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【 koko の Valentine's Day 】 |
【 koko の Valentine's Day 】 は
医師の 呼ぶ子と書く 呼子 koko ちゃん と 直さんとのお話です。
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No |
18 |
HIT数 |
6319 |
日付 |
2009/09/15 |
ハンドルネーム |
maako4 |
タイトル |
17話 【 koko の Valentine's Day 】 |
本文 |
【 koko の Valentine's Day
】 17話
こお子の携帯のバイブレーターが振動した。
待ち受け画面を見ると母からだった。
下準備室の片隅に移動し、こお子は電話にでるなり
…
「 はいはい。 こお子どすえ~ 」
「
こお子ちゃんごめんねえ~ おつかれさまどす。
いかが、 事無くはかどっていますか~ 」
「
へえへえ~ はかどらしてもろてますぅ。
一生分、頭さげさせてもらいましたえ~ 」
「
ほんまにごめんね。 急にえらいことがおきてしまったから … 」
こお子も母と祖母と同類で
”
大変! 大変! えらいことですわ~ ” は
よく使う言葉なので驚く事もなく
「
穏やかや、 おまへんな~ それでどちらに雲隠れですの~ 」
「 koko
ちゃんのマンションどす。」
こお子は koko のマンションと聞き、
koko
に 何かがおきたのかと少しあわてて、
「 koko
ちゃんに何かあったのどすか? それで、どうどすの~
えっ! そやけど、おかしおすなあ~ koko
ちゃんの事でしたら
雲隠れせんでも、いうていきはりますなあ~? 」
祖母八重が 「
なほこ。 携帯をおかし。」
「
こお子ちゃんお疲れ様どす。 用件だけ言わせてもらいます。
江藤がそこへお迎えに行くと思います。
koko
の所へ 6時過ぎにつくようにしておくれやす。
わかっております。
文句を言いたいのは、今日のところは言う事聞いてもらいます。
よろしいなあ~
夕方は、道路こむとおもうさかいに、
そのへんをよ~に、 計算して都合つけて、きなさいね。
それから、お着物。 着替えないでそのままでおこし…
よろしいなあ~ 文句は、 後日ゆっくり聞かせてもらいます。
それで、どうどす。 みなさまにそつなく、問題はおきてまへんか?」
「
はいはい。 おばあ様。 一生分、頭下げさせてもらいました。
『
祖母や母の事はみなさまのほうがよ~くご存知のとおり、
娘の私から言うのはお恥ずかしいことですが、
余程のことがあったと思います。
私も何があったか話をする暇もなくお茶会のお世話を
するようにとだけ、いい残していきました。
今日のところは、みなさまのお力をお借りしながら勤めさせて
いただきますので、ど~かよろしく願い申し上げます。
二人の事は、明日にでも、お気のすむまで
お仕置きしてやっておくれやす。
できたら、わたくしの分までお願いいたします。』 と
こんなところでよろしかったでしょうか? おばあ様
」
「 へえへえ … おおきに。 上出来です。
ほんならよろしおすなあ~ 6時頃に …
待っておりますえ~ お気張り …
」
携帯をなほこに渡し、二人はあらたな疲れを感じた。
あとは、6時を待つだけとなった。
「
おかあさん。 時間まで、koko のベットで横になりはりますか? 」
「
なほここそ大丈夫どすか?
あんたが気丈夫にしててもらなこまりますえ~ 」
「
そうどすなあ~ 正直こわおす。
そやけどなんにも予測できない状況ですやろ~
まな板のこいですわ~ 」
「
あんたも、ええ京女になりはりましたなあ~
なほちゃん! 園田さんにお電話いれておいてくれはりますかあ~
とにかく、京都から、6時過ぎにはこおこちゃんがくる事と、
koko ちゃんにも連絡がついてマンションで …
やっぱり、私からした方がよろしいですな~
なほこ、電話かけてもらえますかあ~
」
なほこは、受話器をとり園田家の電話番号の
メモを見ながら、ダイヤルボタンをおした。
「
園田でございます。」
「 加賀美でございます。 母と変わりますので … 」
「
八重でございます。
京都にいます こお子は、6時過ぎに
こちらに来るように連絡を入れました。
koko
も連絡を入れましたので、帰ると思います。」
「
こちらもすなおに連絡を入れました。
7時ごろには帰るようです。」
八重と志乃がしばらく話を続けている間に、なほこは koko
の寝室へ
…
寝室にはいると、あわてて出かけたのだろう
ベットメーキングもされず、 パジャマも脱ぎ捨てたままだった。
カーテンを閉め、 八重が横になれるようにベットを整えた。
なほこがリビングに戻ってきた時には、丁度、受話器をおくところだった。
「
横になれるようにベットの方整えてありますさかい おやすみやす。」
「 あんたも休める時には休んでおきなはれ
…
今夜は、 大変どすぇ~ 徹夜になるでしょうし、
明日は今日のお詫びにまわらなあきまへんさかい。
」
八重は、koko
のベットで横になり、
なほこはリビングのソファーに横になり、それぞれの想いをめぐらせていた。
夕暮れに二人は、夕食の準備の買い物でもと思ったが、
結局出前を取る手配をした。
寒い中、暖かい物をと祖母が言い出し、
二人で冷蔵庫のありあわせで具沢山のお吸い物を作った。
6時前に出前のお寿司が届けられた。
そうこうしているうちに、ドアがあき、にぎやかに、こお子が着いた。
道行きコートを脱ぎながら、 ず~っとしゃべり続けた。
母 なほこが 「
はいはい。 とにかくあったかいお茶をどうぞ~
」
と、 やっと、ソファーに腰をおろした こお子に
お茶を出しかけた時、玄関ドアがあいた。
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