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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3848895/4692521
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mirage
創作mirage-儚い夢- 2006.6より with BYJにて連載中
No 36 HIT数 8046
日付 2007/12/18 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル mirage-儚い夢- 35.守りたいひと
本文







  

 

collage & music by tomtommama

 

story by kurumi

 

 


    僕はジニョンを抱きしめていた腕をやっと緩めると
   今度は彼女を激しく求めていた

   彼女を壁に押し付け、まるで吸血鬼がそうするように
   首筋を乱暴に吸い、両手でブラウスを力任せに左右に開いた
   そして終には予告もなく、スカートをたくし上げ
   彼女の怯えたような目を無視した

   僕の指が彼女を捉え、
   僕の唇が・・・
   容赦なく彼女の左胸の乳房を押しつぶすと、
   彼女の小さな震えが伝わって来て
   自分を逸していた僕に正気を取り戻させた
   何も言わず、僕のなすがままに身を任せる彼女が
   ・・・痛々しかった

      「・・・ごめん」

      「どうして謝るの?フランク・・・」

   僕は彼女から離れると、ベッドに腰を下ろした

   ジニョンはそんな僕に近づいてゆっくりとひざまづくと
   身をかがめて、うな垂れた僕の唇に自分からくちづけをした


   彼女のその行為に驚いた僕が少し身を引くと、
   彼女は僕の頬をしっかり両手で挟んで
   唇を僕から離さなかった

   彼女の閉じたまぶたの震えが
   背伸びをしていることを忍ばせる

   僕はしばらくそんな彼女の睫毛を黙って見つめていた

   そして彼女は次第に自分の体重を掛けて僕をベッドに倒した


   僕達はベッドの上で随分と長い時間
   互いの唇を離そうとはしなかった
   息苦しくなると互いの口の中で呼吸をした


      「ずっとこうしていたい・・・」

ジニョンがほんの瞬間離した唇を急いで動かしてそう言った

      「ずっと?」

      「ええ・・・ずっと・・・あなたとこうしていたい」

      「ジニョン・・・」

      「・・・・」

      「それは・・・無理だ・・・」

      「・・・どうし・・・」

      「どうしても・・・・」

      「・・・・」

      「・・・・」

   僕は上にいた彼女を包むように抱いて互いの体を翻すと
   彼女の目を見つめながらその頬と髪を優しく撫でて、
   まず最初に額に小さくくちづけた

   唇を彼女の肌にゆっくりと這わせながら
   ジニョンの肌が薄く紅をさす様を確認すると
   僕自身も高揚していくのがわかる
   互いの存在を貪るように求め合い
   互いが同時に絶頂に達することに喜びを感じた
   そして僕達はまた・・・
   この世に存在するものがふたりだけという錯覚に酔う




   もう少しで夜が明けようとしていたときだった
   抱き合ったまま甘いけだるさに酔いしれながら
   深く落ちていた僕達の眠りを何かが妨げた

それは・・・
ベッドサイドで鳴っていたジニョンの携帯電話の着信音だった

      「は・・い・・・ソ・ジニョンです」

      『ジニョン・・・あ~やっと出てくれたね』

      「・・!先生・・・どうしたんですか?」

      『玄関に出て』

電話の主はレイモンドだった

      「玄関に?・・・何処の?」

      『ここの・・・』

      「えっ?!」

ジニョンが慌てて飛び起きたのを僕は夢うつつで追っていた
窓から差し込む薄暗い灯りに、服を大急ぎで着ている彼女が見えた

      「・・・どうしたの?」

      「レイが!・・・先生がここに・・」

      「どういうこと?」

僕はベッドサイドに置いた腕時計を手に取りながら
怪訝な顔を彼女に向けた

      「わからないわ」

ジニョンは乱れた髪を手で大急ぎで梳きながら、
鏡で顔をチェックしていた

 



   私が玄関に出ると、レイモンドが本当にそこにいた

      「どうしてここが?」

      「良かった・・・何でもなかったんだね」

      「レイ・・・どうして?」

      「電話の声・・・」

      「電話?・・・あ・・」

      「でも・・・安心したよ」

   レイモンドは本当に安堵したように
   自分の胸に手を当てて静かに微笑んだ

      「レイ・・・」

   私は彼のそんな様子に胸の奥が疼くのを感じていた

      「こんな夜更けに何事ですか?」

   私の背後から、無表情なフランクが上半身裸のまま現れた

      「・・・・・」




   僕はわざと上着を羽織らず彼らふたりの前に現れた

   その時ジニョンは僕とレイモンドとの間で
   居たたまれないかのように赤面し俯いていた

      「こんな時間まで・・生徒を探して?
       いったいどういうつもりなんでしょう
       あなた・・・気でもふれましたか?」

   僕が彼を蔑むようなもの言いで言葉を吐くと
   彼はさっきまでジニョンに向けていた優しげな表情を
   ゆっくりと冷たいそれに変えた
   そして、唇を軽く斜めに上げた後
   僕に向かって口を開いた
   

      「・・・・ふっ・・・気がふれた?
       そうかもしれないな」

      「あなたの目的は、他にあるはずだろ?
       ・・・何を血迷ってる」

      「フランク・・失礼よ」

      「確かに私は今・・血迷っているのかもしれない・・・
       目的を忘れて・・・そうだな・・・
       血迷っている・・・」

   レイモンドはまるで自分自身に確認するようにそう呟くと
   自分からドアを閉め僕達との間を隔離した

 


      「待て!」

   僕は急いで上着を羽織ると
   部屋にジニョンを残して彼を追った

      「・・・・」

   彼は乗ってきた車のドアに手を掛けたまま
   僕を待つかのように立ち止まっていた

      「今日は、お付きの人はいないんですね・・・
       おひとりでここへ?・・・・」

      「ひとりで行動することだってある」

      「よく探し当てましたね・・・
       ここは誰にもわからないよう
       細心をはらってるつもりだった・・・」

       「フランク・・・私に不可能なことはないと
        そろそろ理解した方が利口だ」

       「あなたが本当にジニョンを心配して
       ここへ来たのは理解できる・・・
       昨日あなたと電話で話していた時の彼女はきっと
       不安でいっぱいだったはず・・・
       それで気になったんでしょう?
       さっきジニョンを確認した時のあなたの目は
       いつも僕に向けているそれと違っていた
       本当に彼女が心配だったんだ・・・」

      「・・・・・」

      「ジニョンを愛してるんですね・・・だったら・・
       彼女に辛い思いをさせたくはないでしょ?

       ・・・ソウルホテルから手を引いてくれませんか」

      「フッ・・・・」

   しばらく黙って僕の話を聞いていたレイモンドが
   口の端をわざとらしく上げて、不適な笑みを僕に向けた

      「何が可笑しい」

      「フランク・・君ともあろう男が何を甘ったれたことを・・
       私がジニョンを愛してる?
       どいつもこいつも・・・ジニョンを愛しているのかと聞く・・
       はっきりと答えよう・・私は誰も愛してなどいない
       ・・狙った獲物は決して逃がさない・・・それだけだ・・・
       私が欲しいのは・・・ジニョンじゃなく・・
       フランク・・・君なんだよ・・・」

      「・・・・・」

      「何なら・・今直ぐ彼女に・・・彼女の事実を告げようか?
       そしてソウルホテルを明日の・・・
       いいや・・この夜明けと共に・・・
       消し去ってみせようか?」

      「・・・!」

      「フランク・・・君に残された道は、何も言わず
       我々の配下となって、共に生きることだ・・・
       それが我がボスが望むこと・・・
       私の望みでもある・・・
       そのためなら、我々はどんな手も使うだろう・・・
       ・・・さあ・・君はどう動く?」

      「・・・・・たとえあなた方が・・・どんな手を使って来ても
       僕はマフィアの手先になどならない」

      「ひとつだけ・・・忠告しておこう、フランク・・・
       運命には決して逆らえないということを・・・
       君がどんなに足掻こうが、私たちに狙われたら最後・・・」
       
      「ジニョンは!・・僕の手で守ってみせる」

   僕には正直まだ、勝算があったわけじゃない
   しかし・・・
   ジニョンだけは何としても守らなければならない

      「そうか・・・わかった・・・楽しみだな
       君のそのひと言で、ジニョンの周りの人々が不幸に陥る
       そしてジニョンも・・・
       彼女は君を・・・許すかな?」

   レイモンドは冷たい眼差しと不適な笑みを残して
   車に乗り込むと、まだ薄暗い森の中へと消えて行った

 

 

       「フランク・・・」

   部屋でひとり、ジニョンが不安そうな顔で僕を待っていた

       「先生は帰られたよ」

       「フランク・・私・・」

       「いいよ・・何も言わなくても・・・
        君を不安にさせたのは僕だ
        あの人は、君のその不安を感じ取ったんだ・・きっと
        それで心配でここを探した・・それだけのことだ」

   僕はジニョンをそっと抱きしめた
   彼女の髪を優しく撫でながら、僕はレイモンドに
   思いを馳せていた


   あの時・・・
   ジニョンと彼が電話で話をしていた後
   僕は自分の携帯に入っていたあいつの声を聞いた

        《フランク!ジニョンと一緒じゃないのか!
         返事しろ!》

   その声は興奮を抑えられないでいるように聞こえた
   きっとその後も、あいつはひとりでジニョンの行き先を
   必死に探していたに違いない

   あいつのジニョンへの想いは本物なんだろう

   それなのに・・・
   あいつのしていることは・・・

   あいつの言動はまるで僕を煽っているような気がした
   
   僕に火をつけて・・・面白がっているのか

   
   いいや・・・あいつには何か他に目的がある

   それはいったい・・・



           ・・・何なんだ・・・
    

 

   

 

 

 


 


 




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ヨンkiss
仕事を立てにジニョンを自分のものに出来ない事でドンヒョクを憎む事になり兼ねない・・・ドンヒョクとジニョンの仲を裂かないで!(T_T) am.3:20 2007/12/21 03:10
ヨンkiss
レイモンドの生い立ちを考えると幸せになって欲しいけど・・ジニョンだけは絶対ダメ!だってドンヒョクのものだから!レイモンド、諦めて! 2007/12/21 03:05
marchingma
レイまでジニョンを愛しちゃったのね。この先どうなっちゃうんでしょう・・・ドンヒョクがんばって~!(^^)! 2007/12/19 07:13
フック
愛に飢え、愛を求め、愛を失う怖さに震える、かっこいい二人の間でやじろべえの様に行ったり来たりの私。あ~~身が持たない!!! 2007/12/18 21:50
フック
「私は誰も愛してなどいない」と言うレイの言葉は、「愛している!!ジニョンを。」と慟哭の叫びとなって胸に響いてきます。レイも本当は愛を求めて彷徨っているんですよね。 2007/12/18 21:44
フック
フランクはどうやってジニョンを守るのかしら??その答えはkurumiさんの頭の中にもう出来ているのね。もっと切ない展開になっていくのかしら。怖くて辛いけど切なさを求める私ってなに!!! 2007/12/18 21:35
 
 

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