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Happy Birthday |
こちらは1月から12月まで、それぞれの月生まれの方へ、お誕生日のお祝いとして創作したお話のお部屋です。
季節ごとのシンファミリーのお話やら、ソウルホテルへいらしたお客様のお話やら、なにやらいろんな色をした ビー玉がころころあちこちに転がっているようなお部屋ですが、よろしければ、お付き合いくださいませ。 |
No |
23 |
HIT数 |
1253 |
日付 |
2009/03/07 |
ハンドルネーム |
Library Staff |
タイトル |
2008 2月生まれの人へ 「mousou倶楽部」 |
本文 |
『 mousou倶楽部 』
「いらっしゃいませ、ソウルホテルへようこそ・・・・」
こんにちは。
にっこりと、挨拶を交わす。
案内された席につくと、私は優雅にあたりを見回した。 さぁてと・・・
準備は万端
さぁ、楽しいクラブ活動を始めるわよ。
今月のキャラは・・・恋に悩むOL ソウル出身、現在、法律事務所勤務 年は・・・20代後半
えっと・・・設定は・・・・・
財閥の御曹司と恋に落ちるも、境遇の違いに悩み、ここソウルホテルへやってくる・・・ 彼女のキャラに合わせて、服装は爽やか系で。
ベージュのハーフコートの下は、ちょっと春を意識したサーモンピンクのアンサンブル
甘すぎないAラインのスカートに、足元は濃いブラウンのブーツで・・・ メイクもナチュラルメイクで、髪型はセミロング アクセサリーもお堅い職業らしく、控えめに・・・ このハートのネックレスは、彼からのプレゼントってことで・・
指輪は、シンプルなプチダイヤのものを右手の薬指にはめている これは、まだ彼からは、プロポーズされるほどではないという証拠
大まかな設定はこんなところかしら・・・
さぁ、今から、私は、この「彼女」になりきって、ここ、ソウルホテルでティータイムを過ごす。 これが、私のクラブ活動
ふふっ・・・ちょっと変わってるかしら
でも、月に一度、自分で設定したキャラになりきって過ごすのが、私の秘密のクラブ活動の時間 もっとも、クラブのメンバーは、私ひとりだけど・・・ 誰に迷惑をかけるのでもない、楽しい一人遊びよ。 一月かけて、じっくりとなりきるキャラを考える。
彼女の生い立ちや、性格、仕事、外見まで・・・
しっかりと、設定をするの。
そして、そのキャラらしい服装をして、メイクを施し、 私は、「彼女」として、ソウルホテルでお茶をするの。
そう、その時間だけは、「彼女」として、生きるの。
もちろん、そう毎回、毎回、そのキャラの服や小物を買うわけにもいかないけど、チープなものでもかまわないし、 それらしく見えるもので全然OK
ようは、気持ちだもの
先月は、不倫に疲れた女性実業家として、ソウルホテルに来たわ
年齢設定は30代後半、背筋をぴんと伸ばして、大きめのバッグを持って颯爽とここへ来た。
黒のロングコートに、かちっとした濃紺のストライプのスーツ
足元は、10センチのピンヒールといういでたちでね
小物として、外国製の煙草も用意した。
実際には、吸えないけど・・・
でも、彼女になりきって、ここで時を過ごしたの。
ま、一種のコスプレと言えるかもしれないけど・・
大学の講師っていうキャラもあったし、人目を忍んで逢引をする人妻っていうものあった。
バリバリのキャリアウーマンが仕事の途中で一休みをするっていう設定もあったし、往年の映画スターがお忍びでソウルホテルに滞在しているっていうのもやったわ。
どんな人にだってなれるし、年齢だって、自由自在 それが、私の「クラブ活動」 だってね、現実はなにかとややこしい。
理不尽なことだらけで、つい愚痴っぽくなる毎日。
そんな時、嫌なことや腹の立つことを、ずうーーとの脳内で反芻して、マイナススパイラルに陥るより、 こんな風に楽しいことを考えるほうが、よっぽど精神にいいはずよ。 つい、ネガティブに傾きがちな時、「来月は誰になろう」って考えると、ふわっと心が明るくなる。
ね、素敵なクラブでしょ?
で、今月は・・・
勤めていた会社が倒産した「彼女」いえ・・「私」は、田舎に帰って来いという両親に逆らって、 なんとか、ソウルで仕事を探すんだけど、なかなかなくて・・・とりあえず、派遣で働き始める。
で、派遣先は結構大手の企業
そこで、ロビーの受付けとして働いていたんだけど、ある日、そのロビーで煙草を吸おうとした男性に注意をする。
「ここは、禁煙です。あちらの喫煙コーナーでお吸いください」ってね。
ところが、注意した男性が、実はその会社を含めた大企業グループを率いる財閥の御曹司 結局、その一件で「私」は、派遣先を首になってしまう。 田舎に戻りたくない「私」は、とにかくなんでもいいからってことで、パーティーのコンパニオンとして働きだす。 もっとも、コンパニオンというより、パーティー会場の雑用係りのようなものだったけど・・ それで、ここソウルホテルで行われたあるパーティで仕事・・・というか、 ひたすら空いたグラスを片付けたり、灰皿を取り替えたり・・・をしていると、なんとそこであの御曹司と再会する。
「貴方のせいで、首になったのよ」
そうきっぱり言い放つ「私」に彼は興味を覚えて・・・
「責任をとって、仕事を紹介するよ」
最初は御曹司然として偉そうな彼に反感をもっていたけれど、仕事が喉から手がでるほど欲しかった「私」は、法律事務所を紹介してもらう。
ま、大体の設定はこんな感じ。
どう?我ながらよくできたと思うわ。
なんていっても、2月は私の誕生月
どうしたって力が入るってものよ。
このキャラも2月生まれで設定
筋の通らないことが大嫌いな厳しいところがありながらも、誠実味にあふれる
タイプ。待つよりも行動する挑戦家。社会に出てからも、気配りのよさを発揮して重宝がられる 異性との付き合いには真面目で、少し引いたところから見てしまいがちだけど、将来的には仕事と恋愛・結婚とのバランスをとって、家庭を切り盛りしていく
ねっ?完璧でしょ
えっと・・・それから、少しずつ、少しずつ、二人の距離が縮まっていって・・・
やがて、「俺様」の仮面の下に、傷つきやすい少年の姿を見た「私」は・・
えっ?ちょっとありきたり?
ドラマでよくありそう?
ま、いいの。
うちのクラブはベタな展開路線なの。
それから・・えっと・・・なんとか彼の力になりたいと思った「私」は自分から愛を告白 一応、恋人同士になるんだけど・・・とはいえ、相手は御曹司 いつもこそこそと人目を忍ぶ付き合いで・・・・ 気がつけば、「都合のいい女」になっているみたいで・・・そんな時、彼に結婚話が持ち上がる。
お相手は、彼と同じような財閥の令嬢
悩んだ「私」は、一人、ソウルホテルに傷心を癒しに来る。
どうよ!!この設定!!
完璧でしょう!!
って、私が自画自賛していると・・・
どん!!ばしん!!がたん!!!
な、なに??
人がせっかく、キャラになりきって浸ってるときに・・・・ 私は、大きな音がしたテーブルを思わず振り返って見た。
そこには・・・
なにやら怒りの形相でテーブルに書類の束を叩きつけた男性・・・あら、結構イケメンじゃない
その前では、何事もなかったように平然と珈琲を飲む女性・・・す、すごい・・・
えーーークラブ活動中だけど、ちょっと聞き耳
だって、こういうのって、今後のお話設定の参考になるじゃない。
「納得できない!!」
「してください」
・ ・・・・・・・・・即答だ。・・すごい・・・
「こんな日程じゃ無理だ」
「これ以上、変更は無理です。タイトなスケジュールですけど、無理ではありません。」
・・・・・・・・・・・・あんなに睨まれても、顔色ひとつ変えない・・・
「俺を殺す気か!」
「死にませんよ。憎まれ子世にはばかるって言いますから」
・ ・・・・・・・・・・・うわお!!
しばらく、男性が女性を睨みつけていたけれど・・・ あれ??あの男性・・・なんだか見覚えがある・・・
そうだ!!建築家のカン・ヒョンジンじゃないの!!
ほほーー、さっすがソウルホテル
こんな有名人も来るのね。
「・・・わかった。」
男性が観念したように呻くと、女性がにっこりと笑った。
あら、綺麗な人・・・おとなしそうだけど、芯はしっかりしてるってタイプね。
ふむふむ・・・ああいうキャラも今後の役に立つかもしれない
メモメモっと・・・・
「じゃ、この殺人的なスケジュールの後に、ひとつ予定を入れてくれ」
「はい、なんでしょうか?」
・ ・・・・・・・・女性はビジネス手帳を取り出して、ペンを握った。うん、持ち物もいい趣味してるわ。
「結婚式を」
「結婚式?」
・ ・・・・・・・・結婚式?
「俺と・・・・君の・・・」
「はっ?」
・ ・・・・・・・・・・はっ??
「結婚しよう。イ・スヨンssi」
「えっ?」
・・・・ええーーーーー???こ、これってプロポーズ??いや、でも・・そんな
偉そうに・・・・
「今から1分以内に返事をしてくれ」
「そ、そんな・・・」
・ ・・・・・・・・・・1分以内???どれだけ短気なのよ!!
「59 58 57」
「あの・・・その・・ヒョンジンssi」
・ ・・・・・・・・・・カ、カウントダウンしてる!!
「56 55」
「わ、私たちまだ知り合って2ヶ月にもならないんですよ。」
「10年付き合っても、結婚しないのは、結婚しないし、たった一日で恋に堕ちることもある。」
・ ・・・・・・・・・・・・・・なるほど・・・
「俺はこの2ヶ月間で十分すぎるくらいにお互いのことはわかったと思っている。君は違うのか?」
「それは・・そうでも・・・でも・・私は一度結婚に失敗しています。」
・ ・・・・・・・・・・・あら、バツイチ
「その経験から学んだことを、俺との人生で生かしていけば、それは失敗にはならない。違うか?」
「でも・・・・私・・・」
・ ・・・・・・・・・・・・・まーねーーーその気持ちはわかるわよねーー臆病にもなるわよね・・・
「28 27 26」
「あの・・・でも・・・私は・・・」
「君は俺のことが嫌いか?」
「えっ?」
「本当に大切なのは、それだけだろう?俺が嫌いか?」
「嫌いじゃ・・ないです・・・けど・・・」
「けど?じゃ、好きか?」
「・・・・・」
「好きか嫌いか、はっきり言ってくれ」
・ ・・・・・・・・・・・うわーーものすごーくはっきりした人!
「どっち」
「・・・・・・・」
「5 4 3 2」
「・・す・・好きです。」
・ ・・・・・・・・・きゃーーー♪♪♪♪
「じゃ、決まりだ。」
そう言うなり、彼はテーブル越しに身を乗り出すと、彼女にキスをした!! と思った瞬間、ぴかっと光が放たれ、カシャという音が響いた。
えっ?何??
振り向くと、カメラを手にした男性がティールームを走り去って行くのが見え
あっーーーいわゆる「スクープ写真」ってやつーー?!
驚いて固まってる彼女に「これで、記者会見する手間が省けた。」って、平然と言い放つ彼・・・うーーん・・大物だわっ!!
「ソ支配人」
彼は、手を上げて、ホテルの人を呼んだ。 ソ支配人と思しき、女性がテーブルに駆け寄ってきて・・・
あら?なんだか、目が赤い・・・
「ジニョン・・・・」
「スヨン・・・」
・ ・・・・・あらあ?お知り合い?
「用意はできてる?」
「はい。もう皆様、お集まりです。お二人のご入場をお待ちしております。」
「ジニョン?」
「それじゃ、婚約式を挙げよう。」
「えっ?」
・ ・・・・・・・・・・ええーーー???
「前もって、ソ支配人に依頼しておいたんだ。」
「ええー?ジ、ジニョン?」
「黙っていてごめんね。ヒョンジンssiからスヨンには内緒でって言われていたから・・・でも・・おめでとう・・・スヨン―――」
そういうなり、ソ支配人は、泣き出してしまった。
「ジニョン・・・・」
彼女の目にも涙が・・・・
・ ・・・しっかし、この人、断られるとか考えなかったのーー?
俺様を振るなんて、ありえないってか??
パチパチパチパチーーーー
どこからともなく、拍手が沸きあがり、ティールームにいる皆から祝福の拍手が続いた。
みんな、聞いてたのね・・・っていうか、あれじゃ、まる聞こえよねーーー
「じゃ、行こう。」
拍手に軽く一礼をすると、彼は彼女の腕を取り、ソ支配人に導かれてティールームを後にした。
はぁーーーーーー
なんだか、ものすごい瞬間に立ち会ったようで・・・BR>しばらく夢見心地の私の目をはっと覚まさせたものはーーーーー!!!
いやんーーー素敵ぃーーーーーー まるで、私の妄想から抜け出てきたような男性の姿がそこにあった。 So Cool――――
クラブ活動再開――― このお方、さっきの私の設定のお相手にぴったりじゃない!!
そうよ!!
突然身をくらませた私を追って、「彼」は二人の思い出の場所であるここソウルホテルへ私を探しに来てくれたって設定に変更―――
はうーーーん♪♪
もっとも・・・
「あ、理事、ソ支配人なら、もう婚約式の会場に向かわれましたよ。」
「そうか・・・遅刻したかな」
「つい、さっきですよ。まだスヨンssiの着替えの最中じゃないでしょうか?」
「ありがとう。それじゃ僕も行ってくるよ」
ってあっという間に、彼は去って行ったけど・・・・
ううーーん
現実っていうのも、これでなかなか悪くないかも・・・
時には、こんな素敵なことに、出会う日もある。 いつの日にか、私にも・・・って願いながら、今日も妄想に励むとしましょうか だって、悲しいことや辛いことでうじうじといつまでも心を占拠させておくのは、精神衛生上絶対よくない。
それよりは、楽しい妄想に浸って、毎日をいきいきと過ごしましょ
こんど、ネットとかで、クラブメンバーを募集してみようかしら。
で、それぞれが、活動の成果をアップしたりして・・・
ユニークな設定を競いあったり、いかになりきったかを画像付きで証明したり・・・
結構面白いかもしないわ
さぁてと・・・ 私と同じ2月生まれの皆様 毎日をつまらなくするのも、楽しくするのも、自分次第
happy
birthday to you&me
素敵な1年にしましょうね!!
2月生まれの皆様、お誕生日おめでとうございます。
今月のお祝い画像(お題は『COOL』)に答えてアップしてくださったものをモチーフに創作をさせていただきました。
ありがとうございました。ささやかですがお祝いに代えて・・・
orionn222
(2008/02/29 Milky WayUP)
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