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Milky Way Library
Milky Way Library(https://club.brokore.com/sunjyon)
「Hotelier」にインスパイアされた創作(written by orionn222)の世界です
サークルオーナー: Library Staff | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 732 | 開設:2008.11.22 | ランキング:51(8198)| 訪問者:141254/418665
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『Pink の逆襲』



「でね、昨日のパーティーは結構イケメンぞろいでーーー」

「そうなの?うちのclassは、なんだか冴えない人が多かったわーー」

「ね、聞いて、聞いて、あのclubの先輩のことなんだけど・・・」

「そうだ!先輩から引き継がれた『恒例の新入生チェック事項』に行かなきゃ!」

「えっ?なに?なに?それ??」



ああ・・・なんだか、騒がしいわね。

私は、広い講義室を見渡した。


ここ、ハーバードでは新年度を迎えて、なんだか、あちこちがざわめいている。


少し緊張した面持ちで、構内を歩く多くの新入生たち・・・


それに、ともない、やれ新歓パーティーだの、サークル主催ダンスパーティー

だのが、連日のように行われていて、なんだか大学全体が浮き足立っているようにも思えた。


まぁ、今のうちに楽しんでおきなさい。

私は手元の分厚い数冊の本に目を落とした。

授業が始まれば、そんなに遊んでいられなくなるから・・・



そう、さすがに、アメリカの大学は厳しい。

うかうかしていると、あっという間に留年して、卒業も危ぶまれる。

この私でも、かなりハードに勉強していかなければ、すぐに取り残されてしまうだろう。

そういえば・・・あの父さんですら、必死に勉強したって言ってたわね・・・


さてと・・・

とりあえず、今日はここまでにしてっと・・

私は席を立つと、時間を確かめた。

そろそろ時間かな・・・


君との待ち合わせ


確か、君は図書館のcaféコーナーで、論文の仕上げをしているはず・・・

お互い、ここ何週間かはレポートの提出に追われていたけど、今日は久しぶりにゆっくりできそうよ。


それに・・・そろそろご機嫌をとっておかないと、君が限界に達しそうよ。



まったく・・・

あれこれ、手のかかる人ね・・・

でも・・

手がかかるっていえば・・

ふと、思い出し笑いが零れた。


この前・・・帰省したときの母さんとの、たわいもない話

私は、図書館へと向かいながら、その時の事を思い出していた。



あれは・・・

母さんのハードワークが続いていた頃・・・

久しぶりに、友人たちと夕食をともにして、帰ってみると・・・


母さんが、慌てて着替えていた。



「あら、母さん、こんな時間に出かけるの?」

母さんは、ストッキングに足を突っ込みながら、返事をした。

「そうなのよーーー、もうこんな時間なのにーー」

「父さんと?」

「そうよーー、もう、またすねちゃって・・・」


くすっと笑いがこぼれる。

まったく、この二人はいい年をして・・・

母さんのハードワークが続くと、しばらくは不気味な沈黙が続くけれど、ある日、突然爆発をする。

で、今夜がそうだったのね・・



「ディナー?」

「えーー、たぶんねーー、その後、バーとかに寄るかもしれないから、ちょっと遅くなるけど・・・」

母さんは、手早く髪をまとめながら、鏡の中から返事をした。

くす・・

なんだかんだと言いながら、母さんも結構嬉しそうじゃない。

私は、鏡に向かって、あれこれ確かめている母さんの後姿を見て思った。

やっぱり、母さんは可愛いわね。

ほんのりと上気した顔は、いくつになっても可愛らしさを失わない。

でも、私たち・・・顔は似ているけど、身に纏う雰囲気は全然違うわね

その天然ともいえる可愛らしさは、私には無い物

娘の私から見ても、母さんって可愛い・・・・

あの父さんをずっと夢中にさせているはずね・・・



「父さん、迎えにくるの?」

「ええ・・・そうなの、かれんーーあのネックレス、知らないーーー?」

寝室から、母さんのSOS

まったく・・・

この前、父さんからプレゼントされたネックレスをつけてあげながら、ちょっと同情混じりに聞いてみる。


「今でも、これじゃぁ、昔はもっと大変だったでしょう?」

母さんは、ルージュ・・・これも父さんのプレゼントね・・・を引きながら、ちらっと考え込んだ。


「そうね・・・まぁ、あまり変わってないけど・・・いろいろ大変だったわよ・・」

って、ため息をついたわね。


でも、そのため息は、なんだかピンク色をしていたわよ。


「例えば?」

珈琲を淹れながら聞いてみる。

なんとなく、君の事を思い出しながら・・・


「えっとねぇ・・・普段は仕事のこととか、とても理解があるんだけど、なんていうか・・」

「異常に独占欲が強いんでしょう?」


「えっ、わかる?」


って、わかるわよ!!!


「婚約していた頃なんて、ちょっと仕事関係の人と、出かけただけで、もう大変だったわ。
怒るのなんのって!結婚してからも、まぁ、仕事関係の人とプライベートがちらっとでも混じっただけでも、
もう大変で・・・ご機嫌を直すのに、一苦労だったわよ。」

「へぇ・・・」

なんて、珈琲を口にしながら、聞いていた。


「あーー、そういえば、あんなこともあったわね」

って、話し出した母さんは、娘の私から見ても、とっても可愛らしかったわよ。


「あのね・・・ホテルのお客様で、離婚したばかりの方が、宿泊されたことがあったの。傷心って感じで、
見ていて痛々しかったわ・・・」


「ふぅーーん、それで?」


「なんでも、その方、うちのホテルで結婚式を挙げられたらしいのよ。
で、その時は、お仕事でご宿泊されていたんだけど、いろいろ思い出されるんでしょうね。やっぱりお気の毒で・・」


「そう?ただ女々しいだけじゃないの?」


「まーた、かれんは・・・でね、まぁそういった訳で、いろいろお話を聞いて差し上げたり、親身になって、
お世話をしていたんだけど・・・」


「よく、父さんに気づかれなかったわね。」


「丁度、出張中だったの。」


でしょうね・・・でなければ、そんな母さんの行動にいち早く気づくはず

理事としても、夫としても・・・



「まぁ、随分元気になられて、チェックアウトされたんだけど・・・その時・・」


「ソ支配人、貴方のような人に、もっと早く会いたかった、とかなんとか言われたんでしょう?」


「えっ!なんでわかるの!」


「・・・・・」


私は、珈琲を一口飲むと、先を促した。

「それで?」


「それでね、まぁチェックアウトされたんだけど、その後、ホテルに葉書が届くようになって・・」


「葉書?」


「そうなの・・・なんでも仕事で世界中をあちこち旅されるみたいで・・で、行く先々で絵葉書を送ってくださるの。
といっても、別にたいしたことは書いてないわよ。

あて先もソウルホテルだし・・・まぁ、近況報告とか、元気ですか・・・とかそんな感じ。
でも、そうやってお客様からお便りをいただくのって、ホテリアーとしては嬉しいことよね。」

「でも、妻としてはNGだったわけね・・」

「ええ・・・まぁ・・・そうかしら・・・」


母さんは、仕上げに香水をひと吹きした。

ふわっと甘い香りが漂って・・・

そういえば、この香水も父さんからのプレゼント

しかも、オーダーメイドのね・・・



「それで、ある日、久しぶりにその方がうちのホテルにお見えになったの。
で、お久しぶりです。お待ちいたしておりました・・・なんてお迎えしていたんだけど・・」


「けど?」

私は、なんとなくその後の展開が見えてきていた。


「その方、いきなりロビーで私の手を握りながら・・・って言っても握手よ、握手、で、『お会いしたかったです。
ソ支配人、僕の葉書は届いてましたか』っておっしゃって・・・

で、そう言われれば、『ええ、毎回、楽しみに葉書を読ませていただいていました。』って答えるじゃない。
そうしたら、『ソ支配人にこうしてお便りをすることで、僕は離婚のショックから立ち直りました。
貴方が僕の支えでした。』って言って・・・」


「言って?」


「『貴方は僕の心の恋人だ』っておっしゃって・・・」


「はぁ・・・」

私の口からは、ため息が零れ落ちた。

たぶん・・・その後・・・



「そうしたら、その時、ロビーの柱の陰から、いきなりドンヒョクssiが現れて!!
もう!驚いたのなんのって!!」


・ ・・でしょうね・・・


「でね、もうそれはそれは、怖いの!!青白い炎が燃え上がってるみたいで・・・
ゆっくりと私に向かって歩いてくる姿に、背筋がぞくっと・・・」


そこで一旦言葉を切ると、母さんは、夢見心地で言った。


「背筋がぞくっとするくらい、格好よくて!♪」


「はぁ??」

私は、危うく飲みかけの珈琲をふき出しそうになった。


「だってね、怒ってるんだけど、とても素敵なのよーー。
クールな眼差しが、冷たく光って、でも、想いを湛えた瞳がとってもセクシーで、
すらり・・とした長身にスーツがとっても似合ってて・・・
そんなドンヒョクssiにじっと見つめられると、置かれている状況も忘れて、思わずぽうっ・・となっちゃって・・・」


母さんって・・・・

「よくそんな危険な状態で、能天気にも、見とれていられたわね!信じられないわ。」


って、私が言うと「だって、本当に本当に、素敵だったんだからー、怒っているときのドンヒョクssiって、
冷たい怒りが全身から射るように出ているんだけど、そこがいいって言うかー、ちょっと傷ついたような瞳の色に、もう、くらっときちゃうっていうかー」って、全身をピンク色に彩られて、お惚気爆発!


・ ・・・馬鹿馬鹿しい・・・


私は、珈琲を飲み干すと、席を立った。


「娘相手にのろけないで、さっさと行ってきなさいよ。ほら、クラクションの音がしてるわよ!」って、
母さんのお惚気話を打ち切ると、玄関に送り出した。


そうやって、ほんのり甘くピンク色に染まりながら、母さんは出かけていったけど・・・


・・・まったく・・・

うちの親は一体どうなってるのかしら・・

リビングに戻りながら、考えてみる。

世間的には、大物実業家シン・ドンヒョクと一流ホテルの支配人、ソ・ジニョン


でも・・・

ただの馬鹿ップル??


思わず、そんな罰当たりな言葉が浮かんだわね。



ふぅ・・・

まったく、母さんは無邪気でいいわね・・・

なんて、ため息をつきながら、図書館へと向かう。


あのときの、母さんのうっとりしたような、夢見心地の顔が浮かんできて・・・


本当に、母さんときたら・・・

でも、残念ながら、そんな天然の可愛らしさは、私には、全然受け継がれなかったわね。

似ているのは、顔立ちだけ・・・

遺伝子の気まぐれね。


でも・・・

私は、図書館の入り口でふと足を止めた。


でも、異常に独占欲が強い、手のかかる厄介な人を好きになるっていうのは・・

やっぱり、親娘?

そこで、ふと、思い返す。

母さんたちは、その後、一体どうなったのかしら・・・

ひと悶着・・・どころか、大騒動になったのかしら・・


でも・・・


でも、ああして、母さんがうっとりとピンク色に染まりながら、平気そうに話してたんだから、その後、

大事には至らなかったみたいね・・・


なんて、考えてると、図書館のcaféコーナーに辿り着いた。


って、今日はやたらと人が多いわね・・

それに、なんだか空気が華やいでいるみたいで・・・

ここも、ピンク色??

いつもは、比較的静かな図書館のcaféエリア・・

でも、今日は、なんとなくざわめいている・・・

それに、なんだか・・・女子率高くない??


私は、周りの雰囲気に気圧されながらも、君を探した。



あっ・・・いた・・・

柱の向こうに、君を見つけた。


君は、窓際の席で、ペンを片手に論文のチェックをしていた。


その姿に、思わず・・・母さんじゃないけれど・・・見とれてしまう・・



君は綺麗だね

女性の私より、「綺麗」って言葉が似合う。

そうやって静かな君は、微かな翳りを纏って、その透き通った緑色の瞳が憂いを帯びて抑えた輝きを放って・・・



「あ、いたいた、ほら、あの人!!」

「わぁーーかっこいいーーーー」

「ああーーんーー素敵ぃーーー」



いきなり、後ろから黄色い声が響いた。


思わず、振り返ってみると、どうやら新入生のようだ。

3、4人で固まって、柱の陰から覗いている。


って、もしかして、君を見てるの?



「えっと・・名前はイ・リチャード 通称リックだって。」

「本当だ!黒髪に緑色の瞳だ!!」

「ね、噂とおりでしょう?」

「うん!ってか、噂以上!!」



はぁ・・・なるほどね・・・

微かなため息と共に、私は、ぐるりとcaféコーナーを見渡してみた。

すると、あちこちに同じような女の子のグループがいて、君のことをこそこそと覗き見しているようだった。

もしかして、これが「恒例の新入生チェック事項」なの??


そうこうしているうちに、女の子たちのおしゃべりが始まって・・・



「なんか、かなりの遊び人だったって!数々の伝説を残しているらしいわよ」

「あ、聞いたことある。あちこちのクラブで遊び回ってたらしいけど、お持ち帰り希望の女の子が順番
待ちしてたとか」


「先輩が言ってたんだけど、どこかのクラブで、モデルみたいな女の子、膝の上に乗せてキスしてるのを見たことがあるって・・・」


「あ、私も聞いた。いっつも女の子、5、6人はべらせて、飲んでたって・・・相当、派手に遊んでたらしいわよ。」


「毎回、連れの女性は日替わりで、なんていうか・・そういう・・・実技方面も超ハイレベルだってーー」

「きゃっーーーー♪」

「きゃっーーーー♡」

「きゃーーーー!!」



「・・・・・・・」



・・・図らずも暴露されてゆく、数々の君の悪行・・・


いくぶん、脚色されているだろうとはいえ・・・これってどうなの!


今度なにか、無理難題を吹っかけられたとき、これを追求してやろうかしら。

それとも・・・あのスリップドレスを着て、私も・・クラブ?・・に行ってやろうかしら


でも・・・きっと君の答えはこれだ


「それとこれとは別」



「それが、今はステディな人がいるらしいわよ。」

「えっ、本気の彼女?」

「そう。でも、ハーバード一不思議なカップルだって噂よ。」

「なんか、お堅い優等生タイプなんだって。」

「えーーなんかイメージが違うーーー」



「・・・・・」



その時、君がちらっと時計を見た。

ええ・・・もう時間ね

でも、この状態で君の側に行くのは、さすがの私もなんだか気が引ける・・・

でも・・あまり遅くなったら、またなにを言い出されるかわからないし・・


ふと、母を思い浮かべる。

母さん、こういう時、どうしたの?



なんて、逡巡していると「なにしてるの?」って、いきなり後ろから声をかけられて驚いて、振り向く。


「リジー」


「なにこそこそ覗いてるのよ」


「べ・・・別に・・」


リジーは、柱の向こうをちらっと見ると、ちょっと呆れたように言った。


「自分の彼氏を覗くって・・・あんた・・・」


「いや、別に覗いてたわけじゃ・・・」


そういって、軽く咳払いしてごまかしたけど・・・


「ふーーん、まぁいいわ。あ、そうだこれ」


リジーは何通かの封筒を私に差し出した。


「なに、これ??」


「はい、かれんにって」


「はっ?」


「ラブレターよ。預かったの。」


「ラ、ラブレター??」


「ええ、うちの学科に入ってきた新入生から。
かれんには、彼氏がいるわよって言ったんだけど、それでもいいから、とにかく渡してくれって・・」


「ええっーー」


リジーが差し出した封筒を、私は困惑気味に受け取った。


「自分で渡しなさいよって言ったんだけど、かれんは隙がないから、渡しづらいんですって。
で、預かったの。」


「預かったって・・・・」


「かれんって年下に人気があるわね。なんか、『僕を叱ってください、お姉さま』って感じらしいわ。それに・・・」


リジーは戸惑っている私を見た。


「リックと付き合うようになって、なんか変わったっていうか・・・日増しにいい女になってきてるわよ。
その成果がこれね。」


そう明るく言うと、「じゃ、そういうことで」ってリジーは去っていった。


私は、しばらく呆気にとられたように、その後姿を見ていたけど・・・



・・・ラブレター・・・


手の中の、何通かの封筒を眺めてみる。


いまだに、こんな古風なものが存在していたのね・・・

なんて、ちょっと感心する。

それに、自慢じゃないけど、ラブレターなんて、今までもらったことがない。


でも・・・

ちらっと裏返して、nameを確かめてみる。


ジャック・・・キース・・・ミンス・・ってこの人は韓国からの留学生かしら・・


年下の男の子からのラブレター・・

なんだか、ちょっと・・・ふわっとした気分になってきて・・

悪い気はしないっていうか・・・むしろ・・・ちょっと・・嬉しいかも・・

なんて、ほんのりピンクな気分でいると・・・・



「ふぅーん」

いきなり、後ろからの君の声


「!!!!!!!!」


「へぇ・・・ラブレターもらったんだ」


「!!!!!!!!」


背後から、君の低くて静かな声


「・・・・・・」


「へぇ・・・なんか・・・・嬉しそうじゃん」


私の背筋を冷たい汗がひやり・・・と伝っていって・・


前を向いたまま、小声で答える。


「これは・・・もらったって言うか・・・二次的に預かったっていうか・・・」



もしかしたら・・・


もしかしたら、母さんの言うように、怒った君は、とても素敵なのかもしれない。

ものすごーーく格好いいのかもしれない・・・・


でも、怖くて振り向けない!!

こんなときに、母さんみたいに、うっとりと能天気に浸ってなんかいられないわよ!

なぜなら、この後、起こるであろう惨事を予測できるから・・・



君の燃え盛るような怒りがじわじわと背中から伝わってきて、前を向いていても感じる、君の果てしな

い憤りのパワー


君の数々の悪行に比べたら、可愛いものじゃない!って、言いたいけど、言えない・・



それに、なんだか、あちこちから視線を感じる。

まるで、café中がこの事態の展開を、固唾を呑んで見守っているようで・・・


ああ・・・・母さん!

私は、母さんの話を最後まで聞かなかったことを心底後悔した。

母さんはこんな最悪の事態をどうやって切り抜けたの?


親の意見は、いつでも、どんなものでも、ちゃんと聞いておくべきだったと、今、骨身に沁みてわかったわ!

私たち、顔以外、似ているところはあまりないと思っていたけれど・・

親子で似たような窮地に陥るって、どういう事?



「かれん・・・・・」

って、君のとても静かな低い声・・・

ああ・・・万事窮す


恐る恐る振り向いてみると、君の怖いくらいに綺麗な緑の瞳・・・


ああ・・・母さん・・・

母さんもやっぱり、あの後、大事に至ったのかしら・・・









(2008/04/04 Milky Way内UP)
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