１６日の午前の便で、ヨンジュンは、

羽田に降り立った。

空港の従業員用の通路を歩いていると、

前方の壁によりかかっていた、

孫社長が、ヨンジュンに気づき、

手を振り、合図をおくった。

二人は、孫社長の車に乗り込んだ。

「ヨンジュン、今日は何の用事だい？

　どこまで、おくればいい？」

「ヒョン、わがままを聞いてくれて

　ありがとう。

　実は今日、僕の大事な家族と会うんだ。」

「どこで？」

「ここだよ。アリーナの横のレストラン。

　ここで、あるサークルのオフ会があって、

　極秘で招待状を受け取ったんだ。

　たまには、家族の目を見て、

　話してみたいから、今日来たんだ。」

オフ会の招待状を見た孫社長は、

「さいたまスーパーアリーナか。

　何だか、懐かしいなぁ。

　その横のレストラン・・・。

　それで、君が行くことは、極秘なんだろ。」

「オーナーの★joonさんだけ、知ってます。

　ほかのメンバーの人は、知らないはずです。

　ほら、ヒョンも知ってる人だよ。

　ドラえもんのどこでもドアをプレゼントしてくれた人。」

「おお。そうか。あのプレゼントの人か。

　どこでもドアには、びっくりしたけれど、

　忙しい時期だったから、癒されたんだよ。

　彼女に、もう一度、お礼を言わなくちゃなぁ。

　ヨンジュン、君から頼まれたものを、

　買ってきたよ。

　それから、事務所からグッズを少し・・・。」

「ヒョン助かるよ。ありがとう。

　せっかくだから、ヒョンも顔を出せばいいよ。

　僕の家族の喜ぶ顔が、早く見たいなぁ。。。」

孫社長はレストラン「ケ・ケ」の前で

ヨンジュンをおろすと

アリーナの駐車場に車を止めに行った。

小走りに「ケ・ケ」の前まで戻ると、

一人の女性が、孫社長を待っていた。

「お久しぶりです。★joonです。

　今日は、ありがとうございます。

  こうして、じかにお会いするのは、

　初めてなんですが、

　約２年前に、アリーナで豆粒の社長と

　お会いしてますので。。。

　裏口からですがお店の中へ、どうぞ。

　みんな、素敵なサプライズを

　喜んでくれると思います。」

「ああ、そうでしたか。

　そういえば、ドラえもんのどこでもドア

　ありがとうございました。

　事務所のデスクの上に置いてあるんです。

　疲れた時に、あれを見ると癒されるんです。

　では・・・。」

お店の中では、サークル『*JOONといっしょ*』のメンバーが

勢ぞろいして、それぞれきちんと椅子に座り、

オフ会が始まるのを、今か今かとまっていた。

ヨンジュンと孫社長は、お店の奥で出番を待っていた。

オーナーの★joonさんが、お店の中央に立ち

ぐるりとサークルのメンバーを見渡して、

お辞儀をした。

「オーナーの★joonです。

　今日は、みなさん、お忙しい中、

　全国からお集まりいただき、

　ありがとうございます。

　おかげさまで、

　サークル『*JOONといっしょ*』は、

　今日で２周年を迎えることができました。

　最初は、公式サイトの掲示板が閉鎖され、

　復活するまでの、一時的に家族が集まる場所の

　つもりでした。

　でも、みなさまと手を取り合い、

　試行錯誤しながら、サークルを続けてこれました。

　今まで、本当にありがとうございました。

　これからも、サークル『*JOONといっしょ*』を

　盛り上げていってください。

　そして、いつまでも一緒に、ヨンジュンさんを

　応援いたしましょう。」

挨拶を終えて、ぺこりと頭をさげると、

拍手がわきおこった。

「みなさんと乾杯をするまえに、

　ゲストを紹介します。

　いつもヨンジュンさんをサポートしてくださっている

　孫社長です。どうぞ～！」

「ご紹介にあずかりました、孫です。

　今日はお招きありがとうございます。

　というか、実は私は彼に頼まれて

　車の運転をしてきたついでに

　おじゃましただけでして・・・。」

ちらっと、後ろの方を見て合図をする孫社長。。。

サークルのメンバーは、みんなまさか・・・という顔をした。

そして、お店の奥からヨンジュンが、颯爽と登場した。

そして、

「こんにちは。ぺヨンジュンです。

　みなさんに、とても会いたかったです。

　今日は、お招きありがとうございました。

　限られた時間ですが、一緒に楽しみましょう。」

ヨンジュンの挨拶が終わると、

また、大きな拍手と歓声があがった。

そして、彼が大きな薔薇の花束をオーナーの

★joonさんに渡し、しっかりと目を見つめて、

両手で握手した。

オーナーさん、嬉しくて倒れそうになるのを

なんとかこらえて、

「ありがとうございます。

　今日のこの出来事を大切な思い出にします。」

副オーナーのぴかちゅさんが

「乾杯しましましょう。

このサークルの明るい未来と、

乾杯～！」

「それでは、しばらくお食事タイムにします。

　みなさん、個々にお好きなものをお取りになって、

　おなかを満たしてください。」

サークルのメンバーは、ヨンジュンが選んだものを

同じように選び、少し距離を置いて、

彼の動作を観察しながら、食事をとった。

彼は、孫社長と楽しそうに、韓国語で何か話しながら、

食事を楽しんでいた。

しばらくして、ゲーム大会が始まった。

ビンゴゲームでは、孫社長が用意してくれたヨンジュングッズが、

もらえるというので、みんな真剣だった。

それぞれに、グッズがいきわたると、

ビンゴゲームは終了した。

サプライズで、彼が家族のリクエストに答えてくれることになり

ギターを演奏し、みんな彼の奏でる音色に、

うっとりと聞き入った。

そろそろ、お開きにすることになり、

二次会は『ＪＯＯＮ’s ＢＡＲ』で、都合がつく人だけで

行われることとなった。

「『ＪＯＯＮ’s ＢＡＲ』って、どこにあるんですか？

あれは、たしかサークルの中だけじゃ。。。」

とヨンジュンが聞いた。

「ええ、サークルにもありますが、

　実は、本物がここの地下にあるのです。

　オーナーは、もちろん私です。」

と★joonさんが答えた。

「ヨンジュンさん、社長も、お時間がよろしければ

　ぜひどうぞ～。」

「じゃあ、少しだけ・・・。

　ヒョンも、付き合うよね。」

「ああ、君がそう言うなら、ちょっとだけ。」

「やったぁ～。今日は、楽しい夜になりそうだ。」

「ということで、『ＪＯＯＮ’s ＢＡＲ』OPENいたしま～す！

　みなさま、今宵は、思う存分ヨンジュンさんと

　お酒と楽しい会話をお楽しみくださいませ～＾＾。

　まずは、テーブル席で、ごゆっくりどうぞ～。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～おしまい～

＊それでは、みなさま「ねぇ、聞いてくれるぅ？」の

　『ＪＯＯＮ’s ＢＡＲ』へどうぞ～♪ (*^▽^)丿