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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 73 HIT数 8187
日付 2010/03/01 ハンドルネーム aoi32
タイトル 桜記念日
本文

これはドンヒョクとジニョンの結婚式のお話です。
桜の花が幸せな二人を祝福しています。


桜記念日

 

 

ねえ、教会の周りは桜の花が満開よ…

お天気もいいし 最高の日だわね

まあ、ソ・ジニョン!!!
 
…ため息が出るほど綺麗ね、そのウェディングドレス

え? シン理事と二人で選んだの?

はいはい、知ってるわよ

あのデザイナーに特別注文で作らせたんでしょう?

でも、いくらドレスが最高級のものでも それを着るのがあなたじゃね

あたくしみたいに“女の色気”とか“華”がないのよね あなたって…

え? 理事は 綺麗だって褒めてくれたって?

それはそうよ、何たって 理事はジニョンにぞっこんですもの

でも 今でも不思議なのよね

どうして 理事みたいないい男がジニョンみたいな
がさつな女を選んだのかしら?

他にもっといい女はたくさんいるのにね、あたくしみたいな

まあ、でも だからこそソウルホテルは救われたようなものだし

ああ それにしても、理事のあなたへのアプローチはすごかったわね

薔薇300本に、監禁キス、そして カサブランカでも…

あっ、あら! のぞき見なんてしてないわよ!

人聞きの悪い事言わないで

心配だから ちょっと様子を見に行っただけよ


あ~!! それにしても 本当に 理事は情熱的よね

…うちのダーリンより ちょっといい男だし…

それに、以前よりずっと笑うようになったわ

それは ジニョンのおかげかもね

ほら、あなたって見てるだけで面白いキャラだし…

お似合いよ……


と、とにかく 理事に嫌われないように少しは気を使いなさいよ

あなたって ほんとに鈍感なんだから

こんなはずじゃなかった、なんて幻滅されないように気をつけなさいね

ああ、心配だわ あなたって ほんとに何もできないし…

いい? ソ・ジニョン

必ず、必ず 幸せになるのよ! あたくしみたいに…


結婚おめでとう! ジニョン


ああ、それにしても本当に綺麗ね…そのウェディングドレス

今度 貸してちょうだい

え? サイズが合わないって? しっ、失礼ね! ソ・ジニョン!!!


さっ、もうすぐお式が始まるわよ

せいぜい ドレスの裾を踏ん付けないように気をつけなさいよ

え? 理事が支えてくれるから大丈夫?


勝手に言ってなさい……

 

 

 


ヘイ ボス 結婚おめでとう

もうすぐ式が始まるな

ついに この日が来たな 

うん? 緊張してるのか? …らしくないな…


ところで、念願の ずっと思い続けていたジニョンさんを 
花嫁に迎える感想はどうだ?

もちろん嬉しい? 

そうだな 聞くだけ野暮だったな

だが、俺は今でも信じられないな

あの冷酷なハンターのボスが結婚するなんて

仕事よりもいいと思える女が出来たってことか…

え? 俺?

そうだな… そんな女が現れたら結婚するさ

でも、今までみたいに 早朝から深夜までボスにこき使われてたんじゃ 
愛想つかされるだろうな

…何とかしろよ、その性格…

大体、夜中の2時に電話で叩き起こすのはやめてくれ

あ、そうか…!

これからは そんな事もなくなるな

これも ジニョンさんのおかげだな

何で、睨むんだ?

変な意味はないぞ、俺の正直な気持ちだ

これで俺の肩の荷も下りたよ

これからは ボスの面倒はジニョンさんにみてもらおう


だが、ボス おれに感謝しろよ!

ラスベガスのあのレストランへ 俺がボスを連れて行かなかったら
ボスは ジニョンさんを見つけなかったし

ホテルで 俺がジニョンさんの部屋を調べなかったら
ルームサービスは贈れなかったし

砂漠で 俺がジニョンさんを拾わなかったらまた会う事もなかったし

ボスがソウルへ来る事もなかっただろう?

そう考えてみれば ボスがジニョンさんと結婚できるのも
俺のおかげだと言っても 言い過ぎじゃないだろう?

…言い過ぎか?


え? …今 何て言った?

“そうだな ありがとう”…って 聞こえたが?

やっ、やめてくれ!!!

ボスが そんな事を言うと雪が降るぞ

桜が満開のこの時期に 大雪になるぞ!


でも… 良かったな、ボス… 俺は心から祝福するよ

だから、幸せになれよ 必ずな

それから ジニョンさんだけじゃなく俺の事も大事にしろよ

何たって 俺はボスのもう一人のパートナーだからな


結婚おめでとう、ボス

おい、もう少しリラックスしろよ


顔が強張ってるぞ!

 

 


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兄さん、ジニョンお姉さん 結婚おめでとう!

とても いいお式だったわ…感動しちゃった

そうやって 二人並んでると 本当に素敵

まるで、ファッションショーのモデルさんみたい

みんな驚いて声も出なかったわ

ジニョンお姉さん 今日からわたしの本当のお姉さんになるのね …嬉しいな

でも、本当は少し複雑なの

だって、ジニョンお姉さんは テジュンおじさんと結婚すると思ってたから…

やだ、兄さん 睨まないでよ! 怖いわよ

いいじゃない、今日からジニョンお姉さんは兄さんの奥さんなんだから

嬉しいでしょう? 顔に書いてあるわよ

え? でも、まだ心配なの? 嘘でしょう?

でも、お姉さんが兄さんの手を握って微笑むだけで もう大丈夫なのね…
    
あ~あ、嬉しそうな顔しちゃって… 心配して損したわ

もう、兄さん そんな怖い顔しないでよ! いい男が台無しよ

そうよ、わたし 最初は兄さんが苦手だった

だって、怖かったし 無口だし…何考えてるかわからなくて…

でも、今は自慢の兄さんよ

かっこいいし、何でも知ってるし、すごく優しいし… だから、もっと笑って

今の兄さんに 素敵な笑顔がプラスされたら 怖いものなしよ

…俳優にもなれるかも…

あ、でも…クールなままの兄さんの方がいいかな

だって、兄さんがこれ以上人気者になったら ますます遠くなっちゃうもの

兄さんがわたしの兄さんで良かったわ …本心よ

 


お姉さん、兄さんのこと よろしくね

こんなことは 本当は親が言うのかもしれないけど
お父さんは まだ遠慮してるみたいだし、お母さんはいないから
わたしが代わりにお願いするの。

ふつつかな… ちょっと、違うかな? 少し普通と違う?兄ですけど
どうぞ、末永く よろしくお願いします

優しい兄さんを 幸せにしてあげてください


やだ、お姉さん泣かないでよ

綺麗な花嫁さんが台無しよ

わたしまで もらい泣きしそうだわ


兄さんは大丈夫よね

え? ハンカチを貸してくれるの? 

でも、お姉さんは?

………

はいはい、わかりました

兄さんが指で拭ってあげるのね

いいな… 何だか妬けちゃう

でも、良かった

兄さん、幸せになってね

きっとよ… 誰よりも幸せになってね

かわいい妹からのお願いよ……

 

 

 


よお、ジニョン… いや、ソ・ジニョンさん

結婚おめでとうございます。

そして、ソウルホテルをご利用いただきましてありがとうございます

しかも こんなに豪華な披露宴をご依頼いただきまして

おかげさまで 今月の営業売上も…

何だよ、そんなに睨むなよ

ジョークだ、軽いジョーク

ん? 嫌味に聞こえたか?

ふん、どうせ俺は嫌な性格だよ

おまけに教養はないし、洗練されてないし

おまえの大切な結婚相手とは大違いだ

おまえの選択は正しいよ

別に、ひがんでる訳じゃない


あのラスベガスの砂漠で ジニョンを探しに戻った時
見つけたのは おまえの荷物のタグだけだった

おまえが俺から一歩離れた時、おまえはあいつの所へ一歩近づいたんだ

あの時から あいつとおまえは おたがいに一歩ずつ近づいて行った

そして おまえは俺から離れて行ったんだよな


今頃 こんなこと言っても仕方が無いな…

とにかく、過去の事から決別して 俺は前に進むべきだな…と思い始めたよ

やっと今日から、おまえの事を友人だと思えるよ …たぶん


結婚おめでとう、ジニョン

友人なら おまえの結婚を祝福できるからな …もう大丈夫だろう?


ところで…

シン・ドンヒョクは なぜ、ここにいないんだ?

どこへ行ったんだ?

え? NY支社から緊急の電話だって?  …ビジネスセンター?

何、考えてるんだ! あいつは…  こんな日まで仕事か?

おい、ジニョン 考え直すなら今だぞ! あんな奴 やめとけ!! 絶対 苦労するぞ!

これはおまえの上司として…友人としての忠告だ

え? おまえは それでいいのか?

…本当にいいのか?

おまえがいいって言うんなら それでもいいが…


…それにしても、何て綺麗に笑うんだ…ジニョン

まるで 今日の満開の桜みたいだな


…幸せ…なんだな ソ・ジニョン…

 

 

…うん?

な、何だか 背中に冷たい視線を感じる…

というか、殺気を感じる …これは…もしかして…

以前にも感じた事がある…気配だな…

 
…俺は、振り向きたくない  

絶対 振り向いてはいけないような気がする


おい、ジニョン

あいつは シャンパンのボトルは 持ってないよな?

え? 笑ってる? 
 

…よけいに怖いじゃないか………

 

 

    

 

 

 


                  

―― 1年後 ――

 


早朝


朝の日差しが降りそそぐ中 ドンヒョクは走っている。

公園通りをずっと駆け抜け 息を弾ませ 額に光る汗がまぶしい。

並木道の桜はちょうど満開で 淡いピンクの清楚な花びらが はらはらと舞い落ちる…


まっ白なジョギングウェアと黒いサングラス

すらっとした しなやかな肢体と美しすぎる姿勢

この時間帯を共有している人々の間では 彼はすっかり有名人だ。


どんなに走ってもその表情を変えないドンヒョクの口元が その時、初めて緩んだ。


「…ジニョン?」


家の前で まっ白なタオルとミネラルウォーターのペットボトルを持ったジニョンが立っていた。


「お帰りなさい ドンヒョクさん。」


ドンヒョクはサングラスを外しながら ジニョンに近づいた。

ジニョンの笑顔は 日差しが降りそそいだ桜の花よりもまぶしい。


「どうかした?ジニョン。もう、起きたのか。」

ドンヒョクが笑いながら言った。

サングラスを外した彼の瞳は いつもより優しげでやわらかい印象を与える。


「ええ。何だか目が覚めちゃって、それで 公園の桜が満開かなって思って」


「じゃあ 少し歩いてみる?」


「ええ。」

ジニョンは嬉しそうに微笑んだ。

 


二人は 手をつないで 桜並木の下を歩いている。

咲き誇る桜の花を見上げ 感嘆の声をあげるジニョン。

ドンヒョクは そんなジニョンをまぶしそうに見守る。


…今日も 一緒に同じ朝を迎えられたね ジニョン…


「ねえ、ドンヒョクさん。 一年前の今頃 あなたは何してた?」

ジニョンがドンヒョクを見上げて言った。

ドンヒョクは腕時計を見た。


「うん、多分 今日と同じように走っていた。」


「やっぱり走ってたのね。そうだと思ったの。」


「ジニョンは? まだ 眠ってたかな?」


「あら、わたしだって起きてたわよ。 緊張してなかなか眠れなかったのに
 朝になったら ちゃんと目が覚めて… だって、結婚式の日ですもの。」

ジニョンは そう言うと 恥ずかしそうに笑った。


「…だから その夜はすぐ寝ちゃったのか…」

ドンヒョクは 大げさにため息をついた。


「あ、あら そうだったかしら?」

ジニョンは 真っ赤になってうつむいた。


「あの時 思ったよ。僕はとんでもない眠り姫を奥さんにしたんだって…」


「…幻滅した?」

ジニョンは 不安げにドンヒョクを見つめた。


「ジニョン。」


「…はい。」


「僕の中でのジニョンには 幻滅なんて言葉は存在しないよ。」

ドンヒョクは きっぱりと答える。


「ドンヒョクさん…」


「僕がジニョンに幻滅するなんてありえない。」


ドンヒョクは ジニョンの手を引き寄せると ゆっくりと抱きしめた。

そして 彼女の髪に舞い落ちた 桜の花びらをそっと指で摘んでみる。

あの時も ジニョンのウェディングヴェールに桜の花びらが舞い落ちていた。

 


これからずっと、ジニョンと一緒にいられる…そう思うだけで

体が震えるほど嬉しくて 幸せだった

ジニョンの笑顔が 僕にとって何よりも素晴らしいプレゼントだった

その思いは 一年たっても少しも変わらないよ ジニョン…

 


ジニョンは ドンヒョクの大きな背中に手を回した。

そして ドンヒョクの胸に頬を寄せて言った。


「ドンヒョクさん。」


「うん?」


「一年間 とても幸せな時間を一緒に過ごしてくれてありがとう。」


「…何だか別れの言葉みたいだな。」


「もう、続きがあるのよ。ちゃんと聞いて、ドンヒョクさん。」


「はい。」


「えっと…だから、これからもよろしくお願いします だんな様。」


「こちらこそ よろしく、奥さま。」

 


大好きよ ドンヒョクさん …だから わたしから離れないでね


ずっと、ずっと これからも一緒だよ ジニョン…

 


ジニョンは 大きな瞳をきらきら輝かせてドンヒョクを見つめ

ドンヒョクも同じように ジニョンにやわらかく微笑み返した。


そして、ドンヒョクは そんなジニョンの唇にキスの花びらを落とした。

 


桜の花びらが舞い落ちる日
 

ドンヒョクとジニョンは 初めての結婚記念日を迎えた……。

 

 


   
   
“毎朝 ジニョンさんと こうして会えたらいいなと思っていました” 


“…わたしも……”












 


 


 

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