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IZMCLUB別館
IZMCLUB別館(https://club.brokore.com/kurumitom2)
IZM CLUB 
サークルオーナー: kurumi☆ | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 261 | 開設:2007.10.18 | ランキング:66(6784)| 訪問者:1362992/1595674
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izm MV
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No 15 HIT数 2456
日付 2009/10/20 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル izm創作 6 “僕を見ない?”
ファイル
本文


 




「ボス・・・どうかしたのか・・・」

「ん?」

「何だか、熱でもあるようだが」

「何でもない。・・・ちょっと出てくる」


    どうかした?・・・どうもしない

    いや・・・どうかしてる・・・


                                        

 

    ジニョンssi・・・

    君の中の・・・Mr.バレンタイン・・・

その彼と君の現実を・・・僕は昨日目の当たりにした 


    あの時・・・

彼の登場に動揺を隠さなかった君の姿が僕を打ちのめした

あんなにもあっさりと君の中から、自分の存在が消えてしまうことに
自分がこれほどに衝撃を受けるとは思いもしなかった

    どうしてこんなにもショックを受けるのだろう

    恐怖にも似たこの想いに僕は・・・

    自分自身の心を持て余していた

    たかが・・・女・・・

    その女に他の男が寄り添ったところで・・・

    何も気にすることは無い


    それなのに・・・このどうしようもないわだかまりは何なんだ

       あの後・・・君は彼と何を話しただろうか

       僕のことをどんな風に話した?

       誤解だと、弁解しただろうか

       誤解?・・・誤解なのか?

       ああ、あいつと一緒に行かせたくはなかった

       あの時、君を離すんじゃなかった

       あいつと君が寄り添うのは、許せないんだ

       許せない?

       彼女が僕以外の男に心を寄せること?
  
       相手が僕の標的だからか?    


       女なんて・・・仕事の邪魔にしかならない
     

       なのに・・・

       この僕が、こんなことを思うのか?

    今僕の心の中を君という存在が・・・侵食し始めている

      
       僕には余裕があった・・・はず・・・だった

       君に対して・・・

       もっとゆっくりと向かっていくつもりでいた

       しかし、僕の中の燃えたぎる何かが・・・


       急げと僕を・・・煽り立てる

 

 

「いらっしゃいませ・・・何を差し上げましょう」

「赤い薔薇を・・・300本」
僕はホテルの中のフラワーショップに立ち寄り、花を注文した

「えっ?」 
余りの注文数に驚きを隠せなかった店員が、思わず言葉を失った。

「赤い薔薇を300本。・・そう言ったんだ・・・」

「あ、あの・・お客様・・・申し訳ございません・・・
 当店にはそれほどの本数のご用意がございません
 宜しかったら、他のお花と合わせて花束を・・」

「いや・・・何処からでもいいから取り寄せてくれ・・・
 代金はいくら掛かっても構わない。」

「あ・・・はい・・承知いたしました・・それでは数件当たってみます
 少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか」

「ああ、用意できたら、ルームサービスを・・・」

「はい・・かしこまりました・・どちらへお届け致しましょう」

「ホテルのオフィスに・・・ソ・ジニョンさんへ」

「えっ?ソ支配人・・・ですか?」 花屋の店員が驚いて目を丸くした。

 

 

「ボス・・・今、ホテルの花屋から連絡があったぞ・・・
 赤い薔薇、確かに300本、ルームサービスさせて
 いただきました、とさ・・・何だ?それ・・・
 ルームサービスって何処に・・・まさか・・・彼女か?」

「・・・・・・・。」

「お前が自分で手配したのか?花を?・・・珍しいこともあるもんだな・・・
 今まで何処の女へのプレゼントだって、お前は自分で手配したこと
 一度だってなかった。
 ・・・ボス・・・お前・・・大丈夫なのか?」

レオがひとつひとつ、引っかかるような言葉を皮肉交じりに投げる

「・・・・・・」

「お前、ここにいる目的、理解してるよな・・・
 気持ちが他にいってちゃ・・・話にならん
 しかも、彼女はソウルホテルの女だぞ」

「余計なことを言うな。・・・仕事とは関係ない」


    そうだ、仕事とは関係ない

「だといいがな。」


レオは視線を突き刺すように僕に向けた
いつもなら、そんなレオの態度など意にも介さない
それなのに僕はその視線から逃れるように席を立っていた


「・・・・・・今日は仕事は休む。」

そして僕は彼に振り向きもしないで、そう言った

「休む?」

「ああ」

「そうだな・・・休め・・・休んで少し頭を冷やすといい」

「・・・・・・」

 

僕は今、仕事をする気持ちになれなかった

他のことに思考回路が機能しなかった

    あせっている?この僕が?

    何に?・・・

    何に対してあせっているというんだ

    だめだ・・・

    何かに集中しなければならない

    彼女以外の何かに・・・


ポケットに落とし入れるナインボールを・・・

    キューでひとつひとつ狙いながら・・・

僕は今、自分が何に向かっているのか・・・
求めているものが何なのか・・・自分自身に問いただしていた


    今・・・僕が狙っているのは・・・

              ソウルホテル

       それに・・・まちがいはない

       それ以外に・・・ない。

    


「こんにちは・・・こちらにおいでだったんですね
 コートをお返ししようとお探ししてたんです」

ジニョンssiが突然現れると、僕は驚いたのか、喜んだのか
不思議な感情が湧き上がって、思わず頬が緩むのを感じた

「ここにいると・・よくわかりましたね」

「お客様のことでしたら、何でも・・・」

「お客様?」


    いつまで僕は君のお客様?


「コート、ありがとうございました・・・」

「そこへ置いて下さい。」 僕は少々不機嫌に言った

「あの・・・お花ありがとうございました」

「2度目のルームサービス・・・お気に召しましたか?」

「ええ・・・でも・・」

「でも?」

「仕事場は他の人の目もあります・・・
 職場でのお客様とのお付き合いは好ましくないんです」

「では、今度からご自宅へ」

    僕を警戒してるんだね・・・


「当ホテルにご滞在の間は、万全なサービスを心掛けます・・・でも」

「でも?」

「・・・そんな風にしていただくと申し訳なくて・・・」
        
「僕が負担?」                                       


    僕から逃げたい?


「いえ、そうではなくて・・・」

「ルームサービス?」≪それがいけないのかな?≫

「ええ・・ルームサービスは私たちの仕事です
 お客様は・・・・」

「お客様?・・・僕はラスベガスでもお客様だった?」

    いい加減にしてくれ・・・

    僕を避けたい?

   
「いえ・・・でも・・・」

「また・・でも?客だから不便なら他のホテルに・・・」

「いいえ、そんな意味では・・・」

「では?」

    君に向かう僕を・・・止めたい?


「よく・・・わかりません」 

「わからない?何がわからない?僕が贈った花が何なのか?
 それとも、僕が客なのか男なのかが?」

    いつまでも僕を・・・見ないつもり?


    ちゃんと僕を見て

僕の威圧的なまでの告白に君は返す言葉に悩んでうつむいた


    悪いね・・・今日の僕は・・・

    何故だか虫の居所が良くないみたいだ

    君に対してかなり攻撃的になっている

    しかしジニョンssi・・・それはすべて・・・

    ・・・君のせいだ・・・

    君の心に見え隠れする・・ひとりの男のせいだ

    ・・・あいつのせいだ・・・

    
「・・・・・・失礼します
 薔薇・・・ありがとうございました」


    逃げるな・・・

    君の戸惑いは・・・僕はもう・・・見ない

「ソ・ジニョン!」


君は驚いて立ち止まり、僕の声を背中で聞いた


「仕事でもゲームでも僕は勝てる相手しか選ばなかった・・・
 でも今回は予想がつかない

 ・・・どうしようもない・・・
 もう始めてしまったんです・・・」

                                                               

振り返った君の瞳は・・・まるで・・・
僕の想いを君と僕との間にガラスの壁を立てかけて
封じてもいるかのようだった

    そんな顔をするな・・・ソ・ジニョン・・・

    わからない?

    君を愛してると・・・そう言っているんだ・・・

    
君は何も答えず・・・僕の前から急いで消えた

その君の後姿に・・・

今僕の中で生まれているものがいったい何なのかを・・・

    僕は理解することができた


    僕は・・・

    彼女を・・・愛している・・・


間違いなく・・・自分の心が彼女に向かって

突き進んでいることを・・・


    僕ははっきりと心に刻んでいた

 

    僕の狙いは・・・ソウルホテル・・・


    いいや・・・ソ・ジニョン

            
          ・・・君だ・・・


その確信を得た僕にもう迷いはなかった・・・

僕が求めたものが君である以上・・・

得なければならないものも・・・君でしかない

   結果が予想できないゲーム?

   そんなもの・・・

 

   ソ・ジニョン・・・


僕が挑むゲームに負という文字は存在しない


   そこで待っていて・・・今・・・それを・・・

 

                   
        ・・・わからせる・・・

 

 

 
















  

 
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イナバッチ
戸惑いからいらだち、そして確信へ。ここからドンヒョクのドンドン攻撃が始まるんですよね〜。カッコよすぎ≧▽≦! 2009/10/24
 

IMX