4話 【 四月の雪 を ドンヒョク と … 】ドンヒョクがドアを開ける前にドアが開き 「 何だ! 無用心だな~ 」 ドンヒョクが肩を落としたのをテジュンは感じ取った。 「 残念でした。 ジニョンでなくって! 」「 ドンヒョクの電話で目が覚めてしまった。 一人で飲んでいたが もう一人 今 飲みたいやつがいるのに気がついたから来てやった。 」リビングのテーブルに 袋から持ってきたものを出しながら「 何してるんだ気をきかせ。 グラス ! 」 ドンヒョクがキッチンに … 手にグラスを持ち戻ってきた。「 さあ~ 」 お互いに注ぎあいテジュンがドンヒョクのグラスに軽く” カチャ! ” 二人は飲みほし それぞれが自分のグラスに注ぐ。男二人が何も語らずして 少し早いピッチで飲み続け あっという間にテジュンの手持ちの数本の焼酎を飲みほした。ドンヒョクが足元をふらつかせながら ワインセラーから数本ワインを …ワインセラーからワインを数本出した時点で 味あうどころか 男二人 ただただ流し込んでいるように見える。ジニョンは薄目を開け 腕時計を見た。 午前6時5分すぐには今の状況が理解できなかったが ” はっ!” 口に手をあてた。むくっと起き 身支度をし 少しドアを開け 廊下を覗いた。 運よく誰にも会わずにソウルホテルをあとにした。勿論 慎重に人と会わないルートを選んだ。ぐっすりと眠り足取り軽く家路へと …あれ! ドアが開いている。 ジニョンはドンヒョクが私の為に と 思いながらリビングへ「 うわ~ なんなの? これは! 」あちらこちらに 焼酎のビンが … ワインのビンが … ドアを開けた時からいつもとは違う空気は感じていたが想定外のこの風景に驚きを隠せない。テーブルの上には ワインのビンが倒れワインの雫がジュウタンに …ソファーで眠っていたテジュンが 人の気配を感じ目を覚ました。「 なんなの? これは … 」 「 大きな声を出すな。 頭に響く! 何だとはなんだあ。 お前のせいだ。 とにかく帰る 」 そう言って立ち上がり キッチンへ冷蔵庫からミネラルウォーターを出し 一口飲み 「 ジニョン! 俺を巻き込むな! いいなあ~ 」のみかけのミネラルウォーターを手に持ち帰って行った。ドンヒョク と テジュンは 酔いつぶれ テジュンはそのままソファーで … ドンヒョクはなんとか寝室へ着替えもせず どこから見ても ベットに倒れこんだと言う状態である。ジニョンは寝室を覗きドンヒョクの存在を確かめ リビングを片付けだした。「 もう 朝から!」 ぶつぶつ言いながら ジニョンにしては 手際よく ガチャガチャと音をさせながら片付けていると 寝室のドアが開いた。「 ジニ … ジニョン! ああ~~ 」 両手を頭に … 顔をしかめる。「 おはよう … 」 いつもと変わらない笑顔を … ドンヒョクは まだ 昨日の出来事を引きずっていたのでいつも変わらない ジニョンの明るい声と笑顔に驚きながら「 ジニョン! おはよう~ 」 ” どうなっているんだ? ジニョンは? ”「 ハイ お水でしょう。 」「 うん! 」 いつもの凛々しさからは程遠いドンヒョク! 昨夜 映画館で分かれた服装のままで 勿論 上着はしわがいき ネクタイはゆるめられ そのままでベットで酔いつぶれていたらしい?ドンヒョクはのどの渇きで目覚め 手渡された水を一気に飲み干す。ジニョンは 様子のおかしいドンヒョクに首をかしげ当然 お目覚めの 口づけ もなく ドンヒョクはリビングのソファーに直行。そして 長身のからだはソファーに横になる。ジニョンは 不思議そうについていき「 どうしたの? また 熱でも … 」 額に手をあて 「 熱はないようね。 」「 テジュンは? 」 「 すごいかっこうで帰ったわ。 ドンヒョクさんもそのかっこうどうしたの? 二人でこんなにお酒飲むなんて!何かあったの? いいお酒ではなかったようね。 テジュンが私のせいだなんて いやな事言いながら帰ったのよ。 口の悪いのは今に始まって事ではないけれど! どうして私のせいなの~? ドンヒョクさんしっている? 」「 ジニョン 少しボリーム下げてくれるかなあ。 頭に響くんだ 。 」そういいながら ソファーの背もたれの方に横向きに 膝を曲げお尻をを突き出し 大きな身体を もてあましている。「 ドンヒョクさん も もしかして二日酔い。 ああ~ 二日酔いだ~ 」 ジニョンは鬼の首を取ったかのように喜びだす。弱弱しい声でドンヒョクが 「 二日酔い? ドンヒョクさんも~って ? 」 「 テジュンが 『 大きい声を出すなって! 頭に響く … 』 あれはきっと二日酔いよ? 」ドンヒョクは 「 レオがよく 二日酔いって言っているけどこんな事くりかえしているのか? ジニョンはもあるの? 」 話している声も弱弱しく耳をすまさないと聞き取れない。「 あるわよ。 」「 そんな時 仕事は? 」「 休んだ事などないわ。 二日酔いと戦いながら … 」 「 えっ! 考えられない? こんな状況で仕事を … 」「 じゃ! ドンヒョクさんは仕事休むの? 」「 どうしたらいいかわからない。 ジニョン 昨日はごめん。 」ただそれだけは 言っておこうとおもった。ジニョンは 早朝のこの出来事で 朝帰りなどすっかり忘れていた。「 昨日? ああ~ そうよ! 思い出したわ。 すごい力で腕をつかんだ所 見て見て ほら こんなになっているのよ。 ああ~ 腹が立つて来た。 」ジニョンは ドンヒョクの身体を上に向け いっそう大きな声で 「 ほ~らね。 ほらほら! 」 と 赤くなった腕をドンヒョクにみせる。 ドンヒョクは薄目を開け 少し頭を上げ 「 何? それどうしたの? ああ~ 痛~い! 」頭をおさえる。「 どうしたの? って! あなたが … まあ言いか? 」 ドンヒョクは ” この人はどうなっているのだ。 こんなに心配をさせておいて … ”それ以上 頭が働かない 。そばにジニョンがいてくれている。その事実だけを嬉しく思うことにした。訳のわからない胸の辺りの不快感 と 頭痛 と 頭重 との戦いに挑んだ。「 ドンヒョクさん朝食できたわよ~ 」ああ~ 今の私は しばらくの間一人になりたい! 音のない 匂いのない世界に行きたい!1分1秒 ジニョンと離れたくないこの私にそう思わせる二日酔いというのは魔物か?リビングのソファーから起きてこないドンヒョクの所へジニョンが「 早く食べましょうよ 。 朝からひと仕事したからお腹ぺこぺこ。 」「 僕はいい … 僕の分も食べていいよ 。」 ジニョンが笑みながら 「 そう~ 」 ジニョンは昨夜のバーガーを食べたあと 何も口にしていなかった。ホテルで目覚ましなしで目が覚めたのは 空腹だったからだ。とにかく! ひとくち いや みくち よくち を 早く口に運びたかった。 ドンヒョクは気分不快の中で 未知のジニョンワールドに …まだまだ修行の足らない自分に苦笑していた。「 いただきます~ 」 ドンヒョクは 丁度この距離で ジニョンの音量が頭に響かず耳にスムーズに入る。