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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3853094/4696720
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こいびと
2005.10~2006.3まで連載した【こいびと】はホテリアー本編でアメリカに帰るドンヒョクについて行かなかったジニョンと彼が再会するまでの隙間ストーリーです^^
No 2 HIT数 7254
日付 2007/02/09 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル こいびと 2.kissable(キスしたくなるような)前編
本文



  




      


 


      「ボス・・・ソフィア女史が俺達に仕事を回してくれたぞ・・・
       俺には、小さな案件の弁護・・・
       お前には中小企業の経営相談・・・
       どれも、決して旨みのあるものじゃない・・・どうする?」

      「受けるよ・・・何でもやると言ったろ?」

      「そうか・・・わかった・・・
       ボス・・・彼女だけだな・・・変らずボスの味方は・・・
       女史・・・お前に気があるか?」

      「何言ってる・・・お前も知ってるだろ?・・・
       彼女は大学の先輩」

      「それだけの関係か?たったそれだけで、
       今の俺達に肩入れする奇特な奴なんか・・・」

レオが怪訝な表情をドンヒョクに向けた


      「あの人は、僕の姉みたいな人だ・・・」

ドンヒョクはそんなレオの言葉に書類に目を通しながら
無表情に答えた


  ソフィア・ドイル・・・僕の・・・初めての女・・・

     
      「姉ねぇ・・・」


  しかし・・・僕を決して男として扱わなかった女・・・

  あの日を境に・・・


      「何だ?・・・」

      「いや、何でもない・・・しかし、業界でも噂になってたぞ
       無表情でいつも冷徹なフランク・シンが、
       ただひとり、笑顔を見せる人間・・・
       お前に対してどんなに怒っていようが
       彼女は最終的には必ずお前の味方・・・
       怒る時もお前を思ってのこと・・・
       怒る理由も・・・お前の方に必ず非があった」

      「随分肩持つんだな・・・そう言えば、レオ・・・
       以前から、彼女のこと気にしてたな
       しかし・・・彼女は止めとけ・・・」

      「どういうことだ・・・お前、やっぱり彼女のこと・・・」

      「そういうことじゃない・・・彼女は・・・仕事一筋・・・
       恋愛に興味無いんだ・・・」

      「どうして、そんなことがわかる」

      「僕を振った・・・」  

相変わらず書類を前に仕事を片付けながら、軽く応えるドンヒョクを
レオが呆れた目で見ながら言った

      「ボス・・・確かにお前はもてるかも知れないが、
       お前に興味ない女だっているだろう・・・」

      「ハハ・・・そりゃそうだ・・・
       レオ、ランチをソフィア女史と約束してる
       14:00までには戻る・・・いいか」

      「ああ・・・ランチだけじゃ無くてもいいぞ」

      「バカなこと言うな・・・僕達はそんな関係じゃない」

      「僕達・・・ね・・・」

      「レオ・・・今日は随分突っかかるね・・・」

      「気にするな・・・羨ましいだけだ・・・
       ランチでも何でも、行ってくれ・・・
       ボ~ス!・・・聞いてみろ!
       少なくとも彼女はお前に気があるぞ!」

      「ああ・・聞いてみよう」

このところの仕事の激減に頭を悩ますはずが
僕とレオは何故だか、この状態を楽しんででも
いるかのようだった




   ソフィアが回してくれる仕事は
   
   レオの言うように本当に小さなもの・・・

   それでも、今はありがたい


      「フランク・・・ごめんなさいね
       あなたにとっては屑みたいな仕事ばかり・・・」

ランチにも手を付けず、ソフィアが本当に申し訳なさそうに言った

      「ソフィア・・・屑みたいな、はないだろ?
       依頼してくる人間にとっては、重要なことだ・・・」

ドンヒョクは心配そうなソフィアをよそに、涼しい顔でフォークを口に運ぶ
そんなドンヒョクをソフィアは不思議なものでも見るように
首をかしげながら言った

      「フランク・・・あなたから、そんな言葉が聞けるとは
       思わなかったわ・・・」

      「驚いた?」

      「ええ・・・以前のあなたなら、あんな仕事・・・
       きっと鼻にも掛けなかった」

      「そうかも・・・」

      「いったい、どういう風の吹きまわし?」

      「生活が掛かってる・・・」

      「生活?あなたが・・・生活?」

      「可笑しい?」

      「いいえ・・・何だか、ホッとした・・・
       でも、このままで黙ってるあなたではないでしょ?
       私の方にもどうも監視がついてるようよ・・・
       あなたにこれ以上の大きな仕事を依頼しようとすると、
       どういうわけか、何処からとも無く圧力がかかる・・・
       ソウルホテルの一件聞いているけど、
       どうもそれだけのことが原因ではなさそうね」

      「ああ・・多分・・・」

      「予想は?」

      「何も・・・」

      「誰かに恨まれることした?」

      「いつもしてた・・・」

      「確かに・・・そうだったわ・・・」

ソフィアは深刻な状況で深刻な顔をしないドンヒョクが
あまりに“らしくて”可笑しかった

      「それにしても、フランク・・・あなた、よく食べるわね
       私、長いこと付き合ってるけど、あなたがそんなに
       良く食べる姿、見たこと無いわ・・・」

      「そう?・・・んー・・ある人の影響かな・・・
       それに・・・食べないと、生きていけないし・・・」

      「生きて?・・・それも・・・初めて聞いた・・・
       あなたの口からは、いつ人生が終わってもいい・・・
       そんなことしか、聞かれなかったのに・・・」


   だから・・・心配で・・・放って置けなかったのよ・・・


      「あなたこそ、僕とこんなふうに会ってて、
       巻き添え怖くないの?」

      「私を見くびらないで欲しいわ、フランク・・・
       あなたに会った位で、私に手を回す人間が?
       実力・実績共に、ビクともしないわ・・・」

      「そうだったね・・・」

      「フランク・・・ひとつ聞いても?」

      「何?」

      「ソウルホテルで・・・何があったの?」

      「話、聞いてるんじゃないの?」

      「依頼人を裏切った・・・
       今回の件で表立っているのは、そのことだけよ」

      「・・・・・・・・確かに・・・それが事実だ」

      「理由あるんでしょ」

      「ない」

      「・・・・・・そう・・・いいわ・・・聞かない」

ソフィアは一度目を閉じて頷くと、いつものように微笑んだ
ドンヒョクは、彼女に向かって小さく笑みを返した

      「フランク・・・」

      「何?」  

      「穏やかになったわね・・・」

      「そう?」

      「ソウルから帰ってからのあなた・・・別人よ・・・」

      「別人?・・・そうかも・・・」

      「好きな人でもできた?・・・まさかね・・・」

      「その・・・まさか」

      「本当に?・・・」

      「近いうちに結婚する」

      「結婚?・・・あなたが?」

      「それも可笑しい?」

      「・・・・・・・」

      「どうした?」

      「誰と?」

      「教えない」

      「フランク・・・それは、お姉様に対してどうかと思うわ」

ソフィアは少し大げさに呆れたような表情を作って彼を睨んだ

      「いいから・・いいなさい!」

ドンヒョクはコーヒーを口に運びながら、笑って見せるだけで
わざと彼女から目を逸らしていた

戯れるふたりは本当に姉弟のような雰囲気を漂わせる
     

   フランク・・・

   あなたから、結婚の言葉を聞くとはね・・・

   生きる・・・そんな言葉を・・・聞くとはね・・・

   その人を本当に愛しているのね・・・

   私にも・・・伝わってくるわ・・・


ソフィアはドンヒョクのこんな笑顔を初めて見たような気がした
自分に向けてくれていた笑顔とは何処か違う、人間らしい・・・
今までの孤独や寂しさの欠片すら垣間見れない穏やかな笑顔・・・


   きっと・・その人が・・・


   あなたを・・・そうしてくれたのね・・・フランク・・・


 

                                         




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次の書き込み こいびと 1.hang-up(こだわり) テーマ曲決定^^
 
tomtommama
ソフィア魅力的な女性。こいびとの登場人物も大好き^^  2011/11/16 22:24
tomtommama
Frankとソフィアの関係もやり取りも大好きだわ^^ koparuちゃん堪能しておくれぇ~脳内映像フルに利かせて(笑) 2007/07/28 14:04
koparu♪
tomしゃんの背景コラージュとテーマ曲が・・こいびと本編を盛り立てて、まさに長編ドラマを見せていただいてるようです^^ うぅ・・・堪りません!さぁ!どっぷりと!行くじょ^^ 2007/06/04 00:08
koparu♪
大事に・・丁寧に・・納得いくまで修正された大作!『こいびと☆2007完全版』をじっくりと堪能させていたらきますですぅ^^ 2007/06/04 00:05
koparu♪
ようやく・・『こいびと☆ツアー』に出掛けられるヽ(^o^)丿 kurumiしゃんの創作裏話に うんうん!と頷きながら・・何て贅沢な旅なんだろうと一人ニマニマ^^ 2007/06/04 00:00
eyonyon
ソフィアの愛って・・大きいのね、今更ながら思います。。く~ぅ 泣けてくる^^;   2007/05/15 23:24
eyonyon
ソフィアのフランクを見つめる・・心が、言葉の中に溢れてる。。 2007/05/15 23:11
eyonyon
うわ~ぁ kurumiさん・・ソフィアとフランクとの会話が以前よりも、何故だろう・・読んでるとドキドキするよ~~  2007/05/15 23:05
SF2445
ジニョンの立場を考えてkurumiさんの「こいびと」が生まれたのだとしたら、ジニョンの不可解な態度も満更捨てたものではありませんね? 2007/05/15 09:27
SF2445
そうですよね。ドンヒョクが愛した人なのだから、ジニョンはそれに見合った女性であって欲しいと思いますね。ジニョンがNYに行かなかったのは、単純に考えてもやはりホテリアーの七不思議のひとつ?だと思います。 2007/05/15 09:23
kurumi☆
これから、おいおい、「こいびと」の創作裏話?をこうして書いてみたいと思います・・・これもまた、ここだけでできることで、おもしろいかなと^^ 2007/05/14 08:56
kurumi☆
でもね・・ドンヒョクが何もかも捨てて愛した人だもの・・・それに見合う女性でいて欲しい・・・それだけの為に書いた作品だと言っても過言ではありません^^ 2007/05/14 08:53
kurumi☆
だってね、普通は仕事を持っていたって、どんなに離れていたって、ドンヒョクは国外退去を受けて韓国に入れないわけなんだから、ジニョンが行くべきでしょ?でも、この人は行かなかった・・・許せない! 2007/05/14 08:51
kurumi☆
その理由を書かなければ、ジニョンの立場というものも無い(笑)・・・そこであれやこれやと、行きたくても行けなかったのよ、という理由を書いたわけです^^ 2007/05/14 08:49
kurumi☆
ということは、恋人関係は続いてたということよね・・・と、本編での彼らの台詞とつじつまを合わせながら、ジニョンがどうして、一年もの間、恋人であるドンヒョクの元に行かなかったのか・・・ 2007/05/14 08:47
kurumi☆
でも、一年は長い・・・まず、本編でジニョンがアメリカに行かなかったのに、最後の方で、「一週間も連絡がないの」という台詞を吐いてる・・・ということは、それまで連絡を取り合ってたということになる 2007/05/14 08:45
kurumi☆
IZMと最終回をリンクさせようと始めた創作だったけど、私の創作はこの本編での10分くらいが一年という長さに設定されてた(笑)言葉ではたかが一年 2007/05/14 08:43
kurumi☆
「こいびと」を書いた当初のきっかけは、IZMが進行中で年内にはIZMも終了するかな~と思っていた時期でした・・・そこで、本編でのジニョンとの空白を埋められたら、と・・・ 2007/05/14 08:40
ナタデココ
NYに戻ったからのドンヒョクはビジネスの信用を落としてたのね。~今までの孤独や寂しささえ見れない穏やかな笑顔・・ジニョンが心の支えになってるからよね。愛は強し♥ 2007/02/14 18:59
 
 

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