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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 45 HIT数 7708
日付 2010/01/22 ハンドルネーム aoi32
タイトル 一晩中踊れたら 後編
本文

一晩中踊れたら 後編 
 

 

 

 

驚いて振り返ると、若い男性がシャンパングラスを持って立っていた。


それも、ひとりではなく4人…?


…まぶしい……


わたしは思わず目を細めた。


彼らのバックにある、キラキラ輝くクリスマスツリーのせいだけではなかった。


…なかなか ステキな人たち… ドンヒョクさんには負けるけど…


彼らはわたしを囲んで話し始めた。


「良かったら、僕たちとお話しませんか?」


「え・・?」


「何だか、ずっと一人で寂しそうだし。」


「さっきからずっと見てて 綺麗な人だなって思ってたんですよ。」


「せっかくのパーティーなんだから、一緒に楽しみましょう!」


「あっ、あの!」

わたしは困ってしまった。


「初めまして、キム・ドンウォンです。」


「リュ・サンウです。」


「イ・シウォンです。」


「パク・ドンゴンです。」


「あっ、あの…」


いきなり名前を言われても……


「世間では僕たちのことを“M4”と呼んでます。」


「え、エム…フォー・?」


「そうです、M4…モムチャン(いい男)4人組ってことです。」


「……」


何だか、この人たち 誰かに似てるわ


若くて、明るくて、ハンサムで、親しみやすくて…でも、軽すぎる…


「あの、ごめんなさい。もうすぐ主人が戻って来ると思いますので。」

わたしは彼らに告げた。


「え??結婚してるんですか?」


「ひゃー!どおりでセクシーだと思った!」


「やっぱり、僕たちの周りにはいないタイプだよな。」


「いいじゃないですか。…じゃあ、ご主人が戻って来るまで。」


「一緒に踊ってくれませんか?」


「何言ってるんだ、僕が先だ。」


「さあ、行きましょう!」


4人の中の一人が、わたしの腕を取った。


「あっ、あの!本当にだめなんです。」


…どうしたらいいの?


「大丈夫ですよ、僕たちはあやしい人物じゃないですから。」


「いいじゃないですか。
 大体、信じられないな、こんな美人の奥さんを放っておくなんて。」


「そうだ、あなたのご主人の顔が見てみたいですよ。」

 

 

 


「…こんな顔でよかったら、どうぞ。」


冷やかで低い声が静かに響き渡った。


驚いて振り返るとドンヒョクさんが立っていた。


「ドンヒョクさん!」

わたしはあなたを呼んだ。


あなたは、無表情で冷静に見えた… かえって…怖いのよね…


そこにいた4人は、ドンヒョクさんのあまりの迫力に息をのんで彼を見た。

 


「…その手を離せ。」


ドンヒョクさんは彼らを鋭い目で睨みつけた。


久しぶりに見るドンヒョクさんの怖い顔だった。


わたしの腕をつかんでいた彼は、驚いて手を離した。


そして、呟いた。


「…シン・ドンヒョク?」


「あなたのご主人って、シン・ドンヒョクさんなんですか?」


「え? 彼を知ってらっしゃるの?」


「知ってるも何も…」


「すごい! 本物だ!!!」


「こんな所で会えるなんて。」


「あっ、握手してください!!」


今度は 彼らはドンヒョクさんをどっと囲んだ……。

 

 

 

 


「…疲れた…。」


ドンヒョクさんは、ぐったりしてテーブルに手をついた。


「ドンヒョクさんって有名なのね。驚いちゃった。」

わたしは笑いながら彼にシャンパングラスをわたした。


「ジニョン、何なんだ。あいつらは。」


「えっと、M4…とか言ってたわね。」


「…まるで、カン・レウォンが4人いるみたいだ。」


「…そうね。」

わたしは思わず笑ってしまった。


「やっと、静かな生活ができると思ったのに。また変なのが…それも、4人も?
 今度、どこかで会っても 絶対知らないふりをしよう。」


あなたの真剣な顔…


ドンヒョクさんって、あのタイプに弱いのね?

 


「でも、楽しそうな人たちだったわね。」


「ジニョン。」


「あらっ、ドンヒョクさんがいけないのよ。 わたしを放っておくから。」


「ジニョン。」


「一人ぼっちで寂しかったんだから。」


「…ごめん。」


「…嘘よ、お仕事だものしかたがないわ。
 でもね、あの人たちに 綺麗だとか、セクシーだとか言われちゃった。」

わたしは、からかうようにあなたの顔を覗き込んだ。


一瞬、あなたの瞳がきらっと光った。


あなたはシャンパングラスをテーブルに置くと言った。


「…では、綺麗でセクシーなソ・ジニョンさん。僕と踊っていただけませんか?」

あなたは笑って手を差し出した。


「え?」


あなたはダンスフロアーの方を指差した。


「でも、わたし…人前でダンスなんて。」

わたしは躊躇った。


「大丈夫。この前、家で踊った時みたいにすればいい。」


「え…?」


「奥さま、お手をどうぞ。」


あなたはわたしを、まるでプリンセスにするかのように恭しく手を差し出した。


…笑顔がまぶしいわ…


わたしは、その笑顔につられて彼と手を重ねた。

 


わたしたちは、ゆっくりと踊り始めた。

 


…ドンヒョクさん…


ダイヤモンドヴィラで踊った時のことを覚えてる?


あの時、わたしはまるで夢の中の世界にいるみたいだったの


そして今も…


魔法をかけられたみたいに、体がふわふわと軽くなって
空に飛んで行きそうだわ…


あの時も、今も


この胸の鼓動が、あなたに聞こえてしまうんじゃないかと心配だわ…

 


あなたは、わたしを抱き寄せ、ゆっくりリードしてくれる


あなたと一緒なら わたしはとても軽やかにダンスができそうね


ほら、見て…


みんながあなたを見ているわ


わたしはあなたを自慢してもいい?

 


舞踏会で王子様と踊ったシンデレラは、こんな気持ちだったのかしら


でも、わたしは 12時になってもここにいられる


あなたと一晩中踊っていられる


帰らなくてもいいの……

 


“一度はめたら、永遠に僕から離れられなくなる指輪をください”

 


わたしは左手の薬指の指輪を確かめる。


あの時から…


この指輪をもらった時から わたしはあなたからの魔法がとけない


まるで、映画の中のヒロインになった気分


あなたは 王子様より強引で


リチャード・ギアより優しくて


ハリー・ポッターより素敵な魔法が使えて


Mr.スミスより格好良くて


でも わたしは あなたの瞳にどう映ってるの?


シンデレラのように輝いてて
 

プリティーウーマンのようにかわいくて


ハーマイオニーのように あなたを魔法で助けられる?


Mrs.スミスのように セクシーであなたをドキドキさせられる?

 


わたしがあなたしか見えないように、あなたもわたしだけを見ていてね


…あなたが 優しくわたしを見つめてくれるから


何だか 目の前がぼやけてきたの…


…もしかして… わたし、泣いてるの?


ああ、ごめんなさい ドンヒョクさん


悲しくて泣いてるんじゃないの


幸せで…何だか、とても嬉しくて涙が出てくるの…


だから 心配しないで…


ほら、わたし 涙が出ても…笑ってるでしょう?

    
ちゃんと、笑ってるでしょう?

 


踊るのをやめて立ち止まったあなたは わたしの頬の涙をそっと指で拭ってくれた。


あなたの瞳も揺れているわ。


そして わたしの頬を両手で包み込んだ。

 


…もしかして……


あなたは やわらかく微笑む…


だめよ ドンヒョクさん …こんな所で…


あなたの顔が近づいて来る…


…たくさんの人が見ているわ


あなたの 深くて、黒い瞳がわたしを見つめる

 


「…愛してる ジニョン……」


あなたの低くて甘い声が わたしに囁きかける。

 


ずるいわ… ドンヒョクさん……

 


あなたに見つめられて


あなたの声を聞いたら


わたしがどうなるか… あなた 知ってるでしょう?

 

 

 


永遠に……


愛するあなたの側にいられるように


魔法のキスを…わたしにください……

 

 


 

 


 










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