BSJの皆様、こんばんは!ここにスレを立てるのは、これが最初で最後です 先日は、本当に楽しいラスト・イベントに初参加させていただき、大いに笑い、大いに感動して会場を後にしました。 Satovic様、スタッフの皆様、ありがとうございました。 このイベントに参加するために、前日我が家にお泊めした遠方よりのヨン家族も、私の奨めで二次募集で滑り込んだ家族達も、皆さん、口を揃えて、「参加できて良かった!」と仰っておられました。
私は、出入り自由だったこのサークルに登録もせず楽しませていただいておりましたが、半年ほど前、ここが登録制になってから慌てて登録した出遅れ者です。
今回、噂のSatovic劇場を初めて拝見させていただき、もっと早く参加すべきだったと、大いに後悔いたしました。と同時にこのサークルのクローズをとても残念に思っております。 ここに、ラスト・イベントを題材にした創作をアップさせていただきます。 「最後を大いに楽しんでください。」との、オーナー様のお言葉に反応して、思い切ってカキコしてみました。
Satovic様への餞(はなむけ)に「枯れ木も山の賑わい」と恥かしげもなく顔を出しました。 私の拙(つたな)い創作を楽しんでいただけたら幸いです。 <創作> 「ヤマビックのサプライズ・イベント」-1-
「エッ、本当?本当にやめちゃうの?」「やっぱり、その話だったのね。忙しくて、時間が幾らあってもたりないわって聞いていたから、覚悟はしていたけれど・・・。」
「ええ、1,2年前から考えてきたのよ。でも、踏ん切りがつかなくて、無理を重ねて、ここまできたんだけれど、もうこれ以上は無理!このサイトのシステムの切り替え時が、ちょうど良い区切りだと思ったわけ。」
「ヤマビックさん、インベーダーだかダースベーダーだかしらないけど、それってヨンジュンさんよりも、魅力あるの?両立できないの?」
「何言ってるの、それは私の大事な仕事!ヨンジュンさんと比べることはできないの!私、その会社のオーナーなのよ!」
「ヤマビックは<B&J>のオーナーでもあるわよ!」 「それとこれとは全然違うのよ!それに今、その健康法の本を執筆中なの。膨大な資料の整理や、色々な作業で目が回るくらいなの。」
ヤマビック、当年とって○○才。 韓流スターいや今ではアジアのスーパーとなった、ぺ・ヨンジュンの、草分け的な家族(ファン)のひとりで、彼を愛してやまない人々が集まるサークル<B&J(BYJと日本家族)>のオーナーである。
BYJが日本に公式ホームページを開設した時、その管理者に、様々なアドバイスやサジェッションをして<ガイドライン>なるものを創り上げる手助けをしたのも彼女だった。
その公式が色々な理由でクローズしていた時期に、率先して家族が語る場所を開き、皆を楽しませた。そしてそれが、このサークルの母体ともなったのである。
もともと彼女は長年に亘ってメディア関連の仕事をしてきたが、数年前に、ある優れた健康療法に出会い、研鑽を重ね、何度も海を渡ってその創始者たる師の指導を受けた結果、これを日本に広く知らしめようと決意し、会社を立ち上げ、また、それについての本を執筆しているところなのである。
そして、今日、サークルのスタッフの中の二人と、喫茶店で落ち合い、サークルを閉じる旨、話を切り出したところであった。
「そうだね、このへんで、そろそろヤマちゃんを解放してあげなきゃね。・・・ね、Jさん!」コーヒーをすすりながら、Bちゃんが、ポツンと言った。
「仕方ないか!4年間本当に、楽しませてもらったものね!ヤマビックさんのアガペーのような愛に・・・。」 「Bちゃん、Jさん、解かってくれた?本当は、私、今の今まで迷っていたのよ。これだけの大所帯サークルのクローズの影響なんかも考えて・・・。でも現実は厳しいの!時間が無いの!」
「本当に、楽しい4年間だったわね!ぺ・ヨンジュンをこんな風に色々なアプローチの仕方で楽しんだサークルは他にないんじゃないかな!」
「ヤマビック劇場、当の本人のヨンジュンさんや、他の家族にも見せたかったよね!」
ヤマビックは二人と会話しながら、この4年間を思い返していた。
隣国の俳優ぺ・ヨンジュンに、ドップリはまった4年間だった。マスコミ関係者としていち早く知りえた情報を伝えたり、もともとサービス精神旺盛な彼女であったので、彼について、手を変え品を変え、様々な切り口で話題を提供して多くの家族を喜ばせたが、ヤマビック自身も、その活動を多いに楽しんだのである。 BYJは、それに値する十分価値のある対象でもあったのだ。勿論、今でもそう思うし、これから先もそれは変わらないと思った。
「サークルを閉じる前に、大々的な卒業イベントを開きたいのよ!これまでの集大成となるような、うんと楽しいイベント!私、ヨンジュン家族を思いっきり楽しませたい!」 「分かった、協力する!やろう、やろう!」 「最後のヤマビック劇場でおおいに盛り上がろう!」 BもJもヤマビックの決心に賛同した。そして先ずは、サークルの最後のイベントに向けて全力で取り組もうと決意したのである。
早速、他のスタッフ達や関係方面に伝え、ラスト・イベントに向けて、作業がスタートした。 イベント会場は、神奈川のある施設を運よく借りることができた。 大勢の家族が参加を希望し、二次募集まで行い、なんと700人を越える参加申し込みがあった。そのことからみても、皆の期待の大きさが窺えた。
ヤマビックは、ラスト・イベントの大まかな構想を既に練っていた。このサークルには、芸達者が揃っている上に、美術や映像、PC技術など、色々なスペシャリストも揃っていた。 スタッフ・ミーティングを開き、イベントの進行、出し物などが決定した。
しかし、最後だから何か、皆を喜ばす目玉となるようなプランはないかしら?ヤマビックは考えた。
そうだ、BYJのソックリさんに登場してもらって、家族をドッキリさせて喜ばせてあげよう!ほとんどの日本家族は、ファンミを経験していなく、それを渇望しているはずだ。 喩え偽物のBYJでも、夢を見させてあげたい!一瞬でもその歓びを味わわせてあげたい! かの「太王・・・」の撮影のために、BYJのスタントマンが2,3人用意されたそうだ。その中の一人は、顔まで彼にソックリだったと聞いたことがある。 撮影の打ち上げの集合写真で、「BYJはこちら?それともこの人?」って家族の間で論議が起きたくらいだった!そうだ、彼に出演してもらおう?
ヤマビックは持ち前の行動力で早速、キムPDの事務所に連絡をとり、そのスタントマンを探り当てた。彼はコ・ジマルという名の俳優だった。 ヤマビックは、彼にイベントの主旨と参加の要請と挨拶を兼ねた手紙を前もって送った。 ある親切な「太王・・・」の関係者が、コ・ジマル氏の連絡先を教えてくれた。 ヤマビックは早速、その携帯に電話をかけた。
ヤマビックの横には、韓国語がぺらぺらのスタッフのT女史がヘッドホーンを着けて待機していた。 「ヨブセヨ~、初めまして、ヤマビックと申します。」 「アンニョン ハセヨ~、私はコ・ジマルです。」ヤマビックは、内心ドキンとした。 (おお~、ベルベット・ボイス!声までBYJにソックリじゃない!これなら うまくいくかも知れない。)
以下は通訳を通しての会話・・・ ヤ:「手紙にも書いたように、なにせ、このサークルは一杯一杯で運営しておりますので、ギャラはほんの雀の涙ほどしか差し上げられませんが、是非私どもの主旨に賛同してくださって日本に来て欲しいのですが・・・。」
コ:「はい、飛行機代さえ出していただければ、ノー・ギャラでも喜んで参加させていただきます。あなたのサークルは、今までBYJの名前で、ある日韓のかけはしとなる団体に多額の寄付してくださっていると聞いております。私もヨンジュンさんには大変お世話になりましたので、せめてこんな形でご恩返しができたら、トテモ ウレシイデス。」
ヤ:「わあ、コマスムニダ!詳細は後日 ファックスでお送りいたします。兎に角、あなたは、極秘来日中のBYJになりすまして、たまたま聞きつけて会場に駆けつけたというシチュエイションで我々の前に現れてくださいね!」 コ:「OK!ヤマビックさん、任せてください!僕、上手くやってみせますから!」
ヤ:「当日は、スタッフが空港までお迎えにまいり・・・」
コ:「いえ、その必要はありません。イベントの中ほどにそちらに到着いたします。ダイジョウブ デス! シンパイ シナイデ クダサイ!」(キャッ、まるで本物と話しているみたい!)
ヤ:「それではよろしくお願いします!」
コ:「こちらこそ!当日 オアイシマショウ!」 コ・ジマル氏、本当に独りで会場に来れるのかしら?という疑問がヤマビックの頭をよぎったが、持ち前のあっさりとした性格で、ま、いいか、その時はその時だわ!と自分に言い聞かせた。
ヤ:「ヤッター、Tちゃん、これは、当日まであなたと私の二人だけのひ・み・つ!わかった?」 T:「OK!」二人は顔を見つめ合って ニンマリした。そうだ、「ドッキリ!」の看板を作っておかなくちゃ・・。
2月1日、とうとうその日がやって来た。 前日までの悪天候と打って変わって、よく晴れた朝だった。 ヤマビックは、日本全国から集まって来る家族を思い、先ずはホッと胸を撫で下ろした。彼女をはじめスタッフの面々は、前日から碌々睡眠も取らずに準備した。
ワイン・ボトルの着ぐるみを着せられたヤマビックは、「今までのコスチュームの中で最悪!なにか他には思いつかなかったの?」とスタッフに尋ねながらボトルから顔の部分だけだした自分の姿を鏡で見ながら、彼女自身も噴出してしまった。
「まあ、誰が見ても噴出すこと間違いなしね!」 「たとえば『神の雫』に登場する美人ソムリエの役とかさあ!」
「まあまあまあ。この後、すぐチェゴサングンのコスチュームに着替えさせてあげるので、ガマン、ガマン!」
ヤマビックはステージの隙間から客席を垣間見た。 「まあ、凄い!BYJ本人が出るわけでもないのに、満席ね!さすが第二氷河期!」彼女は軽口を叩いてスタッフの緊張をほぐした。
そして、ついに「卒業式だよ、全員集合!」の幕は切って落とされた! ボトル姿のヤマビックがステージに上がっただけで、会場は大爆笑に包まれた。 「校歌斉唱」に始まり、型どおりの式次第を面白おかしく脚色した「卒業式」がステージ上で繰り広げられた。 校長BYJと、ヤマビックのコミカルなやり取りや、彼の日本上陸からこれまでの歴史、<B &J>の歩みなど、様々なスペシャリストが創り上げた映像に、当意即妙 立て板に水のヤマビックの講釈が笑いを呼び起こし、会は大いに盛り上がり、家族はみな大きな声で笑い、涙した。 会もたけなわの頃、BYJを最初に日本家族に引き合わせたI○Xのソン社長がサプライズでステージに引き上げられた。
「入学式もしていないのに勝手に卒業だなんて・・・、これは退学・・だ・・。」と言ってショボショボと挨拶した時は、もう会場は大爆笑に包まれていた。
そんな時、ヤマビックは、もう一人のサプライズの主が未だに現れないので、内心ヤキモキしていた。
体調が悪いと言って、引き止めるのを固辞してソン社長は会場から立ち去った。笑いの中にも、家族は、ソン社長に対する感謝とその人となりへの共感をこめた大きな拍手で見送った。
もう残す時間は1時間を切っていた。
「やっぱり、空港に迎えにいくべきだったかな~?」ヤマビックがステージの上でチラッとそう思ったその時、客席からただならぬざわめきが起きたかと思うや否や「キャ~~~~~!」雷鳴のような叫びがホールを渦巻いた! -つづく-
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