【 koko の Valentine's Day 】 21話 遠くで、 私の名前を呼んでいるような気がして、 われに帰った。「 koko ちゃん koko … 」こお子が私のひざをゆらしていた。母も 「 koko … 」 と、 心配そうにみつめた。こお子が 「 koko ちゃんどうしはったん!」こお子だけがすなおと koko が 知り合いで、長くおつき合っていたことは、 知らなかった。祖母が …「 koko 昨夜、 園田の志乃さん。 すなおのおばあ様と筒井さんのお店であったのね。こう言う事だったのよ。あなたが、 加賀美と言う事を知られて、 まさかと思われ昨夜、 あなたとあい、 確かめられたの。あの場で、 このような話を園田様が一方的に話すと言うことが出来なかったのは、 わかるわね。 わかってくれるわね。今日の朝 お電話をいただき、 園田様に昨夜からのいきさつのお話をお聞きし、 こうして、 話すことになったの。直穂子が、 こお子とすなおを出産して、 3日目の事だったわ。園田様のご両親がお見舞いにこられて、 引き取らせていただきたいと …園田家の子供として育てたいと …直穂子が光太郎さんとの子供を宿していることはお知らせしていなかったし、 籍にも、 直穂子と良樹さんとの子供として届けることにしていたので、みんなが戸惑ったのよ。しかし、 初孫で光太郎さんもすぐに結婚をされていて、奥様の方も承知されていると言うことで …双子と言う事はご存知なかったの。結婚をしたということもね。子供がいては結婚に響くからと …直穂子は結婚していて、 子供たちは直穂子と良樹さんが自分の子供と育てますとお話をしたのだけれど、 聞きいれてくだされなかったの。毎日毎日通われて、 普通は産後1週間で病院は退院できるのが、そんなこともあって直穂子は産後調子を崩し退院できないし、おじい様は血圧が上がり軽い発作で また入院されたりで、 大変だったのわ。通われているうちに双子と言うこともしられて、それでは男の子は男親が、 女の子は母親がと提案されたの。加賀美家としては、 子供を離れ離れに育てるなんてできないとお断りしたの。結局、 出生届けが生後2週間までにと言う事で、 戸籍だけは汚さないようにと大人の勝手ないい分でこんなことに …今にして思っても、 どうしてすなおを手元にと … 」あとの言葉が聞き取れず、 祖母は涙した。「 koko ちゃんがすなおとこんなに長くお知りあいで、おつきあいしていたなんて … 園田様とお話していた時に、 神様は時としていたずらをされるのですね。でもね。 こんな風にも考えられますよねとお話をしたのよ。先の短い私達が、 もっとも心残りのこの事を、koko とすなおがこうして、 私達をつなげてくれたのではと … 」しびれを切らしたこお子が …「 も~ どういうことなの? 」と、 こお子が少し大きな声で …母、 直穂子が席をたち、 こお子を連れ部屋を出た。直穂子は、キッチンでコーヒー豆をひきながら、 園田のおば様と母八重が電話で話された koko とすなおの事を話した。母は、 こお子にコーヒーをもっていかせ、 京都からもって来たお茶菓子とてんとう虫のチョコを体裁よく盛り付けリビングに …それぞれの前に、 こお子がコーヒーをおきながら、「 koko ちゃん、 お母さんからお話は聞きました。なあ~ 聞きにくい事どすけど、 そのなんといいいますか~そんなに長い事お付き合いしていて、 二人の関係はどうなん?勿論? 何にもなかったなんてこと …おとこはんとおなごはんの関係というか …も~~ はがいいなあ~ どうなん。 これは大切なことどすえ~ 」母、 直穂子も祖母、八重もその事は気になりながら、聞く事が出来なかっただけに、 koko の 返事を待った。