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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
サークルオーナー: aoi32 | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 297 | 開設:2008.03.05 | ランキング:100(3927)| 訪問者:1367220/1904461
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 24 HIT数 7523
日付 2010/01/08 ハンドルネーム aoi32
タイトル 渚のホテルにつれてって
本文

渚のホテルにつれてって

 




朝の海


波打ち際をあなたと二人


手をつないで歩く


ラベンダーにそまる海


キラキラと光る海


静かな白い波


あなたの真っ白なシャツがまぶしい


わたしは、あなたの涼しげな横顔を見つめる


綺麗で、端正で、遠くを見つめる静かな横顔


昨夜のあなたとはまるで別人ね


そう…あなたはとても情熱的だった……

 

 

海も照らす月明かりの中


波の音が聞こえるホテルの部屋で


わたしたちは、おたがいの名前を何度も呼んで


深く、長く、ゆっくりと愛し合った…


わたしの髪から足の爪先まで


あなたのしなやかな指と熱い唇が旅に出た


めくるめく秘密の旅……

 


ジニョンの髪が好きだよ


やわらかくて艶やかででシルクみたいだ…


そう言って わたしの髪を手にとってキスをした


ジニョンの目も好きだよ


黒くて大きくて、僕だけを見つめる瞳…


そう言って わたしの瞼にキスをした


でも、いちばん好きなのはここだ…

 
そう言って わたしの唇にキスをした


かわいくて、やわらかくて、甘くて とても可愛い…


そう言って 何度も何度も わたしの唇にキスを繰り返した

 

あなたの唇からこぼれる言葉は、わたしを最高に幸せにする

 
わたしを甘やかす、きらめきの言葉


わたしの大好きな、低くて甘い声


情熱的で優しくて…少し切ない瞳で


わたしを見つめていた、あなた…

 

 

 

ふいに、あなたはわたしの方を見る


…わたしが見つめてることに気がついたの?


あなたはこの上なくやわらかく微笑む


…ドキ…ン…


胸の奥で何かが音をたてた


わたしも…微笑み返す


いつものように…笑えたかしら…?


でも  …何だかずるい…


わたしは、こんなに昨夜の余韻に浸ってるのに


あなたの体の重みも、温かい胸も、しなやかな指も、熱い唇も


…全ておぼえてるのに


あなたは、なぜそんなに涼やかなの?


なぜ、何もなかったような顔ができるの?


わたしも、何とか平気なふりをして聞いてみる

 

 

今日は何をする?


そうだね…ヨットで沖に出てみようか


すてきね


それとも、せっかくだから海で泳ぐ?


え…?


あなたは悪戯っぽく笑う


わたしが泳げないのを知ってるくせに意地悪ね

 

潮風があなたの髪を揺らす


ボタンを少し外した白いシャツの襟元から、あなたの胸が見えた


昨夜、わたしが何度もキスした場所…


ドキ…ン…


胸が痛い…

 


切ない思いから逃げるように、わたしは海を見つめる


静かで穏やかな朝の海

 

 

…ドンヒョクさん


あなたは、まるで海みたいね


時には激しく感情をぶつけ


わたしは、その大きな波にのみ込まれそうになる
  

時には包み込むような優しさで


静かに打ち寄せる波に抱かれているみたい


情熱的で、冷静で


神秘的で、無邪気で


未来をゆっくり見つめる大らかさと


切ない過去を振り返る繊細さと


あなたは、そんな多彩な表情の海をもった人


わたしは、あなたという海に溺れてしまったの?


あなたの波に抱かれてしまったの?

 


今…気がついた


なぜ、わたしがこんなに切ないのか わかったの


あなたに言いたい事があるの


ずっと  言いたかったの


でも…どうしよう

     
こんな事言ったら あなたは驚く?


わたしを軽蔑する?

 


…でも 
 

やっぱり、その思いを押え切れずに、わたしはその場に立ち止まる

 


“ジニョン?”


少し先を歩いていたあなたが、手をつないだまま振り返る


わたしは、黙ってうつむく


“ジニョン どうかした?”


あなたが、また、わたしを呼ぶ


“ドンヒョクさん あの…ね…”


“うん?”


“もう一度…”


“もう一度?”


“もう一度…抱いて…”


わたしはうつむいたまま、やっとその言葉を口にした


“え…?”


“もう一度、抱いてほしいの…”


今度は顔を上げて、あなたを見る


目に飛び込んできたのは 驚いたあなたの顔…


わたしは…すぐに後悔した


…やっぱり…言わなければ良かった


恥ずかしい…こんな事言うなんて…


わたしは どうかしてしまったの?


でも あなたが恋しくて、恋しくて…


どうしても 言いたかった…

 


思わず涙がこぼれそうになったわたしの手を引き寄せて


抱きしめてくれたのはあなただった


“…ドンヒョクさん?


“だめだよ、ジニョン”


…やっぱり だめ…なの?


“僕が言おうとしてたのに、先に言うなんて”


“え…?”


あなたは、わたしの頬の涙を指でそっとぬぐった


そして わたしをふわっと抱き上げた


驚いたわたしの耳元で あなたが囁いた


“ジニョン、やっぱり 君は最高だ
 本当に…純粋で可愛い人だ…”


“ドンヒョクさん”


あんたは 今歩いてきた方へ戻り始めた


…このまま、抱き上げてつれて行ってくれるの?


あの場所まで… あの渚のホテルまで…

 


…でも…


“ねえ、ドンヒョクさん”


“ん?”


“重くない?”


“大丈夫”


“でも ホテルまで、けっこう遠いわよ”


“………”


“砂浜で歩きにくいし…途中で 力尽きない?”


“実は、少し…後悔してる
 抱き上げるのは、ちょっと早すぎたかもしれないって”


あなたが困ったように笑う


わたしはぷっと吹き出した


もう、ほんとにドンヒョクさんって 何て人なの


純粋でかわいいのは、あなたの方よ…

 


“降ろして”


“逃げない?”


あなたの切なげな瞳…胸がきゅっとする…


“じゃあ、手を離さないで…”


わたしは、あなたに笑いかけた


あなたはわたしを、ゆっくりと降ろすと


わたしの言ったとおりに、しっかり手をつないだ


わたしは、子どものようなあなたの顔を見上げ、からかうように言った


“めずらしいわね ドンヒョクさんが判断ミスをするなんて”


“ジニョンに会ってから、判断ミスばかりだよ”


あなたが困ったように でも、嬉しそうに笑う

 


ドンヒョクさん

  
今…嬉しい?

  
今…楽しい?

  
今…幸せ?


わたしは…すごく幸せだわ…

 


あなたを見上げるわたしの耳元で、あなたがまた囁いた


わたしは頬が赤くなるのがわかった


それをごまかすように、あなたの胸に抱きついた

 


“早く ホテルに戻ろう

 昨夜より もっと最高の気分にしてあげるよ”

 

そんなこと…わかってる…

だって…あなたを愛しているもの…

 


朝の海


何かが生まれる 朝の海


静かな 波の音を聞きながら


わたしは もう一度

  
あなたの海に溺れてみたかったの……















 

 








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