【 ドンヒョク! 鬼のかく乱 はじめての病気 … 】 19話トントン!ドアが開き医師たちが入ってきた。「 おはようございます。 夜勤の看護師から聞きしましましたが 退院希望されているとか? 」「 いいえ! 退院の希望ではなしに 退院いたします 」「 そうですね。 早朝の熱も微妙な線ですが、シンさんの場合まだ薬がききはじめ薬の効果で熱がこの程度ですが、多分お昼からはもう少し上がると思われます。 入院の必要はないでしょう。帰られてもしばらくは 療養された方がいいと思います 。では! 退院ということで手続きをさせていただきましょう。 完治して退院と言う事ではないのですよ。 」「はい。 お世話になりました。 」担当の看護師が 「 手続きに今から入りますが しばらく時間がかかります。その後 入院係りの者が支払伝票をお持ち致します。お支払いが済まれましたら 支払い証明書をナースステイションの方に提出してください 」その間 夜勤看護師はドンヒョクに釘付け。 研修医はジニョンに …医師たちと入れ替わりにテジュンとレオがやってきた。レオはドンヒョクをおろし、帰宅したものの落ち着かず結局テジュンに電話をかけた。6時前の着信音はここ数日ドンヒョクの件もあり睡眠不足が続きテジュンの耳にはなかなか届かなかった。レオが切りかけるとつながり、 レオが早朝の一連の流れを話した。レオもテジュンもシャワーを済ませ身支度をし病院へ駆けつけた。約束をしたわけではなかったが、エレベーターの前で出会った。それぞれが提示された用紙を警備員に手渡すと警備員の様子がいつもと違った。ドンヒョクとの出来事の後に続いてこの二人が …テジュンが …「 レオから聞いた。 どういうことなんだ? 」「 レオから聞いたなら その通りだ! 」テジュンとレオは納得行かないまま「 まあいいか? 無事退院と言う事で … おめでとう 」「 迷惑かけた 」「 ジニョン荷物は? 」「 ほら! すっかり用意できているわ。」 入院時の紙袋に詰め込んだ紙袋を指差した。ドンヒョクが レオとテジュンに 「 後はいい 。 仕事にもどってくれ! 」「 急だから手続き時間かかりそうなのよ? 」「 じゃ 手続きは僕が済ませるからドンヒョク達は帰れ! 」「 ドンヒョク! どうする? 」「 ありがとう。 急な事で迷惑をかけるわけにはいかない。手続きは僕たちがあ~ 」「 どちらにしても送って … あっ! そうかガレージに車あったな。 大丈夫か? じゃ 先に帰ってる 。 何かあったら連絡してくれ! 」ドンヒョクは 「 レオ 今日は出勤しない。 明日はまだわからない … 」「 おいおい! 勿論だよ。 明日はわからないなんて!今週は休んで来週からにしろ。 ああ~ 無駄な忠告だなあ~人の言う事を聞くボスではないか? 帰ってからの調子で様子を見ながらということにしよう。 なあ~ボス 」「 レオ ひきあげますか。 ジニョン荷物を … 」「 いいわよ 」「 いいわよ~ って! 患者に 持たせるわけにはいかないだろう。 それとも ジニョンが持っていくと言うのなら別だが? 遅くになるが夜のぞきにいくからその時持っていく … 」「 そうね。 頼んじゃおかな? エレベーターまで送るわ 」この時は テジュンは見送りを断らなかった。廊下に出るなりテジュンが 「 ジニョン! ほんとに何もなかったんだよな 」「 何もって? ああ~ 退院の事。 朝 急に今日帰るって!熱も下がったし点滴もなくなったら入院していても仕方ないだろって … 」「 そりゃそうだな。 それにしても慌ただしい退院だな 。ドンヒョクもジニョンの寝袋で寝る姿を見ていたら ドンヒョクのことだ急にかわいそうに思えたんだろ~ はやく家の布団でゆっくり寝かせてやろ~って! とにかくジニョンにはあまいからなあ~ 」エレベーターの前まで来ると テジュンがナースステーションのカウンターにいき 主治医のキム医師に 「 昨日は電話で失礼致しました。 のどもとの乾かないうちにこんな事になり申し訳ございません 」「 いや 気にされることはありませんよ 」「 お世話になり ありがとうございました。 」エレベーターの前に戻ってきたテジュンにジニョンが 「 どうしたの? 昨日のことって!」「 いや レオとも話したんだがドンヒョクのことだから 退院したらすぐエンジンをかけ無理するに違いないから この際 ゆっくりついでに人間ドックもしてもらうつもりで出来るだけここにおいてもらうように主治医のキムドクターに電話でお願いしたんだ! 」「 そうだったの。 ありがとう 」2人を見送り部屋に向かおうとした時 …長身で白衣を着た青年がナーステーションから飛び出してきた。「 先輩! 」ジニョン達は声の方を振り返る。 そのあとをドンヒョクの回診時にいつもついて来る研修医が … ジニョンに声をかけたと思われる白衣を着た青年が?「 ソ・ジニョンさん。 お久しぶりです。 僕 ジニョンさんと同じ高校の 2学年下の カン・スチョル 」「 カン お前どうしてんだ? 急にとびだして!シンさんの奥様がお前の先輩? 僕達夜勤でしたので 夜勤明けで今日は今からやすみなんです。ああ~ ここでは … とにかく少しお話をさせて頂いていいでしょうか? 」「 ああ~ そうですか? でも私 … 」「 ご存じないと思います 」「 カン君 ジニョンさんが初恋の人だったそうです 」「 お前! どうして? 」「 ほ~ら! ひっかかった。 そうなのか? 」一度も個人的なことでは話をしたこともなかった研修医のソンが この時はじめてジニョンさんと口にした。「 じゃ そうですね。 私達 今退院の手続き待ちなのでお部屋の方でよろしければ … 」「 僕も一緒に … 僕も夜勤明けなんです。 」研修医のソンは終始ニコニコと キムの真剣な眼差しとは対象的に 足取りも軽やに ジニョンのあとをついていった。テジュンとレオはいったんエレベーターに乗ったが ドアが閉まる前にどちらからともなくエレベーターを降りていた。変ななりゆきに驚きながら 数回 乗り過ごしたエレベーターにのった。エレベーターの中での二人の顔は笑みがこばれ 「 なあ~ テジュンさん! このまま帰るか? 引き戻るか? そこが問題だな~ 冗談はさておき! ドンヒョクがすんなりと部屋に入れるか?まあ~ いったんは入れても 追い出されるだろうなあ~ 」「 追い出されるだけで済めばいいが~? 」「 まあ~ あの若者の無事を祈ってやるか 」レオが胸の辺りで十字をきり 指を組み ふざけてみせた。