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IZMCLUB別館
IZMCLUB別館(https://club.brokore.com/kurumitom2)
IZM CLUB 
サークルオーナー: kurumi☆ | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 261 | 開設:2007.10.18 | ランキング:66(6784)| 訪問者:1365762/1598444
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D&Jの物語Ⅰ
ドンヒョクとジニョンの物語Ⅰの改訂版 2005.5.17~2005.6.15連載
No 4 HIT数 8720
日付 2008/08/31 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル ドンヒョクとジニョンの物語 4.嫉妬
本文
 



            collage & music by tomtommama

 


                                   story by kurumi






   

  
教会を出て、少し早い夕食を摂ろうと洒落たレストランに入った

そこでもセヨンは終始ご機嫌だった
その反面、ジニョンは何かしら不服そうな顔を垣間見せて
ドンヒョクの胸の内を騒がせていた


     「ドンヒョクssiカッコ良かったわね・・・
      あのタキシード・・あなただから着こなせるのね」

     「ありがとうございます」

     「ホント素敵だった・・・店員の人達もみんな
      あなたに見とれてたわ・・・ね、ジニョン」

     「わたしは・・みなかった・・・」

ジニョンはフォークを口に加えながらもごもごと言った

     「あら、そうだった?・・・
      それにあの教会も素敵だったわ
      ジニョンのドレスにぴったりね・・・
      とっても楽しみだわ、結婚式・・ね、ドンヒョクssi」

ジニョンのご機嫌が斜めであってもセヨンは全く気に掛けるでもなく
ドンヒョクとのお喋りを楽しんでいるようだった

そして三人がデザートのシャーベットの皿を空けた時
セヨンが突然立ちあがった

      「それじゃ、私はお先に失礼するわ」

      「えっ? じゃあ私も・・・」

ジニョンは慌てて膝の上のナプキンをテーブルに置いた

      「あなたはまだ早いわ、
       せっかくドンヒョクssiがお休みなんだから
       ゆっくりデートして来なさい」

      「では、お送りしましょう」

ドンヒョクもまた、席を立つべく座った椅子に手を掛けたが
セヨンがすかさず掌を彼に見せてそれを制した

      「大丈夫よ、ソウルは慣れてるわ
       タクシーで帰るから・・・
       ドンヒョクssi、ご馳走様・・・お先にね
       ジニョン・・楽しんでらっしゃい」

セヨンはふたりを残して、颯爽とレストランを後にした

セヨンが去った後、ドンヒョクは少し怒ったように視線を落とし
ジニョンは気まずそうに同じく視線を落としたままで
互いの沈黙を推し量っていた

そしてドンヒョクがジニョンを嗜めるようにその沈黙を破った

      「態度良くないよ・・・
       お母さんに悪いでしょ 何が気に入らないの?」

      「何でも無い・・・」

      「そうかな・・・
       朝からずっと機嫌悪いように見えるけど?
       余りしゃべらないし・・・・
       質問してもぶっきらぼうに答える
       それに・・僕を睨んでた・・ずっと・・
       いったい何が気に・・・・」

      「何でも無い!」

ジニョンが声を荒げてドンヒョクの言葉をさえぎり
彼から目を逸らすように横を向いた
ドンヒョクはそんなジニョンを呆れたように見て
小さく溜息をついた

そしてドンヒョクは片手を上げて静かにウェイターを呼ぶと
勘定を済ませ席を立った

      「出よう!」

そう言いながらドンヒョクはジニョンの腕を強く掴んだ

      「痛い! 離して」

ドンヒョクはジニョンが掴まれた腕の痛みを訴えるのも無視して
そのまま駐車場へと向かった

      「乗って!」

      「何処行くの!」

      「いいから乗りなさい!」

ジニョンはドンヒョクの鋭い叱責にビクッとして慌てて車に乗った

車の中でもドンヒョクは黙ったまま正面を睨みつけていた
今度はジニョンがドンヒョクの表情を伺う番となった


二十分ほどしてアパートに到着すると、ドンヒョクは車を降り
助手席に廻って乱暴にドアを開けるとジニョンの腕を強く掴んだ

      「降りて!」

そしてそのまま彼女を引きずるようにエレベーターホールへ向かった

その間、ドンヒョクはジニョンを全く見ようとしなかった
玄関に入っても、彼女に声も掛けず、そのまま置き去りにして
自分の書斎へと消えてしまった


ジニョンも自分がどうしたらいいのかわからないまま
しばらくリビングのソファーに座りこんでいた

ドンヒョクは一向に書斎から出て来てくれない
ジニョンは次第に心配になり、彼の元に向かった

書斎の中をそうっと覗くと、ドンヒョクは向こうを向いて
椅子に深く腰掛けていた

     「ドン・・ヒョク・・ssi・・・?」

背中を向けたドンヒョクからは返事が無かった

     「ドンヒョクssi・・・怒ったの?」

ジニョンは書斎の中に入ることが出来ないまま
ドア付近でもぞもぞと声を掛けた

     「何が原因なの?」

ドンヒョクが後ろを向いたままやっと口を開いた

     「あの・・・・・・・ドンヒョクssiが・・・・・
      オンマに・・優しすぎるから・・・」

ジニョンは恥ずかしいことを言う時の鼻を指でなぞる癖を交えて答えた

ドンヒョクは えっ?というような顔をして振り向いた

     「何言ってるの? 君のお母さんだよ 
      優しくするの当たり前でしょ
      もしかして お母さんに・・やきもち?」

     「それにセヨンssiだなんて」

ドンヒョクは椅子から立ち上がった

     「お母さんがそうしてって言ったんじゃない」

     「だって・・・」

     「それとも、あなたの娘がやきもちやきますので
      お母さんと呼ばせてください、とでも言うの?」

     「そういうわけじゃないけど」

     「じゃあ、どういうわけ?」

     「あなたは・・・あなたはだいたい女性に優しすぎるのよ」

     「そんなこと無いと思うけど?」

     「あるわ! 昨日だってスンジョン先輩に
      お元気でしたか? ニコッ」

ジニョンはちょっと皮肉を交えたような口ぶりで早口に言った


     「それくらい言うよ」


     「受付の女の子に、ありがとう ニコッ」

     「当たり前のことでしょ」


     「さっきもドレスショップで店員さんに
      宜しくお願いします ニコッ」

     「常識でしょ」


     「コーヒーお願いします ニコッ 」

     「聞かれたからだよ」


     「店員さん、目がハートになってた」

     「そんなの知らないよ・・・だいたい君でしょ
      僕にコーンな怖い顔するんじゃないって言ったの」

と言いながらドンヒョクは自分の目を両手で吊り上げて
いつかのジニョンのまねをした

     「プッ」

     「笑い事じゃないよ・・・
      どんな重大なことで怒ってるのかと心配すれば・・・
      そんなことで」

     「そんなことって・・・私には“そんなこと”じゃなかった」

     「君がそんなにやきもち焼きだったなんて・・・」

     「・・・・・・」

ドンヒョクは急に可笑しくなって声を上げて笑った

     「何が可笑しいのよ・・」

ジニョンは口を尖らせてドンヒョクを睨みつけた

ドンヒョクはホッとしたような表情を彼女に向けて
黙って彼女を抱きしめた


  ジニョン・・・バカだね  君は誤解している

  僕は女性に優しいんじゃなくて

  君の周囲の人達に誠意を尽くしてるだけだ

  君への気持ちがそうさせていること・・・もっと自信を持ちなさい

  僕が女性に優しいなんて・・・レオが聞いたら

  笑うよ きっと・・・


ドンヒョクの大きな手がジニョンの頭を撫でるように包み込むと
ジニョンはそっと目を閉じて、彼の胸にもたれかかった


              ドンヒョクssi・・・ごめんなさい

              でもね、たとえ相手が誰でも

              あなたの笑顔が

              私じゃない誰かに向けられると

              心がずきっとするの

              自分でもおかしいことわかってる

              でもしょうがないわ・・・本当なんだもの・・・

              こんなこと無かったのに・・・

              あなたに逢うまでの私は

              こんな女じゃ・・・なかったのに・・・



      「ジニョン・・・星見る?」

      「えっ オンマが待ってる・・・」

      「9時までには送るよ」


ジニョンは黙って答えの代わりにドンヒョクの背中に掌をそっと当てた


    ジニョン・・・君の笑顔を見られないことが

    僕にとってどんなに苦痛なことか・・・

    君はそれを知っていてこんなこと・・・



        ・・・わざとやってない?・・・





  「それで ジニョン、
   僕はお母さんを セヨンssiと 呼んでいいの?」

  「それより、ドンヒョクssi・・・まだ星なんて出てないわよ」

  「関係無いよ」

                   

























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koparu♪
『ジニョン・・・星見る?』・・・この一言ですぐに【mirage】の世界にトリップできる^^ あのNYのアパートメントも、その時のBGMも・・・そしてレイモンド・・・。はぁ~やっぱり・・・重症だぁ^^ 2008/09/13 08:56
koparu♪
kurumiさんの優しい心配りが、重症患者である私にと~ってもいい効果が表れているんですよ^^ドンヒョクへのジニョンのヤキモチは、なりきりジニョンの私には堪らない妄想を掻き立ててくれてます^^ 2008/09/13 08:52
kurumi☆
そこで、創作では是が非でも彼女の焼きもちで、ドンヒョクの心を楽しませてやりたいと、色んなケースを用いて発揮しています^^それがまた、読み手の人にジニョンが可哀想、なんてことを言われたりしましたが^^ 2008/09/07 15:31
kurumi☆
ジニョンはもともと焼もち焼きですよね^^本編でのテジュンとユンヒの一件でも、かなり焼もち焼いていました。でも本編の中で、ドンヒョクに絡んだジニョンの焼もちは表現されていません。 2008/09/07 15:28
joonmylove
ジニョンの気持ちわかるよ。でも、仕方ないよね。こんなに素敵な人に愛されてるんだから。セヨンssi好きよ^^私も婿から『お義母さん』て呼ばれた時嫌だったよ。雷に邪魔されてなかなか来られない。 2008/08/31 09:22
ナタデココ
ドンヒョクとジニョンの何気ない会話の一つ一つが素敵なんですよね。 kurumiさんの描くドンヒョクが私のなかのドンヒョク像とぴったり合うのです。とくにDの言葉の単語が丁寧なところがいいですね 2008/08/31 06:18
ナタデココ
聞けて、そして自信を持ってと言われて、やっと安心出来たようですね。 ★見る?~ドンヒョクのお誘い、2人のだけ世界♥にはもう満天の★しか見えないでしょう~ 2008/08/31 06:03
ナタデココ
ジニョンの焼きもちとも思える感情、凄くわかるよ・・・まだドンヒョクの気持ちがジニョン以外に向いていないという確信がまだもててないからだもの。ドンヒョクからジニョンの周囲の人達に誠意を尽くしてるだけだと 2008/08/31 05:56
 
 

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