【 koko の Valentine's Day
】 16話
白衣のポケットの携帯が振動した。
待ち画面を見ると母からだった。
メッセージが流れ、そのあと母のメッセージが
…
「 koko
ちゃんお仕事中ごめんね。
できるだけ早く、お電話お願いね。
待っています。
ああ~ 今、koko
ちゃんの所におばあ様といるのよ。」
職場にかけてくるのは、はじめてのことで少し気にながら仕事を続けた。
昨日からの引き続きの仕事が終わり、午後からデーターの整理に入る。
13時05分。
昼食をかねた休憩に入る前に母の携帯に電話をいれた。
koko
のマンションでは、koko
からの電話を今か今かと待っていた。
待っている間に、八重からなほこに
園田志乃さんとの電話で話たことが話された。
なほこの携帯のメロディーが奏でた。
「
koko ちゃんからどすわ。 」
そう言いながら …
「
お疲れ様。」
と、母、なほこがひと言、話かけると koko は
「
とにかく、 用件で終わらせてね。」
先に、釘を打っておかないと永遠に話出すのはいつもの事だ。
「
わかりました。 今、koko
のマンションにおば様ときてるの。
とにかく今すぐにでも帰ってきてほしいのですけど、
無理ですやろ。 とにかくできるだけ、はよ~帰ってきてね。
こお子ちゃんもくるように今から連絡しますさかい。
ほんなら、お待ちいたしておりますえ~
」
どういう事なのか聞こうと思ったとたん切られた。
予防線は、はったもののいくらなんでも極端すぎる。
「
まったく! 」
とつぶやきながら、かけなおした。
なほこの携帯に …
「
いや~ どうしはったんやろか? 今切ったばかりどすのにkoko ちゃんからどすわ。」
と言いながら
…
「 いや~ koko ちゃん どうしはったん? 」
「
どうしはったんもなにもないでしょ~
こちらから、どうしはったんと、聞ききたいわ。
で … なにかあったの~
」
「
あんた! 勝手なおひとやね~
はよ~ きらなあかんようないい方をしはったから、
用件だけできらしてもらいましたんよ~
とにかく、えらい、大変なお話があるさかい、はよ~ お帰りやす。
お帰りは、何時ごろどすか?
」
koko は、はあ~ と大きく溜息をつき、これ以上聞いてもいらいらしてくるだけだと察し、
「
今日は、早く帰るつもりで、7時前からお仕事してました。
そやから、特別な事がない限り6時過ぎにはつきます。
ほな! さいなら
… 」
koko は携帯をながめ、またひとつ溜息を …
いつもながら、少しの事でも 「大変! 大変!
」 と よく騒ぐ加賀美家の女性軍。
koko は、いつもの事だと
この時は気にもしなかった。
朝、ちょくさんと一緒に夕食をとる約束を思い出し、メールをした。
== koko ==
ごめん。 夕食だめになったわ。
母達がきているの~
Re == ちょく == Re
そう~ じゃ! また今度。
===========
丁度、すなおも koko
にメールをしようとしていたところだった。
祖母から、珍しく電話が入り、 今日の朝のお小言を職場まで、
朝の、態度は我ながら、大人気なかったとおもっていたので、
こんな時には、とにかく誤っておこうと、電話に出た。
お昼休みを見計らっての電話だと思った。
「
朝は、ごめん 」 と、 最初に言ったが、当て外れで、
「 ごめんて、なにが~ 」 と 聞かれ、すぐに
「
ああ~ そうね。 ああいう態度はよくないわね。」
「 なんだ。 そのことじゃなかったの? 」
「
そんなことで、職場にお電話しないわよ。
なお、今日、どうしても早く帰ってきてほしいの。 」
「 どうしたの?
」
「
とにかく、帰ったらはなすわ。 お願いしますね。」
すなおはいつもの祖母の様子の違いを感じとり
「
じゃ~ 特別何もなければそのままかえるよ。」
「 何時ごろに … 」
「 そんなに急ぐの~?
」
「 そうね。 今からでも帰れるものなら 帰ってきてもらいたいぐらいだから … 」
「
じゃ~ きるよ。」
何があると言うのかと不信をいだきながら、
koko にメールをしかけた時に koko
からメールがきた。
koko のマンションでは、母なほこと祖母八重が京都から持参した昼食を
…
こお子に電話を入れるのは、お茶会の下準備が終わる頃を見計らい、
もう少しあとの方がいいと判断した。