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番外編【koko… 直呼(tyoko)】 |
番外編 【 koko の Valentine's Day♪ 直呼(tyoko) 】 は
【 koko の Valentine's Day♪】
《続 》【 koko の Valentine's Day♪ 白いページ 】 の 続編です。
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No |
3 |
HIT数 |
4325 |
日付 |
2009/12/26 |
ハンドルネーム |
maako4 |
タイトル |
3話 番外編【 koko の Valentine's Day♪ 直呼 (tyoko) 】 |
本文 |
番外編 【 koko の Valentine's Day♪ 直呼
(tyoko) 3話 】
呼子
は、 自分が座っているソファーを ポンポン と
数回たたき 直 に ソファーに座ることを促した。
「
そうね。 ひと文字よね。
じゃ~ 直 の子で … ” 直子 ” なおこで いいじゃない。 」
「 直子 (なおこ)
かあ~
でもさあ~ 加賀美のお母さんの 直穂子(なほこ)と
直子 なおこ まぎらわしいよね。」
”はあ~
”
直 の大きなため息に 呼子 は 苦笑した。
そして、
直
に 気づかれないように 呼子 も 小さくため息をひとつ …
直
は、 あまりアルコールに強い方ではない。
いつもワインを飲む 直
を見てきれいな指が
ワイングラスに絡み、その姿にうっとりする。
今日は、 その姿はなくワインを楽しむというより
ゴックン ゴックンと、 ジュースを飲むという感じで、
のどを、 ただ潤しているという風に感じる。
しかし、 ワインがジュースに変身するわけではない。
そのような飲み方だから、勿論アルコールは
数十分で
直 を 別人に変えた。
そんな 直 に また 呼子 が からかった。
「
ねえ~ そしたら 直 って 直行などの時は、
” ちょ ” って読むでしょ~
直子 と 書いて ”ちょこ ” ”チョコ
”にすれば~ 」
ふざけて言い、 直 に 目をやるとアルコールのせいもあるが、
目が鋭く すごい顔つきで呼子を見た。
呼子 は、 しまった! 真面目に必死で考えている 直
を
からかいすぎたかな~ 反省し とき遅しと思いかけた時。
「 そうだ! ”ちょこ
” かあ~
そうだ! ” ちょこ
” が いい。 そうしよう~ 」
「 直さん。 ご免ね。 冗談よ。 じょうだん! 」
「 いや~ さすが
呼子。 そうしょう~ ちょこちゃんかあ~
かわいいよな。 ” 園田 ちょこ
” 」
何度も何度も繰り返し 直 は 上機嫌に
…
呼子は反対に このまま、 お腹の中のわが娘が
” ちょこ
” に なっては大変。
成長につれ、 こどもの世界はようしゃなく 、 きっと?
いじめられる対象に
…
きっとこの名前でからかわれる。
いったん
今夜は
切り上げた方が明日になればきっとこの事は
記憶から消えることを期待しながら
「
直さん。 今日はもう休んだら。」
「 そうだね。 名前も決まったことだし … 」
そう言いながら、 呼子
の お腹にむかって
「 ちょこちゃん。 君は ” 園田 ちょこ
” ちゃんだよ。
お父さんの ちょく 直 と お母さん の 呼子 の
呼 こ で ” 直呼 ”
ちょこ だよ。」
呼子
は 一瞬息をするのを忘れるぐらい驚いた自分がいた。
気がついたら、 直 の 腕に包まれていた。
耳元で
…
「 呼子 と 直 の子供だと説明をしなくてもわかるよね。
” 直呼 ”
ちょこ に しょ~ いい名前だ! 」
呼子
は、
いい名前かどうかは分からないが、今は、 戸惑っている。
冗談で口走ったちょくさんの子供で直子で ” ちょこ
”
その形が
直 の 頭の中では ”ちょこ ” が ” 直呼 ” という発想に …
呼子 と 直
の子供だと説明をしなくてもわかる。
その言葉にも感激した。
胸にこみあげてくるものを抑えきらない。
確かに、 私も
直
さんも出生にまつわる複雑なドラマがあった。
ふたりの子供であるという表現で、
ちょくさんも口には出さないものの、
胸の内に複雑なものを抱えていたのだろうと
…
ふと! われの帰り 呼子 はクスッと …
少し変わった 直
の姿勢がおかしかった。
耳元で間違いなく規則正しい寝息を …
数回。
「
ちょくさん 」 と 声をかけたが、ますます 直 さんの体重が …
そんな
直さんが可愛く数時間あんなに一生懸命になって、
しかしこのままの姿勢で 直
さんのおもりには、 支えきれない。
そ~っと 直さんの腕から抜け出し、 ソファーに寝かせ
ケットをかけ、 しばらく寝顔を眺めていた。
呼子
の頬を涙がつたい、 笑みがこばれ
いつしか 直 の ように部屋じゅうをうろうろと …
呼子
の頬を涙がつたう涙も、 笑みも …
…… 幸せ色に
……
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