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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 128 HIT数 7485
日付 2011/08/24 ハンドルネーム aoi32
タイトル Fly me to the moon - 週二回の男 -
本文



Fly me to the moon - 週二回の男 -

 

 

君の唇から薔薇色の吐息がこぼれる。


甘く切ない香りが僕を魅了する。


うっすらと潤んだ瞳が僕の心を惑わせる。

 


ああ・・あなたは何て素敵なの・・ほら、こんなに震えているわ・・


そんな目で見つめないで・・わたし、気絶してしまいそうよ・・ 

 

君の唇からこぼれるのは賞賛の言葉。 


そんな目で見つめないで・・それは僕のセリフだ。


そんな目で見つめられたら 僕は我慢できない。 


恋よりも切なく、愛よりも深く、激しい嫉妬の炎を燃やしてしまうだろう・・・。

 

 

 

 

 

  ―― ソウルホテル カサブランカ ――

 


       Fly me to the moon,and let me play among the stars.

       Let me see what spring is like on Jupiter and Mars.

       In Other Words; hold my hand.

       In Other Words;darling kiss me・・・・・

 


軽快なジャズのスタンダードナンバーが流れている。

 

「・・・ソウル市庁舎のコンペ入賞・・・貿易センタービル・・NKホール・・なかなかご活躍ですね。」

ドンヒョクは静かに言うと隣に座っている建築デザイナーのチェ・ウソンとグラスを傾けた。

口元には微かな笑みが浮かんでいる。

ドンヒョクはグラスを手に取ったまま まず香りを楽しむと、やや多めにその透明な液体を口に含んだ。

ジンとヴェルモットが程よく溶け合ったマティーニ。

まろやかで芳しい残り香が口一杯に漂う。


・・・相変わらず美味いマティーニを作るな。


はっとするほど端正な横顔の口元が思わず緩んだ。

彼の斜め前で他の客のカクテルを作り始めたバーテンダーはそれを見逃さなかった。

彼はミキシンググラスをステアしながら満足そうに微笑んだ。

心の中でガッツポーズまでした。


ソウルホテルの理事でもあり上顧客でもあるシン・ドンヒョクを満足させるということは

この業界ではかなりのステイタスとされていたからだ。


そんな様子を見ていたウソンは感心したように言った。

「ふ・・ん。・・確かに誰が見ても、理事は妻子持ちには見えないな。

 ・・・しかも 家に帰ると豹変して女房にも赤ん坊にもメロメロになるなんて・・

 誰も信じないだろうな。」


「誰からそんなことを?・・僕は別にメロメロになんてなりませんよ。

 自宅に帰っても顔はこのままです。」

ドンヒョクは澄ましたまま言葉を返した。


「けっ・・・。よく言うよ。

 それに・・他にも聞いたぞ。・・・理事は・・週二回・・なんだってな?」

ウソンはからかうようにドンヒョクの顔を見た。


「・・だから・・誰からそんなこと・・。     ・・イ支配人からですか。

 ああ・・この前家に遊びに来たってジニョンが言ってたな。・・ということは・・。」


もうすでにソウルホテル中に知れ渡ってるということか・・。ドンヒョクは首を横に振った。


半年前から産休と育児休暇に入ったジニョンに会いに、毎週のようにホテルの従業員が自宅を訪問して来る。

それまで遠慮がちだった彼らが 理事夫妻のベイビー誕生のお祝いにという名目でいそいそとやって来る。

相変わらずクールでポーカーフェイスのドンヒョクはプライベートではどんな男なのだろう。

ホテルの従業員の関心はそこに注がれていた。


 「すごいな。週二回か・・。大変だな。疲れるだろう?」

ウソンはその光景を想像しながら言った。

 

「別に。・・それでジニョンが喜んでくれるなら何でもありませんよ。

 ・・疲れなんて感じたことはない。」


「・・タフだな・・。」


ウソンはそう呟くとなぜか自分の身体を確かめるように両手を腹筋に当てた。

ドンヒョクは思わず笑ってしまう。


「・・以前にも言いましたが、僕はジニョンに対しては熱くなれる男なんです。」


「そうだったな。」

ウソンは苦笑すると煙草に火をつけた。


・・・そうだった。 こいつはソ支配人とのたった一度の事がきっかけで煙草をやめた男だった。

その話もここで聞いたな。


「・・ところで、理事。」

ウソンはここで話題を変えた。 


「何ですか。」


「あんたの誕生日は8月だったな。シン・ジュンアと一日違いだったんだよな。」


「・・それが何か?」


「何年生まれだ?」


「・・・1972年ですが。」


「やっぱり、そうだったか。」


「・・・?・・・」


「俺は 1973年3月20日だ。」


「・・・・・」


「驚いただろう? 俺の方が7ヶ月も年下なんだよな。」


「そうでしたか。」


「あんたがいつもバカ丁寧な言葉使いをするから、てっきりあんたは年下だと思ってた。」


「僕もあなたは年上だと思ってました。」


「え?」


「態度が横柄だし、無駄に荒っぽいし・・。」


「・・・・」


「・・・ウソンさん。」


「何だ。」


「・・・老けてますね。」


「なっ・・!」


思わずウソンがドンヒョクに掴みかかろうとした時、ドンヒョクは腕時計を見て立ち上がった。

 

「おっと、時間だ。・・ではお先に失礼します。」

ソンヒョクはあっさりと言うとウソンを見下ろした。


「あのなー、理事。」

ウソンは煙草の煙を吐き出しながら言った。


「何ですか。」


「俺が年下ってわかったんだから、そんなバカ丁寧な言い方はやめにして普通に話さないか?」


「急に変えるのは無理ですね。」


「それじゃ、俺が年上のあんたに礼儀を欠いてるように見えるじゃないか。」


「ではあなたがその礼儀とやらを尽くせばいいじゃないですか。」


「俺に敬語を使えと?・・そんな事、急に出来るか!」


「じゃあ 今までどおりということで・・。いいですね。」


「あのなー。」


「申し訳ないが今夜はこれ以上、あなたと話をしてる時間はないんです。

 続きはまた今度ということで。」


「はいはい。・・今夜は木曜日だからな。」


「あなたもご存知なんですか。」


「はい、ご存知なんですよ。・・何しろ俺の女房も夢中で・・。

 ・・と言っても、うちはゆっくり一人でTVを見たいから11時まで家に帰ってくるなと言いやがる。

 ま、そのくらい元気になったんだからいいんだけどな。

 だから、昨夜と今夜はこうして外で酒を飲んでるわけですよ・・・。」


ウソンは変な敬語を使いながらぼやいている。


ドンヒョクは今度は声を出して笑ってしまった。


ウソンは決まり悪そうに苦笑いをした。

 

   ・・・・・・・

 

        ・・・・・・・

 

カサブランカを出るとドンヒョクは夜空を見上げた。


晩秋の漆黒の夜空に三日月が浮かんでいる。


あの月をブランコにしてジニョンを乗せてあげたら喜ぶだろうな。

ふとそんな思いが頭をよぎり、ドンヒョクは思わず笑ってしまった。


これじゃ、まるで夢見る少女のファンタジーだ。

カサブランカで流れていたあの歌のせいかもしれない。

 

 

       月に連れて行って そして星々の中で遊ばせて

       木星や火星の春はどんななのか 見せてちょうだい

      ... つまり... 手をつないで

      ... だから... キスしてね

 


さあ、帰ろう。 ジニョンが待っている。

 

「・・・・・In other words, I love you・・・」

 

ドンヒョクはそう呟くと 大切な二人のもとへ向かって歩き出した・・・。




















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aoi32
ヨンkissさん、ありがとうございます。私もジニョンが羨ましい~♪ 2011/09/15 21:51
ヨンkiss
ドラマでしたか!!韓国のドラマは週2回あるものね~~あのドンヒョクがオムツを替える??想像も付かないけど優しい旦那様でジニョンが羨ましい~♪ 2011/08/28 04:13
aoi32
ヨンkissさん、ありがとうございます。ドンヒョクはジニョンが週に二回 ドラマ(ここではテサギ)を観るので、その時は子供の面倒をみてあげるんですね。抱っこしたりオムツを替えたり。。。 2011/08/27 17:25
aoi32
まさりんさん、ありがとうございます。週二回…意味深だったでしょうか(笑)韓国でのドラマは週二回なんですよね。俳優さんもスタッフさんも大変だな~(^_^.) 2011/08/27 17:19
ヨンkiss
こんばんは~~~週2回???やっぱり分かりません(トホホ。。。。)(@_@。 2011/08/26 00:44
まさりん
こんばんは^^。週2回・・。初め???でしたが最後で分かりました♪相変わらずジニョンに甘甘のドンヒョクですね~ヽ(^。^)ノ 2011/08/25 22:29
 
 

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