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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3831216/4674842
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Reymond...
2006.6よりwith BYJにて連載mirageの外伝 レイモンドの生い立ちです^^
No 4 HIT数 5756
日付 2007/07/23 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル His name・・・Reymond 4
本文















        drawing by laki


          collage & music by tomtommama

 

                   story by kurumi
















   

   

          

   

   

学校へ行くと、校門のところであの人が待っていた


   「やあ・・おはよう・・・
    昨日は驚かせて・・悪かったね・・
    少し話してもいいかい?」

   「授業が始まります」

僕はわざと無愛想に答えた

   「5分でいいんだ」

   「・・・・」

   「私はこれから直ぐに、アメリカに戻らなければならない・・・
    その前に君に話しておきたいことがある・・・」

   「何ですか?」

   「君の母さんは今、仕事を探しているね・・・」

   「・・・・・・」

   「しかし残念ながら、それは見つからないと思う」

   「あなたがそうしたから?」

   「ああ・・私が・・そうした・・」

   「何故?・・どうして、あなたはママに意地悪するの?」

   「意地悪・・か・・・」

   「そうだよ!意地悪だ!ママを困らせて・・・」

   
「いいかい?レイモンド・・・私は・・
    君と・・・男と男として話がしたい・・・」

   「・・・・・?」

   「正直に言うよ・・・私は君を連れにアメリカから来た・・・」

   「僕は何処にも行かないよ!」

   「いや・・・君は私のところへ来なければならない」

   「勝手なこと言わないで!」

   「そうか・・・でもレイ・・・よく聞くんだよ・・・
    君のママは少し体が弱くて、君を育てていくことは難しい」

   「何言ってるの?」

僕は唐突なその人の言葉に、困惑を隠せなかった

   「彼女は今、お仕事ができる体じゃない
    だから私は・・・
    静かな場所で彼女を静養をさせたいと思ってる・・・
    しかし君がそばにいては、彼女は無理をする・・・
    彼女は私にとっても大切な人なんだ・・・だから・・」

   「嘘だ・・・ママはあんなに元気・・」


   「ああ・・大丈夫だよ・・ゆっくり休みさえすれば
    元通り健康になる・・・そしたら君とまた暮らせる・・・」

   「嘘だ!そんなこと言って、あなたは!
    僕とママを引き離す気だ!
    そんな嘘・・信じるもんか!」


   「レイ・・・そうか・・・
    わかった・・・わかったよ・・
    
    しかし・・いいかい?よくお聞き?
    これから、ママのことをよく見てるんだよ・・・


    彼をここへ置いていく・・・
    少しでもママの様子がおかしかったら
    彼を呼ぶんだよ・・・いいね・・・
    彼は私の代わりに君達を陰ながら守ってくれる・・・」
    
そう言いながら、あの人は、いつも一緒にいた男を示した
その男は僕に向かって、深々と頭を下げた


 

その日の夜、僕はあの人の言葉を繰り返し思い出していた
そう言えば、母は時々具合悪そうにしゃがみこむことがあった
その都度、“大丈夫よ”と明るい顔で僕の心配を払拭していた

   「マム・・・」

   「何?」

   「僕に隠していることがある?」

   「隠していることって・・・昨日のこと?」

   「ううん・・・あの人のことはもういいよ・・
    話さなくても・・・」

   「だったら、無いわ・・・レイとは隠し事無しって
    約束してたでしょ?
    あの人のことは・・・ごめんなさい・・・
    言えなくて・・・ママが悪かったわ・・・
    でももう何も隠してないわよ・・信じて?・・」

   「そう・・・」



あの人がアメリカに帰った翌日から      

学校へ行く時も・・・家に帰る時も・・・外で遊んでいる時も・・・
僕のそばにいつも彼がいた・・・

決して、僕に話しかけるわけではなく、そばに寄るわけでもなく・・・
本当に影ながら見守っているように・・・


   「名前は何て言うんですか?」

ある日僕は突然彼に振り返り、走って近づくと唐突に言った

   「あなたが私の名前など・・知る必要はございません」

   「どうして?」

   「私はこれから一生・・・
    あなたを影でお守りするのが仕事です」

   「僕を・・守るのが仕事なの?」

   「はい」

   「なら・・・名前を教えて・・・
    僕は知らない人とは・・話もしないんだ」

   「・・・・・」

僕は男の前で立ち止まったまま動かなかった

   「ソニー・・・ソニー・ジウと申します」

   「ソニーさんか」

   「ソニー・・と・・・」

   「だって、あなたは僕より年上だよ」

   「いいえ・・・ソニーと・・・」

男は頑として引かない、というように強い視線を僕に向けた

   「わかったよ・・・ソニー・・・
    ねぇ・・ソニー・・・教えてくれる?
    僕の母さんは本当に病気なの?何の病気か知ってる?」

   「いいえ・・・どんなご病気かは存じ上げていません・・・」

彼は僕の目を見ないで、直立不動でそう答えた

   「そう・・・嘘つきなんだね・・ソニー」

   「・・・・・」

   「僕には教えないようにって?」

   「あなたのお体と・・そしてお心も・・守るのが仕事です」

   「心も?・・・僕が動揺しないようにってこと?」

   「・・・・・」

   「でも・・隠される方が動揺するよ」

 

 

リンパ性白血病・・・
それが母の病名だった・・・
聞いたところで、この病気がどんなものなのか
子供の僕にはよくわからなかったけれど・・・
重い病気なのだということだけはわかった

しかし、ソニーの話だと、母の症状はごく軽いもので、
きちんとした治療さえすれば完治する可能性も高いのだという
そのためには、長い期間入院をしなければならない
あの人が母から、仕事を取り上げている理由はそのためだと・・・
ソニーはそう言った


   「ソニー・・・僕がアメリカに行けば・・
    あの人のところへ行けば・・・
    ママは入院させてもらえるの?」

   「もちろんです・・・いいえ、そんな条件などなくても
    入院の措置は既に取っています
    ただ、お母様は、あなたをひとり置いて
    それをお選びにはならないでしょう・・・」

   「僕がそばにいることが・・・
    ママの病気を悪くしていくんだね・・・」

   「・・・・・お父上を信じてください」

   「・・・・・」



      僕がいることが・・・


         ママの病気を悪くする・・・


           そうなの?マム・・・ 





      《恨んでいるのか・・・》
 
目の前にボスとしてではない、あの日の父の優しい目があった  

    父さん・・・      

    あの日・・・あなたのその目を信じて
 
    母を置き去りにした      

    恨むとしたら・・・          

         ・・・僕自身・・・     


    でも・・・母さん・・・      

    僕はあなたの為にそれを選択した・・・  

    あなたを守る強い男になるために   

    それを選択した・・・     

    母さん・・・      マム・・・

    それなのに・・・      

    あなたはどうして・・・僕を置いて逝ったんでしょう      


    あなたがいない世界に・・・      

    どうして僕を・・・           


       ・・・置き去りにしたんでしょう・・・          

   





























 


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