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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3848697/4692323
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mirage
創作mirage-儚い夢- 2006.6より with BYJにて連載中
No 38 HIT数 8061
日付 2008/01/09 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル mirage-儚い夢- 37.開眼
本文









  

 

collage & music by tomtommama

 

story by kurumi

 

 


        
        


レイモンドはその手が既にソウルホテルに届いていることを
フランクに執拗に誇示した

ソウルホテルの債権が徐々にひとつ所に集約されつつあり
昨日まで明光指した経営に突如暗い影が差し込むと
いつの間にかその影の大きさは経営陣の力を封じ込めていった

そして彼らは未だ正体を隠すその影に怯えながら
暗闇の中で打開策を模索していた

ジニョンの父ソ・ヨンスもまたそのひとりだった

ソウルホテルの顧問弁護士でもあるヨンスにとっても
現在の状況に対する改善策は暗中にあった

そんなある日、ヨンスの元にひとりの男が訪ねて来た

    《あなたの持つソウルホテルの債権をお譲り願いたい》

その男はヨンスに向かって唐突にそう言った
ヨンスは当然その申し入れを頑なに断った
するとその男はひとつの封筒をヨンスの前に差し出してこう言った

    《それをご覧になれば、あなたのお気持ちも変わるはず》

ヨンスはその封筒から取り出した書類にひと通り目を通すと突然
激しく音を立てて目の前のテーブルにそれを叩き付けた
その拍子に書類の間から、学校らしき場所で友人達と
語り合いながら歩く愛しい娘ジニョンの笑顔が舞い落ちた

    《ソニー・・・あんたという男は・・・
     旧友だと思っていたのに・・・》
     

 


ジニョンの父上がアメリカに渡るまで一週間・・・
僕は次第に自分が成すべきことが何なのか理解しつつあった
そして、それが生み出すだろう嵐に呑まれる覚悟も・・・

そして・・
レイモンドの言動はソウルホテルを潰すことが
決して見せかけでないことを日に日に僕に思い知らせた

彼はたとえ彼のジニョンに向けた愛情が真実であったとしても
彼女にさえ容赦することはないだろう

まるでそうすることが全てでもあるかのように
彼の目が僕を追い詰めてくる


僕は親に捨てられたことをバネに生きてきた
いつの日か、父を見返すその時が来た時
僕は自分を捨てたその父を
遥か上から蔑む立場の人間でなければならない

そのためにも・・・
このアメリカに生きていく上で
マフィアなどと手を組むことなど
僕にはあってはならないことだった
それは僕の唯一の信念とも言えた

僕自身がその信念を曲げることなく

ソウルホテルも・・・

彼女も・・・守ることは出来ないのか

もし・・・それを叶える方法があるとしたら

それはひとつしかない・・・

食うか・・・食われるか・・・

     「ボス・・・言われた通り調べたぞ
      これをどうするつもりだ」

     「・・・・・」

     「・・・お前・・・何を考えている?
      まさか・・・可笑しなことを考えてないだろうな」

     「可笑しなこと?」

     「・・・・殺されるぞ」

レオの表情が決して冗談ではないと言っていた

     「ふっ・・」

僕はそんなレオの真剣な顔が急に滑稽に思えて
口先で笑ってしまった

     「笑い事じゃないぞ!
      お前・・・マフィアの本当の姿を知らないから
      いいか・・よく聞け・・
      世の中には必要悪というのがある」

     「奴らも必要悪だとでも?」

僕はレオを下から睨みつけるように言った

     「そう・・とは言わないが、もうずっと昔から
      彼らと世の中は共存してきたんだ」

     「だから?」

     「お前も触るな」

     「おい・・レオ間違うな・・向こうから触ってきてる
      僕は振り払うだけだ」

僕は敢えてレオの真剣な忠告を冗談のように交わしていた

     「面倒はごめんだぞ」

     「だったらお前は逃げればいい」

     「お前!・・・俺に向かってそんな口をきくのか!
      今まで俺がどれくらいお前の為に・・・」

レオが激高して拳を振り上げんばかりだった

     「とにかく!、マフィアには触れるな!
      これは忠告だ 
      俺はお前に賭けた
      お前もこれからこの業界でのし上がっていく
      そう決めたんだろ?      
      だったら!目をつぶることも必要なんだ
      よく覚えておけ!」

レオはそう言い放つと、乱暴にドアを閉めて部屋を出て行った

   レオ・・・

   お前の言いたいことはわかっている

   しかし僕には守りたいものがある

   命を掛けてでも・・・

   どうしても守りぬきたいものがある

   それは僕自身の信念と・・・

   ただひとりの・・・

 

   ああ・・

   よく・・・覚えておくよ・・・レオ

   しかし

   いったいいつまで

   そのままでいられるというんだ    

   つぶった目は・・・

   いつかは開かなきゃならない

   歩くために・・・開かなきゃならない

   そうだろ?レオ・・・

   
   そして僕は・・・この目で


   この世でただひとりの
   

      大切な人を・・・愛しく・・・

 

         愛しく・・・
         

 

        ・・・見つめるんだ・・・ 
 

 

 

     

   



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tomtommama
心臓に悪い展開なんだけれど^^ ドキドキでtぎはどうなるのぉ~♪ 読み始めると他をほっぽり出しちゃうほど気になる展開! 2008/01/13 01:23
フック
う~~~ん、出るのは唸る声ばかり・・・・。この世でただ一人の愛しい人を見つめるために、目をと閉じてはダメ!!だからといってフランクが傷つくのもイヤ!!じゃあ、どうすればいいの。あ~~身悶えするばかり! 2008/01/10 22:34
Lusieta
こんなに大変な八方ふさがりみたいな状況から、フランクはどうやって事態を打開していくのでしょう・・・。kurumiさん、昔はもっと1話が長かったよね(TT-TT) しょうがない・・・ブロコリのせいだ 2008/01/10 21:29
ノラン
IZM上映会の忙しい最中、miraggeのup有難うございますm(-)mますます対立するフランクとレイ…レイの心の中も覗いてみたい~もしかしたら、お互いの心の内は当人達が一番分かっているのかも~ 2008/01/09 17:13
 
 

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