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IZMCLUB別館
IZMCLUB別館(https://club.brokore.com/kurumitom2)
IZM CLUB 
サークルオーナー: kurumi☆ | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 261 | 開設:2007.10.18 | ランキング:66(6784)| 訪問者:1369373/1602055
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D&Jの心
2005.4月作品ドンヒョクの心・ジニョンの心改訂版
No 29 HIT数 4096
日付 2008/06/29 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル ドンヒョクの心 15完 寂しくない別れ
本文
 



            collage & music by tomtommama

 


                                   story by kurumi







   

    ・・・だめよ・・・

         ・・・まだ時間がある・・・



またひとつ・・・君の秘密を知ったあと

君はベッドにうつぶせていた

僕と逆の方を向いたまま・・・

君はどうして そのあとに僕を見ない?


僕はずっと君の顔を見ていたいのに・・・・

 

     「ドンヒョクssi・・・」

まだ振り向かないまま君が僕の名を小さく呼んだ


     「何?」

     「聞いてもいい?・・・」

     「何なりと・・」

     「あの・・・アメリカに・・・その・・」

     「ん?・・」

     「アメリカに・・・そういう お付き合いの人・・・
      いるの?」



やっぱり あの時聞いていたな・・・


     「そういうって?・・どういう?」

     「えっ?・・・あ・・それはその・・」


君って本当にからかい甲斐のある人だね
 
     

     「君はどう思うの?」

     「私? 私はあなたを信じてるわ」

     「じゃあ いない・・・」

     「じゃあ いないって・・・
      ・・もし私が信じてないって
      言ったら いるってことなの?」


君は勢い良く僕の方に振り返って言った


     「信じてないの?」

     「信じてるけど・・・」

     「だったらいいじゃない」

     「だったらって・・・・
      そんなどうでもいいみたいな」

     「フッ・・」

     「何が可笑しいのよ・・ドンヒョクssi
      私をからかって遊んでるでしょ!
      ちゃんと答えて・・いないならいない・・・
      いるならいる・・・」

君は裸の身体にブランケットを巻いて
僕の横にちょこんと座った


     「はっきり言って欲しいの?」

     「はっきり言って!」

     「本当に? ショック受けない?」


僕は君の目を覗きこむようにじっと見た

     「受けない・・・受けるかもしれないけど
      受けないように努力するわ」


君は僕と視線を外して自分に言い聞かせる
独り言のように言っていた


     「いないよ・・・
      君が心配するような女性はひとりも・・・」

     「そう・・・・」

君の顔が瞬時に明るくなった 君は分かりやすいね
僕は君のその笑顔をまるごと僕の胸に押し付けて
君の髪をくしゃくしゃと撫でた

 


  ジニョン・・・今まで君の言う 
  そういう関係の人は・・・確かに・・いた

  僕自身・・愛してると思った女性もいた

  でもそれは君と出逢うまでのこと・・・


  そんな話を聞いたって面白くはないでしょ

  僕が君の口から聞くテジュンssiの話を
  面白くないのと同じだと思うよ

  だからこういうことは敢えて君に
  言うこともないと思っている


  アメリカに行ったらレオが言ってたこと
  きちんとしてくるつもりだ

  君をそんな風に悩ますような余計な話しが
  君に届かないように・・・


  一年前 僕が言ったこと覚えてる?

  心の底から愛した人はいなかった

  君に出逢うまでは・・・

  あの言葉に・・決して嘘はないよ


くったくなく微笑む君が可愛くて

僕はまた君に熱いキスを始めてしまった

本当はこのまま 
何処にも行かないでこうしていたいよ


でも さすがに今度は君が止めた


本当に時間が無かったから・・・

 




空港に着いて搭乗手続きを済ませ 
その時を待つ中

僕たちは手を握りあったまま離さないでいた


時間が刻々と迫っていた


     「そろそろ 行かないと・・・」


僕がそう言うと僕の手を握る君の手に力が入った

そして また上目遣いで僕を見る


     「ジニョン・・・
      前から言おうと思ってたんだけど」

     「何?」

     「どうしても行かなければいけない時は
      そんな目で見ないで・・・・
      僕は本当に行きたく無くなる」

     「そうなの? じゃあ・・
       いつもこんな目で見てる」

     「ジニョン!」


僕たちは少し笑ったけれど

君の笑顔は直ぐに消えた

もの言いたげに僕を見上げる

でも言葉に詰まってお互い 何も言えなかった・・・

そして 探せない言葉の代わりに君を抱きしめた

空港のロビーの真ん中で・・・

ホテルで再会した日のように

僕たちは ただ 黙って抱き合っていた・・・

 

遠いあの日・・・

ここで僕は 来ない君を待って佇んでいた


君も また 僕を追いかけて 僕を探していた


でも あの日僕たちは逢うこと無く別れてしまった


僕は君の微かな温もりだけを胸に抱いて
アメリカに発ったんだ


一年前本当は 
僕たちはここでも出逢っていたはずだったんだね

神様の悪戯か それが少し遅くなっただけなんだ


でも今度の別れは 寂しいけれど 悲しくないよ

僕は今こうして君の温もりを実際に感じている
別れる瞬間まで君を感じていられる


そして何より 君の心が僕のもとにある・・・


    愛してる・・・

    待ってて・・・・・ジニョン・・・


君と僕をさえぎる自動ドアがゆっくりと閉まっていく

一年前・・・僕は君のいないドアの向こうを

悲しい思いで振り返っていた


でも 今日は振り返るとドアが閉まる直前まで

君の笑顔が そこにあった・・・


 

君と別れて 飛行機に向かう途中

僕の携帯にメールの着信があった


携帯を開くと 今朝、待受け画面にした君の寝顔が

目に飛び込んできた


    これを君が知ったら怒るだろうな・・・


ジニョンからのメールだった

僕はそれを開いて 思わず声を出して笑った


機内のシートに腰をかけて

さっき別れた君と 君のメールを思い浮かべて

ひとりでに顔がほころんでいた

そんな自分が少し恥ずかしくて

窓の外へ 顔を逸らしてしまったよ・・・



 

   ・・・まったく ジニョン・・・


   ・・・でも・・・


         ・・・僕もだよ・・・





























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jijimama
kurumiさん、tomさんありがとうございました。浸りきって読ませていただきました。あまりの幸せにゆれる心。溢れる愛。幸せな彼の姿をありがとうございました。 2008/07/02 13:58
Lusieta
ふたりの短いひとときが終わりました。この数日のふたりの、苦しいほどの幸福感やとまどいや愛しさが、ぎゅっと詰まって迫ってきました。このあとを知ってて読むって不思議な感じでした。切ないような、安心なような 2008/07/02 00:47
yukitanpoo
kurumiさん、tomさん一気によんでしまいました・・涙、涙です・・なんでこんなに素敵な二人が描けるのでしょう・・ありがとうございました。 2008/06/30 22:04
donghyuklove
寂しくない別れ・・・と言われても・・・これで心シリーズが完だと寂しくなりますねTT。 kurumiさん、tomさん、どうもありがとうございました♪ 2008/06/29 23:40
やまはな
君の心のすべてが僕のもとにある幸せ♪ ドンちゃん、いってらっしゃい~~ヾ( ´ー`)ノ~ 2008/06/29 23:27
やまはな
kurumiさん、tomさんありがとうございました^^忙しい中、そして体調が悪い時なのに(=;ェ;=) シクシク・・・無理をしないで下さいね。一年前の別れとは違う振り返れば、君の笑顔、 2008/06/29 23:24
 
 

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