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番外編【koko… 直呼(tyoko)】 |
番外編 【 koko の Valentine's Day♪ 直呼(tyoko) 】 は
【 koko の Valentine's Day♪】
《続 》【 koko の Valentine's Day♪ 白いページ 】 の 続編です。
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No |
10 |
HIT数 |
3292 |
日付 |
2010/01/03 |
ハンドルネーム |
maako4 |
タイトル |
9話 番外編【 koko の Valentine's Day♪ 直呼 (tyoko) 】 |
本文 |
番外編 【 koko の Valentine's Day♪ 直呼 (tyoko) 9話
】
最後の最後まで仕事のやりくりで、 何度もチケットのキャンセルを
繰り返し結局関西空港での到着ではなく、 成田になった。
しかし流れとしてはその方がよかったかもしれない。
近辺のホテルで1泊。
時差の調整をすることにした。
ちょこの出現で大荒れに荒れる予測がついたからである。
園田家には、
午後3時前後の到着ぐらいがベストであると判断した。
ホテルについてからメールでそのことのみを連絡した。
勿論その後 数回電話が入ったが留守番電話対応にしておいた。
光子から、 何度もメッセージが録音されていた。
「
今どこなの? 近じかだとは思っていたが …
なによ~ 明日の3時に …
とにかく声聞かせてね。」
等々が
…
呼子は再生しながら、 苦笑し日本へ帰ってきたと実感した。
メールですべては、 帰ってからという連絡を1度入れた。
二人は帰国1日目 ホテルにて長く感じた夜を過ごした。
ちょこのお付き合いで二人は交互に夜を過ごした。
機内ではよく眠り 目を覚ましている時もご機嫌で助かったが、
時差のせいだけではなく、
環境の変化で夜明け前にやっと寝付いた。
ホテルのチエックアウトが12時なので 2-3時間
いやもう少しは睡眠がとれる。
そのあたりはちょこにかかっているが、 とにかく休むことにした。
二人はベットに入ったが、 同時に起き上がり携帯の電源を切った。
顔を見合わせ、
二人の思いが同じ事を再認識するかのように微笑んだ。
きっと光子から電話が入るはずだと予感したのだ。
二人は、一歩 一歩 帰国した実感を味わいながら
とにかく ちょこにしても数時間後に起きる出来事に
耐えるだけの睡眠を与えたかった。
携帯の呼び出し音で目を覚まさせることがないようにと
…
事無く、 大阪空港に到着した。
高速道路の停滞がなければ予定通りに園田家に
午後3時前後にはつくことができるだろう。
角を曲がると園田家の前に人影を確認した。
多分玄関を幾度か出たり入ったりしていただろう。
タクシーが園田家の前にとまると、
光子 直穂子 華子が駆け寄ってきた。
タクシーから呼子がおり、 3人が駆け寄り
光子が呼子に駆け寄り抱きつこうとしたが、
呼子がおりたったドアに少しかがみ両手を差し出している。
直から手わされた2ヶ月半ばのちょこを抱き
3人を前にして微笑み 「
ただいま … 」 と …
直は 自分のショルダーバッグを肩からかけ、
トランクから出されたスーツケースと 呼子 の
バッグを
手にさげそんな様子を見ながら園田家の門をくぐった。
3人は、 予測もしないこの光景に声も出ず
ちょこと呼子の顔を
交互に …
その場に 直 が
戻ってきた。
声も出ないほどの驚きで固まっている3人にむかい
「
ああ~ ちょこちゃん! 」
3人は我れに返り一斉に 「「「 ちょこちゃん?」」」
と、 状況がのめないまま一言
…
「「「 かわいい~ 」」」
そう言いながら、 光子が 呼子
から眠っている
ちょこを奪い取るかのように抱いた。
「 あの日の 『 あんたの妹やで
… 』 とはじめて会った時の
呼子やわ~ ごめんごめん。 あんたは ちょこちゃんやったね。」
直穂子がうなずきながら涙をぬぐった。
「
はいはい … とにかく中に … 」 小さな声で光子が …
両脇には、 直穂子 と 華子が
ぴったり寄り添い
光子の腕の中で眠るちょこを覗きこみ園田家の玄関へ進んだ。
呼子 と 直の存在など無視という状況の中、
呼子は、 自分のカバンを直から受け取り
後ろからついてくる3人を時々振り返り、 お互いに微笑んだ。
とにかくリビングに集合。
「
よう寝て … そう
… あんた ちょこちゃんっていうの~
そやけど 変なお名前やね~ 」
小さな声で光子が話しかけ
「
はい。 華子ママ 初孫やね。 おめでとう~ 」
そう言ってちょこを華子に
…
華子は、 手を出しだしかけたが
「 直穂子さんから … 」
「
何こんな時に
… 抱きたいことおへんの~
華子ママのあとでおかあはんが抱かしてもらったらよろしい~
はよ~ はよ~ ふわふわで、 あったかくて
…
赤ちゃんのいいにおいがします。 」
華子が抱き、 直穂子が抱き、 一通りのセレモニーが終わる頃に、
ちょこが目を覚ましぐずり始めた。
「
そろそろ授乳時間やわ。」
そう言いながら 呼子 が 洗面所へ
…
今、 席をたった呼子に光子が大きな声で、
「 呼子! 何しているの早く
… 」
ちょこが大きな声で泣きはじめた。
「 も~ あんたはんが大きな声を出すから
…
かわいそうにびっくりしたんやね。」
そう言いながら直穂子が光子からちょこを受け取ろうとした時、
直が 「
先におしめをかえておこ~かな~ 」
と、 ちょこを受取り片手で呼子のバッグから紙おしめと
ウェットティシュを取り出した。
「
いやいやいやいや~~~ 直 があ~ 直さんがねえ~ 」
と、 光子が変な言葉の言い回しで
「
かしなさい。 私がかえます。
なんかへんやわ~ 呼子のおしめを 直 が変えるようで … 」
「
そんなににていますか? 」
「
そんなになんてもんやおへん。
うりふたつですわ~ なあ~ おかあはん。」
直穂子は感無量でなんどもうなずいた。
「
なおにもそっくりです。
なおの赤ちゃんの時とそっくりです。」
と、 華子がむきになりうったえた。
「
いややわ~ 華子ママ そんなむきになって…
そらそうや~ おふたりさんのおこやもん。」
華子は口元に手をやり自分でも驚きながら
「
いややわ~ …… すいません。 」
呼子が入ってきた。
「
おそおしたな~ おしめもきれなってお待ちどすえ~ 」
ぐずっていた ちょこ
も呼子の手に渡るとおとなしくなり
呼子はきょろきょろしながら授乳場所を …
その様子を感じ取った
光子 が
「
ええやないの~ ここで… どこへ移動しても
みんなぞろぞろついていくとおもうよ。 母乳なんやね。
さあさあ~ はよ~ おなかすかして
… かわいそうに
… 」
そう言いながら長椅子の中央に背もたれのクッションを置き
呼子を座らせ、 呼子が 戸惑いを隠せない 直
をを見上げ、
直 は、 両手をひろげ 両肩をあげ
一番遠い位置のソファーに腰をおろした。
「
いややわ~ 直 ったら 外人みたいなかっこして
… 」
この軍団達の気性はどうしようもないことは
呼子が一番理解しているだけに、 諦めその場で授乳を
…
「 ほらほら… 見てみて … 華子ママ おかあはん お口
…
かわいいねえ~ 呼子 おっぱいようでるの?」
「
そうそ~ おもち用意しておかないとね。
乳もみさんてまだいてはりますねんやろかあ~
あれっていたいのよねえ~ 」
などと、 直穂子が興奮気味に話しだした。
「
いややわ~ おかあはん。 そんな時期もうおわってますやろ~
なあ~ 呼子ちゃん。 」
そうこうしている間に 反対側のお乳の授乳に
…
「 そやけど、 ちょこちゃんは 大物やね~ こんなに注目の中
平気でいっぱいお乳のんで~ えらいえらい
…
あんたのおかあはんもそうどした。
おかあはん? ああ~ややこしな~
ちょこちゃんにしたらおばあちゃんやね。
おばあちゃんがあんたはんのお母さんにお乳飲ませる時も
私でしょ~ それから 加賀美の お爺ちゃんやおばあちゃんが
いつもこうしてのぞきこんでいたんよ。
ああ~ ひいおじいちゃまとひいおばあちゃまやね。
ちょこちゃんみたいに堂々とよくお乳飲んでました。
あの時の呼子ちゃんがねえ~ 感無量ですわ。
」
ちょこ の 口の動きが時々とまり また動き 数回繰り返した。
「
はい。 ごちそうさまですね。 」
そう言いながら、 乳首からちょこをはなすと
「
はいはい。 次はゲップどすなあ~。
授乳は私達が変わることができまへんけど ここからおまかし
… 」
そういうか早いか光子が、 ちょこの首の後ろに手をまわし、
縦抱きに、 背中を軽くたたきながら
ちょこちゃん自己紹介させてもらいます。
こおこおばちゃんやで
…
ほらほら、 おかあはんも、 ママも 自己紹介しなさい。 」
呼子 と 直
は 顔を見合わせほほ笑んだ。
案ずることもなく 結果オンリーのこの軍団。
その後、 あれやこれやと お祭り騒動は続いた。
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