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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 127 HIT数 7480
日付 2011/08/09 ハンドルネーム aoi32
タイトル Jewelry days 後編
本文

Jewelry days 後編

 




窓から差し込む幻想的な月の光が、僕のジニョンを照らしていた。

君は小さな寝息をたてて ベッドで眠っていた。

出産という大変な役目を果たした君は とても安らかな寝顔だった。

 


12時間も陣痛で苦しんだジニョンは 今までに見たことも無いほど疲れきって、やつれた顔をしていたのに
君は生まれたばかりの僕達のベイビーを抱いた途端に、ぱっと顔を輝かせて天使のように微笑んだ。

純白のタオルに包まれ、赤い顔をしてまだ目を開けていないベイビーを見て
君はその小さなおでこにそっとキスをした。

そして、惜しげもなくぽろぽろと涙をこぼした。


「ねえ、ドンヒョクさん この子は何て可愛いんでしょう!

 こんな可愛い赤ちゃんは見たことないわ。

 ・・ほら・・この目元とすっと通った鼻筋・・ドンヒョクさんにそっくりよ。

 きっとあなたに似た綺麗な女の子になるわね。・・・でも、あまり可愛くても心配だわ。

 たくさんの男の子に言い寄られたら大変だもの。

 ドンヒョクさんみたいな男性と出会えたら良いけど・・そうとも限らないし・・」


君は長い睫毛を震わせながら言った。

白い頬が涙で濡れている。

そして、その後も興奮しながら話し続けた。

僕は苦笑いをするしかなかった。

だが、このままだとジニョンのお喋りが止まらないと察した僕はその可愛い唇に指を押し当てた。

君ははっとして僕を見た。

僕はジニョンの頬の涙を指で拭い、そのまま白い頬をゆっくりと撫でた。

君は黙って瞳を揺らしながら僕を見ていた。


「ジニョン、お喋りはもう止めて。 少し休んだほうがいい。」


「え?・・でも・・もう少し赤ちゃんを抱いていたいわ。」


「この子もジニョンと同じで大変な思いをして生まれてきたんだ。
 少し休ませてあげないと・・。」


「ああ、そうね ドンヒョクさん。・・赤ちゃんも疲れて眠いのよね。
 ・・わかったわ。 また後でゆっくりと抱っこしてあげるわ。
 わたしたち・・これからずっとこの子と一緒にいられるのよね。」

素直なジニョンは僕の言うことを理解して微笑んだ。


もう君は愛情に満ち溢れた母親の顔になっていた。


僕は手を伸ばし ベッドに座っているジニョンの腕からベイビーを抱き上げた。

その瞬間、僕の胸も腕も手もふわりと温かくなる。

生まれたばかりの僕達の天使・・・その小さな顔を見ただけで胸に何かがこみ上げてきた。

僕の指よりも小さなその手に触れただけで胸が熱くなった。

ふわふわと羽根のようにやわらかくて軽いはずなのに ずっしりと重く感じる。

この子は僕達の元へ生まれてきたのだ。

僕達に愛されるために そして、僕達を愛するために生まれてきたのだ。

漠然とそう思った。

ちゃんと呼吸をして、その小さな心臓も規則正しく動いている。

やわらかくて、温かくて、甘い香りがする僕達の天使。


懸命に生きようとしている彼女がいとおしかった。


愛しくて可愛くてけなげで・・不覚にも僕は泣きそうになった。

 

その時だった。


「・・・ドンヒョクさんが赤ちゃんを抱っこしてる・・。」


「え?」


「何だか信じられない・・。」


   ・・・信じられない・・って何が?


「ドンヒョクさんと赤ちゃん・・・信じられないツーショットよね。」


「・・・・・」


ジニョンは目を丸くして僕を見つめたあと、嬉しそうに笑い出した。


「やだ~、わたしったら!・・ドンヒョクさんは赤ちゃんのパパなのよねーー!」


僕は呆気にとられて君を見た。

ああ、ジニョン 君はいつもそうやって僕を驚かせる。

突拍子もない言葉で僕のペースは乱れる。

君の明るくて無邪気なところが僕を信じられないくらい幸せにする。


ジニョン・・・。 

君と過ごした日々はまるで宝物を見つけた時のように光り輝いていたね。

君のおかげで 僕達の周りはいつも賑やかで幸福に満ち溢れていた。

これからもきっと穏やかに過ごしていけるのだろう。


ああ、そうだ。

あの事・・そう、ジェニーとレウォンのことはまたゆっくり聞くことにしよう。

僕達はこれからもずっと一緒に過ごせるのだから・・・。



僕はジニョンに感謝した。・・目の奥にたまっていたはずの涙はもうどこかに消えていた。


おかげで僕は ベイビーを抱いたまま笑いながら答えることができた。


「・・・でも、なかなか似合ってるだろう?」

 

 

   そして・・・

 

「・・・ジニョン 僕達の天使をこの世に送り出してくれてありがとう。」


僕はもう一度 君に感謝した。

 

 

     ・・・・・・・・・・・・・・


             ・・・・・・・・・・・・・・


   


ジニョンは眠り続けていた。

青白い月明かりが まるで天使を包み込むようにそっと君を照らしている。


僕は君の艶やかな黒髪をそっと撫でてみた。

白い頬は透き通るように美しく 閉じられた瞳の長い睫毛が時々揺れる。


花のつぼみのような唇があまりにも可愛かったので 僕は思わずキスをしてしまった。

やわらかくて温かい唇はもう僕だけのものじゃない。

君はきっとこれから毎日のように 僕達の天使にも愛情あふれるキスをしてあげるのだろう。


でも、忘れないで ジニョン。

君と切ないくらい甘くて深いキスができるのは これからも僕一人だけだ。

それは永遠に変わらないんだよ。

 

ねえ、ジニョン。

僕はまた自分の気持ちを再確認したよ。

 

愛してる ジニョン。


愛してる、愛してる・・・愛してる。

今までも、これからも・・僕が愛する女性は ジニョン・・・君だけだ。

 


   ・・・ずっとずっと・・愛してる・・・。

 

        ジニョン 君たちは、僕のかけがえの無い大切な宝物なんだ・・。

 

 

 

   ―――――――

 

 


薄明かりの中、わたしは目を覚ました。

まるで 深い眠りから覚めたようにぼんやりとしていた。

ここは・・病院・・?

ああ、そうだった・・わたしは赤ちゃんを産んだのね。

ドンヒョクさんとわたしの赤ちゃん・・。

まるで、天使のように可愛くて愛らしかったわ。


・・わたしは・・どのくらい眠っていたのかしら?

ベッドサイドの時計を見ようと頭を動かしてみた。

もうすぐ5時になるところだった。


カーテンの隙間から見える外の様子で明け方近くだということがわかった。

もう日付が変わってしまったのね。

 

   ・・・ドンヒョクさんは・・?


思ったとおり、あなたはそこにいた。

ドンヒョクさんはいつだって傍にいてくれる。

眠っているわたしに黙って帰るはずがないもの。


ドンヒョクさんは わたしが寝ていたベッドの脇でうつ伏せたまま眠っていた。

それは珍しい光景だった。

だって、あなたはいつだって眠ったわたしを ずっと起きたまま見ててくれたから。


でも、さすがのドンヒョクさんも二晩続けて起きているのは無理よね。


眠っているあなたの眼鏡が邪魔そうだったので わたしは静かに手を伸ばした。

息を止めて、そっと、そっとあなたの眼鏡を外そうとした。


  ・・・どうか ドンヒョクさんが起きませんように。

        あなたの安らかな眠りを妨げませんように・・。

         
わたしは祈るような気持ちでいっぱいだった。


そして・・わたしの願いが叶ったのか あなたは目を覚ますことはなかった・・。

 

わたしはそっと 眠っているドンヒョクさんの顔を覗き込んだ。


・・・眼鏡を外したあなたの寝顔はいつでも子供のように無防備だわ。


安らかで静かで・・思わず触れてみたくなるような綺麗な寝顔。

 

  でも、その頬に触れてはいけないの。


     だって あなたが目を覚ましてしまうかもしれないから・・。


       疲れて眠るドンヒョクさんを起こしてはいけないの。
 

 

ねえ、ドンヒョクさん。

あなたはこの二日間 ずっとわたしの傍にいてくれたわね。

陣痛が起きてから 苦しくて、失神しそうなほどの痛みが襲ってきて

わたしは悲鳴に近い叫び声をあげて・・きっとひどく苦痛に歪んだ顔をしてたはず。

情けないわたしは もう嫌!・・って泣きながら叫んだわ。


それなのにあなたは わたしの涙を優しく拭いてくれた。


わたしの身体をさすってくれたあなたの大きな手が

わたしの名前を呼んで励ましてくれたあなたの優しい声が

どれだけ心の支えになってくれたか・・あなたは知ってるのかしら?

無事に赤ちゃんが生まれてきたのは あなたのおかげなのよ。


ありがとう、ドンヒョクさん。・・ありがとう、あなた。


やっぱりあなたは わたしの世界一のだんな様よ。


あなたと過ごした日々は まるで宝石箱を開けた時のように眩しく輝いていた。


あなたは静かに、それでいて情熱的にまっすぐにわたしを愛してくれた。

だから、わたしは毎日 わくわくして本当に楽しかったの。


これからも そんなふうに幸せに過ごしていきましょうね。

 

 


        ・・・・・・・・・・・・・・・・

 

             ・・・・・・・・・・・・・・・・

 


いつのまにか月の光が薄らいできて 空はピンクがかったラベンダーの光を帯びてきた。

もうすぐ夜が明ける。


わたしはずっとドンヒョクさんの寝顔を見ていた。


そろそろ目を覚ましてくれないかしら・・。

いいえ、まだまだ・・もっとゆっくり休んでいてほしい。


そんな二つの思いが交差して、わたしは自分でも呆れて笑ってしまった。


わたしはあなたの無防備な寝顔を見られて嬉しい・・。

なのにわたしは また別のことを思っている。

ドンヒョクさんの逞しい腕に抱かれたいと思ってる。

あなたの温かい胸の中で あなたの低くて甘い声で“愛してるジニョン”と囁かれたいの。


きっとその時わたしは あなたの背中に手を回し、同じようにあなたをぎゅっと抱きしめるわ。

そして言うの。


   ・・・愛してるわ ドンヒョクさん わたしも・・愛してる・・・

 


うっすらとした弱い朝の光が窓から差し込んできて ドンヒョクさんの髪を輝かせた。

あなたはその眩しさを感じたのか 微かに眉をしかめた。

深く閉じられた瞳がゆっくりと開いた・・・。


窓の外には 目にしみるような薔薇色の朝焼けが広がっていた。


この日にふさわしい 輝くばかりに美しい朝のグラデーション。


眩しい朝の光が反射して あなたを輝かせていった。


ドンヒョクさんは ゆっくりと身体を起こして・・そして わたしを見た。

あなたは眩しそうにわたしを見て そして、少し照れたように微笑んだわ。

わたしも微笑み返した。


そして あなたに言ったの。 


 

 

   限りない愛と尊敬をこめて・・・

 

 

 

         「・・お誕生日おめでとう ドンヒョクさん・・・。」


 



























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aoi32
ヨンkissさん、いつもありがとうございます^^一日違いっていうのがいいでしょ?(笑)皆さんにもステキな未来が訪れますように。。。 2011/08/27 17:15
aoi32
yukitanpooさん、ありがとうございます。これからも二人の幸せなお話を書けたらいいのですが… またよろしくお願いしまーす^^ 2011/08/27 17:12
aoi32
まさりんさん、ありがとうございます。ただいま~です^^またぼちぼちと始めますので よろしくお願いしまーす。実はパパのドンヒョク…ってあまりイメージが浮かばないのですが。。。(笑) 2011/08/27 17:10
ヨンkiss
ドンヒョクとベビー、一日違いの誕生日・・・同じ誕生日ならホントにドンヒョクに似るかしら?!二人のベビーだもの素敵な未来が待っているわね。 2011/08/17 03:03
yukitanpoo
aoiさん、お元気になられてよかったです。幸せそうなドンヒョクとジニョンにあわせてくれてありがとう!! 2011/08/10 16:04
まさりん
aoiさんお帰りなさい^^。あえてこちらにレスします^^。まだ無理しないで下さいね^^。とうとうドンヒョクもパパですか・・。これからどんなパパになるか楽しみです^^。 2011/08/09 22:11
 
 

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