こんにちは。
月曜放送の第8話はヨロブン、堪能されましたでしょうか?
本編第8話はタイトル通りに罠にはめられていくシーンが描かれていますが、 原作は微妙に違っています。 それと原作と本編とは人物の役割も違っていて、 人物描写も細かい部分もありましたので書き出してみました^^
ところでタイトルについて 韓国版本編にはなかったNHKの各話のタイトルですが、 結構、うまくつけていると思いませんか? (原作にも、ちゃんと各章にタイトルはあります。大体3章ぐらいでドラマ一話を描いている感じです)
ただ、ちょっと残念なのは、韓国版本編にはお城や建物が画面に 映し出されるとその名称や言葉自体の説明等にテロップが入ってたのに NHK版には全くないところです。韓国版本編と同様にテロップがあれば理解度アップにつながったのにと思うともったいない。
でも、字幕はさすが^^;ですね。映画版が良いという意見もあるようですが、 根本さんの字幕は意訳というよりも、原語セリフに忠実、でも直訳でなく、う・ま・いと (こんな事いうなんておそれ多い^^;;) 8話の一点のみ気になった翻訳がありましたが、、、。 キハがホゲにタムトクへの思いを告げるシーンです。 韓国版本編ではハングルでクリンネ=愛する人という説明テロップがついていました。 日本語訳は恋い慕う人だと訳されていましたね。 どんな風に訳されるのか楽しみにしていましたが、単純に愛する人と訳さなかったところに唸り、でも、これは^^;と感じたり。難しいですね、翻訳って!
本題に入る前に長くなってしましました^^;
パソンのスジニへの思い: 本編ではパソンがスジニを特別に可愛がっている様子が伺えますが、 具体的な描写はありません。 原作ではそのパソンの気持ちが細かく書かれています。
「頑固で人の言葉を全く聞かないし、自分が違うと思ったことは最後まで拒んだ。パソンも最初はなんとやっかいな子供なんだと思ったが、いつのまにか情が出てきた。戦場にいても無傷で生きていける女の子。それはまさにパソン自身の幼少時代の姿だった。父は得体の知れないものを守る為に死んでしまい、一人いる兄の生存も不明だった。親兄弟がいるのかも分からないスジニをみて自分の妹のように思えるのはスジニに自分の幼い頃を投影していたのだ。そんなスジニが捕まっている。」 こんな想いのパソンはスジニを絶対に助け出したいと考え、チュムチに救出を 依頼します。 (スジニ達を脱獄させる箇所は本編ではサリャンがチュムチに依頼し罠をか ける動きをしますが、原作ではパソンとヒョンゴがチュムチに依頼しています。)
その駆け引きが結構面白いのご紹介しますね。
チュムチは80両を請求するが、パソンが高すぎると反論するがチュムチは負けません。本来、現物支給しか受け付けないが、パソン姉さんだから50両のみ前金、残りはチュムチ達の刀の修理をしてもらうという条件を提示。 それでもパソンが決めかねているとヒョンゴが100両出すからと突然、現れて交渉します。そして、ヒョンゴは血を流さないことを条件にしますが、珍しい条件にチュムチは部下達が血を流すことがなければよし、そうでなければ相手にも同様に血を流してもらうという条件なら引き受けると言う。 なかなかチュムチって駆け引き上手ですね。 そして、お互いの歩みよりで交渉成立。
そして、ヤン王とヨン・ガリョとの2人だけのシーン: ヨン・ガリョがヤン王に宮殿を出るように忠告するセリフは同じですが、 ヨン・ガリョの微妙な心の動きやヤン王の堂々とした力強いセリフがあります
原作のホゲの誕生シーンはチュシンの光が消えかかった時だとされています。 ヨン・ガリョは落胆するのですが、ホゲの母親の信じて疑わない強い気持ちにも影響され息子はチュシンの光が輝いている時に生まれたと思い込んだのです。 (本編ではチュシンの星の光具合の比較がちょっと分かりにくい感じですが、原作は上記のようにはっきりとホゲはチュシンの光が消えかかった時と書かれています) そのヨン・ガリョの揺らぐ気持ちがこのヤン王との会話シーンで描写されています。
ヨン・ガリョに天地神壇を利用して嘘をついたと言われたヤン王が堂々と反論します。 「チュシンの王はたった一人という事実をご存じでしょう?私は分かっています。そして、天に誓って断言出来ます。タムドクはチュシンの新しい星に乗って生まれたのです。それならば、ホゲはどうなるのでしょうか?」と。
(ヨン・ガリョには断言したものの、ヤン王はコ将軍には誰がチュシンの王であるのかは天のみぞ知ると言い、タムドクがチュシンの王でないと分かったら殺して欲しいと頼みますね。父ではなく王としての言葉ですね)
ヤン王の言葉にヨン・ガリョは、ふとホゲ誕生の疑心を思い出す。何を怖れているのだ、今は自分が一言発せばヤン王を倒す事はできるはずなのに(三部族達が宮殿を包囲している状況下)心なしか自分の発する言葉がとても弱々しくなっていくことに動揺する。 しかし、ホゲがチュシン王に成るべき人間なんだと自分の疑心に封印をし最後の忠告をヤン王にします。(セリフは本編通り)
タムドクとスジニ: 火天会をうまく煙に巻いた後でスジニとタムドクの会話シーンがあります。本編には2人の会話はありませんね。
(原作にはタムドクがセドゥル達と三部族長の子供達を助けに行くシーンはありませんが、本編ではしっかりと描かれていますね。 それは本編が一貫してタムドクをリーダーとして乗り越えねばならない局面に立たせ、タムドクが王として自覚していく過程を描いているからでしょうか。チュシンの王は自らが目覚めてこそなるものですし。)
追記:スジニが最初にタムドクに言うセリフです。
「むしゃくしゃしてました。気持ちが。ご飯も喉を通らず、眠れないし。私が あの時抱いて転ばなければ、うまく避けられたのでは?そうすれば兜が脱げなかったのではないかとか、色々つまらない考えが出てきたんですよ。 それでも太子様という地位なんで、王様から二言ぐらいの小言で済んで ほしいと。だのに、どうして、こんな状態になっているんですか」
それでもスジニは何も喋らないタムドクに対して、何故なにも言わないのかと不満をぶつけます。タムドクが全て自分のせいだと言えばそれで気持ちがすっきりするのかと反論し、最後には説教までします。「本来、王は臣下を守るのではなく、臣下が王を守るもの。だから、王が少々頼りなくても、臣下達がそれを補ってちんと教えれば、国は危険な状態にはならないし、、、えっといや、これは私が言った言葉ではなく、師匠が毎日、あっ、いや毎日ではなく、時々言うかな、、、」と舌がもつれて言葉が続かなかった。 そして、赤くなって当惑したスジニを見てタムドクが笑ってしまう。 本編8話の描き方からするとこの原作部分を描写するには少し違和感があるかも知れませんね。
以上、気になった原作との違いでした。いかがでしたでしょうか? 今回も長い@@@!
おまけ: 監禁されているキハが朱雀の転生としての内なる力を表現するシーンです。 本編でも映像はありましたが、原作がすごいです!
どうしてもヤン王を助け出したいキハは朱雀の心臓の力を借りようと 助けを求めるが、紅玉はなんら変化はない。 するとキハは自分の唇を強くかむ。その唇から流れ出した血は燃えるような 熱気でキハの手のひらに一滴ずつ落ちた。そして、何を思ったのかキハは 火天会の烙印の入った肩を出し、その烙印の中に五本の指の爪を深く差し込んだ。烙印は赤く光りキハを操縦し始めた。キハは強く抵抗し自分の皮膚 をはぎ取った。勿論、こうしたからと言って烙印が消えない事はキハも 分かっていた。既にやってはみたことがあり、結局、翌日には新しい皮膚と 一緒に新しい烙印が浮き上がっていた。 しかし、キハが今望んでいることはそんなことではなかった。
ついにキハは一塊の血を手にした。その血は燃えているように熱かった。 キハはその血を監禁されている部屋の扉につけた。 残った血は四方にばらまいた。白い壁に赤い血痕は花模様のように飛び散 った。キハは血で染まった両手を寄せては両方に大きく広げた。 そして、キハは朱雀の力をもう一度呼んだ。今回は哀願ではなく恨みと憎悪 を込めて。そして、力を出せと脅迫した。そうしなければ更に多くの血を流すことになると。
すると扉と壁に飛び散った血痕が赤く燃え始めた。キハの両手にあった血もそれに呼応して油のようにじりじりとなった。 キハは両手で燃えている火の粉を一つを使って部屋の扉に投げつけた。木の扉は一瞬にして灰となってしまった。 キハは焦点が定まらないまま外に出て、警備していた火天会の兵士達を次々になぎ倒していった(映像通り)
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