collage & music by tomtommama
story by kurumi
あなたがアメリカに戻ると言う
それなら尚更 二人だけの時間を大切にしたいのに
あなたはアメリカ行きの準備に追われている
何だかそっけなく感じるのは私の気のせい?
仕事ですもの仕方のないこと
わかっている・・・・わかっているわ
でも何故だか胸が騒ぐの
昨日聞いてしまったあのことが原因?
お・ん・な・・・・・そう聞こえた
アメリカに戻ればその人がいるの?
聞いてみようか・・・
いいえ やっぱりダメ
あなたを信じなきゃ
信じてもいいんでしょ・・・ドンヒョクssi・・・
テジュンssiと会う約束をしたのね
いつの間に連絡をとったの?
テジュンssiと決着? ドンヒョクssi・・・
私にはもう彼の影は少しも残ってないわ
あの日・・・・
テジュンssiがガラス越しに私を見つめていた
その目がまだ私を 愛している と言っていた
その時私には確かに一瞬の迷いがあった・・・でも それこそが錯覚であったと・・・ 直ぐに気がついたの
私には・・・ドンヒョクssi・・・あなただけだったのだと・・・
そして あなたがアメリカに行ってしまってから
あの人が一度だけ言った
戻ってこないのか・・・
出来ないわ・・・・
ひとことだけ言って私は彼の目を見た
それ以来 彼はそのことを二度と口にすることはなかったわ
あなたとテジュンssiが二人で会うという
あなたたちを繋ぐのに もう私は必要ないのね・・・
あなたとテジュンssi・・・きっと分かり合える友達になれると思う
でも今度は私が・・・
テジュンssi にやきもちを焼くのかしら・・・
ドンヒョクssi・・・
行っちゃうのね・・・どうしても・・・
今日はほとんど一緒にいられなかったわ
逢えなかった一年間の永さに比べれば
二週間なんて あっという間
確かにそうかもしれない・・・
まして 今日一日なんてほんのわずかな時間のはず
でも 私にはとても永く思えたの
私の心が・・・私を無視して・・・
“逢いたい 逢いたい”と叫ぶの
あなたにはわからないのよ・・私の気持ちなんて・・・
私・・・私ね・・・
この想いに押し潰されそう・・・ ドンヒョクssi・・・
今日のあなたは少し冷たかった・・・
それは私が少し・・・
・・・ わがままだったせい? ・・・
☆☆☆☆☆☆☆☆
テジュンはアメリカから帰国したばかりだったが 既にホテルの仕事に就いていた
ドンヒョクから今日カサブランカで “飲みませんか”と誘いがあった
彼が帰国してから彼と入れ替わるようにアメリカに出張していたせいで
きちんと挨拶も出来なかったことが気に掛かっていた 彼の申し出はテジュンにとって好都合と言えた
シン・ドンヒョクssi
あなたがソウルホテルに現れた当初
あなたの私に向ける冷たく厳しい目に圧倒され
私は決してひるむまいと自分を奮い立たせていた
それが或る日あっさりとあなたが戦いを降りた
降りたわけではないとあなたは言うだろうが・・・
それはジニョンのためだけではなく
あなた自身の心の変化によるものだったと思っている
あなたという人が、我々の思いを汲んで下さる心を持った・・・ そう思っています
改めて あなたに・・・
今までのホテルへのあなたの誠意と勇気に感謝したかった
あなたのお陰でソウルホテルは持ち直しました
そして詫びたかった
ジニョンをあなたと一緒に行かせられなかったことを・・・
この一年 どんなに辛かったか・・・
ジニョンと別れて過ごすアメリカは
私の方が先に経験している
その寂しさはわかるつもりです・・・
《友達になれますか》
私はとっくにそう思っています
ジニョンのことは関係無く 男として・・・
また あなたには仕事の上でも力を借りたい
しかし 言いたかった言葉がなかなか出てこない
ジニョンのことを話すのも 何となく気が引けた
私たちは何でも無い話をしてグラスを傾け
“おめでとう” とだけ告げた
ジニョンをどうか幸せにしてやって下さい
・・・私がお願いすることでもないですが・・・
ジニョン・・・いよいよ結婚か・・・
今日あいつが俺に釘を刺しに来た・・・
あいつにお前との結婚式が一ヶ月後だと告げられた瞬間
俺の中の何かが疼いたようだ・・・・
もうとっくにあきらめたはずなのにな
一年前・・・
あいつがアメリカに発ったあの日
お前が激しく取り乱して泣いていたのを見て随分と動揺したよ
近くにいたヨンジェが事情を話してくれた
俺のせいか・・・
俺が無理やり引き止めたのか・・・
そんなに行きたかったのか
そんなにあいつを愛しているのか・・・
俺はもう・・・ 泣いてるお前を抱きしめてやることも出来ないんだな
でもその後も何故かお前はあいつを追い駆けなかった
ホテルに残って俺と仕事をしてくれると言う
それなら・・・
戻ってこないのか・・・
俺は初めてお前に本心を告げた
出来ないわ・・・
お前の答えは憎らしいほどに早かったな
その時からだ・・・ 俺はお前の本当の親友になった
いや・・なろうとしている・・・
なあ・・ジニョン・・・
今 こうしてお前とあいつの幸せを近くで見せられて
俺は本当に・・・嬉しいんだろうか
俺は本当にお前達の幸せを願っているんだろうか・・・
ジニョン・・・
・・・教えてくれないか・・・
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