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IZMCLUB別館
IZMCLUB別館(https://club.brokore.com/kurumitom2)
IZM CLUB 
サークルオーナー: kurumi☆ | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 261 | 開設:2007.10.18 | ランキング:66(6784)| 訪問者:1369202/1601884
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D&Jの心
2005.4月作品ドンヒョクの心・ジニョンの心改訂版
No 11 HIT数 6272
日付 2008/06/19 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル ドンヒョクの心 6 愛の術
本文  
 





            collage & music by tomtommama

 


                                   story by kurumi










ドンヒョクは走り慣れたホテルの桜道を全速力で
駆け登ると空を仰いで呼吸を整えた


     はぁ・・はぁ・・・

心地よい汗・・・

果てしなく広がる空は抜けるように青く

桜の色とのコントラストがとても美しかった・・・

穏やかな風が僕の頬をなぞって桜の花びらと混じって昇る

今まで経験したことのない、清々しく、美しい朝・・・


僕はシャワーを浴びた後、ミネラルを片手に
ベランダに置かれた椅子に深く腰を掛け朝もやの景色を愛でた
 
    ジニョン・・・もう起きた?・・・

    それともまだ夢の中かい?

ジニョンを思いながら
一緒に朝食を摂ろうと約束した彼女を待った・・・


今日はジニョンの両親に久しぶりにお目にかかる

僕は不安だった・・・
あの方達に僕が本当に受け入れてもらえるのか・・・


一年前・・・ジニョンにプロポーズした後
初めて彼女の両親を訪ねた

大人になってからの僕は
仕事以外で他人と親しく接することを頑なに拒んでいた・・・

その僕が愛する人の両親に何を言えるのだろう

自分を分かってもらえるのだろうか・・・

自分は分かってもらえるような男なのだろうか・・・

一抹の不安が僕の中で渦巻いていた

喜んでくれているジニョンには
そんな自分の恐れを決して悟られたくなかった・・・


彼女の両親の前で案の定
僕はかなり緊張していた

父親を前にして  母親を前にして
何を話したのか全く憶えていない・・・

彼女の父親は無愛想で厳格を絵に描いたような人だった

  後でジニョンにそう言うと

  「あなたほどでもないわ」 そう言われたっけ・・・


  「父は無愛想にしてたんではなくて、
   あなたをしっかり観察していたのよ
   その上で、私に“あの男は大丈夫だ!”
   そう言いきったわ
   私にとって、小さい頃から父の言うことは絶対だったの
   絶対正しい・・・絶対信用できる・・・
   その父があなたのこと “大丈夫だ” そう言ったの
   本当に嬉しかったわ・・・
   私の選んだ人を父が認めてくれたんだもの・・・」


君がそう言って不安がる僕を励ましてくれたんだったね・・・



久しぶりにお会いするご両親は
この一年の僕の無礼を許してくださるだろうか・・・

僕をまた受け入れてくださるだろうか・・・

ジニョンの言うように
僕の帰国を本当に喜んでくれているのだろうか・・・


時計が八時を指した時、玄関が開く音がした

そしてジニョンが元気良く入ってきた


    「ドンヒョクssi  おはよう・・・」


  珍しく予定通りだ・・・


    「おはよう・・・早かったね」

    「ええ、朝、母に起されちゃった・・・
     今日はドンヒョクssiと帰ってくるんでしょ?
     遅れないようにねって」


  よく分かってらっしゃる母上・・・


    「さっき、ルームサービス届いたところだよ、
     さあ・・食べよう・・・あ・・今日はいいよね
     支配人は返上してくれてるだろ?」

    「ええ・・」


  君は満面の笑顔で頷いた

    ・・・可愛い・・・


  ジニョンは朝から良く食べる・・・


    ・・・僕の分もどうぞ・・・



    「えっ いいの?」と顔を輝かせるジニョン


  いいよ・・・

  僕は君を見ているだけでお腹がいっぱいだから・・・





    

    「そろそろ出掛ける?」

    「ちょっと待っててね・・・お化粧を直してくる」


ジニョンが席を立った


その間に僕は上着を羽織り、ネクタイを締め、

深呼吸をして自分の気持ちを引き締めた・・・


  いざ出陣・・・
と、その前に・・・


    「お待たせ・・・ドンヒョクssi行きましょう」

ジニョンが部屋のドアノブに手を掛けたとき

僕は突然ジニョンの手首を掴み自分に引き寄せた

ジニョンは驚いて小さく声をあげた・・・


    「あっ・・・」

そして僕は慣れた手つきで
決してジニョンに有無を言わせないキスをする

次第に激しく・・・深く・・・


    「く・・・くるしい・・・」

ジニョンが僕の胸を押して二人の唇がやっと離れた


    「バカだねジニョン・・・こんな時は
     鼻で呼吸するんだよ・・・
     さあもう一度・・・」

今度は両手で彼女の頬を挟みすかさずその唇を奪い取る・・・

そして彼女の華奢な体を折れそうな程に強く抱きしめた・・・

余りの激しさにジニョンは僕から離れようともがいていた

   駄目だ・・・逃がさない・・・

ジニョンが動けないよう、僕はしっかり抱きしめた・・・

激しく・・・狂おしく・・・そして彼女はゆっくりと僕に落ちる・・・

彼女が甘い吐息を僕の中に吐きながら身を委ねてくる・・・


   ジニョン・・・・君が許した唯一の僕の愛の術・・・
   簡単に済ませることなんて・・・決して許さない・・・


1分・・・2分・・・3分・・・
唇を離さないまま・・・緩めては・・・激しく・・・また緩めて・・・

ついに僕はジニョンを壁に追い詰め押し付けた

とうとうジニョンは観念したように僕の首に自分の腕を回し
自分からも僕を求めてきた

その時を見計らったかのように
僕はおもむろに片目を開けて自分の腕時計を覗いた・・・


  ・・・これくらいで・・いいかな・・・


そしてあれほど強引に彼女を抱き寄せた僕が
彼女をあっさり離す
そのことに驚いた彼女は瞳を大きく見開いた

    「行こう!」

    「えっ・・・」

    「遅れるよ・・・」

    「ドンヒョクssi・・・待って・・・口紅直さないと・・・」

    「いいよつけなくても・・・十分紅くなってる」

    「えっ?・・・」 思わず彼女は鏡を探していた

    「紅い・・・」 自分の唇を確認して彼女は頬を紅くした・・・


       ふ・・・可愛い・・・


    「口紅は指さなくてもいいよ
     冷めたら、またキスしてあげるから・・・
     何処ででも・・・」

    「何処ででも・・・って、ドンヒョクssi?・・・」

    「行くよ!」

    「ドンヒョクssi ぃー」


  僕は彼女を置いて足早に玄関を出た・・・


  彼女が慌てたように僕を追ってくる・・・


僕は彼女に背を向けたまま薄く笑みを浮かべた・・・



  追っておいで  ジニョン



       ・・・急いで・・・

 

 

 


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フック
あの一年前の「僕には幸せが舞い降りない」と切なく佇んだ桜の坂道が、今は幸せの坂道になって、桜の花びらがドンヒョクを優しく包んでくれています。私も幸せ!!! 2008/06/19 23:18
フック
ドンヒョクのネゴシエーターぶりには適わないね。「追っておいで・・・急いで・・・」だなんて。私も一生どこまでも貴方を追いかけていきます。 2008/06/19 23:12
hi103
あぁ~ お顔がまた ニンマリです。なんて素敵なドンヒョクssi この曲♪も癒されます。ありがとう(*^_^*) 2008/06/19 10:33
tomtommama
う~む 聖さん ハヤッ!(笑) ドンヒョクが追っておいでと言っているからね^^ それも 急いでと ~~d(⌒o⌒)b ♪~♪  2008/06/19 10:07

やっと追いつきました・・・。毎日職場からコソコソ覗きだったので・・ゆっくりしっとりじっくり堪能・・ドンヒョクの充実に私も幸せ~・・。 2008/06/19 09:15
 
 

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