《 続 》 【 koko の Valentine's Day♪ … 白いページ … 】 5話「 おじい様が 『 この子このままでいいのか? 』それからどす。『 あんた! あのお子の … 』あのお子のというのは私のおなかに8ヶ月までいてた子の事です。すべて、 用意していたものを見るのもつろうて、捨てようと思ったものの結局、 箱につめ押入れの奥に …抱っこしていたあかんぼ~ をおばあ様に預けておかあさんはそれこそ、 どろぼ~さんに入られたと思うぐらい、押入れの中の物をほおり出し、 産着などが入っている箱を …『 はよ~ 着替えさせてあげないと … そや! 産湯や~ 』おばあ様がそういったとたん、 いっせいに4人は台所に…4人とも誰もが、 台所に入る事もなく、何がどこに?何をどうして、 扱えばいいのか?てんやわんやでとにかくお釜でお湯を沸かそうと、意見がまとまりかまどに火を入れ、これも大変でした。次は、 何で産湯をするのか?みなで探し、 結局行事ごとに使う大きなおなべ、このくらいだったかな~?」と、 直穂子が直径50センチぐらいを示した。「 ごめんね。 呼子ちゃん。 産湯がおなべでだったなんて!とにかく、 おお騒ぎで、こおこの時はすなおと別れたこともあってお手伝い頭の、 はつさんという人がもく浴をしてくれてはりましたから誰もがはじめてのことでした。とはいえ、なんとかすませ、おじい様も五体が不自由にもかかわらずがんばって … 」直穂子は少し声をつまらせた。そのあと、 直穂子は 「 はあ~」 と大きく溜息をついた。 そして、 光子の強い視線を感じた。「 光子。 しかたなかったのどす。 みんな、 あの時は、心に余裕がなかったのよ。 わかってね。」「 よろしいがな~ もう時効どす。 」と、 光子がなげやりな言いかたに直穂子は「 時効どすかあ~ そう、 思ってくれますかあ~ それより、 光子ちゃん。 おいしいお紅茶かコーヒーを入れて来ておくれやす。 なにか少しお菓子も … 」華子が、 「 すいません。 気がつかなくて … 今、 用意させちただきます。」「 華子ママはすわっといて … 私がご用意してきますさかいに … 」すっかり、 園田家の何もかも知り尽くした、 光子が席を立った。席を立ち部屋を出たあとに、呼子 も席を立つた。呼子 は少しこの部屋の空気から開放されたかった。すると、 直 も席を立ち 呼子 のあとをついていった。長い廊下を歩きながら考え事をしていた光子がキッチンに …後から 呼子 と 直 がついてきているのに気がつかなかった。お茶の用意をしかけると、 呼子 と 直 が入ってきた。「 いややわ~ おそろいで … 二人は、 椅子にでもすわってて … 用意できたら声かけますさかい 」直 が椅子を引き、 呼子 をすわらせた。直 は 光子 の横にいき手際よく手伝った。「 はあ~ ほんまにつぎからつぎと …呼子ちゃん。 こんな時、 かける言葉が見つかりまへんけど、おねえちゃんや すなお がついてるからね。」光子 もそう言ったものの、 横目で 呼子 の落ち込んだ様子に心を痛めた。「 さあ~ そしたら、 行きましょか?席をかえて、リビングでと言いたいところですけど園田のパパがさみしがるからやっぱり、 お客間どすな~」三人はお盆を手に客間へと …