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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3731597/4575223
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Reymond...
2006.6よりwith BYJにて連載mirageの外伝 レイモンドの生い立ちです^^
No 9 HIT数 5095
日付 2008/01/11 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル mirage side -Reymond-④
本文





 






 














   

     

私がソウルホテルとフランク・シンを結びつけることができたのは
ソニーからの情報によるものだった

ソウルホテルで起きた19年前の出来事は
丁度、ソニー自身が僕達親子の行方を捜して
韓国を訪れていた頃に起きた

ジニョンの父親とソニーは古い知人で
ジニョンの出生の秘密を知る数少ない友人のひとりは
他でもないソニーだった

数ヶ月前私は父から、フランク・シンを何としても
手中に収めるよう命を受けた

私は当初この件に、あまり乗り気ではなかった

そんな私が初めてフランクを見掛けることになったきっかけは、
彼が私の友人のレストラン買収を手掛けたことだった

標的を射程距離に置いたフランクの寸分の隙もない冷酷な目に
身震いがした

そして結果が出た瞬間の何とも言えない虚しそうな目・・・
この私の方が胸が潰れそうだった

私は助けを求めていた友人のことをすっかり忘れてしまうほどに
彼のその目に魅了されていた

結局私は彼に名乗ることもなく、彼の勝利に影で杯を上げていた


きっとその時からだろう
私の奥底にあった何かが次第に目覚めて行ったのは・・・


それからというもの私は
フランクの身辺を余すところなく調べ上げた

ひとりの人間を落とす時には
まずその人間の弱みを掴かむことが必須である

しかしどんなに調べ上げても
フランクという男には弱みと言えるものが見つからなかった

幼い時に親に捨てられ、養子先とも折り合いが合わず逃げ出した男

それもまた彼にとっては大きな弱みであろう
しかし彼はその弱みさえもバネに這い上がって生きていた
それはあいつにとって、本当にちっぽけな弱み・・・
少なくとも私にはそう見えた

ところがこの一・二ヶ月の間に彼の周辺に異変が起きた

   ソ・ジニョン・・・

きっと・・・
フランク・シンのこの世で唯一の・・・

そして最大なる・・・弱み・・・


そしてそのジニョンという女がソニーの昔馴染みである
ソ・ヨンスの娘だということを程なく知った

私の秘かな計画が頭の中で構築されていったのは・・・

その時からだ


  「古くからの友人を裏切ることにならないか」

  「なるでしょうね」

  「それでも・・・何故引き受けた?」

ソニーが韓国に渡り、ジニョンの父親と会う前に
私はソニーにそう聞いた

  「・・・・・・あなたのお母様の笑顔は本当に美しかった
   そのお母様の笑顔を最後に奪ったのは私です
   あなたをお母様から引き離すこと・・・
   それをあの方に告げたのも私・・・
   あの方から・・生きる糧だった仕事を奪ったのも私・・・」

ソニーは何故か遠くを見つめるようにして
私の質問と関係のないことを話し始めていた

  「・・・・・お前は命令されただけだ」

  「それでも!・・・
   私の目の前であの方の笑顔が消えてしまった
   それは衝撃的なことでした
   ですから・・・
   私はあの方の命だったあなたを
   守らなければ・・・なりません
   一生を掛けて、守らなければなりません」

ソニーは初めて僕の前で涙を流した


  「母を・・・愛していたのか?」

  「・・・・・」

  「だから・・・私の頼みは何でも聞く・・・
   そういうことか・・・
   それが・・・私のやることが・・・
   間違ったことだとしても?」

  「あなたがおやりになることに
   間違いはありません」

  「それは・・・どうかな・・・・・・
   また傷つく人がいる・・・
   お前もまた自分の本意としないところで
   人が悲しむ顔を見ることになる
   それでも・・・いいのか・・・」

  「あなたとなら・・・地獄へでも落ちましょう」

  「ふっ・・・地獄には・・・母はいないぞ」

  「・・・あなたの母上が待ってらっしゃるのは
   私ではなく・・・お父上ですから・・・」

ソニーがそう言いながら俯いた姿が悲しげに見えた

  「ソニー・・・」

  「はい」

  「お前が・・・母と生きてくれていたら・・・
   母も幸せだっただろうな・・・」

  「いいえ・・・若・・・それは違います・・・
   愛するということと、愛されるということ・・・
   その違いはあまりに大き過ぎる

   あなたの母上は・・・
   お父上を心から愛しておられた
   お父上もまた、母上を愛されていた
   なのにおふたりはこの世で添うことができなかったんです

   哀れでした・・・そばでお仕えしていて・・・
   切なかった・・・胸が苦しかった・・・
   もう・・いいでしょう・・
   いつの日か・・・本当にいつの日にか・・・
   ・・・添わせてあげましょう・・・おふたりを・・・」

  「私がすることを・・・父はどう思うだろう」

  「あなたを跡継ぎにと頑として引かなかった父上の
   そのお気持ちがあの方の答えかと・・・」

  「本当に?」

私はソニーに振り返ると
彼に遠い昔にそうだった少年の目を向けていた

  「ええ・・・私はそう思います」

彼のその言葉に
私は自分の頬が少し緩んだように思えて
それを彼に隠すように視線を逸らせた


     母さん・・・

     父さんは本当にあなたを愛していたらしい

 

     母さん・・・あなたもそこで・・・

       
       あの人を待ってる?


     ソニーが好きだといったあなたの笑顔

     僕も・・・大好きだった・・・

     あなたの笑顔・・・


     その笑顔のままで

 

        ・・・あの人を待っている?・・・


       
       


  

 































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フック
なのですね。私の愛ってなんと中途半端で、いい加減で、軽いのか・・・。kurumiさんの描かれる「愛することは愛されること、愛されることは愛すること」の深遠な想いに、今夜もじっと浸っています。 2008/01/15 23:45
フック
kurumiさん、遅くなってごめんなさい。IZMドンヒョクに心落ち着かず、タムドク太子に心奪われ、また今度はソニーの切ないまでの究極の愛に胸が苦しくなり・・・・・・。一人を愛し抜くことってこういうこと 2008/01/15 23:36
tomtommama
Frankに なぜこんなにレイは惹きつけられるんだろう。。。。わてはともかくとして。 ソニー・・・ 。・゜゜・(≧∀≦)・゜゜・。 2008/01/13 01:19
tomtommama
どんな内容だったかな?^^とうろうろしながらぽちっとするとドボーンとおちて・・・涙してしまう。。。izmっていて 油断してしまった。。。。 2008/01/13 01:14
eyonyon
boruneoさんの描く遠くを見つめる横顔・・BGMから流れてくるバイオリンの旋律がより一層切なさを増してます♪ 2008/01/12 00:46
eyonyon
愛するということと、愛されるということ・・・その違いはあまりに大き過ぎる」  この言葉が切なく心に響いて来ました・・ 2008/01/12 00:24
 
 

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