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続【koko … 白いぺージ】 |
《 続 》 【 koko の Valentine's Day♪ 白いページ 】 は
【 koko の Valentine's Day♪ 】 の 続編です。
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No |
15 |
HIT数 |
7110 |
日付 |
2009/11/21 |
ハンドルネーム |
maako4 |
タイトル |
15話 《 続 》 【 koko の Valentine's Day♪ … 白いページ … 】 |
本文 |
《 続 》 【 koko の Valentine's Day♪ … 白いページ … 15話
】
広い道路から、 裏道に入りしばらく走ると山道を登り始めた。
このあたりは、 二人でよく歩いた。
ほとんど変わっていなかった。
10分足らず走ったところで車はとめられた。
特別景色がいいわけでもなく、 直
は 走りながら、
車を止めることができる場所を求めていただけだった。
山道をはさんで小さな公園が前にあった。
小さな砂場。 すべり台。 ブランコ。 ベンチが
…
両サイドの窓があけられた。
ちょくは シートベルトをはずし、
運転席が少したおし両手を上げ
組まれた手の上に頭をのせ目を閉じた。
そのままの姿勢で静かに話しだした。
「
呼子。
父の葬儀で帰国したが、
これを最後に僕はすべてを引き払い
アメリカでの生活をと決めての帰国だったんだ。」
ちょくは停滞で進まない車中の 呼子
を数分後に
園田家におろせる状態ではないと察し、
園田家にあのような電話をした。
少し、 呼子
に 慰める言葉でもかければと思っていたが
車をとめ、 エンジンをきり、 シートベルトを外し、
運転席に身を任せ 呼子
へかける言葉は見つからなかった。
自分でも予期しなかった内容を語りだした。
「 帰国して 呼子
ばかりを眼で追い、 眼に焼き付けていた。
丁度みなが席につき、 話そうとしていた時、 君のお母さんが
…
なあ~ 呼子 。 呼子 には思いもしない話が聞かされ、
言葉では言いようのない衝撃的な内容でつらい思いは
… 」
直 は、 声を詰まらせた。
「
さっき、 君のおねえさんと話していて、 僕は10年前逃げ出し、
また逃げ出そうとしていた自分が情けないよ。
君のお姉さんは、 ふたつの家族を、 ああも見事に
つなぎ合わせ、 それぞれを、 それぞれの居場所を
与えてくれたんだね。」
呼子
は 姿勢を変えないで淡々と話す ちょく の 話を耳にしながら、
” 君のお母さん ” ” 君のお姉さん
” と 表現するたびに、
少し違和感を覚えながら聞き入っていた。
「 呼子
。 君のお母さんが話された話だけれど、
僕は最初は今更話さなくても、 君のおばあ様や
おじい様のようにお墓の中まで
… と思った。
しかし、 君のお母様がおっしゃられたいたように、
僕たちのために話してくださったのだと
素直に受け止めることにする。
10年もの間。 屈折したまま終止符を打とうとしていた。
情けないが、 たった、1日で
…
父のあとかたずけというか、
まったく何をどうしていいのか予想もつかないが、
光子
さんや君に手伝ってもらいながら済ませたら、
いったんアメリカに帰って、 どのぐらい時間が必要かわからないが、
できるだけ早く整理して引き揚げてくるよ。
今の僕には君とは離れて過ごすなんてことは考えられない。」
呼子
は、 直 が 話す中で ” 君のお姉さん ” という呼び名から
” 光子さん ” と 語った時には 直
の 横顔をちらっとみた。
「 わかっている。 自分勝手なことを話しているのは
…
何を何からどう話していいかわからないんだ!
今の 呼子
を見ていて、
慰める言葉を言わないといけないと思うけれど …
言葉がみあたらないんだ … 」
直
は 声を詰まらせた。
「 光子さん に いわれたよ。
『 あんたがしっかりせんと! 』 と
…
多分、 一生しっかりはできないと思うよ。
たった1日でこうも簡単に
…
あんな辛い日々を送ると思うと今の僕には耐えられない。
勝手だろ~
勝手に自分の殻に閉じこもり、
今度は耐えられないと
さらっと話すのだから …
呼子 に 嫌われそうだな~
」
そう言って、 あげていた腕は下げられ、 姿勢を変え 呼子 を見た。
「
それと、 僕がアメリカを引き上げる前に
呼子
一度アメリカに来てくれないかな~
見てほしいんだ。
10年間。 僕が生活をしていた場所を
…
数日でもいい。 一緒に暮らしたい。」
呼子 は、 話された内容もそうだが 呼子
を見つめた ちょく と 目があい驚いた。
生き生きとし少年のような眼をしていた。
口元に笑みを浮かべ、
「
呼子 どうする?」
お互いにしばらく見つめあっていたが、
「 そうする …
」
呼子 は 自分でも驚いた一言が口から飛び出した。
「
えっ! 」
呼子 の 即答に近い返事に驚いた ちょく だが、
「
そう~ そうする。。。 そうするかあ~
そうかあ~ そうする …
」
ちょく は 同じ言葉を何度も何度も繰り返しながら、
エンジンをかけシートベルトをした。
呼子
を みて …
さ~ 気の変わらないうちに … 」
そう言って微笑みながら車を発進させた。
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