1月26日、李秀賢さんの6回目の命日に東京虎ノ門ニッショーホールにて『故李秀賢さんを偲ぶ会』が行われました。 偲ぶ会の前には、翌日公開をひかえた映画『あなたを忘れない』の特別試写会が行われました。このことはスタッフ日記に書きましたのでご覧ください。
会の始まりに際して、全員で秀賢さんに黙祷を捧げました。 奨学会谷野会長の挨拶で、天皇皇后両陛下がご参列になった経緯が説明されました。 事故のあった年、警視庁職員・協力殉職者の慰霊祭に招かれたご両親は、その行事のあと皇居に向かい、一行と列をなして歩いている時に美智子様のお車が通りかかり、ご両親と言葉を交わされたそうです。両陛下はずっと秀賢さんのご両親に対しての想いがおありになったようです。そのことが今回の試写会鑑賞のきっかけとなったようです。 映画の製作については、映画会社からの申し出に対してご両親の納得が得られるまでには大変時間がかかったことで、お二人は当初シナリオが自分達のことのようには思えないと断られていましたが、話し合いを重ねて映画化が大きな教育のためになるのならと同意されたそうです。また、映画の収益の一部が奨学会への寄付されることになっているそうです。この奨学会では、これまでに約300名の学生たちに奨学金を授与することができました。そして関根さんのお母様もいただいたお見舞金を身体障害者の方々へ寄付されたとのお話もありました。
そして、指名献花が始まりました。 はじめにご両親が前に歩み出て献花をしました。駐日韓国大使館関係者、政界、各界の著名人が次々と献花に続きます。そして映画関係者、俳優人と列はつづき、それぞれが横に立たれているご両親と挨拶を交わしています。お母様は、グレーのチマチョゴリをお召しになっています。そして、最前列に招かれていた奨学金を授与された学生さんたちもこれに続き、私達も一般として続きました。献花だけに駆けつけてくださったメンバーもいらっしゃいました。壇上にはたくさんの生花が飾られる中、今回も皆様のお気持ちを込めて一般の献花とともに花束をお出ししました。当日準備したものでしたが、偶然にも映画の冒頭で出てくる花束にあまりにもよく似ていて参加の皆さんの間で話題になりました。
そして最後にお父様がご挨拶されました。 「今日の試写会をご一緒できて嬉しいです。関係者の皆様方には心より感謝いたします。息子が旅立って6周忌となりますが、息子の遺志を継いでくださるたくさんの皆様に支えられています。映画の中ですが、息子と一緒に旅行ができた思いで嬉しく思います。そして危険をかえりみずした息子の行為が微力ながら貢献できることが嬉しく思います。変わらぬ心をかけてくださる皆様に感謝いたします。」
終了後、ロビーでは、秀賢さんのご両親、俳優さんたち、そして招かれていた奨学生の皆さんもマスコミのインタビューを受けていました。 その後、その様子はあちこちの局や新聞で報道されていました。 奨学生の皆さんは、この日何を感じたのでしょう。 きっと李秀賢さんの心を引き継ぎ、アジアと日本の橋渡しとして何かをしたいという思いでいることと思います。
参列されたメンバーの皆様方、お疲れ様でした。
|