テサギファンの皆さん、アンニョンハセヨ~
第16話は如何でしたでしょうか?
この回はいつもの回よりも太王軍の戦略戦術、百済情勢、そして、パソンの拉致もあって、内容の濃い回ではなかったでしょうか?例のカムドンアジョシが火天会に捕まってしまいましたね、このことが後々に影響するのですが、韓国での放送当時はこのシーンをうっかり忘れてしまい、最終回の彼の動きに戸惑いを 感じたのものでした。改めて、16話を見ると靄が掛かっていたのがさっと晴れましたが! そして、 実況の時もセリフがやけに多くて大変だったことを思い出しました^^私のチングは言葉が分からないので放送中に睡魔がきて居眠ったとも言ってましたし( 爆)
さて、 今回の原作本との比較は割と大きな違いがありました。 それでは、どうじょう、ようぞう~~~
ドラマタイトル:「白虎の神器を巡って」 原作本サブタイトル:「タムドク、チョロの鎖をほどく」 「ホゲ、パソンを拉致する」 「マナk, 火天の馬脚をあらわす」 (マナkは大長老の名前で原作では殆どこの名前で登場しています)
ドラマでは既にクァンミ城に百済の民が戻って来て、フッケやタルグが手を焼いているシーンや東百済軍が攻めてくるのかどうかを主に描写していますが、原 作ではクァンミ城の処遇をどのようにするのかタムドクと他将軍達とのやりとりが書かれています。 原作部分です:
タムドクはヒョンゴ、チュムチ、コ・ウチュン、フッケと一緒にクァンミ城の指揮室に集まって太王軍の帰還を熟議していた。ここ指揮室は本来、クァンミ 城主が利用すべき場所だったが、実質には総位将軍であるカグンが戦況の報告を受け指示を出すときに使用する場所だった。
クァンミ城を含んだ百済の要所の城を手に入れたので、太王軍の西百済出陣は期待以上の成果を上げたわけだ。西百済出陣は領土拡大よりもホゲの百済征 伐軍を警戒しようという事が目的だったために、太王軍は速度戦を展開する少数の兵力だった。これ以上、百済との全面的な戦争は無意味な被害ばかりが生じ るだけだった。既にホゲの百済征伐軍がタムドクの命令を拒否したまま、帰軍していない状況では直ぐに国内城に帰還してホゲが帰軍を拒否している事態の真 相を把握して対処する事が急務だった。
幸運にも西百済を支援しにきた東百済の援軍はチュシン王の太王軍がクァンミ城主を追い出しクァンミ城まで陥落したという知らせを聞くと東百済に戻って 行った。クァンミ城の目と鼻の先にあるホガン城まで来ていた東百済援軍は百済のアシン太子が率いていた。アシン太子は太王軍の相次ぐ戦勝に驚き、百済・ チンサ王に援軍を要請したが、ホゲの百済征伐軍と対峙していたチンサ王は都(ハン城)を防御を理由にこれ以上の軍事支援を拒否した。しかし、それは建前 に過ぎなかった。チサン王には甥であるアシン太子は眼中のとげのような存在だった。西百済の援軍要請に援軍を送るには送ったが、政敵だったアシンが百済 の城を失地回復する戦果を上げることはチンサ王の王座を危うくする有り難くない事だった。
アシンも戦果を上げて、自分の政治的立場を強化しようとさっさ と援軍を率いて出たが、チンサ王が援軍追加を拒否したところに天恵の要塞を手にした太王軍を攻略するという事は勝算のない戦いだった。ましてや、クァン ミ城攻略は政治的にも危険な勝負だった。もし、クァンミ城攻略に失敗したらチサン王がその責任を問いアシンを除去しようとすることは火を見るように明ら かな事だった。チサン王の追加援軍の拒否を建前にして戻り、後日、企てる事がアシンが選べる唯一の選択だった。
タムドクの残りの心配はクァンミ城をどのように処理するのかだった。いくらクァンミ城陥落が目的ではなかったとは言え、天恵の要塞であり戦略要地であ るクァンミ城を百済にそっくりそのまま返すことは出来なかった。とはいえ、そうでなくても兵士が不足しているのでクァンミ城に高句麗将軍と兵士達を残し て守ることは出来ないのだった。
やがて指揮室に通じる廊下から足音が聞こえてきて、クァンミ城・総上将軍だったカグンが中に入ってきた。タムドクが事前に準備していた空いた席を一つ カグンに勧めた。カグンがさっとすぐに座ることが出来ず、会議に参席中である他の将軍達を見渡した。
フッケが興奮して抗議した。 「少し前まで我々と槍端を競い、命を威嚇した者を太王軍の戦略会議に参席させるとは、これって話しになりますか?」
タムドクは表情を変えなかった。 「我々にクァンミ城をそっくりそのまま差し出した人物と同じ人です。理由があってそうしたと?カグン将軍?」
カグンはタムドクの言葉に答えた。
「そうです。クァンミ城主であるチョロ様は青龍の神器を間違って使用し、人の限界を超えた怪力と神技を手にしました。しかし、同時に神器の奴隷になり自 身をなくし苦痛の中で呻いていました。私は城主様の臣下であり、血を分けた血族として見守るのが辛かったのでした。そして、神器の真の主を待っていまし た。チョロ様の体を蝕んでいく青龍の神器を取り除き、本来の姿に戻せるチュシンの王をです。既にチュシンの王が私の願いをお聞きいただいたので、クァン ミ城をその方に捧げるのです。いささかの後悔もありません」
「だからと言って、、、、」
タムドクはフッケの言葉を遮ってカグンの言葉を続けた。
「今、カグン将軍にクァンミ城を任せようと思いますので、皆、この意志に従ってくれることを望みます。他の方達はもうクァンミ城の心配は忘れて、国内城 への帰還準備に万全を期して下さい。」 席にいた全ての者が驚き自身の耳を疑った。特に思いも寄らない言葉にカグン自身がもっと驚いた。
居眠って聞いていたチュムチがかっとなった。 「いや、いくら、そうでも、いつ引き受けたのか、クァンミ城をそのまま渡してしまうのか?たかだかこいつ、いえ このものに渡そうと、我々が命をかけて 戦ったというのに?この者が再び百済側について我々の背中を突くかも、だれが分かるか!」
タムドクが笑みを浮かべながらヒョンゴに訊いた。 「今、周辺の民達がクァンミ城に集まってきているんですね?」
ヒョンゴもタムドクの決定に不満があるので適当に返事をした。
「クァンミ城付近で暮らしている民達です。チュシン王がクァンミ城主を追い払ったという知らせを聞いて、民達が自分の家に戻ってきているというものです 。自分たちをチュシン王でおられる陛下の民として受け入れて欲しいという事でしょう。戦乱で巻き込まれた民達だから、このように信じて頼れる場所とし て戻ってきたという事です。」
タムドクが将軍達を見渡して言った。 「単に民達だけではありません。私も今回、クァンミ城戦を経験して感じた点が多かったです。その間、クァンミ城はどうでしたか?中では神器の広大な力を もつ城主の下ではいつもヤキモキさせられ、外ではクァンミ城を狙う外敵と向かいあわねばならず一日とて平穏な日はなかったのです。それでどうなりました か?民達が皆、出ていったでしょ。残ったのは兵士達だけでした。しかし、民がいないなら城主が何になり?王は又何なのでしょうか?軍事もまた民達がいて こそ意味があるのではないのですか?」
タムドクは言葉を続けた。 「クァンミ城を百済に渡すのではありません。自分の家に戻ってくる民達も百済のクァンミ城に戻ってくるのではなく、チュシン王が守るクァンミ城に戻って くるのでしょう?もし、我々が裏切るのなら、彼らは高句麗の味方になったという理由で侮辱を受けてしまうでしょ。今、民達が信じてついて来られる人間、 民達の為にあると分かる人間、その為にすべきことが分かる人間が治めるべきでしょう。そうではありませんか、カグン将軍!」
カグンは自分の選択が間違っていなかったことを天に感謝した。 「チュシン王をお待ちしていたカグン、チュシン王に忠誠と尊敬の礼を上げます。」 カグンはタムドクに向かってお辞儀(膝を曲げて手を床につける韓国伝統の礼)をするや、皆も粛然としていった。
*そして、スジニとタムドクがチョロを訪ねるシーンは原作もほぼ同じですが、原作にはタムドクがスジニを誘ってチョロに会いに行くシーンに成っています。 ここのスジニの描写はドラマの川のほとりで独り言を言うシーンがない ので、それに代わるものかも知れません。
スジニは心に何か熱いものがこみ上げてくることを持て余して、関係のない自分のメックン矢を引いたり置いたりした。クァンミ城主の宮殿ではタムドクとチョロが繰り広げた決戦の緊迫感と天宮の矢を受けて抜け落ちた神器の驚異に未だきちんと感情を整理出来なかった。 タムドクが探しにきたという嬉しさとタム ドクが危険な目に遭ったというもどか しい気持ちがただ断片的に交差しただけだった。 体を巻いていた木の蔦からほどけた時、そのままタムドクに飛んでいき 抱きしめたかった。それは単純に命を助けにきてくれた有り難さや生きている事への安堵感、それ以上のものだった。危険を顧みず自分を助けようと1人乗り 込んできた人に有り難うという言葉もちゃんと言えない自分にずっと後悔していた。いや、出来なかった。自分の気持ちがばれてしまうようで何も言えなかっ た。胸の奥ふかくこみ上げてくるものが爆発しそうで。矢もない弓の弦を力一杯引っ張った。
「何をしている?」 スジニはびっくりした。悪いことをしてばれた子供のように顔が赤くなった。
タムドクがからかうように言った。 「どれだけ力を込めたのか、そんなに顔を赤くして。お前も弦だけ引っ張ったら矢が現れるのか試してみようとしたのではないだろうし。なんで弓の調子がお かしいのか?射手隊長の弓がおかしいのはまずいだろう。国内城に戻る前にパソンのところに行ってちょっと手入れしてと頼んだらどうだ、うん?」
タムドクがスジニの肩に手をおいた。肩を通じてじんとくる気持ちを隠すように皮肉っぽく答えた。
「あ、はい、一度見て貰わねばなりませんね。王様のようにいつでも必要な時に現れる弓じゃないですから前もって手入れして置かねば。」
タムドクはスジニの皮肉を可愛いとばかりに笑った。 「そうだ、その矢を受けた者がどうなったか、行ってみよう!」 「え、どこに?」 「クァンミ城主がいた場所に行ってみないと。カグン将軍もそちらにいると言っていたから」 「あ、はい」 2人は木と一つに成っていたチョロがとどまっていた居室に向かった。タムドクは後ろを一度も振り返ることなく進んだ。スジニは何となく顔を上げ横に歩く 事が出来ず、黙って後ろからついて行った。
この後はドラマで飴ウリがタムドク達にパソンの兄の事を説明しているシーンになりますが、内容はほご同じです。ただ、タムドクがパソンとの会話を回想するシーンはありません。
続きは又ぶら下がりになります、一万字以内なのにどうしても一回では アップできず、、、
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