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B.S.J.
B.S.J.(https://club.brokore.com/bsj)
会員にならなくても、どなたでも、愛と笑いのある書き込みなら大歓迎!「はじめまして」の挨拶はいりません。 ずっと前からいたような顔をして スッ!と参加しちゃってくださいね
サークルオーナー: satovic | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 5773 | 開設:2004.08.05 | ランキング:4(69306)| 訪問者:4651344/10212131
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スタッフ日記
スタッフ日記
No 119 HIT数 2393
日付 2006/08/15 ハンドルネーム satovic
タイトル 砲身に花を
ファイル a0100077_23_0815
本文 かつて、イスラエルに住んでいたことがありました。
レバノンとの国境から近い、海辺の町でした。
その頃はまだ 今のような戦闘状態にはなく
時々、散発的な小競り合いがあちこちである程度のことでした。
それでも、バスにのるのは覚悟のいることでした。
西岸地域やヨルダンとの間を行き来するトラックには
荷台の他にシャフトの上には何もついていません。
骸骨みたいなので、スケルトントラックと呼ばれていましたが
爆弾や武器など、余計なものを運び込まないか、
検問するためのものでした。
バスにも時々爆弾がしかけられていて
命や手足を失う人々がいました。
それでもお金がない、ということは そういうバスに
のるしかなく、それが日常でした。

エルサレムに滞在していたことがありました。
小さな路地には、荷をのせたロバや学校がえりの小学生や
頭の上に丸いピタパンを積み上げたアラブ服の女性などが
観光客にまじってすれ違い、まるで聖書の時代そのままのようでした。
しかし、ある夕方、ドアをあけると町の空気が変わっていました。
路地の風景はなにも変わりません。
空気だけが変わっていました

その日の午後、旧市街へ通じるヤッフォ門の外でユダヤ人の警官が何者かに殺害されたのでした。
他にはなにも起きませんでした。
起きるかもしれませんでしたが、その日は起きませんでした。

誰も何もいいませんでしたが、町中の空気が張り詰めているのを感じました。
でも、みんな夕御飯をたべて、店を閉じて、寝て、また店をあけました。
それが日常でした。

カンボジアの農村へいったことがありました。
のんびりした光景の中に、運動会のトラックのように白い石灰でひかれた不細工な
2本の線がありました。
あの外へ出てはいけないよ、と言われました。
地雷原でした。
線の外で牛がのんびり草をはんでいました。
だれも連れ戻せないからでした。
それが日常でした。

その日の夜、レストランで食事をしていたら隣の卓にいた
ベトナム兵達の撃ち合いに巻き込まれました。
当時のカンボジアにはベトナム軍が駐留していたのです。
いままで魚の骨を出していた皿に カラーンと音がして
天井にあたった弾がおちてきました。
私の目の前に座っていた人は鍋に手をのばしながらいいました。
「動かないで 刺激しないように、食べ続けて。
 そしてひとりづつ、このテーブルから抜けていくんだ。
 さあ、satovicさんから....」
え”っ!.....顔に縦線が走る私の目の前で、彼は
鍋の具をごはんの上にのせて食べ続けました。銃声の中
最後のひとりがテーブルからいなくなるまで
彼はたべました。

酔っぱらったあげく、銃を出してのケンカ沙汰でした。
流れ弾にあたって死んでも、誰も何の文句も言いようがなく
理不尽きわまりない状況でした。
大儀のために死ぬのでもなく、何かを守るためでもなく、ただの犬死にです。
しかし、その時にやるべきことはひとつだけ、目の前のものを食べること
そして静かにテーブルを離れること。
それが、あの夏の、あの町の人々の日常でした。

戦地でも、重火器をもってドンパチやるのは戦争の中のほんの一部の時間です。
それ意外の時間は、殺るか殺られるかの緊張の中で
食事をし、うんちをし、おしっこをし、ねる。という日常を
続けていくことです。

理不尽と緊張とに振り回されて、人は判断を過っていく...

大儀も理想も正義も関係なく、
戦車やミサイルのある場所だけが戦地ではなく
人の心に不必要な緊張を生み出すことの罪。
それを改めて思いだした「今日」でした。

    2006年8月15日 Love forever satovic

 
leaf877
命を守り育てる本能がある女性はもっと声をあげないとと、切に願っております。 2006/08/28
leaf877
兵器が進化するにつれ、殺傷能力も甚大になり、理不尽な恐怖や緊張を強いられる。 2006/08/28
leaf877
戦争って忌み嫌う悪だとわかっていても、古来から延々と繰り返されてるのが、悲しいですね。 2006/08/28
katti
どうにもならない悲劇の中でも嘆きだけでなく笑いがあり、残った者は日常を続けていく・・・ 2006/08/18
katti
satovicさんのスレを読みながら、映画「怪物」を思いました。まさに理不尽な現実の前で食べて、寝る。 2006/08/18
towatt
歴史の中に私たちも、まさに立っているんですね。ジューンが喜ぶアジアに!祈ります。 2006/08/18
towatt
satovicさんの、ゾクっとする経験に、驚きでした。知人はソ連崩壊の時いましたが、家の外に戦車が! 2006/08/18
Miyoyon
特に最後の4行、心に響きました・・・「判断」難しいです・・・メッセージを有難うございました☆☆☆ 2006/08/17
薔薇の木
被爆地に生まれ育った私に、できることは・・いつも自分に問いかけています。 2006/08/17
薔薇の木
ベトナムやカンボジアで見た戦争の傷跡を思いながら、読みました。人は何故同じ過ちを繰り返すのでしょうか? 2006/08/17
ogako
人類が生まれてから争いのない時代はありません。人はどうして殺しあうのでしょうか?一人一人はこんなに優しいのに・・。 2006/08/16

改めて当たり前の日常がどんなに幸せなことか考えさせられました。プラネタリウム企画参加できないけど成功お祈りしています~^^v 2006/08/16

satovicさん、いろいろな体験されているんですね~@@戦時中でも日々の暮らしの中で笑いや喜びがあるんですね~^^ 2006/08/16
satovic
だから、身体も、心もいつもリラックスしていたいと思うもんで、アーユルヴェーダをやっとります^^; 2006/08/16
satovic
、一家の主人でも会社の社長でも変わらないように思うんです。もちろん、影響を受ける命の数は違いすぎますけどね。 2006/08/16
satovic
意識や機能を損なわれる人の多さは戦争なみです。だから、人の心に不必要な緊張を生じさせることの罪悪は、一国の首相でも、 2006/08/16
satovic
脳硬塞やくも膜下で倒れる人の多くがそんな状況にあるのをみます。そうやって失われる命、あるいは寝たきりになって、 2006/08/16
satovic
そういう人の隣で暮すことも戦時下と同じように命を削っていることだと思うんですよ。医療の現場にいると 2006/08/16
satovic
bluelionさん、想像を絶する世界、でもないと思うんですよ。たとえば「周囲に不必要に緊張をふりまく人」っているでしょ? 2006/08/16
satovic
「バランスをとる」だけのこと一方が少しでも小さな石をつめば そのバランスが崩れて、たちまち停戦は無効になってしまうんですよね 2006/08/16
satovic
ゆめちなさん、本当にそう思います。人の心が安らかで穏やかでないと平和も幸せもないんですよね。緊張の中で築きあげた平和は、 2006/08/16
satovic
jooneeさん、だ、大爆笑をとれるかどーかはビ、ビ、ビミョーですが^^;ヨルシミハゲッスムニダー! 2006/08/16
wooo5
これ以上重くなって、地球が壊れたら困ります!爽やかなアオゾラでいきたいです 2006/08/15
bluelion
私には想像を絶する世界だけど、今もまだ戦火の人々がいるという事実を忘れてはならないですね。 2006/08/15
bluelion
国境を越えて平和を紡ぐのは 結局女性なんだと思う。それにしてもsatovicさん 凄い経験されたのね。 2006/08/15
joonee
ヨンを愛して、その国を愛して、その先のアジアを、世界を愛して、女たちはプラネタリウムで大爆笑するのね!がんばって! 2006/08/15
joonee
小泉さんの参拝で男たちはまた緊張を高めてる。女たちはその横で日常の幸せを大事にしているのに。 2006/08/15
joonee
母や年配の方に戦争の話を聞くより、同じ年代のsatovicさんから伝えられるとドスンと響きます。 2006/08/15
joonee
そのくせ、国内で親が子供を殺したニュースには涙があふれます。同じ命が理不尽に奪われることには変わりないのに。 2006/08/15
joonee
戦争は私には遠い遠いテレビの中の世界。ひどいなあと思ってもニュースを見ながらご飯が食べれてしまう日々 2006/08/15
ゆめちな
イマジンの歌詞を思い出します。人の心が安らかで穏やかなる時が本当の幸福なのでしょうね。 2006/08/15

終戦の日としての今日。彼(か)の国では、解放を祝う日。どちらも8月15日・・・ 2006/08/15
yonyon50
今日という日を忘れてはいけません。1年に1度でもいい平和を考えるのは良い事だと思う。 2006/08/15
wooo5
オヌルという日を思います。重くならないようにしたいです。 2006/08/15
satovic
ケンチャナー!天安門事件の時に、本当に戦車の砲身に花をいれた印象的な報道写真がありましたね 2006/08/15
ゆこまる
きゃあ~、タイトル間違えましたぁ~!「砲身の花」でっす。今日は自分のスレでもおバカをやらかし、もう~滝汗! 2006/08/15
フミヨン
ありがとうございました&暑い中ご苦労様です!プラネ企画成功お祈りしてます! 2006/08/15
フミヨン
やりきれない日常の中でも「笑うことで生きる力を」というレスで,”生きる”ということを考えさせられます。 2006/08/15
ゆこまる
そして、笑い、ユーモアは全ての緊張を解きほぐしますね。ということで、プラネタリウム企画期待してま~す(にっこり) 2006/08/15
ゆこまる
それが「鉄砲の花」なのかもしれないと思います。おびただしい血を吸い込んだ大地に無垢な花が咲くように。 2006/08/15
ゆこまる
が、その人を悼む涙、大勢の屍を踏み越えて変わる体制や社会。そこから生まれる文学、それを読んで得られる理解。 2006/08/15
ゆこまる
人間の営みを一人ひとりのミクロな単位で見つめると、理不尽な死など、やりきれない思いにとらわれることがありますね。 2006/08/15
satovic
だから少しでも、笑ったり、笑わせたりしたい..と、今プラネ企画の最終仕込み中でーす!^^ 2006/08/15
satovic
明日死ぬとしても、今日ごはんをたべないわけにいかないんですから。そうやってひとは生きていくんだって思いました。 2006/08/15
satovic
でもね、御安心下さい。どんなにやりきれない日常の中でも、ひとは笑うんです。笑うことで生きる力をもらうんですよね。 2006/08/15
satovic
あ、ごみんなさい、やりきれなさも一種の緊張感ですよね、不必要に生んでしまったのは私かも^^スイマセン 2006/08/15
フミヨン
「隣近所の住人が,密告者ではないと信じられるのは,幸せなことだ。」と言っていた話を思い出しました。 2006/08/15
フミヨン
貴重なお話をありがとうございました。訪日したイスラエルの方が,「夜,女性が一人で外出できるなんて!」 2006/08/15
フミヨン
その国で暮らした人だから書ける死が隣り合わせにある緊張感,やりきれなさでいっぱいです。 2006/08/15
 
IMX