【 ドンヒョク 鬼のかく乱! はじめての病気 …
】 3話
医師は 一筋縄ではいかないと感じたのか
言葉一つにも注意をはらっているように感じ取ったテジュンは
医師に同情の念にかられる。
医師は とりあえず点滴をすることをつげ
ホテルの医務室で準備し ドンヒョク宅に再度訪問を提案 …
すぐさまドンヒョクは医師のあやふやな言葉に反撃!
「
ドクター とりあえず点滴をという とりあえずという事は
どういうことでしょう。
」
「
ホテルに待機しております我々医師は 応急手当とお考え下さい。
診察をし、
すぐに治療にあたると思っておられるようでしたらお考え直を
…
シンさんの場合の高熱は 多分扁桃腺炎からの高熱と察します。
」
ハンターがよみがえる。
「 多分? そのようなあやふやなお考えで …
」
困ったものである。
ドンヒョクは 病気とは程遠く 注射一本もしたことがない。
ドンヒョクのハーバード修士課程卒業にしての明晰な頭脳の中に
点滴をしているという光景は 幼い遠い過去の思い出の1ページに
母が他界する前に病院に運ばれ まず点滴を
…
その時代では点滴をするということは
重症患者イコールという時代であったが
今やたいそうに考える程の事でないが
ドンヒョクにしてみれば重大事件? 行為? に 値した。
医師は豹変したドンヒョクのこの質問に
「
医師の診断は 100パーセントという診断はありません。
問題といえば問題でしょうが 残された少ないパーセントの中に何が
潜んでいるか 私たちにもわからないというのが 正直な見解です。
」
テジュンは二人のやり取りをながめながら
病人は病人らしくしていてくれよ~ と 思いながら
ソファーに うなだれている時のドンヒョクには同情もしたが
ベットに横たわり 氷枕の効果もあったのか
勿論いつもの鋭さからは程遠いが 頭が働きだしたようだ。
ますます医師が気の毒になる。
しかし この医師も中々のものだ。
「
シンさん あなたの例で言いますと 多分という
あやふやな言い方が納得いかないでしょうが
多分扁桃腺炎からの発熱されたと 今の段階で診断いたしましす。
全く 初期の段階で同じような症状でも
予測できない事が起こるというこがあるのです。
逆に 高熱が出なくても 身体がだるい
微熱が続くという症状が大病の始まりというケースもあります。
シンさんの高熱は 扁桃腺からのものだと診断されますと
炎症を抑える為に 抗生物質 消炎剤
胃に負担がかかりますので胃薬 解熱剤の投与。
内服でも服用する事に
…
1週間程度で回復に向かわれますが 溶連菌という菌はやっかいで
やはり余病を併発する例も少なくないのですよ。
溶連菌感染症から心臓や腎臓という臓器に
…
まあ~ 昨今では心臓弁膜症の手術も簡単になってきましたが
…
今 はっきりとお答えできるのは
今日 明日の 回復は不可能だという事は断言できます。
」
この医師も ドンヒョクに手を焼くというどころか
ドンヒョク! してやられたという風にも
…
テジュンは二人のやり取りを眺めていた。
ドンヒョクも 医師と言う人物と接触するのははじめてである。
「
どうでしょう。 2~3日入院されては?
よければ私が所属しています
大学の付属病院に手配させていただいても …
」
この提案に ドンヒョクは首を振らなかったが テジュンの一言で
…
「 わかっただろう。 今のドンヒョクをジニョンには任せられない。
それとも社長室にベットを運ばせるか?
なあ~ 冗談はさておき ジニョンのために入院しろ
…
」
ドンヒョクも かれこれ一時間前の生々しい体験
呼び起こし 入院という決断をした。
「
それでは 治療は入院してからということで …
早急に病室の手配を … 個室の方が … 」
「 この患者は格別奥方に
… ですから、 付き添いも
つろげるというスペースのある部屋を …
」
テジュンがつけ加えた。
「 解りました … まあ2~3日のことでしょう …
」
あとでわかったのだが この医師は この曜日に来ている医師が
何かの事情で急きょ代行当直に
…
この医師が このホテルの当直するなど今後ありえないらしい?
大学でも将来有望とされており 今は大学で助教授と言う肩書きもあり
近い将来 教授の席に収まるだけの実力者らしい
…
人望も厚いとか?
ドンヒョクにとっていい出逢いになった。
テジュンが ヨンジェに目で合図し リビングへ
…
「 いいか ホテルの者にはジニョンは当分休むと
…
よけいな事は言うな。
まあ~ 入院は隠すわけにはいかないだろうが
今は 往診した事実だけを
…
ジニョンはあの調子だ。 一人にするわけにはいかないだろう。
こちらが 片付けばすぐホテルに一度戻る。
何かあれば携帯に
…
ああ~ 病院では携帯はきっておく事になると思うから
時々僕の方からヨンジェに連絡する。
疲れているだろうが僕が戻るまで頼む。
」
「 はい … 」
「 頼んだぞ
」 と ヨンジェに声をかけ
テジュンは医師とヨンジェを見送った。
二人のもとに …
ジニョンはドンヒョクのベットのそばに ボ~ッ と
今まで医師が座っていたイスにすわっていた。
「
何をしてるんだ。
入院の連絡があり次第 すぐにいけるように用意して … 」
「 テジュン ! 」 不安げなジニョンに
…
「
わかっている。 このまま落ちつくまで一緒にいる。
レオには僕が連絡する。
ジニョン は ジェニ に …
」
ジェニ も レオ も すぐ飛んできた。
テジュンが リビングの電話でホテルの雑用を済ませ寝室にいくと
…
「 どうした。 ドンヒョクと片道の旅立ちのお別れのようだな~
」
一斉にテジュンをにらみつけた。
「 ああ~すまない … 言い過ぎた。 それにしても レオまで
… 」
「 ボスのこんな姿 はじめてだ!
ボス … つらいか? つらいだろうな~
」
ドンヒョクに声をかけながら メガネをはずし涙を拭う。
「 レオ! しっかりしてくれ
… とにかく病院からの連絡待ちだ。
「 テジュン 何をすれば … 何でも言ってくれ 。 」
「
ホテルに待機している医師に 今 入院の手配をしてもらっている。
電話が入り次第入院と言う事に … 」
「
ボスそんなに重症なのか? 」
「 いや 重症で入院と言うわけでも …
とにかかく 今の状況から医師が提案され
その方がいいのではということで
… ジニョンもこの調子だ。
そうだな~ 病院に一緒にいってくれるか? 」
「 勿論だ 」
「
病院から連絡が入ったら 車の運転を頼む。
後にはドンヒョク と ジニョン … 助手席に僕が
…
ジェニ は 一端ホテルにもどって
理由を料理長に説明して今日と明日休みを
…
それから病院に来て ジニョンについてやってくれ。
僕も 病院の手続きなど雑用が終われば 一度ホテルに戻る。
レオ と ジェニ が頼りだ。
」
「 わかった。 」
「 わかったわ。 」
「
レオは ドンヒョクの仕事の穴埋めが大変だろうが
病室でドンヒョクが落ち着くまでは一緒にいてくれるか? 」
「
そうするよ。 今帰っても心配で仕事は手にはつかない。
テジュン! ボスの事頼む …
」
また! レオが涙声でメガネを取り涙をぬぐった。
「 できるだけの事は
… とにかく皆でなんとか力を …
」
ドンヒョクは そばで皆が話をしているにもかかわらず
熱のせいなのか? 眠っている。
電話のベルが
…
「 病院からだわ … テジュンでて … 」
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