ブロコリ サイトマップ | ご利用ガイド | 会員登録 | メルマガ登録 | 有料会員のご案内 | ログイン
トップ ニュース コンテンツ ショッピング サークル ブログ マイページ
aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
サークルオーナー: aoi32 | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 297 | 開設:2008.03.05 | ランキング:100(3927)| 訪問者:1367398/1904639
開設サークル数: 1238
[お知らせ] 更新のお知らせ
容量 : 30M/100M
メンバー Total :297
Today : 0
書き込み Total : 957
Today : 0
ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 49 HIT数 8426
日付 2010/01/28 ハンドルネーム aoi32
タイトル 粉雪のクリスマス -4- 森のカフェに行きましょう
本文

粉雪のクリスマス -4- 森のカフェに行きましょう


 


クリスマスキャンドルに一本ずつ火を灯すように


あなたの心と体にも僕の唇で明かりを灯してあげよう


あなたはまるで粉雪のようだった


ため息が出そうなほど真白で 純真で 儚くて


まるで 子供のように小さく震えていた


強く抱きしめたら


雪のように解けて消えてしまうのではないかと思った

 


でも あなたは確かに存在した


重ねた体の下で


戸惑いながら僕を見つめて


甘い声で僕の名前を呼んで


細い腕が僕を抱きしめて


しなやかな指が僕の頬を撫でて


やわらかい唇が僕の唇を受け止めてくれた

 


愛する人と 心も体もひとつになることが


こんなに胸を震わすことだと初めて知った


どこまでも一緒に呼吸を合わせ


そして 同時に果てた後


僕はあなたの隣にゆっくりと横たえて


すぐにあなたを抱き寄せた

 


…愛してる ジニョン


僕はあなたの名前を呼んだ


“ドンヒョクさん…”


あなたも僕の名前を呼んだ


そして僕の胸に頭をのせた


僕はあなたのことを “ジニョン”と呼んでもいいのかな…


あなたの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちて僕の胸を濡らした


“ええ…これからずっと ジニョンって呼んで”


あなたは僕の顔を見上げて言った


僕の胸に不安がよぎった


…もしかして 僕はあなたのことを傷つけてしまったのだろうか


なぜ、泣いてるの? 苦しかった?


僕はあなたの頬の涙を指でぬぐった


“いいえ 違うの …ただ ちょっと怖いの
 
 わたしは もう、今までのわたしには戻れない

 あなたをいつも求めてしまうかも

 あなたを・・束縛してしまうかもしれない”


あなたは濡れた瞳で僕を見つめた


あなたに束縛されるなら本望だ…


僕はまたあなたに唇を重ねた


“ドンヒョクさん…”


あなたの唇が僕の名前を呼んだ


僕のことはドンヒョクと呼んでくれないの?


僕はあなたを見つめ少し笑いかけた


“あなたはドンヒョクさんよ これからもずっと…

 わたしは ドンヒョクさんと呼ぶわ”


あなたは綺麗に微笑んだ

 


僕の全身から 何とも言えない感情がこみ上げてきた


甘くて 切なくて 嬉しくて くすぐったくて でも少し不安で


何と表現すればいいのかわからない感情


それは 生まれて初めて持った感情だった

 


そうだね…


呼び方なんてどうでもいい


あなたが僕を見て 僕の話を聞いて


僕のことを呼んでくれるだけで それでいい

 


僕はまたあなたにキスをした


また 愛してるジニョン…と言った


今はそれが全てだった

 


僕は 今日という日を一生忘れないだろう

 


あなたが 僕だけのジニョンになった日だから……

 

 

 

 


目を覚ますと わたしはあなたの胸の中にいた


あなたの胸に頭をのせて


あなたの腕がわたしをつかまえていた


あなたの温もり あなたの香りが


信じられないくらいにわたしを ほっとさせてくれる


ゆっくりと顔を上げると あなたは眠っていた


あなたを起こさないように あなたの右手をそっと外した


わたしは静かに体を起こし あなたの寝顔を見た

 
閉じられた瞳 長い睫毛 綺麗な唇
 

初めて見る彼の無防備な寝顔が愛しかった


わたしはそっと その全てに触れてみた


胸の奥がきゅっと締めつけられるような気がした

 


あなたの深くて澄んだ瞳がわたしだけを見つめ


あなたの熱い唇がわたしに口づけた


あなたの規則正しい寝息が聞こえてくる


どうか…


あなたの寝顔がずっとこのまま安らかでいられますように


誰も あなたを苦しめませんように


もう 孤独に震えることがありませんように

 


わたしが守ってあげる


わたしがそばにいるわ ずっと…


あなたに逢えて 本当に良かった

 


愛してるわ ドンヒョクさん…

 


…だから どこへも行かないでね


“どこへも行かないよ”


あなたは静かに目を開けてわたしを見た

 


…起きてたの?


わたしは一瞬で顔が熱くなってきた


“まだ早いから・・もう少し眠って”


あなたはわたしを抱き寄せた


わたしはあなたの胸に顔を寄せる


裸の胸がまぶしいわ


でも なんて温かいの


わたしは これからずっと…この胸の中にいていいの?

 


“ジニョンさん”


ジニョンさん?


“いや ジニョン”


少し戸惑ったあなたが愛しい


何? ドンヒョクさん


…わたしたちは 昨日より とても近づいたの


“今日は何をする? どこか行きたい所はある?”


そうね


“どこでも連れてってあげるよ”


じゃあ この家の近くを歩いてみたいわ


“この近く?”


ええ わたし、あまり知らないから


“じゃあ 二人で歩いてみようか? 雪の中を転ばないで歩ける?”


大丈夫よ ドンヒョクさん


“大学と、図書館と、公園があって
 そうだ 公園の向こう側にカフェがあるよ”


カフェ?


周りは木で囲まれていて まるで森の中にあるみたいなカフェ”


ドンヒョクさんもよく行くの?


“時々”


行ってみたいわ あなたが行く所に


“うん、一緒に行ってみようか?”


ええ、森のカフェ…きっと素敵な所ね


森のカフェ?


そうよ、森のカフェ


“そうだね”


あなたは楽しそうに笑う

   
あなたと一緒に行くなら どこでも素敵な所になるわ

 


あなたの温もりに包まれながら わたしは目を閉じて想像してみた


純白の雪でおおわれた森の中


木の枝にも葉にも雪が積もっている


あなたはわたしが雪の中で転ばないように手を引いて、ゆっくりと歩いて行くの


真白な雪の上には あなたとわたしの足跡だけ

 


ほら……


もうすぐ 森のカフェに着くわ……

 

 


           つづく…

 








前の書き込み 粉雪のクリスマス -5-(終) パーティー
次の書き込み 粉雪のクリスマス -3- 二人だけのイヴ
 
 
 

IMX