《 続 》 【 koko の Valentine's Day♪ … 白いページ … 】 10話カーテンの隙間からうっすらと朝陽が夜明けをつげた。そんな時間の流れを、 二人はベットでむかえ呼子 は 直 の腕を枕に規則正しい寝息を …穏やかに眠る 呼子 をいとおしく眺めながら、ケットから出ている白い肩にケットかけた。ソファーから、 直 が 呼子 をだきかかえ、 ベットへ …激しく愛を確かめ合ったというより、 ゆっくりゆっくり 過ぎ去った時間 (とき) を … 白いページに …少しずつ刻みながら …呼子 と 直 は …やっとたどりついたという10年前の 呼子 と 直 がそこにあった。呼子 は 怖いぐらいに冷静で穏やかだった。何度もなんども打ち消そうとした直穂子から聞かされた数時間前の出来事を、 打ち消すことができず涙し、 夢であったらと …生まれたままの姿で 直 にいだかれ、数えきれない速さで打つ 直 の心音を聴きながら知らない間に心地よい睡魔に …直 は、 呼子 の柔らかい素肌にふれ、 ぬくもりを感じながら、物心がついた頃より、 いつも孤独という仲間がそばにいた。す~っと、 近寄ってくる仲間が、 どこかに旅立った瞬間を感じた。昨夜の直穂子が語った数時間の出来事が 呼子 を苦しめ、 少しでもその苦しみを代わってあげれるものならと心を痛め苦しんだ。数時間後にこうして、 波打つ胸の高鳴りをおさえながら呼子 の穏やかな寝顔を眺めていて、 今までの長い付き合いの孤独という名の仲間との別れの旅立ちに手をふり 贈りだした。呼子 が 直 の腕の中でぴくっと動いた。状況がつかめないでいるのだろ~瞼を半開き状態で戸惑っている。そんな 呼子 を楽しみながら眺めている 直 がいた。呼子 は 直 の腕に頭をあずけた状況に気がつき、 ケット引き揚げ顔を覆った。ケットで覆われた二人の素裸がふれた。その瞬間! 見つめあうふたりのまなざしが昨夜とは違い熱いまなざしへと …唇がふれ …お互いの唇の隙間を …直 が 呼子 の唇からはなれ、 首筋に …時折、 呼子 の耳たぶに …首筋から …呼子 は、 直 をむかいいれ …直 は、 呼子 の中で … … 感じ合い … … 二人のあたらしい世界が …カーテンからの隙間から一筋の光が夜明けを告げた。