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YongJoon-Room
YongJoon-Room(https://club.brokore.com/maakoyon)
ぺ・ヨンジュンさんのことは勿論、これから成長される若い俳優さん達の成長も楽しみに楽しくお話できたらいいな~と思っています。 そして♪ あなたの私のあんな事 ・ こんな事も …
サークルオーナー: maako4 | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 30 | 開設:2009.06.23 | ランキング:80(5485)| 訪問者:9761543/11569188
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【 I'm loving you. 】




【 I'm loving you. 】 は 続編 【 I'm loving you. 追憶 】 があります。
 



No 1 HIT数 2559
日付 2010/01/11 ハンドルネーム maako4
タイトル 1話 【 I'm loving you. 】
本文










【 I'm loving you. 1話 】




午後の回診をおえ、医局に戻り携帯のメールのチェックを …



今夜同期数人が集まり飲み会をしょうと急に決まったから

参加しろと携帯に連絡が入っていた。



同じ病院に勤める血液内科の彼には、 

私の方から連絡をとってくれと書き添えられてあった。



長い間顔を見ていなかった。



メールか電話でよかったが久しぶりにご機嫌うかがいもかね

顔を見に行くことにした。



彼が所属する血液内科の医局に足を運びかけたが、

この時間帯は病棟詰所に行く方が会える確率が高いと思いなおし

エレベーターに乗った。



8階の血液内科の病棟の手前の渡り廊下に

うすいピンク系のガウンをはおり

帽子をかぶった女性がガラス越しに外を眺めていた。



やはり回診を終え詰所にいた。



メールの報告をすると私と同様珍しく今現在の流れであれば

参加できそうだと返事が返ってきた。



しばらく語らっていると 外科の医局から連絡が入り席を立った。



先ほど通った場所にまだその女性が立っていた。



この病棟付近ではこの女性のような格好をした患者はよく見かける。




神がたまにはゆっくり友との語らいの時間を

プレゼントしてくれたんだと思いながら帰り支度をしていると

携帯の着信音が鳴った。



胸騒ぎを感じながら電話に出た。



急患が運び込まれ緊急手術。



飲み会の断わりの電話を入れた。



すでにもう2人からの電話が入っており5人中3人までが欠席。



またの機会という またの機会がここ数年繰り返されている。



苦笑しながら手術室に向かった。



8時間余りの手術時間を要した。



日が変わり 今の時期2時間もすれば夜が明けてくる。



こんな時には頭がさえて帰宅してもすぐには寝つかれない。



2~3時間の睡眠ですぐに出勤となる。



いつものことながら仮眠室で休みそのまま出勤することにした。



こんなことは特別なことでもなく それなりに要領をものにすれば

朝シャンも手術室のシャワーを拝借。



着換えは車のトランクに行けば数日は大丈夫なように積んである。



最近は便利グッズで汚れ物も圧縮できる袋があり

匂いが外に漏れないので重宝している。



親が元気なうちに結婚しろと定期便のように声がかかるが

そちらの方も最近はうまくかわせるようになった。



男友達同様 同僚としての付き合いをする女性は少なくはないが、

一定の人に恋い焦がれるということもここ数年縁遠いものになっていた。



家族ですら理解してもらえず 行事の参加の約束など

ほとんど不義理を繰り返し人間嫌いのように扱われる。










ふと一人の空間にひと息入れたくなると この場所へ足を運ぶ。



病院敷地内のきれいに手入れの行き届いた庭の片隅だ。



3人掛け程度の古いベンチが2メートルぐらい離れた場所にもうひとつ。



ここ数年この場所で人と出会ったことはない。



この場所の数メートル手前まではあちらこちらに人影はある。



この場所に来る途中の自動販売機で

この時だけはミルクも砂糖も入ったホットコーヒーのカップを手に腰を下ろし

ボーッ と 目線は空を見上げたり、遠くで入院患者 

見舞客 病院職員 が ベンチや芝生に腰をおろしていたり 

リハビリを兼ね散歩をしている姿を眺めている。



カップのコーヒーを飲みほし、 たばこに火をつけた。



長時間の手術が終わり患者も麻酔から覚醒し

落ちつた段階での報告を受け この場所にきた時のみ一服する。



そしてものの十数分で席を立つ。



その場所から数メートル離れ歩いていると

いつごろからかひとりの女性とすれ違うようになった。



紙袋を下げ薄いピンク色のガウンに帽子。



以前血液内科病棟の入口の渡り廊下の窓辺に

たたずんでいた女性かもしれない。



多分その先は あのベンチが置かれた場所しかない。



そこに行くのだろうか?



その逆もある。



私がベンチに向かう時に彼女が …



しかし一度だけ手にコーヒーを持ち、定置のベンチが遠くに見えかけると

小さく人影があるのに気がついた。



確認できる位置にきた時、多分すれ違うあの女性がベンチに …



背中が見えた。



足を止め吐息をひとつ。



さてどうしたものかとためらいながら、 目線をベンチの方に …



私はふたつ並んだベンチの奥の方にいつも腰を下ろすのだが、 

彼女は手前の椅子に腰をおろしていたので いつも座るベンチはあいている。



彼女の後ろ側を通り 腰をおろした。



彼女は編み物をしていた。



私に気がつくと少し驚いたようで軽い会釈をし

紙袋に編み物をしまい、 すぐ席を立ちその場をさった。



丁度立つ時だったのか? 



私のせいで立つようになったのかな? と思いながら

いつものようにコーヒーを飲み干し、

タバコをいっぷくしてその場をあとにした。



そのあとも数回すれ違うことがあったが

その場所で出会うということはなかった。




今日も朝からの手術を終え いつもの自動販売機で

コーヒーを買おうとした時 声をかけられた。



以前手術をし その後内科に転科した患者が

今日退院するとお礼のあいさつを挨拶をした。



その後、いつもの席に …



ベンチに腰を下ろしコーヒーをひとくち くちにした時、 

ふとそういえばあの彼女とすれ違わなくなっていた。



あの女性も元気に退院したのかな~ と 頭をよぎったが、

そのあと退院にも正反対の …


頭をよぎった。



あの場所であのスタイルは多分治療の後遺症で

頭髪が抜け落ちたのだろうと予測した。



あの若では急変 … あり得ることだ。 



すぐにその思いは打ち消したが一瞬気になった。




















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