…


ドンヒョクは まっ白なシーツに包まって気持ち良さそうに眠っているジニョンを
見ていた。

  
…さっきから何を笑ってるんだろう?

 

いつものようにジョギングから戻り、シャワーを浴びた後 ドンヒョクはジニョンを
起こそうとしていた。


彼女は まだベッドの中で眠っていた。


…何か 楽しい夢でも見てるのか?


眠っているジニョンは 幸せそうに笑っていた。


…また 食べ物の夢かな?


じゃあ 食べ終わるまで 起こすのは待っていよう…


ドンヒョクはふっと笑い ジニョンの寝顔を見た。


ジニョンの幸せそうな寝顔を見ただけで ドンヒョクの心には彼女への愛しい思いが
溢れてきた。

 


数分後 ――


ドンヒョクは 自分の気が済むまでジニョンの寝顔を見た後、彼女の白い肩を揺すった。

   


「…ジニョン、朝だよ 起きて…」

 


――――――――

 

    
いつものように ドンヒョクが作った朝食を食べながらジニョンは大きなため息をついた。

 


…ゆ、夢だったなんて! 全部、夢だったなんて!!!

 


ジニョンは ドンヒョクが入れてくれた美味しいカフェオレを飲みながらうつむいた。

 


…おかしいと思ったのよね~!


ドンヒョクさんより わたしの方が先に起きるなんて…


おまけに…キスをして起こしてあげるなんて、いつもと逆だもの!


何であんな夢を見たのかしら? はっ、恥ずかしいーーー!!!


しかも…こんなにはっきり覚えてるなんて!!!
 
      
………           


…わたし…欲求不満かしら???


それは… 違うわね… だって、昨夜も……

 


ジニョンの頬は またぼわっと燃えるように熱くなった。


じゃあ、願望…?

        
あんな事をしたいと… わたし、思ってるのーーー???

 


…?…


ドンヒョクは新聞を読む振りをしながら、そんなジニョンを見ていた。


…今度は赤くなってる…?


ビジネスシーンでは 一分のミスも無く性格な判断を下すドンヒョクにも
ジニョンの不思議な行動には まだまだ理解できない部分があった。

 


「ジニョン?」


「はっ、はい!」


「顔が赤いよ。熱でもあるのかな?」

ドンヒョクは新聞をテーブルに置くと 身を乗り出してジニョンの額に手を当てた。


ジニョンは慌てて言った。

「ねっ、熱なんてないわ。 大丈夫よ」


「そう? 体の調子が悪かったらすぐ言うんだよ。 また倒れたら大変だ」


「…ドンヒョクさん…」

ジニョンは 胸の奥がきゅっとした。 

…どうして ドンヒョクさんはこんなに優しいの?


彼女は椅子から立ち上がると ドンヒョクの胸に体を寄せた。


「…ジニョン? どうかした?」


「何でもないの… 少しの間だけ このままでいて…」

ジニョンは小さな声で言った。


ドンヒョクは不思議そうな顔をしたが 静かにゆっくりとジニョンの体を包み込んだ。


ジニョンは ドンヒョクの白いシャツに頬を寄せ目を閉じた。

 


…わたし… 変?  …すごく、変…


どうして いつもあなたのことばかり考えてしまうの?

  
わたし どうかしちゃったんだわ…

 

 

 


――――――――――

 

 

 


「あなたはいつも変よ。 今頃、気がついたの? ソ・ジニョン」

ソウルホテルのスタッフルームで イ・スンジョンはあきれたようにジニョンを見つめた。


「…やっぱり わたしって変かしら、先輩。 結婚して一年もたつのに 今でも時々
 ドンヒョクさんといると胸がときめいて…ドキドキするの」

ジニョンが恥ずかしげも無く言う。


「それって のろけてるようにしか聞こえないけど?」

スンジョンは ますますあきれている。


「え?」


「ま、胸のときめきって言うのは いくつになっても必要よね。
 特に女にとっては いつまでも綺麗でいられる魔法の呪文みたいなものだわ」


「…先輩って、言う事はいつもロマンティックよね」


「何よ。あたくしはジニョンなんかより ず~っと女らしいんですからね!」


「はいはい」


「でも 最近のあなた達を見てると、理事の情熱にやっとジニョンが追いついて
 今はあなたの方が理事に夢中かなって感じもするわね」


「え? そっ、そうかしら?」


「…なぜ否定しないのよ?」


「だっ、だって…」


「なぜ 赤くなるのよ?」


「…その通りかな…って」


「勝手に言ってなさい!」

 


いつもなら、ムキになって言い返してくるジニョンがあまりにも素直なので
張り合いがなくてつまらないと思うスンジョンだった……。

 

 

 


――――――――――

 

 

 


―― ソウル グランドヒルトンホテル ――

 


「コ支配人! VIPのお客様がフロントでお待ちです」

「はい、すぐ行きます!」

「コ支配人、1607号室でクリーニングに出したドレスを紛失したと連絡がありました」

「至急、ファン支配人に連絡して対処してもらってください」

 


紺の制服に身を包んだ コ・イェジンはヒールを鳴らしながらテキパキと指示をして行く。


そしてフロントまで来ると 上得意のVIP顧客をにこやかに迎える。


「いらっしゃいませ、ソン様」


美しく輝くような笑顔の コ支配人。


彼女の笑顔は このホテルの顧客たちの心を和ませていた。


「やあ、コ支配人。久しぶりだね」


「はい。 ソン様… お元気でいらっしゃいましたか?」


「ああ、なかなか忙しくてね。 仕事の時しかここに来られない」


「会議室をお取りしておきました」


「ありがとう。 11時に先方が見えるはずだから、よろしく頼むよ」


「かしこまりました。 先方様のお名前をお伺いしてもよろしいですか?」


「ミスター・シン、 シン・ドンヒョク氏だ。 一応、うちの社員をロビーに
 待たせておくが、君も一緒に案内してくれ」


「はい。 …ソン様? とても大切なお客様でいらっしゃるんですね?」


「ああ。 今回の契約で今後もぜひ取引を続けたい相手だ」


「かしこまりました。 シン・ドンヒョク様ですね?
 お見えになりましたら 会議室にご案内いたします。」


イェジンはにっこり笑って言った。

 

 

 


――――――――――

 

 

 


―― ソウルホテル ――

 


ソ支配人は フロントで顧客のリストを調べていた。

「…今日は ユン様ご夫妻がサファイアヴィラで、カン様がスイートに宿泊予定ね」

今日も忙しくなりそうね… ジニョンが思ったその時だった。

 


「ソ支配人 こんにちは」


「はい?」

突然声をかけられたジニョンは顔を上げた。


彼はにこやかに笑って ジニョンを見た。


「…パク・ジェウクさん?」

ジニョンは驚いて声を上げ フロントのカウンターに近づいた。


以前、チェジュドで一緒に支配人研修を受けた パク・ジェウクだった。


彼の誠実そうな笑顔と優しい印象は 以前と変わらなかった。


「お久しぶりです、ジニョンさん!」


「こ、こんにちは ジェウクさん。…あの・、研修の時はお世話になりました。
 最終日はご迷惑おかけしまって…ごめんなさい」


「いえ、もうお元気になったみたいで良かったです。
 やっぱり、制服がとても似合ってますね、ジニョンさん」

ジェウクが熱い眼差しを向ける。


「あの… 今日はこちらで何かご用でも?」

ジニョンは戸惑ったような顔をする。


「ええ…」

ジェウクは目をそらす事も無くジニョンを見つめる。


「…あなたに…会いに来ました」


「え?」


「どうしても あなたを忘れられなくて…ここに来てしまいました」


ジェウクははっきりとジニョンに告げると 彼女を見つめ、やわらかく微笑んだ。


ジニョンはあまりにも驚いたので、声も出せないままジェウクを見ていた……。

 

 

                 つづく…








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