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YongJoon-Room
YongJoon-Room(https://club.brokore.com/maakoyon)
ぺ・ヨンジュンさんのことは勿論、これから成長される若い俳優さん達の成長も楽しみに楽しくお話できたらいいな~と思っています。 そして♪ あなたの私のあんな事 ・ こんな事も …
サークルオーナー: maako4 | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 30 | 開設:2009.06.23 | ランキング:80(5485)| 訪問者:9864922/11672567
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【 koko の Valentine's Day 】




【 koko の Valentine's Day 】 は

医師の 呼ぶ子と書く 呼子 koko ちゃん と 直さんとのお話です。





No 3 HIT数 6816
日付 2009/07/20 ハンドルネーム maako4
タイトル 3話 【 koko の Valentine's Day 】 
本文







【 koko の Valentine's Day 】 3話

 



… そして、 もうひとり …



あの年、 この日に、 あの大きな手のひらに小さなチョコを

ひとつのせた時から、 6回。



2回目からは、 少しチョコを増やし素敵なラッピング

とまではいかないが、 袋にいれるようになった。

 





 
そして、 7回目のチョコはまだ鞄の中に入っている。



帰り身支度をし、 研究室を見渡し電気のスイッチに手が伸びたが 

溜息をひとつつき、 片隅に置かれた長いすに腰をおろした。
 


バッグをあけ小さな包みを手に取り眺めていた。



今年は、 今までとは違い神戸と大阪という距離が このチョコを …



私が医師国家試験に合格し、 研修医としての2年間

母校の神戸の大学の付属病院で勤務をしていたから、

その日のうちに手渡すことが出来た。



昨年、 ちょくさんが医師国家試験に合格し、

研修医として現在は大阪の大学の

付属病院で研修医として勤務している。



用意したチョコを鞄にしまい、 電話をかけるべきか? 

そのうち、 あった時に …


などと考えていると、 ジャケットのポケットの中で

携帯がブルブル振動した。



電話をかけるべきかと迷っていた相手からだった。



携帯を耳にあてたとたん、 いつもの事ながら、

こちらが返事をする前に …
 


「 どこ … ? 」


「 研究室! 」


「 まだ仕事? 」


「 今、終わったわ。 」


「 そう~ じゃ~な~ 」


「 何よ~ じゃ~な~ って … 」


「 ・・・・・・ 」


「 も~ ちょくさんは? 」


「 終わった。 」


「 お疲れのようですね。 」


「 まあな~ 」


「 も~ 早く帰ってねなさい! 」
 

 

そういって私は苦笑しながら携帯を閉じた。



内心、 声だけでも聴けたからいいか。 

と 自分に言い聞かせいる自分が、 いとおしく思えた。
 


ぶっきら棒の電話の相手は、 園田 直 ( そのだ すなお )

29歳。 研修医。

 
仲間からは  先輩であっても年上と言うこともあって 

「 ちょく 」  と 呼び捨てではなく  「 ちょくさん 」  と呼ばれている。



私も  「 ちょくさん 」 と呼んでいる。


 
ちょくさんは、兵庫県神戸市に居住。


医師の父。 そして母・祖母との4人家族。


父は、現在、大阪の大学で教授である。
 
他界した祖父も医師で医師の家系のようだ。



ひとり息子で、幼き頃より当然のように医師の道を、

自分でも回りの者も疑う事なく決められた路線を歩んでいたが、

高校3年の最終決定の3者懇談の前の日に、家族に医学部には

行かないと告げたらしい。



その行為は、 深い意味はない。

しいて言うと親への反抗心が少しはあったかな~ 

と以前言っていた。
 


さらっと言っていたが、 私はそんな簡単なものではないと思った。



何かもっとあるように感じた。



そして、 私が生まれ育った京都の大学の工学部に入学し卒業した。



その間は、京都でひとり暮らしをしていたようだ。



卒業後、 翌年に生まれ育った神戸の大学の医学部に入学して来た。



そして、 現在は自宅から大阪の大学の付属病院で

研修医1年目として勤務している。
 

 


私は、加賀美 呼子  ( かがみ ここ ) 呼ぶ子と書き 「 ここ 」 と読む。


26歳 。 ひとり暮らし。


神戸の大学の付属病院で研修医として勤めた同じ病院で


勤務医として1年目。



実家は京都で、 百年以上続く和菓子の老舗。


数代、 男子の誕生がなく、 姉も婿養子。


母も、 祖母も婿養子を迎えている。


祖母と母。 そして姉でお店はしきっている。



婿養子の父は京都の大学で考古学の研究をし教授である。



姉は、当然のように婿養子をとり、店を継ぐのはあたりまえのように

子供の頃から何の抵抗もなく日々を過ごしていた。


お勉強は嫌いと中学から母も祖母も通った私立大学の

付属校へ通い、 大学は推薦で入学。


卒業と同時に家と家とが決めた結婚。


株式会社になっているので将来はこのままだと

義兄が社長としておさまるのだろう。



母が社長。祖母は会長顧問と言う肩書きである。 と思う …?


姉や義兄の肩書きは知らない。



私も祖母 ・ 母 ・ 姉が通った学校に高校まで通った。


このまま、 京都にいたら姉と同じ道を …


大学卒業と同時に結婚。



反対されずにこの家から離れるにはと

高校になった頃より考えはじめた。



家族は勿論まわりのものも、そのまま大学へ進学するものと、

暗黙のうちに思っているようだ。


特に話題にもならず、 聞かれる事もなかった。


あまり早く告げると大変なことになるのは予測できた。



しかしいよいよ 高校3年の2学期。

進路を明らかにしなくてはいけなくなり

担任に医学部受験をはじめて伝えた。



担任はおろおろしだし、 家に電話かけ母にすぐくるように …


あわてるのは無理はなかった。


大学入学と同時に姉の時と同様 

多額の寄付金をあてにしている為に、志望校の変更は

想定外で担任としては汚点につながるのだろ~。



私は教室で待つように告げられた。


入試までにすることはたくさんあり、 教室で勉強をし始めた。


 
担任はしびれを切らしたのだろう。 教室に入ってきた。



普通なら子供が通う学校から至急来るようにと連絡があると

何をおいても飛んでくると担任教師も思いこんでいたようだ。


私は、時計を見た。


あれから2時間はたっていた。


「 お母様、 遅いわねえ~ 」 と 窓辺に立つた。



私は母の行動は読めていたので、 早くてあと30分はかかるだろ~

それでも母にしたら大変なことだ。


電話をきり、 まず鏡の前に行く。


そして、 美容院に行くべきかを悩む。


結局時間がない事に気がつき、 ときつけだけはいくだろう。


着物選びに時間がかかり、 それから車の手配と …



窓の外を眺めていた担任が


「 あっ! こられたようよ 」


しばらくして、 教頭先生に案内され教室に入ってきた。



教頭先生に 母が、


「 いや~ おおきに … お手をわずらせてしまいまして! 」



丁重に挨拶を済ませ、 前に担任がいるのに気がついてか、

つかないのか?



母は 「 koko ちゃん、 すぐにおかあさんが学校にきなさいって

お電話あったのよ。 いや~ 先生こんにちわ 」



教室から来客用の部屋に案内され、 お茶が運ばれてきた。


添えられたお茶菓子は我が家のものだった。


母が、 手土産にさげてきたものだろ~ 



母に担任から志望校変更が告げられた。



母は担任をよそに、


「 いや~ koko ちゃんそうお医者様になりはんの~ 」


と、 第一声だった。



「 そうどすかあ~ koko ちゃんがお医者様にねえ~

お稽古もせんとお勉強ばかりしてはったもんね~ 

そうどすか~ おきばり … 」



母は満足げに、 私の顔を見て微笑んだ。




まあまあ~ 私の思いは成功につながった。


母は人前では取り乱すことはしない。


小さい頃こらそういう教育を受けている。



私は、 姉とは逆におけいこ事が嫌いで、

勉強があるからと言うと、 お稽古ごとも免除されるので、

いつも机にむかっていた。



担任は母のことを理解していないようだ。


ますます顔面を紅潮させ 


「 お母様。 今頃からの進路の変更は、

学校側といたしましては … 」 と …



話もそこまでとばかりに母は、 


「 先生も、ようやったと、

koko のこと褒めてやってください。 koko がねえ~ 」



母は、 担任や学校側の考えは百も承知している。



おもてには出さず話はここまでとばかりに、


「 ほな。 このお話は、 koko ちゃんがお医者様の道を

選ぶと言うことで … 」


こうなると、 母のペースで流れ出した。



「 お母さん帰るけど、 koko ちゃんどうしはる。

お車待ってもろてますけど一緒にのっていきはりますか~


先生おおきに~ 

先生の大切なお時間これ以上 …

心苦しいどす。


ほんならお店もありますし、 お暇させていただきます。」



席を立った母は私の方をみて


「 ほな、お暇させていただきまひょ~ 先生おおきにい~ 」



職員室の前を通りすがると教頭先生が飛び出してきた。



「 おかえりですか? 」


「 へえ~ 教頭はん うちのkoko 、 お医者様になりますねんて … 

なんやおかしな感じですわ~ 

主人の血がようさん、 koko の身体に流れておすねんやろな~  」



教頭は担任に目をむけたが、 担任はうつむいたままだった。




母と私は車に乗り込むと


「 koko ちゃんお話はわかりましたけど、

お家から通えるところにしてね 」


「 それはいくらなんでも無理ですわ~ 神戸の大学にします。」


「 そう。 そうどすかあ~ さみしおすね。 そやそや … 」


と、母は携帯を出した。



「 加賀美どす。 ご無沙汰しまして … 」


「 へえ~ おおきに … 元気にしてますぅ~  

今日お電話させていただきましたのは、 

あんたはん神戸に大きなマンションもたれてましたな~ 

ひとつ私に譲ってらえますかあ~」



こんな調子で、 あっと言う間に決めてしまった。



「 おかあさん! まだ合格してへんのに …

合格しなかったらどうするのどすえ~ 」


「 何をいうてはんの~ 偉い弱気どすなぁ~ 

koko が受からないで誰がうかりますねんや~


まんがいち だめな時はだめなときに考えたらよろしい~


koko はお勉強がんばりなはれ。 


あとの事はおまかし。


ああ~ 帰ったら忙しくなりますなあ~ 」



帰宅後案のじょ~ 母は女3人組の2人に召集をかけた。



あくる日から、 神戸に出動。

 


それから、 半年あまり時間を作っては

神戸のマンションに通いつめ、

合格後、私が足を踏み入れた時には

完璧な状態ですぐに心地よく生活が出来た。









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maako4
そ~ぉっ! kokoママ♪ ちょくさんとkoko ちゃんってお似合いよね。^^v 2009/07/21 00:55
redleaf
あなどれない。。。kokoママは健在ですね~ ちょくさんとkokoちゃんの会話っぷりも好きだわぁ~ 2009/07/20 21:47
 
 

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