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*JOONといっしょ*
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図書室
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No 104 HIT数 145
日付 2006/09/01 ハンドルネーム ぷうすけ
タイトル 【創作】「もう一つの四月の雪」 その26
本文 あれから何日か経ち、スジンは、

ソウルの病院を退院して、自宅に戻った。

スジンは、リハビリの為に週に一度、病院に通い、

インスの助けを借りて、生活を送っていた。

インスと家事を分担して、少しずつ家事をこなして、

普通の生活ができるまでに、回復した。

ある日の夜、インスとスジンは、

昔、二人で旅行した時に撮った

ビデオテープを、見ることにした。

スジンが、テレビの近くの床に座り、

インスは、ソファーに座って、リモコンを操作した。

以前と同じようにしているつもりなのに、

二人の歯車が、どこかずれて、

かみ合わなくなっていた。

以前だったら、スジンの隣にインスが座ったが、

今は、何気なく距離を置いて、座っていた。

心がすれ違ってしまっていた。

テレビ画面に映し出されるスジンは、

楽しそうに明るく、笑っていた。

その姿を見ている二人には、

会話も笑顔も無く、

冷ややかな空気が流れていた。

その日の夜、ベッドで、

眠りにつこうとしているインスに

スジンが、話しかけた。

「インスさん、まだ起きてる?」

「ああ・・・。」

「ちょっと、話があるの。」

インスは、体の向きを変えて、

スジンの顔を見つめた。

「インスさん、今まで、ありがとう。

 私達、別れましょう。」

インスは、少し間を置いて

「わかった。そうしよう。」と言った。

インスもスジンと、これ以上、一緒に暮らしていても

以前のように、夫婦として、仲良く暮らしていくことは、

できないと思っていた。

スジンが回復して、職場に復帰できるメドがたった時、

別れることにした。

インスが先に、出て行くことになった。

一人暮らしに、ちょうどいい広さの部屋を、

会社の近くに見つけて、引っ越すことになった。

インスは、クァンイルに手伝ってもらい、

小さいトラックを借りて、少ない荷物を運んだ。

クァンイルが帰った後、インスは、

少し早めの夕食をとることにした。

ローチェストに腰掛けて、

ジャージャー麺を、一人寂しく食べた。

夕日に照らされた部屋の荷物の上に、

小さな鉢植えが、ぽつんと置いてあった。

枝が伸びた小さな鉢植えは、

大切に育てられていた。


スジンとギョンホが事故に遭ってから、

一年が経ち、春が訪れた。

インスは、スジンと離婚してから、

一人暮らしにも慣れて、仕事も順調だった。

そして、久しぶりに大きなコンサートを任せられて、

はりきっていた。

インスは、野外コンサートの会場にいた。

照明機材の点検に忙しかった。

コンサート会場の観客席の上で、

照明のフィルターを替えていた。

足場から慎重に下に降りると、

クァンイルに無線機で指示をした。

「クァンイル、バンクライトをチェックしてくれ。」

「先輩、わかりました。」

インスは、階段を駆け下りながら、無線機をとる。

「大丈夫です。」

「OK!」

インスは、再び階段を駆け下りていった。

コンソールの近くにいるクァンイルと、

段取りの最終チェックをした。

やがて、空が夕焼けに染まり、

日が落ちて、コンサート会場にライトがつき、

コンサートが始まった。

インスは、舞台を見つめながら、

隣にいるクァンイルと目で合図をしながら、

曲に合わせて、コンソールを操作する。

インスの手が、しなやかに、滑らかに、コンソールを操る。

インスは、躍動感あふれるコンサートを、

華麗なライティングで盛り上げた。

コンサートは、順調に進み、

大人気のバラード歌手が取りをつとめた。

ラストの曲が始まると、

色の着いた紙ふぶきが

天井から舞い落ちてきて、

コンサート会場に、

春の雪が降っているように見えた。

コンサートは、大成功だった。

コンサートが終わった後、

インスは照明機材を撤収し、

観客席に腰をおろして、一息ついていた。

久しぶりの大きなコンサートの仕事を成功させ、

充実感を味わっていた。

その時、雪が、ちらほらと舞い落ちてきた。

インスは、雪に気がつき、

立ち上がって、空を見上げた。

春の雪が、降っていた。

インスは、ふと、あの日のソヨンの言葉を思い出した。

「春に雪が降るなんて、そんなことがあるかしら・・・。」

彼女も、今、この雪を見ているのだろうか・・・?

インスは、ズボンのポケットから、

携帯電話を取り出すと、

消せずにそのままにしていた、

ソヨンの番号に電話した。


そのころ、ソヨンは、オフィスの窓辺に立ち、

雪が降るのを見ていた。

まさか、本当に春に雪が降るなんて、

信じられない気持ちだった。


トゥル・ル・ル・ル・・・。トゥル・ル・ル・ル・・・。

何回目かのコール音の後に、

「もしもし。」と、聞き覚えのある声がした。

「ソヨンさん、お元気でしたか?」

「はい。インスさんは?」

「元気にしています。君に会いたいんだ。今から・・・。」

インスは、ソヨンの会社に、車で向かった。

ソヨンを乗せたインスの車は、高速道路を走っていた。

「私達、どこに行くのですか?」

「どこに行きましょうか?」

再会した二人は、思い出の場所に向かっていた。


                          ~おわり~


***********************************************************************


「サランハジ アニョリョゴ エソッソヨ」

「愛さないように、努力しました」

        :
        :

愛さずには、いられなかった二人。

同じように、心に深い傷を負った二人は、

起きてしまった辛い出来事、

受け入れなければならない現実から逃れるために、

孤独の淵から這い上がるために、

そして、心の傷を癒すために、

誰かに、すがりつきたかった。

傷ついた心が、愛を求めてさまよっていた。

愛してはいけない人だと、知りながらも、

惹かれあう二人・・・。


切ない愛の物語。


二人の心に降り積もる愛の雪。

解けることのない愛の雪。

奇跡のような「四月の雪」が、

インスとソヨンを結びつけ、

私達の心に、感動を与えてくれました。


素敵な映画「四月の雪」を作ってくださった、

ホ・ジノ監督をはじめ、スタッフの皆さん、

ヨンジュンssi、イェジンさん、

その他、「四月の雪」に関わってくださった

すべての方々に、感謝いたします。

「チョンマル、カムサハムニダ!!」


最後まで読んでくださった家族の方々、

今までに、レスを書いてくださった方々、

皆さんのおかげで、最終話までたどりつけました。

長々とお付き合い、本当にありがとうございました!


*このお話は、【創作】「インスとソヨンのその後・・・。」その①に続きます。

 まだ読んでない方は、ぜひどうぞ!!



 
ぷうすけ
michngちゃん、ありがとう~♪ 2006/09/07 08:02
ぷうすけ
フランスで「四月の雪」が好評で、長く上映されていて、うれしいですね。JOONもきっと喜んでいるよね。 2006/09/07 08:00
ぷうすけ
ラストシーンをどうしようか悩みましたが、映画と同じにしました。ディレクターズカット版は、違うようですが。。。 2006/09/07 07:59
ぷうすけ
michngちゃん、最後までお付き合いありがとう~!やっと、最終話を書き終わり、ほっとしてます。 2006/09/07 07:57
michng31
フランスでの上映が長いようですね。今はもう心は王様だけれど、きっと励みになりますよね。ぷうすけさん、お疲れ様でした。 2006/09/06 20:07
michng31
ううっ(*_*)泣かずにいられません。再会できて本当に良かった。ぷうすけさん、ありがとう!映像とは違う、感覚を持てました。 2006/09/06 20:03
ぷうすけ
また「その後・・・。」を読んでもらえると、うれしいです。公式の方も、いつもありがとう~♪ 2006/09/05 09:38
ぷうすけ
映像を見ているように感じてもらえて、うれしいです。「その後・・・。」につなげたくて、このラストシーンにしました。 2006/09/05 09:36
ぷうすけ
カットされたシーン、デートシーンを描いてみたくて、創作を書き始めましたが、長編になり大変でした。 2006/09/05 09:34
ぷうすけ
catちゃん、いつもレスをありがとう~!そして最後まで読んでくれて、ありがとう~♪ 2006/09/05 09:31
cat402
長編になって、大変お疲れ様でした。また、公式の方にも、行きますね。 2006/09/05 08:27
cat402
映像になって浮かんできました。『インスとソヨンのその後・・・』また、読み返したいと思います~ 2006/09/05 08:26
cat402
ぷうすけちゃん、『四月の雪』の映像を、ぷうすけちゃんの文章で、映画になかった部分、二人の気持ちが近づいていく部分を読みながら、 2006/09/05 08:24
ぷうすけ
なんとか、最終話にたどり着けて、ほっとしました。ぴかちゃん、ありがと~♪ 2006/09/02 11:05
ぷうすけ
言葉や映像が、頭にふと浮かぶと、さっさと書けるのですが、感情移入できないと、ペンが止まっちゃいました。 2006/09/02 11:01
ぷうすけ
ラストシーンは、以前に書いた、【創作】「インスとソヨンのその後・・・。」につなげたくて、こんなシーンになりました。 2006/09/02 10:56
ぷうすけ
はぁ~~。こうして書いていると、またインスに会いたくなっちゃった。ディレクターズカット版が、待ち遠しい。 2006/09/02 10:54
ぷうすけ
ホ・ジノ監督のこだわりが、いっぱい詰まったこの映画に出会えて、とっても幸せです。 2006/09/02 10:50
ぷうすけ
このサークルで、『四月の雪』の色々なシーンを、みんなと話し合って、奥が深いなぁと思いました。 2006/09/02 10:48
ぷうすけ
映画館で初日の初回に『四月の雪』を見たときには、消化不良で何かすっきりしなかった。 2006/09/02 10:47
ぷうすけ
ぴかちゃん、最後まで、お付き合いありがとう~!『四月の雪』にこんなにも、はまるとは思っていませんでした。 2006/09/02 10:45
ぴかちゅ
ひとつひとつの文章をとても、大切に書いてらっしゃると思いました。その後ももう一度ヨンできます~。本当にありがとうございました! 2006/09/01 23:18
ぴかちゅ
無理なく読み進められるので、一見さささっと書いているように思えるのですが、実はそうじゃない。 2006/09/01 23:16
ぴかちゅ
ああ、ついにここまで来ましたね。涙...ぷうすけちゃん、大仕事、お疲れさまでした。読んでいていつも感じたことですが、 2006/09/01 23:15
 
 

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