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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3733043/4576669
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こいびと
2005.10~2006.3まで連載した【こいびと】はホテリアー本編でアメリカに帰るドンヒョクについて行かなかったジニョンと彼が再会するまでの隙間ストーリーです^^
No 36 HIT数 33974
日付 2007/07/31 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル こいびと 24.smile(笑顔)前編
本文
    










ジュニアとドンヒョクのプロジェクトは大成功のうちに幕を閉じた
それによりフランク・シンは、より一層の名と実を得た

そしてタッグを組んだジュニアは、ソフィアとの結婚を期にNYを離れ、
ふたりで世界中旅をしながら、しばらく仕事から離脱する生活に入ることを決めていた
ソフィアもまた彼の意思を尊重して、自分の仕事を整理した

     「会社の方は大丈夫ですか?」

     「君は、私がいなければ回らない会社にしたか?」

     「フッ・・・いいえ」

ジュニアはまた生活の拠点をNYから、スイスへと移すことをソフィアに告げた
なかなか、ソフィアの母ルシアが一緒に住むことを承諾しないため
自分達が近くに押しかけるのだ、とジュニアはドンヒョクに笑ってみせた

ソフィアが「私には君はいつも強引だというくせに、どっちが強引なんだか」と
憎まれ口を叩きながらも嬉しそうに語っていた

   ソフィア・・・

   ジュニアに対してもう少し素直になりなさい・・・


      「お別れね・・・」

      「ああ・・・」

      「ちゃんとご飯は食べるのよ・・・」

      「わかってる・・・」

      「睡眠時間を減らすような仕事をしちゃ駄目よ
       もうあなたはひとりじゃないんですからね・・・」

      「わかってるよ・・・」

      「三ヶ月位したら一度帰る予定だけど・・・
       その時に会えるかどうかはわからないわね・・・」

      「うん・・・」

      「いい加減にしてくれないか・・・
       今生の別れじゃないんだよソフィア・・・
       フランク・・・そろそろ、うちの奥さん返してもらっていいかな」

      「あら、弟に別れを告げてるのよ・・・」

      「そう・・・ま、いいけど?
       でも、いい加減、僕が本当は焼もち妬きだと
       いうことにも気づきなさいね・・・奥さん・・・」

ジュニアがそう言いながら、ドンヒョクとソフィアの間に割って入ると
彼女の肩を抱く手に力を込めた

      「そうだったの?フランクならいいのかと思ってた」

      「フランクだから、妬くんだろ?」

      「なら、どうしてもっと早く・・・」

      「んっ・・ん!・・・」

ドンヒョクは大声で言い合うふたりに咳払いで注意を促した


   あなた達は・・・本当にお似合いだ


      「ま、君にとって弟なら私にとっても弟だな・・・
       フランク・シンを弟に持つのも悪くないか・・・
       フランク・・・これからは私を兄さんと呼びなさい」
  

   ジュニア・・・ソフィア・・・

   あなた達お二人には、いくら感謝してもしきれない・・・

      「色々とお世話になりました・・・ありがとうございました」

ドンヒョクは改まって、ふたりに深く頭を下げた

      「いや~ね、フランク・・・あなたらしくもない」

      「フランク・・・こちらこそ・・・君は会社を立て直してくれたばかりか
       大きく成長させてくれた・・・感謝するのは私の方だ・・・」

ジュニアもまたドンヒョクに対して頭を下げた


      「ジュニア・・・」

      「フランク・・・私達は・・・本当に
       兄弟になれそうな気がしないか・・・」

      「ええ・・・」

ドンヒョクはジュニアの言葉に胸が熱くなるのを覚えた
今まで、仕事を通じて親しくなった人間は多くはない
ジュニアの存在はドンヒョクの仕事への姿勢にも大きく影響を及ぼし、
ドンヒョクは今までにない、有能で、信頼のおける強力なブレーンを得た

そして、ソフィアとジュニアは穏やかな笑顔を残して、ドンヒョクの元から去って行った


    




      「ボス・・・今後の仕事だが・・・
       今、かなりのオファーが来てるが・・・どうする?」

      「僕が後、ひと月足らずで処理できそうな仕事と、
       お前達だけでこなせそうな案件以外は断わってくれ・・・
       或いは、二・三箇月先延ばしできるものなら
       受けてもいい・・・少し長い休暇が欲しい・・・」

      「ああ・・・わかってるよ・・・そのうち渡航許可も下りるだろう・・・
       本当はジョアンをもう少し鍛えて欲しかったがな・・・しかし・・
       今までが忙し過ぎたんだ・・・少しくらい休んだ所でバチは当るまい」

      「・・・悪いな」

      「ところで、例の土地どうだった?見に行ったんだろう?」

      「ああ、あそこに決めた・・・既に着工に入ってる」

      「そうか・・・社屋の完成は来月だが・・・」

      「お前に全て任せるよ・・・
       丁度その頃はここにいないかもしれない」

      「ボス・・・」

      「ん?」

      「嬉しそうだな」

レオがそう言うと、ドンヒョクは僅かにレオを睨んだかと思うと顔を逸らした
それでも、レオはドンヒョクの頬が微かに上がるのを見逃さなかった


   たまには素直に笑え・・・ボス・・・


    




      「フランク・シンの勝です」

      「そんなこと・・・最初からわかっていたことだ」

      「・・・・・・・」

      「あなた達ごときに負けるようでは・・・期待はずれというものだ
       フランク・シンは私が長年追い求めていた男だよ」

      「申し訳ございませんでした」

      「もう過ぎたことだ・・・今度は私が直接彼と対決するとしよう・・・
       
       諦めるわけにはいかないんだよ・・・フランク・・・
       私には君がどうしても必要なんだ・・・」


    





   ジニョンssi・・・

   この世界で、僕を脅かすものなどもういない・・・

   僕はもう直ぐ、あなたを迎えに行くよ・・・

   今度こそ・・・僕と一緒に・・・

   いいね・・・ジニョンssi・・・



    



   このビルの最上階がドンヒョクssiの事務所ね

ジニョンはエントランスを入り、エレベーターホールに向かった
そして何台ものエレベーターの一番奥へと彼女は進んだ

この位置でエレベーターを待っていたのはジニョンだけだった
彼女は一階に到着した箱に滑りこみ、少し躊躇した後、
意を決して30のボタンを押した、そして大きくひとつ深呼吸をした


   あなたに・・・逢える・・・

   あなたは・・・私をどんな顔で迎えてくれる?

   私は最初に・・・あなたに何て言おう・・・

   あなたは・・・もちろん喜んでくれるわよね・・・


エレベーターが高く軽い音を鳴らしその到着を知らせた
しかし扉が開いてもジニョンの足は直ぐには動かなかった
ブザーが鳴り、ドアが閉まろうとした時、その音と共にやっと足を踏み出した

廊下を少し進んだところに受付らしいカウンターが見えた
そこに座っていた栗毛の女性が、ジニョンに気づき、立ちあがると、
笑顔を添えた軽い会釈のあと、ジニョンの言葉を待った


      「あの・・・ドンヒョクssi・・・いえ、フランク・シンさんに
       お会いしたいのですが・・・」

      「失礼ですが、お約束頂いてましたでしょうか」

      「いえ、約束はしていません」

      「申し訳ございませんが
       お約束がない方との当日の面談はお受けできかねます
       それに、只今社長は外出中でございますので、
       次回のお約束も後日改めてご連絡頂ければ、と」

      「あの・・・私・・・」

      「ジニョンssi?」

ジニョンは自分の名前を呼ばれたことに驚き、
その声の主を探して後ろを振り返った
そこには二ヶ月前にソウルで別れたミンアが立っていた

      「えっ?・・・ミンア・・・さん?・・・あなたが・・・
       どうして・・・ここに?」

      「ジニョンssiこそ・・・どうなさったんですか?」

    



ミンアは自分の仕事部屋にジニョンを通し、
ソウルでの自分の役目について包み隠さず話して聞かせた

      「そうだったの・・・」

      「ごめんなさい・・・嘘をついてしまって・・・」

      「ううん・・・でも確かに、ちょっと変だったわね・・・ミンアさん・・・
       いくらホテルの勉強にいらしたとはいえ・・・
       いつも私とばかり・・・
       そういうことだったのね・・・あなたは・・・
       ドンヒョクssiが・・・」

      「でも、ジニョンssi・・・ボスは今日は夜にならないと帰りません
       どうして、お電話で連絡していらっしゃらなかったの?
       しかも、3時間後にはソウルに帰るだなんて・・・」

      「・・・・・・・笑わないでね・・ミンアさん・・・
       私ね・・・ずっと前から・・・
       彼にもらったアメリカ行きのチケット・・・
       パスポートと一緒に・・・いつも持ち歩いてたの・・・

       お守り代わり・・・いいえ・・・いつでも飛んで行けるように・・・
       そう思っていたのかも・・・
       
       彼とね・・・約束したの・・・
       今はあなたのことばかり考えない・・・
       逢える日まで・・・その日まで・・・時を待とうって・・・
       お互いに信じ合っていれば待てるはず・・・
       私もそうだと思ってた・・・いいえ、思ってるわ・・・

       社長が亡くなって・・・テジュンssiが社長に就任して・・・
       私・・・やること増えちゃって・・・

       毎日が忙しくて・・・
       本当に彼のこと考える時間すらないみたい

       でも、そうじゃないの・・・ずーと彼のことを考えている
       その合間に仕事してるのよ・・・私・・・
       だから、ちょっとの休息時間にも、フッと彼のことが浮かぶの

       今日もそうだった・・・仕事で凄く困ったことが起きて・・・
       いえ・・ちゃんと、解決はしたのよ
       でも辛くって・・情けなくって・・・
       少し塞込んで帰り支度してたの
       ドンヒョクssiのこと考えながら・・・
       ずっと・・・考えながら・・・そこまでは覚えてる
       でも・・・次ぎに気がついた時は・・・空港にいたの
       嘘みたいでしょ?でも・・・本当なのよ

       空港でね、考えちゃった・・・
       いったい私は何するの?今からアメリカへ?
       仕事は?・・急に休むのは無理・・・
       テジュンssiも総支配人も留守・・・
       私は決して外れることなんて出来ない
       バカなこと考えちゃいけない・・・
       乗っちゃいけない・・・乗っちゃいけない
       そう自分に言い聞かせてた

       それなのに・・・乗ってしまった
       彼に・・・逢いたくて・・・逢いたくて・・・
       どうしても・・・逢いたくて・・・
       彼に抱きしめてもらいたかった
       そうしたら・・・勇気をもらえそうな・・・
       そんな・・・気がして・・・」

      「ジニョンssi・・・」

      「可笑しいでしょ?信じられないでしょ?
       自分でも・・・何してるんだろうって・・・
       飛行機の中でも・・・空港に着いても・・・
       このビルのエレベーターの中でさえ・・・そう思ってた

       でもね・・・その反面・・・
       どうして、もっと早くこうしなかったんだろう・・・
       何をためらってたんだろう・・・私がこうすれば・・・
       直ぐにも彼に逢えたのに・・・
       そんな思いが自分を責めてたの
       
       笑って?ミンアさん・・・私って・・・変だわ・・・
       言ってること・・・考えてること、やってること・・・
       まるでめちゃくちゃ・・・」

ジニョンは自戒の言葉を吐きながら、目に涙をいっぱい溜めて笑って見せた

      「いいえ・・・可笑しくないわ・・・信じられるわ
       ジニョンssi・・・愛する人に逢いたい・・・
       そう思ってどうして悪いの?・・・
       笑わない・・・笑わないわ・・・
       それに・・・あなたのお立場も理解できる」

      「十ヶ月・・・」

      「えっ?」

      「十ヶ月・・・過ぎたの・・・彼と逢えなくなって・・・
       彼の顔・・・見れなくなって・・・十ヶ月なの

       朝が来て・・次の朝が来て・・
              その次の朝が来ても・・逢えない・・・
       このままずっと逢えなかったら・・・どうしよう
       このまま彼の顔・・・忘れちゃったら・・・どうしよう・・・
    
       私ね・・・毎日・・・彼の顔を思い浮かべて眠るの
       彼の目・・・彼の鼻・・・彼の口・・・
       目を閉じて・・・思い浮かべるの

       忘れないように・・・     
       忘れるわけないけど・・・
       また逢えない朝を迎えると・・・
       彼の顔を覚えてる自分にホッとする

       最初に・・・・・
       彼と一緒に・・・このチケット使っていれば・・・
       
       何度も何度も・・・そう後悔した・・・
       その度に・・・自分のせいだって・・・責めてた」       

ジニョンは途切れ途切れに思いの丈を話すと、
両手で顔を覆って静かに泣いた

ミンアはジニョンの話しを聞きながら涙が溢れるのを押さえられなかった
言葉すら掛けられなくて、ただジニョンの背中をさすっていた


   この人にどんな言葉が役に立つというのだろう


      「ジニョンssi・・・こちらも、渡航許可の申請随時出しています
       近いうちに必ず・・・下ります・・・そうしたら・・・ボスは
       あなたのところへ飛んでいらっしゃるわ」

      「ミンアさん・・・ありがとう・・・ごめんなさい・・・私帰ります
       ね、お願い・・・私が来たこと、彼には言わないでいて?」

      「どうして?」

      「約束したのに・・・弱虫と思われたくない」

      「ジニョンssi・・・」

      「それじゃ・・・」

      「ジニョンssi・・・このままお帰りだと、お疲れになるわ
       ボスのプライベートルームで・・・
       少し休憩なさっていかれませんか?
       鍵が掛かっているけど、私、オフィスの全室のスペアキイ持ってます
       
       暗黙のうちに誰も立ち入ることをしない部屋です
       ボスの休息の場所・・・
       あなたなら・・入ってもいいんじゃないかしら・・・」

      「でも・・・・」

      「お待ちになって?」

ミンアは急いで自分のデスクの引出しから一枚のカードキイを取り出した
そして、遠慮するジニョンを強引に連れだって、
事務所の一番奥に位置した部屋に案内した


      「この隣の部屋がボスのプライベートルームです
       どうぞ・・・中に入ったら、右にスイッチがあります
       二つ並んだ下のスイッチを押してください」

      「・・・ありがとう・・・」

ジニョンはミンアに促されて、ドンヒョクの部屋に入った
その部屋は暗幕のような厚いカーテンに光を遮られているらしく
昼間にも関わらずとても暗かった

ミンアに教えられた壁の右側のスイッチを探し、手を伸ばして
スイッチを入れると、前方から一筋の光が漏れるのが見えた
その光の向く先へと視線を移したジニョンの顔がたちまち驚きに変わり
彼女の瞳が大きく揺れて、大粒の涙がみるみる溢れ出た

ドンヒョクの机の方から、向かいの壁に向かって延びたその光の中に
自分の姿が大きく写し出されているのが見えたからだった・・・


      「あぁ・・・


          ・・・ドンヒョクssi・・・」・・・





















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hiro305
この笑顔の前後編がkurumiさんの創作の中で最も泣いて頭痛までおこって寝られなかった回です。ジニョンの、ドンヒョクssi・・・に号泣してしまった・・・・ 2011/12/01 00:03
ヨンkiss
うん、うん、そう・・・・これだよ・・これなのよね~⑥ ドンヒョクシったら本当にもう・・③ 女心を泣かせるんだから・・罪なお方!^m^am2:03 2007/08/01 01:59

また今日も泣くオンナ・・・私・・・tomさんBGMが切なすぎ・・・・。 2007/08/01 00:42
フック
うん、そう・・・・これだよ・・⑤ ドンヒョクたら本当にもう・・・② もこんなにも切なく、熱く求められたら・・・・・ 2007/07/31 16:15
bellkoi
(ToT)~♡ 2007/07/31 16:11
mf1117
うん・・・そう・・・④ジニョン・・・ジニョンがいつもDを迎えていたんだよ~ 2007/07/31 15:36
yuchekko.
これなんです・・・③ ドンヒョクシったら本当にもう・・。 2007/07/31 15:10
やまはな
↓そう、これです・・・② やっぱりミンア好きだな~ 2007/07/31 14:58
ボニボニ
これだよ・・・ 2007/07/31 14:51
 
 

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