6話 【 四月の雪 を スンジョンと…
】
車が小刻みに揺れるのを感じ ジニョンが我に返り目をあけると
ドンヒョクの目とあい 同時に車の窓に目をやった。
顔 かお 顔… 窓をたたくもの
… 車を揺するもの
…
ジニョンは身体中の血液が逆流して体温が上昇していくのを
感じなが 次の心配が頭をめぐった。
ドンヒョクの行動だ!
車外へ飛び出し 事をおこさないようにと願っていた。
しかし、 ジニョンの心配はドンヒョクの驚きの行動に
一瞬に消え 微笑へと
…
そのあたりはアメリカ生活できずいたというか
ユーモアーが身についていたのだろ~
ドンヒョクは ス~ッ と 窓のガラスをさげ
「
終わりました。 」
そして軽く手をあげ車を静かに発進させた。
そこで拍手?
ジニョンはどうして拍手なの~ と 思いながら
きつねにつままれたような変な気分で照れ隠しで
微笑んでみせたがいつしか笑いが止まらなくなっていた。
家路に着くまで車中では
ドンヒョクとジニョンの会話は途絶えていた。
気まずくて会話が途絶えていたわけではない。
多分 二人とも落ち着く場所にたどりついたという
安堵感に慕っているのだろ。
家路につき ドアを開けると
ドンヒョクの携帯 と ジニョンの携帯
それに家の電話がほぼ同時になった。
ドンヒョクとジニョンはお互いに顔を見合わせながら
それぞれの電話相手を確かめた。
ジニョンの携帯はスンジョンからだ!
ジニョンはスンジョンにメールにして! と送信した。
ドンヒョクに、 スンジョンとの会話を聞かれたくないという
反射的な行動だったようにも思える。
ドンヒョクの携帯はテジュン。
家の電話は?
しかし ドンヒョクはレオであることはすぐにわかっていた。
ドンヒョクはテジュンに すぐにこちらからかけなおすといいながら
家の電話にでた。
「
おお~ やっとでたな~ それで … 」
と レオがそこまでいいかけると
「
心配をかけたな~ 帰っているから … で! 仕事の方は? 」
「
仕事の方ははないだろうがあ~
今からでも戻ってほしいぐらいだよ。
と言っても無理だろうから
明日できるだけ早くでてきてくれよなあ~
」
「 そうするよ 」
「 お~ えらいすなおだな~ おやすみ …
」
ドンヒョクは受話器を戻し テジュンの携帯に
…
テジュンもまたかけなおすという返事で
いいようには考えが及ばず 部屋の中をうろうろしていた。
「
心配をかけたな~ 」
「 いつもの事だ! で … 」
「 ジニョンは 帰ってる。
」
「 そうか。 まあ一安心とということできるぞ!
」
テジュンはドンヒョクがしゃべりかけているにもかかわらず切った。
ドンヒョクは携帯を眺めながら吐息を大きくひとつはき
ジニョンに目をやった。
ジニョンはソファーでなにやらぶつぶついいながらメールを打っている。
ドンヒョクはキッチンへ行き冷蔵庫の中から
ミネラルウォーターを出し、 一気に飲み干した。
そしてジニョンの為にグラスに注ぎ 今 ジニョンがはまっている
クリームチョコレートの箱からガラス製の小鉢に
体裁よく盛り付け ジニョンの前のテーブルにおいた。
ジニョンは体裁笑いしながら頭をペコっと下げ そのままメールを続けた。
その様子からドンヒョクはまだ当分終わりそうにないと判断し
浴槽へお湯をはり 着替え始めた。
ジニョンがスンジョンにメールにしてと連絡をいれると
そく スンジョンからメール着信音が
…
* * * * * スンジョン * * * * *
なによ~ メールにしてよなんて!
私もどちらかというとメールの方が助かるけれど。
それにしても心配するでしょ~
あれからさ~
・
・
・
* * * * * * * * * * * * * * *
*
スンジョンは心配するでしょうと書き込んではいるものの
あれからさ~ から
今だ 興奮さめやらずの映画の内容に感想を加え
次々に送信されてきた。
ジニョンはこのままでは夜が明けてしまうのではと思い
あとは明日と返信し 電源を切りかけると 携帯の着信音がなり
スンジョンにしては珍しく小声で
「
なによ~ まあいいでしょ~ これだけはいい ジニョン!
ダーリンにはあなたと映画にいった事は内緒よ! いいわねえ~
」
と 勝手に話すだけはなし きった。
ジニョンはど~っと! 疲れを感じテーブルの上の
ドンヒョクの差し入れに目をやり
そのままソファーに深く身をまかせた。
とき遅し ジニョンの眼球をまぶたがおおいジニョンは
… 別世界 …
☆
☆
☆
・
・
・
… 夢園へ …