テサギファンのみなさん、アンニョンハセヨ~
先週の18日は6/1イベントの詳細が発表されたせいでしょうか落ち着かない夜を過ごしました^^! でも、専用IDとパスワード取得だけでチケットが手に入ったような錯覚に陥っていますが、みなさんは如何でしょうか?
さて、20話は前回とは打って変わって歴史物らしく高句麗の王のヘビの^^戦略戦術がちりばめられていましたね。そして、太王軍とホゲ軍の将軍や兵士達との戦意の違いが比較描写されていますし、無用な戦いに対する虚無感をタム王を通じて垣間見ることが出来ました!。
そんな20話の原作本との比較ですが、あまり大きな違いはなかったものの、やはり偶数回は重要なシーンが結構ありましたね。ストーリの背景やセリフはほぼ同じですが、でも、やっぱりちょっと気になった箇所もありました^^。 なお、原作のサブタイトルだけでもうネタバレになってしまいますが、ご容赦を!
それでは、どうじょう~ ようぞう~~~
ドラマタイトル: 「それぞれの思惑」 原作サブタイトル: 「チュムチ、パソンを救う」 「ヨン・ガリョ、天の意志にそむき毒を飲む」
*チュムチとホゲとのシーン チュムチは荷馬車に監禁されていたパソン(タルビはいません^^)を見つけ片方の肩にパソンを担ぎ、もう片方の肩に斧をかけたところでイルスに刃を向けられます。そしてホゲの天幕に連れていかれそこで話す内容はドラマと同じですが、ホゲの気持ちのくだりです。
命じられた仕事を堂々と話すチュムチに対して、ホゲは裏表のないチュムチの事をどうも気に入ったようだ。そして、国内城の状況を聞き出し後、傭兵契約にふれるがチュムチが断る。(セリフは全文です)
「本来、傭兵たるものお金をたくさんくれる人について行くものではないのか?」 チュムチはまだ笑っているホゲに顔をつきつけて一緒に笑った。 「我々も原則がある。その上、今お仕えしている主人は我々を雇うと直接頼みにきました。」ホゲの顔から笑みが消えた。パソンを初めて連れてきたころもこれと似たような言葉を聞いたことを憶えていた。ブルドルが舌を噛み死ぬ前に言った言葉も又思い出した。貴方は主か?
「、、、、二人ほど似たような話をしたな」「あの方は元々じっと出来ないようだ。王座に座っていることよりもあちこち動き回ることがお好きなようだ」 ホゲは床に倒れて呻いているパソンを見た。そして、堂々と胸を張って立っているチュムチを見た。たかだか一生鉄をいじる鍛冶屋や故郷をなくし命を奪う仕事をするような者たちだった。そんな者たちがタムドクに心を開き主と見なしていた。 そして、鍛冶屋や間諜達を連れて出て行くように伝える。
後はドラマと同じですが、ただ、チュムチ達が死ぬ気で馬を走らせたのは夜でした^^
*ホゲと他将軍達とのやり取りシーン 最初の天幕シーンは原作とほぼ変わりませんが、ヨン・ガリョの伝令を伝えるシーンでは若干の違いがあります。 ドラマではホゲが将軍達に宣言するシーンでは全員が同意したような描写になっていますが、原作は微妙に違います。要約です。
ホゲはヨン・ガリョの秘密文書の内容を全将軍に話す。4万の軍隊を反乱軍と規定し外敵である契丹部族と手を組みホゲ軍を売りつけるという暴挙、裏切り行為に出た事。それは全て談徳がヨン・ガリョに直接話した内容であると説明する。その説明に今までホゲに批判的だったヨpク(第2軍長)を含む過半数の将軍達はホゲに同調する。だが、第四軍長が口を開くと彼らが静かになった。(セリフの部分は全文)
「しかし、これは我々には前回伝令の知らせと大きな違いがないではないか。あの時も軍を戻さないと反乱軍にすると言わなかったですか?太王軍が出発したという話しもあったし。投降すれば許すということも、、、、」後ろから違う将軍が叫んだ。「それは全て偽りだったという事ではないか」しかし、四軍長は引き下がらなかった。「あれは御旨だった。今のこの知らせは大将軍の、、、、ヨン大家が送ったものではないか。王の命令よりもヨン大家の言葉を信じるということか?その言葉だけを聞いて絶対に反逆を起こすというのか?故郷の家はどうなるというのか」
ヨpクが一喝した。「誰がやりたくてやるのか。既に反逆者になっているのではないか、我々は」将軍達の意見は二つに分かれ甲論乙駁で騒々しかった。ホゲは大将軍の剣を机の上に音が出るように置いた。その様子を見た将軍達が瞬間、静かになった。
「私、大将軍・ホゲ。今、この場で宣布する。これから我が軍は自分の民と敵との区別も出来ない狡猾な王のためではなく、わが国、高句麗だけの為に戦うのだ。だから、今後、太王軍と内通したり噂に惑わされ脱走するものはその場で見せしめに殺す。将軍達よ、分かったか?」 将軍達の返事はまちまちだった。その声には差があり自信に満ちた声の者がいるかと思えば、仕方ないというような者もいた。チョッカンは大将軍の号令の前でも統一できない将軍達をみて一抹の不安を振り払うことが出来なかった。全員が出ていった後、チョッカンが大将軍の天幕に又入りホゲの前に立った。
この後のチョッカンとのやり取りはドラマと同じですので割愛します。この時点でホゲ軍は内部分裂の様相を見せ始めていたのですね。
*そして、談徳が奇襲攻撃された偵察兵を迎えた後のシーンです。 コ将軍とのシーンはセリフも殆ど同じですが、ちょっと面白いと思った事もあって原作の部分を書き出してあります。全文です。
談徳の天幕で緊急会議が開かれた。ひょっとしたらホゲ軍と会う前に契丹軍と向き合うことになるかもしれなかった。契丹の部族達が新しく選出した契丹のカーン・アティラを中心に結束したという情報がどんどん入って来ていた。談徳は計画を前倒しし、契丹のカーンを直接訪ねていき太王軍出兵の目的と高句麗王の意志を説得しようと思った。フッケとヒョンゴ、コ・ウチュンが異口同音にこれ以上、談徳が敵陣に直接向かう事は不可能だと訴え、結局、高句麗の王と契丹のカーンが中間地点で直接会う会談をしようという提案をする手紙と贈り物を一緒に送ることにした。
会議が終わり皆が出ていった後でもコ・ウチュンは出ていかなかった。天幕には談徳とコ・ウチュンだけだった。「なぜ、毎回直接出ていこうとなさるのですか?陛下の兵士達を信じておられないのですか」談徳はすこし答えないでいたが、周囲を見渡した。 「私だけです。」「私の兵士を信じられないのではなく、自分自身が信じられないのです。」 コ・ウチュンは談徳の意外な答えに戸惑った。
「参謀と軍事補佐官、全ての将軍、兵士達が多くの情報を知らせ忠告をしてくれるが、結局、私が決定することなのですよ。その度に怖じ気づいている事が分かりますか?」 談徳がすこし黙ってから続けた。「私が考え違いをしたり、私が間違ったなら、私が無用な意地を張ったなら、私が、、、」「陛下!」「私が全員を殺してしまうことに事にもなるのです」コ・ウチュンが談徳の前で片足で跪き、頭を下げた。
「私は15歳の時から戦場を駆け回っていました。進撃の合図の音を聞くたびに誰よりも一番速く走って行きました。しかし、いつも死ぬのが恐かったのです。ですが、お分かりですか?」コ・ウチュンが談徳の方に頭を上げた。「陛下の後ろについてきて初めて、死んでもいいという思いに成りました。あの外にいる陛下の兵士達も全く同じ考えのはずです。この方の為ならば死んでも良い。ですからずっと我々の前にいらっしゃるだけで良いのです。」談徳は何も言わずコ・ウチュンを抱き上げた。談徳に抱えられながら立ち上がったコ・ウチュンが父のような慈しみ深い微笑みを浮かべた。
余談1:上のセリフ「我々の前に」がドラマでは「我々の側に」となっています。
ハングル=「前」は앞(アp)、 「側or横」は 옆(ヨp)
たった一字違いですが、王と臣下達との距離感を表しているのではないかと。ドラマの方はより王との距離が近しい関係を示したかったので原作の「前」ではなく「側」に変えたのではないかなあと、、、
余談2:この「父のような」という原作の部分を読んで驚きました。理由はwhistl作のノベライズに書かれていた表現が原作と全く同じだったからです。whistlさんは勿論、原作をご存じないわけで、映像を見ただけでこの「父のような」という表現を使われたのですよ。すごいよ、whistlさん! と又感心してしまったわけです^^
*そして、チョロとスジニのシーンです。原作でのこの二人のシーンは何故かとても神秘的で心がほんわかするんです。ドラマでもチョロの表情がはっきり分かって十分にチョロの気持ちを表していますが、原作も又楽しめます。この部分は全文です。
ナンミン村の子供達は背の高いチョロの事が珍しく口をあんぐりして周囲を見渡した。チョロはもし子供達にあたってはと思い背中に縛っていた槍をもっと縦にした。ナンミン村の情景はチョロには見慣れたものだった。民達が殆ど居なくなり兵士達だけが残り守ってきたクアンミ城内の場所とよく似ていたからだ。残った民達は生活の新しい基盤を探す気力もない弱者と老人達だけだった。明日の心配などもすることなく人生を投げだそうとしていた人だけがクアンミ城に残ったし、そんな視点からみるとナンミン村も全く同じだった。
「おじさんが話していたお姉ちゃんがあそこにいたよ。あそこ、小さな家が見えるでしょう?」子供達が言う家は馬小屋であって数本の木の枝と目の粗いむしろ2枚ぐらいを縛り付けているものだった。チョロは子供達に小銭を少し握らせて帰らせた。そして、家が崩れないように注意して入り口を覆っていたとばりを持ち上げた。
女性らしい服は方々しわくちゃになっていて本来の格好が全く崩れてしまっており、1つに結んでいる髪には落ち葉と藁くずがついていた。食事をちゃんととっていないため両目は生気なく大きくくぼみ、ほお骨がやつれて飛び出していた。最後に見た時とはあまりにも変わり果てた姿だったが、チョロは気を失っている女人がスジニだと確信した。
「あの娘さん、未だ生きているのか?」後ろで覗いていた老婆一人が訊いた。 「何日も全く動く気配もないので又屍を片付けねばと思っていたがそうではなさそうだね。」チョロはスジニの額に手を当てた。老婆のほぼ言うとおりだった。スジニの体には温もりが全くなかった。唇は乾き枯れた葉のように裂けていて水気もなかった。 チョロがスジニの脈をとってみると反復する脈は細いのをみると全ての生気を失ったようだった。チョロは腕を振り回して穴蔵を壊しスジニを抱いた。そして、木と一体になって生きていた時の感覚の全てを呼び起こし一番近くて生気溢れる森が何処か探した。
弦楽器を弾くようにうねる川の音、その上でさえずり飛んでいる鳥たち。汗で濡れ土がついた洗濯物をもって川辺に座るセオ。ついてくる子供達は足で水をバタバタしセオは飛び散る水をよけた。仕事に熱中していたので汗は玉のように落ちていったが、疲れた表情を一度もみせなかった。その間に爽やかな風を吹かせていたのは、、、、
チョロはスジニとどこで会ったのか憶えていた。いや、クァンミ城の前で初めて会った時から覚えていた。果てしなく遠い時間のとばりを越え、その薄らいだ記憶の中にいた女人だった。一点の陰もない女人だったし、その笑顔は雨が降る日は雨雲をかき分け降ってくる一筋の陽の光のようだった。そんなスジニが心の扉を閉ざし自分の心の泥沼にはまりこんでいた。チョロはそれも又、理解出来た。神器の力をきちんと使えず我を忘れ土と根が絡み合い無限な沈黙だけを友として過ごしてきた自分の昔の姿と同じだった。
チョロは目をつぶって静座した。槍は両膝に掛けるように上において。そうしてスジニを寝かせた巨木の根がチョロの心に呼応した。木は山深いところから水を引き上げ生気を集め上に押し上げた。チョロはそれらをスジニに送った。そうして一時間がすぎスジニの唇に潤いが満ちて、死んだ貝殻のように固く閉じられていた瞼がやさしくほぐれてきた。目を開けたスジニに見えるものは青い葉っぱと黄色い空、そしてスジニの鼻を刺激したのはすがすがしい草の匂いだった。
「ここ、、、はどこ?」 チョロも目を開けた。チョロはスジニの顔と手が元気になったことを確認しては槍をもって立ち上がった。 「クァンミ、、、城主?」チョロはスジニに背中を向け何気なく言った。 「起きろよ、あの方が連れてこいと仰った」
*そして、太王軍の野営地で契丹部族達の各使者達と談徳達とのやり取りのシーンですが、 原作で契丹部族達との会話は通訳を通じたやり取りになっています。実況当時、言葉は通じるのかなあと思っていたので原作のこのシーンは妙に納得しました^^ そして、フッケ・コチュガーがとても良い味を出していますよね。王へのもどかしさを表現したあの「わああ~!わああ~!」はサイコー(爆)
「契、、、本当に来たな」フッケが物足りなさそうに悔しがった。コ・ウチュンがそんなフッケをみてにやりと笑った。ヒョンゴも又フッケの内心をついて言った。「いや、では、事がうまくいかない事を望まれているのですか」フッケがさっと飛び上がった。 「あの、何を仰るのか?それに私が言った事も違っていないのではないか?会談をしようと使者を送った間に契丹の奴らが奇襲したではないですか??」 「それはコ・ウチュン将軍が一撃で追い払ったではないですか?」
フッケの目がぱっと活気づいた。「それはこういう事ですか?どこかの野原で動物も追いやった者達があえて太王軍に弱みを一つでもみせると思いますか?ぐちゃぐちゃに踏みつぶそうとしているのに、陛下はそれを又無傷で送り返せと仰ったので私はとても手がむずむずして気が狂うかと思いました。」
ヒョンゴがフッケを慰労した。「王様もコチュガーが百戦老将であり、戦争に出れば負けを知らないことは良くご存じです。しかし、お忘れになってはいけません。今回、契丹征伐は言葉は征伐ですが、実際はもっと大きな殺生を防ぎ戦争ではない他のことでチュシンの王になろうとする陛下の意志が込められていることをです。いえ、どうか見れば試験的だという事も言えるでしょう。我々は臣下として王様をお助けすればよいことではないですか?」
「全く、さすがに先生は仰ることばが違いますな!いずれにしても勝つ戦いこそ勝つものであり、契丹の奴らもなかなか頭を使う様子です。あのように使者を送ってきたわけですから」フッケとヒョンゴは馬から降りている契丹部族の使者達を見渡した。人数は10名余り、そのうちの4名は出身部族を象徴する旗を持っていた。
談徳はわざわざ天幕の外に簡易テーブルを置くように指示した。コ・ウチュンの直属部下が使者達をそちらへ案内して、コムル人達の中から契丹の方言にきちんと精通している者が通訳する役割を受け持った。将軍と兵士達はわざと鉄鎧を着て槍で武装した後、楯で壁を作り簡易テーブルを包囲した。最初から契丹の気をくじこうという考えだった。 一番好戦的な男が契丹使節の前に出てきた。通訳がその言葉を通訳した。
「キドゥハリ部族からきたトゥタイというものだ。一緒にきた人間達は各カラキタイ、チュルドゥス、クルブスタンの代表達だ。」 談徳が訊いた。「そなた達は昨年の春に新しく選出された契丹のカーン、キドゥハリのアティラの言葉を伝えにきたのか?そうではなく部族長達、数名が意志を合わせて来たのか?」トゥタイは契丹の事情に明るい談徳に感心しながらも一方では自分達の内部事情を隅から隅まで覗きみられるようで気分が良くなかった。
「我らはキドハリ、カラキタイ、チュルドゥス、クルブスタン 4部族が心身から仕えるカーン、アティラ様の意志を伝えにきた。高句麗の王は聞け。明日の中天の時に我々が用意した場所で会おう。高句麗の王は部下の者7名と馬7頭だけを率いてくることは出来る」後ろで下がっていたフッケが通訳の言葉を聞くやいなや声を出した。 「このなんたる犬畜生にも劣る話しだ?どこで条件をつけるまねごとを言うのか。大高句麗の王様が行かれることさえ恐縮すべき事なのに、何?部下を選んで7名?こいつらいつも天幕で生きているから世の中が広いということも知らない、、、、」
ヒョンゴが見るに見かねて杖で最後にフッケの口を押さえた。その時、誰かが楯の壁を張っていた兵士達の後ろから声がした。 「その七人の中の1人は俺だ」談徳が振り向くと泥まみれのチュムチが楯の壁をかき分けて前に出てきた。談徳は契丹の使者と区別しにくい身なりに、死線をくぐり抜けたような土と汗まみれだったチュムチをみて嬉しそうに笑った。
今回の原作との比較、楽しんで頂けましたでしょうか?
コチュガの説明
コチュガ=고추가=古鄒加 又は コチュデガ=고추대가=古鄒大加とも言います 高句麗貴族の称号です。
高句麗はソノ(消奴)、チョrロ(絶奴)スンノ(順奴)クァンノ(灌奴)ケル(桂婁)の5部族で形成されている。
最初はソノ部(ドラマでは談徳の前で自害した部族長)から部族同盟の長である王を出していたが、後にケル部(ドラマではヨン・ガリョが部族長)がそれに代わった。
チョr部(ドラマではフッケが部族長)は王族と代々婚姻関係を持つことが出来る部族でケル部王権を補佐しながら密接な関係を維持した(それなのにドラマでは敵対関係ですね^^)
スンノ部(ドラマではヨン・ガリョに剣を向けた部族長) クァンノ部(ドスの聞いた声を出していた部族長)
この5部族はいつも高句麗の中心勢力になっていて中央集権制が確立され部族制度が崩れていくつれて、これらの集団制度は行政区域として改編された。各部族の長をテガ(大加)と呼びその下にサジャ(使者)、チョイ(早衣)、ソニン(先人)などの官職を置いた。部族の長でなくても王族の場合は一家の嫡統長子がテガ(大加)の資格を持っていたので、これをコチュガ(古鄒加)と呼んだ。
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