ラビリンス-過去への旅-2.もっと・・・
「本当は君をここには連れて来たくなかった・・・ それがどういう意味なのか、君はまだわかってはいない・・・ しかし連れて来た以上、僕は君を守らなければならない。 そのためには・・・奴らに決して弱みを見せない。つまり・・」
「つまり?」 「僕は君を・・・愛していない。」
ドンヒョクはジニョンへの愛が迸るほどの眼差しで彼女を見つめながら 冷たい声を装い言った。
「愛していない・・・」 ジニョンは無表情に彼の言葉をただ繰り返した。 「ああ。」 ドンヒョクは彼女の瞳から視線を逸らさなかった。
「・・・愛してるくせに。」 ジニョンもまた彼から視線を逸らすことなく、そう言った。
「いいや。」 ジニョンの瞳の中の自分にも、彼は言い聞かせるように言った。
「死ぬほど愛してるわ・・私を。」 ジニョンはきっぱりと言った。
ドンヒョクがジニョンに冷たくする理由は、彼女を守るために他ならなかった
自分の最大の弱みである彼女を、敵に弱みと悟られないため しかし、彼女への抑えられない愛は、決して隠せるものではないでしょう
この二話を書くに辺り、私は行ったこともないイタリアの地を、地図や案内本で 確認していく内に、まるで何度も行ったことがあるような気分になりました(笑)
そして、これは絶対に行って確認してこなくてはと思い、昨年念願を果たしたのでした^^ そして彼の辿った路を追ったのです^^
バイクはスペイン広場のさほど広く無い裏通りをひた走り、通りを抜けた。
「うん、あの時、ここを走ったのね」と^^
2012.7.17 kurumi |