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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3848962/4692588
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こいびと
2005.10~2006.3まで連載した【こいびと】はホテリアー本編でアメリカに帰るドンヒョクについて行かなかったジニョンと彼が再会するまでの隙間ストーリーです^^
No 23 HIT数 7001
日付 2007/06/22 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル こいびと 14.affection(慈愛)後編
本文
       











                       collage & music by tomtommama

                      story by kurumi


      





       
      「レオ、これから、本格的にロイド社に仕掛ける・・・用心しろ
        確実に射程距離に近づくまで気付かれるなよ・・・」

       「了解だ・・・潰すか・・・」

       「いや、そこまではしない・・・実権がジュニアに渡ればそれでいい
        社員には影響を及ぼさないように、もちろん経営者サイドも特に
        問題が無ければ、そのままでいい・・・要は、トップにジュニアを
        持ってくるだけだ・・・」

レオはドンヒョクのその言葉に驚いていた
今までならば、自分に刃を向けた奴らの寝首を掻かなかったことはない
仕掛けられたら、倍にして返す・・・それが、フランク・シンの真髄でもあったはず

       「大丈夫なのか・・・ボス・・・生ぬるくないか」

       「レオ、息の根を止めることだけが勝利ではない・・・
        それまでに築いてきた彼らの力を利用しない手はないだろ?」

       「確かに・・・ボス聞いてもいいか・・・
        どうして、そんな心境に?」

       「さあ、どうしてだろう・・・大人になったか?」

そう言ってドンヒョクは笑った


   ボス・・・確かに・・・大人になった・・・

   これまでのお前の冷たさは、味方である俺でさえ背筋が凍ることもあった

   そのお前が、人との共存を図ろうとしている・・・

   それは・・・ジニョンさんの影響か?・・・

   彼女はそれほどまでに、お前に影響を与えてるのか・・・




        「ジニョンさん」

        「ミンアさん・・・お出かけですか?」

        「いいえ、散歩です・・・ジニョンさんは?」

        「はい、これから、そこのパールヴィラへ・・・この前お話した
         社長の様子を伺いに行く所なんです」

        「ああ・・・あの、ジニョンさん・・私も・・・
         お見舞い申し上げてはいけませんか?」

        「えっ?」

        「ご病気なのに失礼かもしれませんが、
         別の人間と会うのも気分が紛れないでしょうか
         伺ってみて頂けませんか?
         もし、お嫌なら、そのまま帰ります」

        「え・・・ええ」

ジニョンは先に社長の部屋に入っていった
そして少しして、ジニョンは笑顔でミンアの元に戻ってきた

        「ミンアさん・・・社長が是非どうぞ、と」

ミンアはドンスクが横になっている寝室に案内された

        「失礼します・・・」

        「ホテルのお客様にこんなお見苦しいところを・・・
         でも、ジニョンssiのお友達なんですってね・・・」

        「突然に申し訳ございません・・・
         ジニョンさんに社長のお話を伺っていて、
         是非、お目に掛かりたくなりました
         直ぐに失礼しますので、少しだけお邪魔させてください・・・」

        「ええ、どうぞ・・・ジニョンssi、お茶を差し上げてね」

        「はい、社長・・・ミンアさん・・
         少し社長のお話相手して頂いていいかしら、
         ちょっと、フロントが呼んでるの・・・お茶は運ばせますね」

        「お構いなく・・・」

ジニョンは無線を片手に急いで部屋を出た

        「ミンアさん、サファイアにご滞在だとか・・・
         ホテルのお勉強なさってるんですって?」

        「あ・・はい・・・」

        「違うのかしら・・・」

ミンアの少し戸惑った様子にドンスクは
何かの事情を察し、彼女の言葉を待った

        「はい・・・違います・・・
         実は・・・私はフランク・シンの秘書をやっております」

        「フランク・シン?・・・シン・ドンヒョクssi?」

        「はい、ここへは彼の用命で・・・ジニョンさんの身を守るために参りました・・・
         彼の仕事の影響で彼女に危害が及ぶ恐れがあるからです」

        「そうだったの・・・」

        「シンから、あなたへどうしても伝えて欲しい、と言われたことがあります」

        「私に?」

        「はい、必ず、お伝えするようにと・・・
         そのために、こちらへお伺いする機会がどうしても欲しかったんです・・・
         それで失礼を承知でお願いしてしまいました」

        「・・・・ドンヒョクssiが・・・私に・・・」

        「あなたへお掛けした心労へのお詫びを申し上げたいと
         私達兄妹を救って下さったのはこのソウルホテル・・・
         私が自分を取り戻すことができたのも、ソウルホテルのお陰でした、と
         どれほど感謝しても、感謝し切れません、と・・・」

        「何をおっしゃるの・・・こちらこそ、ホテルを救って頂きながら
         ろくにお礼も申し上げず、ご迷惑をお掛けしました」

        「シンは心から感謝しておりました」

        「もっとお話がしたかったと、お伝え下さい・・・
         残念ながら・・・もうお目に掛かるチャンスは
         巡って来ないでしょう・・・でも・・あなたが私達をお救い下さったこと・・・
         先代の社長に必ずや報告致します・・・
         本当に・・・ありがとう・・・そればかりかドンヒョクssi・・・
         あなたの大事な人を・・・」

そう言いかけたまま、ドンスクは涙を流して、しばらく言葉を詰まらせた

        「社長・・・お疲れなら、私は失礼致しますが・・・」

        「いいえ、大丈夫よ・・・ドンヒョクssi・・・
         あなたにはまだまだお伝えしたいことが沢山あるの・・・
         あの子はあなたを愛しているのよ・・・わかっているわね・・・
         あの子にとってあなたは掛け替えのない方・・・
         テジュンssiには悪いけど・・・あなたでないと・・・駄目よ・・・

         ドンヒョクssi・・・せっかくあなたが来てくださったのに・・・
         何だか・・・眠くなってきたわ・・・」

ドンスクはミンアに向かっていつの間にかドンヒョクに語りかけていた
そして、目を閉じかけながらも、ゆっくりとした口調で話しを続けた

        「あの子は・・・幸せになるかしら・・・
         あの子を・・・幸せにしてくれるかしら・・・ドンヒョクssi・・・」

その言葉を聞いたミンアはとっさに彼女の手を取り、こう答えた


        「はい・・・必ず・・・」

   ボス・・・あなたなら・・・きっと、こう答えますよね・・・


        「そう・・・ありがとう・・・」

ドンスクはそれだけ言って、眠ってしまったようだった

   ボス・・・
   あなたがこのソウルホテルにいらして、たった二ヶ月の間に変わられた理由

   ここへ来て、ジニョンさんやホテルの方々と触れ合って・・・

   理解できました・・・




        『ボス・・・ドンスク社長にお目に掛かりました・・・
         伝言、確かにお伝え致しました』

        「ありがとう・・・」

        『大分憔悴なさっていらして・・・あまり永くはないだろうとのお話です
         私とも、長くはお話できませんでしたが・・・
         ボスのお言葉をお聞きになると・・・こちらこそ、ごめんなさい、と・・・
         ホテルを救ってくださったこと・・深く感謝していますと・・
         それから・・あなたの大事な人をホテルに縛り付けてしまって・・
         ごめんなさい、と・・・

         そして、最後にこう、おっしゃってました・・・
         あの子を幸せにしてくれるかしら・・・ドンヒョクssi・・・と』


        「・・・・・・・・」


     
   ドンスク社長・・・

   本来なら、直接お目に掛かってお礼を申し上げるべきところです

   ソウルホテルが僕を・・・僕達、兄妹を救ってくださった・・・

   僕もあなたともっと、お話がしたかった・・・今の僕なら・・・

   きっと、あなたとも心を通わせることが出来たでしょう
   
   僕が僕自身を取り戻すことができたのも・・・
  
   掛け替えの無い人との出逢いを下さったのも・・・

   全て・・・ソウルホテルの・・・

   あなた方のお陰だと・・・感謝しています・・・





      《あの子を幸せにしてくれるかしら・・・ドンヒョクssi》


    



               ・・・はい・・・必ず・・・


        
  
















































       


--------------------------------
        

【副題】affection  慈愛・愛情・病気・作用・影響




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tomtommama
地球の反対側にいても 時間が違っても 《あの子を幸せにしてくれるかしら・・・ドンヒョクssi》 「・・・はい・・・必ず・・・」 もう まいっちゃうな・・・この一言で堕ちちゃう (T_T)。   2011/11/28 20:22
tomtommama
ドンスク社長好きだったのよ~そして こう言って貰うと嬉しいですわ。けれど 泣けちゃうのよ。頑張ってドンヒョクssiに伝えたかったのよね。ミンア二人の間に入って気持ちを伝えてくれてありがとう 2011/11/28 20:17
ヨンkiss
ドンスク社長とドンヒョクとの心が通じ合ってホント良かった。本編では見られない後景であるかのように見えました。これもまた切ないです。^_^;am.2:32 2007/06/23 02:29

最終回の社長の穏やかなパールヴィラでの様子とダブります・・。その背景にこの会話を・・・ヤッパリ泣く・・・。 2007/06/22 23:42
ナタデココ
ドンスクとミンアの会話いえドンヒョクの会話・・・本編に映像にないピースが填まる事によって話がキメ細やかになり深みが増してきました。ドンスクはドンヒョクを幻想の中で再会、その会話が心痛みます。 2007/06/22 22:12
Lusieta
こんなふうにして本編のすきまが埋まっていくことで、ドラマがますます深さを増していくのが二次創作の醍醐味ですね。切なさや愛の哲学の深淵さを体験したようで震えた日々を思い出します。 2007/06/22 21:58
kurumi☆
やまはなさん、その部分を本編で入れてしまっていたら、本当にペ・ヨンジュン主演になってしまったからかな~(笑) 2007/06/22 21:46
kurumi☆
mariさん、ジニョンはドンスク社長から、テジュンssiとふたりでこのホテルを…と言われてたからね^^もしもそのままの状態で亡くなられて…ドンヒョクを選ぶことを何とも思わない女性であって欲しくないし 2007/06/22 21:43
kurumi☆
myloveさん、そうなの・・・ドンスク社長はきっとこう言いたかった^^ 2007/06/22 21:37
kurumi☆
フックさん、副題は書き上げてから付けていたんだけど、ひとつの言葉をイメージして探すと、不思議とその言葉の中にある複数の意味が物語りの中に存在していて驚いていました^^副題探しは結構好きだったの^^ 2007/06/22 20:55
やまはな
ドンスク社長とドンヒョクの間(ミンアを介しても)で、救ってくれた感謝の気持ち、そしてジニョンを引き止めてしまった、絶対に幸せにして欲しいと願う気持ちを語り、描いて頂いたkurumiさんに感謝します^^ 2007/06/22 19:55
やまはな
そうなんです・・・確かに、みんな力を合わせ、ソウルホテルを守り抜いたのは事実ですが、最終的にドンヒョクが資産、財産すべて投げ売り、救ったのが最後の勝利ですから・・本編では私も不満でした。 2007/06/22 19:46
mari181818
ジニョンの彼女への罪悪感・・・そうか・・そうだったんだ・・・ジニョンの「残しては行けない」という思いは「罪悪感」だったんだ・・・。kurumiさん、深いです・・・・。 2007/06/22 14:43
mari181818
「はい・・・・必ず・・・・」 この物語の中でも特に好きなシーンです。ミンアの中にも、二人は必ず結ばれるべきだという思いがわいた瞬間だったでしょう。 2007/06/22 14:33
joonmylove
kurumiちゃん、朝から泣かせないで。そして、ありがとう。社長はきっとドンヒョクに言いたかったよね。 2007/06/22 08:53
フック
社長もミンアも最高!!!!!!人間とはこうあるべき、というよりこうあって欲しいと願う、豊かさを一杯湛えていて感動あるのみ。「・・・・はい・・・・必ず・・・・・」の言葉のなんと重いこと。生きています。 2007/06/22 03:01
フック
「慈愛」のタイトルがこれほど胸に響くとは・・・・。確かにドラマでは描き切れていない隙間も、ジニョンの罪悪感もこれでスッキリ。というより更に厚みと深みが出ています。kurumiさんの凄さを再認識。 2007/06/22 02:54
kurumi☆
ドンスクは本当はジニョンとテジュンと思っていたかもしれないけど、ここではドンヒョクとジニョンを認めさせた…そうすることでジニョンの彼女への罪悪感も無くなるだろうから… 2007/06/22 02:03
kurumi☆
それで隙間を書くなら、絶対にこのシーンを入れたいと思ってた…ドンヒョクは社長が他界するまでには韓国へは渡れないので、ミンアを介して互いの気持ちを伝えさせたの… 2007/06/22 02:01
kurumi☆
本編でドンヒョクがソウルホテルを救った後、きっと裏ではドンスク社長も彼にお礼を言っただろうと思う…でも、ドラマでは表現していなかった…そのことがすごく不満だったの… 2007/06/22 01:59
 
 

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