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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 20 HIT数 7206
日付 2010/01/06 ハンドルネーム aoi32
タイトル 片思い -4- 迷い
本文

片思い -4- 迷い 
 


「兄さん! お帰りなさい!」

ジェニーが嬉しそうに、玄関でドンヒョクを迎える。


「ただいま、ジェニー。 本当に来てくれたんだ。」


「そうよ。お姉さんに頼まれたんだもの、嫌とは言えないわ。」

ジェニーは少し強がって言う。


「…本当は嫌だった?」

ドンヒョクの表情が少し曇る。


「うっ、ううん。そんな事ない!」

ジェニーは慌てて言う。


「それならいいけど。」

ドンヒョクは優しく笑った。


「あ、あのね、夕食作っておいたの。食べる?」


「もちろんだよ。ジェニーが作ったのか。 楽しみだな。」


「…兄さんと二人で食事するのって久しぶりね。」


「うん、そうだね。いつもは3人だった。」


「…久しぶりに かき氷を作ろうかな。」


「ジェニー、僕は甘い物は…」


「ふふ、そう言えば、初めて兄さんを夕食に招待した時も
 かき氷に苦戦してたわね。」


「…あの時は、気を使って我慢して食べたんだ。」


ドンヒョクとジェニーは顔を見合わせて笑った。

そして、ジェニーは少し戸惑いながら、ドンヒョクに抱きついた。


「ジェニー?」

突然の妹の行動に少し驚くドンヒョク。


「…兄さん、今日は帰ってきてくれてありがとう。」

小さな声でジェニーが言う。


「ジェニー…ごめん…」


「何が?」


「何となく…」


兄は妹をしっかりと抱きしめた。

 

ジェニーには、もう何の寂しさも残っていなかった……。 

 

 

 

―――――

 

 


その頃、ジニョンは…


ドンヒョクが持ってきたバラの花束を抱きしめていた。

そして、花に顔を近づけて目を閉じてみる。

 

優雅で、甘くて、そして、どこか切ない香り…

まるで、ドンヒョクさんみたいだわ

やっぱり、あなたがいないと寂しい…

また、いい奥さん、いいお姉さんのふりをしちゃった…

今夜は、とても長い夜になりそうね…

 

ジニョンはカーテンの隙間から見える
カスタードクリーム色の半月を見ていた。

 

…今度はジェニーにプリンを作ってきてもらおうっと

 

ジニョンはそんな事を思いながら また、バラの花を抱きしめた……

 

 

 

――――――

 

 


はぁ~……


レウォンは、ため息をつく。

さっきから、デスクに座ってボーッと考えている。

彼のデスクの上には、一冊の経済誌が開いて置いてある。

そのページには、若きエリート、シン・ドンヒョクの写真。


…やっぱり、ダメだよな このままじゃ…


そして、ガラス張りの部屋にいるドンヒョクを見て また、ため息…


そんな彼の様子をじっと見ている男がいた。

 

「レウォン。」

突然、レオが声をかける。


「はっ?」


「…悪い事は言わない。 あきらめろ。」


「は? 何をですか?」


「…相手が悪すぎる。」

そう言って、デスクの上の本を、さりげなく見る。


「え?」


「…好きなんだろう?」


「どっ、どうしてそれを!?」


「ここ数日間の、おまえを見てれば誰でもわかる。」


「え! ほ、本当ですか?」

レウォンはこの上なく慌てる。


「まっ、当の本人は気づいてないみたいだが…」


「それは…まだ言ってないですから。」


「言ってないって…告白するつもりか? …やめとけ。」


「……」


「あの美貌だ。アメリカにいた時も、言い寄ってきた男はいたが、
 あの氷のように冷たい目で拒絶されて、すぐに退散したよ。」


…そんな前から、二人はつきあっていたのか?


「それでもあきらめないバカな奴がいて、力ずくでせまったら、
 腕をへし折られた…」

レオがあきれたように言う。


レウォンの顔が青ざめる。


…そう言えば、ラスベガスで初めて会ったって、ジェニーさんが言ってた


「…恋愛は自由だ。野暮なことは言わない。
 だが、悪い事は言わないから、やめとけ。
 あいつは男には興味がない。」


「興味がないって……結婚したのに?」


「だから結婚したんじゃないか。」


「…?」

「?…」


二人の会話が、微妙に噛み合わない事に 二人は、なぜか気づかない。

 

レオとレウォン…


名前が似てるだけでなく、抜けてる性格も似てるかもしれない……

 

 

―――――

 


首を傾げながら、レウォンがドンヒョクの部屋に入って来た。


「ボス、報告書が出来ましたので、目を通してください。」


「ああ、そこに置いといてくれ。」

PCの画面を見たまま、ドンヒョクが言う。


「はい。 では失礼します。」

レウォンが出て行こうとすると、ドンヒョクが声をかける。


「カン・レウォン。」


「はい?」


「…昨日も、ジニョンの見舞いに行ってくれたらしいね。」


「はっ、はい。 取引先が病院の近くだったので…」


「ジニョンが喜んでたよ…ありがとう。」


「あ、いえ…」


!!!!!

  
…うわあっ!  

口元は笑っているけど、目は笑ってないぞ!

それに…何だ…? この威圧感は…

身も心も凍りついてしまいそうな…冷たい視線…?


レウォンはゾクッとした。

そして、鋭い視線を背中に感じながら、足早に部屋を出た。

冷や汗をかいていた。

 

…こっ、怖い!!!

 


…なに、彼女のためなら、腕の一本や二本…

すげえ、痛いだろうなあ…

 


…でも、結局 俺はどうしたいんだ?


彼女に気持ちを伝えたいのか?


それとも、彼女とどうにかなりたいとでも?

     
       

…自分の気持ちがわからない……


 








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