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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 99 HIT数 8112
日付 2010/08/06 ハンドルネーム aoi32
タイトル ひまわり -10(終)- あなたを見つめています 後編
本文 ひまわり -10(終)- あなたを見つめています 後編






「ボス~!! ジニョンさ~ん!!」

いなくなってしまった二人を探して レウォンはまっ白な砂浜を歩いていた。


「ちょっと、カン・レウォン!! いい加減に 兄さんたちの邪魔をするのはやめなさいよ!!」

ジェニーが後からついて来る。


「・・・邪魔なんてしてないよ。 俺はボスやジニョンさんと一緒に遊びたいんだ。」
レウォンはむっとして振り向く。


「それが、邪魔だって言うの!」
ジェニーはあきれて言った。


「違う・・。 邪魔・・なんてしない・・。ただ・・もうすぐ・・俺はまたNYに戻るから・・また会えなくなるから・・。」
レウォンはそう言うと 少し寂しげに笑った。


「・・レウォンさん。」
ジェニーは驚いてレウォンを見た。


「あ、見て! すっげー広いひまわり畑!!」
しんみりしそうになるのを 慌てて打ち消すようにレウォンは大声で叫んだ。


「・・・あの中に・・隠れてたりして・・。」
レウォンが何気なく呟いた。 ・・・彼は深く考えていない。


「・・・・・」
ジェニーは 満開で黄色の花が溢れたひまわり畑を見て はっとした。


    兄さんがお姉さんと二人きりになれる場所・・そして お姉さんが好きそうな場所・・。



         ・・・・・・・・・・・・・ ここは・・・。




レウォンがひまわり畑の方へ歩き出したのを見て 突然、ジェニーはレウォンの方へ走り出した。

そして、レウォンの前に立ちはだかった。

ジェニーはレウォンに飛びつくように彼の首に両手を回すと すっと背伸びをして彼の綺麗な頬にキスをした。


「!!!」

「・・・・・・」

    ・・・一瞬の出来事だった・・・。


レウォンは驚いて 目を丸くしてジェニーを見た。

・・・ジェニーも 思わず衝動的にキスをしてしまったことに 自分でも驚いていた。


「・・ボスに・・いや、ボスの妹に・・キスされてしまった・・・。」
レウォンは呆然として 頬を押さえたままつぶやいた。


「・・バカ・・!!」

ジェニーは思わず怒鳴るとレウォンに背を向けて 今度は レウォンよりも先に歩き出した。


レウォンははっとして後を追いかけた。

「ジェニーさん!!」

レウォンが呼んでもジェニーは答えずにビーチをずんずん進んで行く。

「ジェニーさん! ねえ、ジェニーさんってば~!!」

「・・・・」

「も、もしかして・・俺のこと好きだったりして~?」

「・・・知らない!!」

「ね~!! そうなんだろう~??」

「知らないってば・・・!」



頬を赤くしたジェニーがぷりぷり怒りながら歩いて行く。

    ついに キスをしてしまった・・・!!

      ・・・って 何だかこれって・・兄さんみたいじゃないの・・!!

         ああ・・兄さん・・。 確かに わたしはあなたの妹です。・・間違いなく・・・。


          
その後を のん気に笑いながらレウォンがついて行く・・・。

       でも、これって・・ボスにばれたら怖いよな~!!

             やっぱり・・俺が怒鳴られるのかな・・・。



            ・・・・・・・・・

                 ・・・・・・・・



                     ・・・まっ・・いいか・・。



レウォンは 眩しいくらいの笑顔を浮かべて天を仰いだ。



     どこまでも続く青い空。 エメラルドグリーンの海。 シェルホワイトのビーチ。 

 
        レウォンとジェニーは ひまわり畑から どんどん離れて行った・・・。









    

  



 







ヴィラのテラスから ドンヒョクは海を見つめている。

熱帯の木々と花が咲き乱れる庭の先には 昨夜、ジニョンと二人で泳いだプライベートプールが広がっている。


つい数時間前までは 二人きりだったのに・・。
   
   ・・・愛しいジニョンと めくるめく・・濃密な時を過ごしていたのに・・・。

ドンヒョクは椅子に深く身を沈めて 大きなめ息をついた・・。



「・・ドンヒョクさん、どうしたの? ・・疲れた・・?」

ジニョンが 後ろから彼を抱きしめながら言った。 彼女は ドンヒョクの白いシャツに頬を寄せた。

シャワーを浴びて着替えたジニョンの体と髪から 甘い香りが漂ってくる・・。


「いや・・。突然、賑やかになったから戸惑ってるだけだよ。」

ドンヒョクは 自分の胸の上にあるジニョンの手を 自分の掌に包みこんだ。


ジニョンはくすくす笑い出した。

その涼やかな笑い声が ドンヒョクの耳をくすぐる・・。

「・・そうね。・・本当に 急に賑やかになったわね。
 そう言えば、ねえ、ドンヒョクさん。 ・・今夜 みんなが プールサイドのメインダイニングルームで
 パーティーを開いてくれるんですって。」
ジニョンが楽しげに言った。


「・・・そう。」
ドンヒョクは短く答えた。


「・・その時に 昨夜、散歩してる時に・・・ドンヒョクさんに買ってもらった・・あのエキゾティックな青いドレスを  
 着てみようかしら? ・・・ねえ、どう思う?」
ジニョンが声を弾ませて言う。


「・・・いいんじゃない・・。」
ドンヒョクは気のない返事をする。


「・・ドンヒョクさん・・何か怒ってる?」


「・・・べつに・・怒ってなんかいないよ。」


「・・・うそよ・・怒ってるわ。」



「・・何だか楽しそうだなと思って・・。」


「・・え・・・?」


「僕と二人だけでいた時よりも 周りに大勢いた方が、ジニョンは楽しそうだ・・。」


「まあ・・。」

ジニョンは思わず言葉を失った。
そして 後ろからドンヒョクの顔を覗き込んだ。

   ・・・ドンヒョクは明らかに怒っていた。
         表情を変える事はなくても 眼鏡の奥の黒い瞳が沈んでいた・・。









「・・・ドンヒョクさんったら・・。」

普段はクールで でも、情熱的で・・さっきのひまわり畑のように大胆な行動をするのに・・
今みたいな些細なことで すぐに不安な表情を見せてしまうドンヒョク。

信じられない事に・・ドンヒョクは 子供のように拗ねているのだ・・・。


「・・おばかさんね・・ドンヒョクさんは・・。」


「・・・・」


ジニョンはドンヒョクの足元に跪くと 彼の投げ出した脚の上に顔を埋めた。

「・・・わたしは・・ドンヒョクさんと二人きりの方が楽しいに決まってるじゃない・・・。」


「・・ジニョン・・。」


「でも・・みんなに囲まれているドンヒョクさんを見ると すごく嬉しいの。
 みんなにからかわれているあなたは・・とても幸せそうに見えるの。」


ジニョンに言われて ドンヒョクは戸惑った・・。

      幸せそうに見える・・?  この僕が・・・?


「・・わたしは・・そんなドンヒョクさんが愛しくて ・・とても大切にしたいと思うの。」

「ジニョン。」

      大切にしたい・・・?   この僕を・・・?



ドンヒョクの脚にうつ伏せているジニョンの髪の後れ毛が風に揺れている・・・。

ドンヒョクは 白いノースリーブのブラウスから出た ジニョンのほっそりとした腕をなぞり、その黒髪に手を置いた。

そして 彼は何度も、何度も ジニョンの頭を撫でた。

ジニョンは気持ち良さそうに目を閉じた。



ドンヒョクの心は穏やかだった。  そして 自分に問いかける・・・。




    ・・・僕は・・幸せになれるんだろうか・・・?



       ・・もちろんだ・・・。 だって ジニョンに出会えたから・・。















               「・・・ありがとう・・ジニョン。」



ドンヒョクは身を屈めると ジニョンの髪に頬を寄せて囁いた・・・。

     
     







テラスの手すりの所に立って ジニョンは海を眺めている・・・。

ドンヒョクは そんなジニョンの後姿を見つめている。

海から風が吹いて ジニョンの髪が揺れる。 空色のスカートも風になびく・・。

    

     ・・・愛してる ジニョン・・・


ドンヒョクは そっと呟いた。

おそらく波の音で聞こえないくらいの 低い小さな声で・・・。



ふいに・・・・ジニョンが振り向いた。

そして ドンヒョクを見つめた。  ・・・不思議そうに・・・。

彼女は  ふわりとやわらかく微笑んだ。


「・・・わたしも・・・。」


         え・・・?    ・・・まさか・・聞こえるはずはない・・・。





「・・わたしも・・・愛してるわ・・ドンヒョクさん。」





ジニョンはそう言うと 満開のひまわりのように笑った・・・。


















        背景・画像・コラージュ  by akke
                       































                   










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aoi32
毎日、暑いですね~!akkeさんのステキな彼のプールでのお姿で 少しでも涼んでいただけたらいいのですが^^ それにしても、ドンヒョクはいつも涼しげでステキ♪ 2010/08/06 17:53
 
 

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