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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 13 HIT数 7530
日付 2009/10/23 ハンドルネーム aoi32
タイトル ずっと一緒 -6- わがままね ドンヒョクさん
本文

ずっと一緒 -6- わがままね ドンヒョクさん

 




ジニョンが目をさますと、もう夜になっていた。

窓ガラスから見える夜景は高層ビル街のイルミネーションで輝いている。

サイドテーブルのスタンドのほのかな明かりを見ながら
ジニョンは少しぼんやりしていたが、
隣の来客室から聞こえてくる笑い声に気づいた。


…誰か来てるの?

 


「…しかし、ドンヒョクが血相を変えて走る姿を見たかったな」


…テジュンさんなの?


「すごい顔してましたよ。こう、キッと睨んで。
 でも、カッコ良かったな~」


…誰?


「何言ってるんだ。大体、どうして君がここに来たんだ?レウォン」


…ドンヒョクさんったら やっぱり素敵な声 …でも、少し怒ってる?

 それに、レウォンさんって誰かしら?


「冷たいこと言わないでくださいよ~。俺、いや僕はボスの奥さんに
 会いたかったんですよ」


「これからジニョンさんの見舞いに行くって言ったら
 無理やりついて来たんだ」


…レオさんもいるの?


「今日、ジニョンさんからの電話で助かったからよね?」


…ヘヨンさん?


「おまえがジニョンに会うなんて、100年早い!」


「もう、兄さんってば、お姉さんの事になると、
 どうしてそんなにムキになるの?」


…ジェニーも来てるの?


「それは今に始まった事じゃないだろう?
 ベルボーイの腕をねじ上げたり、シャンパンを投げつけたり、
 従業員通用口では…」


「テジュンさん、そんな昔の事を…おい、レウォン
 何、携帯メールしてるんだ?」


「あ、いえ、今日ここに来るって言ったら、会社の先輩たちが
 報告しろって」

「何、バカな事を」


「兄さん、なぜ、この人を採用したの?
 兄さんの会社には今までいなかったタイプよね?」


「ひゃ~、さすがボスの妹だけあって、キツイですね~」


「そうだ、この男を採用した時は、どうかしていたのかもしれない」


「ボスまで、ひどすぎる…」


「ほっとけ、ボス。…それより明日は会社に来るんだろうな?」


「行かない」


「また、そんなわがままを」


「ここでジニョンの看病をしないと。…おい、レウォン、
 メールはやめろって」


「兄さん、ここは完全看護でしょ?
 特別室担当の看護師さんが二人付くって聞いたわよ」


「何、言ってるんだ。ジニョンは右手が使えないんだ。
 食事を食べさせてあげないと」


「看護師さんがやってくれるわよ。
 女性なんだから良いじゃない」


「ボス、ヘルパーさんを手配しましょうか?」


「そうだ、俺も探してやるよ」


「ヘヨン、テジュンさんもよけいな事は…」


「ボス!仕事してくれ!」


「人の楽しみを奪うつもりか? …おい、レウォン
 いい加減にしないと…」

 


…ジニョンは、ついに笑い出した

 


「あら、お姉さん、起きたんじゃない?」

ジェニーが気がついた。


「本当に?」


ドンヒョクが病室の方に入って来る。


「…ジニョン? 起きたの?」

今までとは、まるで別人のような優しい声。


「…ええ、ドンヒョクさん」


「明かりをつけるよ」


「ええ」

ぱっと部屋が明るくなり、ジニョンは、まぶしそうに目を細めた。


「…ジニョン? 泣いてるの? どこか痛いのか?」


「え?」

ジニョンは自分が泣いてる事に気がつかなかった。


…きっと、にぎやかな会話を聞いて、
楽しそうな(?)ドンヒョクさんの様子が目に浮かんで、嬉しかったんだわ

みんなに囲まれて、からかわれているドンヒョクさんが
大切で愛しかった …それだけ…


「…ううん、大丈夫よ」

ジニョンは明るく言った。

ドンヒョクはジニョンの頬の涙をそっとぬぐった。


「みんな見舞いに来てくれたんだ。
 ジニョン、起きられる?」

「ええ」

ドンヒョクは彼女の背中のうしろに手を入れると
ゆっくりと体を起こさせ、羽根枕を二つ、背中にあてた。

そして、彼女の乱れた髪を優しく慈しむように撫でつけた。

頭の白い包帯にそっと触れながら聞く。


「…痛くない?」


「大丈夫よ」


「水、飲む?」


「ええ」

ドンヒョクは、ピッチャーからコップに水を注ぎ込むとジニョンに飲ませた。


「ありがとう、ドンヒョクさん」

ジニョンは飲み終わると、顔を上げドンヒョクを見た。

そしてニッコリ微笑んだ。

…いつもより、はかなげなジニョンの瞳と唇が艶やかに潤んでいる。


「!!!」

ドンヒョクは、思わずジニョンに顔を近づけ、その魅力的な唇に…

 

「…ちょっと、兄さん。
 わたしたちがいる事、忘れてない?」


…はっとして振り返ると

テジュン、レオ、ジェニーがあきれた様に笑っていた。

ヘヨンは楽しそうにくすくす笑い、

レウォンは…携帯電話を握り締め、

呆然と…ジニョンを見ていた……。
 


 








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